雑米

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雑米(ぞうまい)とは、律令制において、諸国から中央に送られた米のうちの部分を除いたの総称。

地方から中央への税の輸送は布などの軽貨が望ましく、米のような重量がある重貨は輸送面でのコストやリスクを抱えていたが、中央での食料や給与に用いるために都の近隣諸国や沿海の国々から米を輸送させることがあった。そのうち正規の庸として納められた物を除いた米をまとめて雑米と称した。代表的なものとして年料舂米年料租舂米年料別納租穀による米が挙げられる(なお、穀は籾がついたままの、舂米は脱穀した米を指す)。

奈良時代後期から平安時代にかけて、庸調とともに雑米の未進が中央財政の収入不足をもたらして財政難を引き起こした。

参考文献

  • 佐藤信「雑米」(『平安時代史事典』(角川書店、1994年) ISBN 978-4-04-031700-7)