高樹のぶ子
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高樹 のぶ子(たかぎ のぶこ、1946年4月9日 - )は、日本の小説家・日本芸術院会員。元九州大学アジア総合政策センター特任教授(アジア現代文化研究部門)。本名は鶴田 信子(つるた のぶこ)。
来歴・人物
山口県防府市出身。父は山口大学で生物学を教えていた高木恭介。松崎小学校、国衙中学校、山口県立防府高等学校、1968年東京女子大学短期大学部教養科卒業[1]。培風館に勤務。1971年学生時代から交際していた男性と結婚。74年福岡へ転居、男子を産む。同年父が急死。78年自身の恋愛のため離婚し子との接触を禁じられる。『らむぷ』の同人となる。1980年鶴田哲朗と再婚[2]。文學界新人賞の最終候補に二度残り、1980年、『その細き道』を『文學界』に発表、小説家デビュー[3]。2005年より九州大学アジア総合政策センター特任教授(アジア現代文化研究部門)を務める。また、2017年現在は芥川賞、日経小説大賞、朝日賞の選考委員を務めている。かつては野間文芸賞、大佛次郎賞、島清恋愛文学賞などの選考委員を務めていた。2017年、日本芸術院会員に選ばれる。
児童文学者の那須正幹の二度目の妻は高樹の又従妹にあたる。
受賞歴
- 1984年、『光抱く友よ』で芥川賞
- 1994年、『蔦燃』で島清恋愛文学賞
- 1995年、『水脈』で女流文学賞
- 1999年、『透光の樹』で谷崎潤一郎賞
- 2006年、『HOKKAI』で芸術選奨文部大臣賞
- 2009年、紫綬褒章受勲
- 2010年、「トモスイ」で川端康成文学賞
- 2017年
著書
- 『その細き道』文藝春秋 1983 のち文庫
- 『寒雷のように』文藝春秋 1984 のち文庫
- 『光抱く友よ』新潮社 1984 のち文庫
- 『波光きらめく果て』文藝春秋、1985 のち文庫
- 『街角の法廷』新潮社 1985 のち文庫
- 『星夜に帆をあげて さつきさん物語』文藝春秋 1986
- 『陽ざかりの迷路』新潮社 1987 のち文庫
- 『花嵐の森ふかく』文藝春秋 1988 のち文庫
- 『虹の交響』講談社 1988 のち文庫
- 『熱い手紙』文藝春秋 1988 のち文庫
- 『ゆめぐに影法師』集英社 1989 のち文庫
- 『時を青く染めて』新潮社(純文学書き下ろし特別作品)1990 のち文庫
- 『ブラックノディが棲む樹』文藝春秋 1990 のち文庫
- 『霧の子午線』中央公論社 1990 のち文庫
- 『フラッシュバック』文藝春秋 1991 のち文庫
- 『哀歌は流れる』新潮社 1991 のち文庫
- 『サザンスコール』日本経済新聞社、1991 のち新潮文庫
- 『白い光の午後』文藝春秋 1992 のち文庫
- 『彩雲の峰』福武書店 1992 のち新潮文庫
- 『これは懺悔ではなく』講談社 1992 のち文庫
- 『湖底の森』文藝春秋 1993 のち文庫
- 『銀河の雫』文藝春秋 1993 のち文庫
- 『氷炎』講談社 1993 のち文庫
- 『蔦燃』講談社 1994 のち文庫
- 『熱』文藝春秋(書下し文芸作品)1994 のち文庫
- 『花弁を光に透かして』朝日新聞社 1995 のち文庫
- 『億夜』講談社 1995 のち文庫
- 『水脈』文藝春秋 1995 のち文庫
- 『葉桜の季節』講談社 1996 のち文庫
- 『花渦』講談社 1996 のち文庫
- 『恋愛空間』講談社 1997 のち文庫
- 『彩月』文藝春秋 1997 のち文庫
- 『イスタンブールの闇』中央公論社、1998 のち文庫
- 『蘭の影』新潮社 1998 のち文庫
- 『サモア幻想』日本放送出版協会 1998
- 『透光の樹』文藝春秋 1999 のち文庫
- 『百年の預言』朝日新聞社、2000 のち文庫、新潮文庫
- 『燃える塔』新潮社、2001 のち文庫
- 『満水子』講談社、2001 のち文庫
- 『妖しい風景』講談社 2001 のち文庫
- 『エフェソス白恋』文化出版局 2002 のち講談社文庫
- 『罪花』文藝春秋 2003 のち文庫
- 『ナポリ魔の風』文藝春秋、2003 のち文庫
- 『マイマイ新子』マガジンハウス 2004 のち新潮文庫、ちくま文庫
- 『高樹のぶ子book ロング&ワインディング・ロード』マガジンハウス 2005
- 『HOKKAI』新潮社、2005
- 『Fantasia』文藝春秋 2006 のち文庫
- 『せつないカモメたち』朝日新聞社 2006 のち文庫
- 『うまくいかないのが恋』(エッセイ)幻冬舎、2008
- 『甘苦上海』(がんくうシャンハイ)全4巻 日本経済新聞社、2009
- 『ショパン 奇蹟の一瞬 聴きながら読むジョルジュ・サンドとの愛』PHP研究所、2010
- 『甘苦上海 完結版』日本経済新聞出版社 2010 のち文春文庫
- 『花迎え』小学館 2010 のち文庫
- 『飛水』講談社、2010 のち文庫
- 『トモスイ』新潮社、2011 のち文庫
- 『アジアに浸る』文藝春秋、2011
- 『マルセル』毎日新聞社、2012 のち文春文庫
- 『香夜』集英社、2013
- 『少女霊異記』文藝春秋、2014
- 『オライオン飛行』講談社 2016
- 『白磁海岸』小学館 2017
映画化された作品
脚注
関連項目
- 天満敦子 - 『百年の預言』のヒロインのモデル
外部リンク
- 九州大学アジア総合政策センター・高樹のぶ子
- 高樹のぶ子公式ブログ
- SIA-DAY「高樹のぶ子と浸るマレーシア」
- どらく-ひとインタビュー 『恋愛に夢中の自分が大好き。 生命力を信じて書き続ける』
- 映画化された『マイマイ新子と千年の魔法』の公式サイト
典拠レコード: