阪神高速8号京都線
阪神高速8号京都線(はんしんこうそく8ごうきょうとせん、Route 8 Kyoto Line)は京都府京都市を通る阪神高速道路の路線である。
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概要
京都市初の都市高速道路であり、全通した2011年3月時点では京都市唯一でもある。地域高規格道路の計画路線「京都高速道路」に指定されている。開通によって国道1号が南北に走る京阪国道の南区・伏見区周辺での渋滞解消・低減が確認されている[1]。
路線名
本路線の正式名称は京都市道高速道路1号線及び京都市道高速道路2号線が付与[2]されており、道路法上は市道である。路線呼称とトンネルおよび各出入口の名称は2007年8月28日に決定された。
- 京都市道高速道路2号線
- 京都市伏見区深草西川原町(鴨川東出入口)から同区向島大黒(第二京阪道路接続部)に至る延長7.3kmの区間。基本計画の路線名は油小路線であるが、2008年に供用を開始した二区間を接続する鴨川東出入口 - 上鳥羽出入口の1.9kmは油小路線斜久世橋区間として事業された。
独立した料金設定
この路線は阪神地区の他の路線とは直接接続しておらず、料金設定(料金圏)においても独立した区間となっている。なお、それぞれの阪神高速道路を利用して両地区を往来する場合は他の有料道路(第二京阪道路・近畿自動車道および京滋バイパス・名神高速道路、それぞれ別料金)または一般国道などを経由することとなる。
管理移管予定
近畿圏の高速道路料金体系の整理・統一とネットワーク整備の観点から、国土交通省が2016年12月に公表した「近畿圏の新たな高速道路料金に関する具体方針(案)」で、鴨川東出入口 - 第二京阪道路接続部間(油小路線)を西日本高速道路へ移管し、第二京阪道路等との一元的管理とするとともに、山科出入口 - 鴨川東出入口間(新十条通)は京都市へ移管し無料開放する方針が示された。この方針に基づき、2017年3月31日に日本高速道路保有・債務返済機構と阪神高速道路、西日本高速道路との間の協定が変更され、「阪神高速道路8号京都線」としての営業は2019年3月31日で終了し、翌4月1日から油小路線の区間は西日本高速道路の「油小路線」として営業を開始する一方で、新十条通の区間は本来の道路管理者である京都市へ移管され無料開放されることが確定した[3]。
なお、この管理移管に伴い、油小路線の区間の正式名称は「京都市道高速道路2号線」から「一般国道1号」に変更(編入)される。また、阪神高速8号京都線は鴨川東出入口 - 第二京阪道路接続部間に短縮される。
道路規格
車線・最高速度
区間 | 車線[4] 上下線=上り線+下り線 |
最高速度[5] |
---|---|---|
山科 - 鴨川東 | 4=2+2 | 60km/h |
鴨川東 - 上鳥羽 | 2=1+1 | |
上鳥羽 - 城南宮北 | 3=1+2 | |
城南宮北 - 第二京阪道路接続部 | 4=2+2 | 80km/h |
出入口など
出入口番号欄の背景色が■である部分については道路が供用開始済みの区間を示している。また、施設名欄の背景色が■である部分は施設が供用開始されていない、または完成していない事を示す。なお、未開通区間の名称は仮称である[6]。
油小路線のほぼ中間地点には名神高速道路との接続地点となる京都南ジャンクション (JCT) が計画されているが、2019年の西日本高速道路への管理移管と都市計画決定の後に事業着手の予定であり、供用開始は2029年度の予定である[7]。
出入口番号 | 施設名 | 接続路線名 | 起点から (km) |
備考 |
---|---|---|---|---|
8-01 | 山科出入口 | 勧修寺今熊野線(新十条通) | ||
8-02 | 鴨川東出入口 | 十条通 師団街道 |
山科方面のみ出入り可能 | |
8-03 | 鴨川西出入口 | 竹田街道 | 第二京阪道路方面のみ出入り可能 | |
- | 上鳥羽JCT | 京都高速道路堀川線(計画) 京都高速道路久世橋線(計画) |
計画中 | |
8-04 | 上鳥羽出入口 | 油小路通 | 第二京阪道路方面のみ出入り可能 | |
- | 京都南JCT | E1 名神高速道路 | 建設予定 2028年供用開始予定[8] | |
8-06 | 城南宮北出入口 | 油小路通 | 山科方面のみ出入り可能 | |
8-07 | 城南宮南出入口 | 第二京阪道路方面のみ出入り可能 | ||
8-08 | 伏見出入口 | 油小路通 外環状線 |
山科方面のみ出入り可能 | |
E89 第二京阪道路 門真方面 |
沿革
2008年(平成20年)1月19日に上鳥羽出入口から第二京阪道路接続部までの区間(油小路線)が、同年6月1日に山科出入口から鴨川東出入口までの区間(新十条通、稲荷山トンネル)が、それぞれ供用を開始した。のちの2011年3月27日に、残る鴨川東出入口から上鳥羽出入口までの区間(油小路線斜久世橋区間)が供用開始され、全線が開通した。
年表
- 1995年(平成7年)
- 2000年(平成12年)
- 2006年(平成18年)
- 2007年(平成19年)
- 8月 : 路線・トンネル名と各出入口の名称が決定する。
- 12月 : 稲荷山トンネル(東行)が貫通する。
- 2008年(平成20年)
- 2011年(平成23年)
- 2019年(平成31年)
- 2029年(平成41年)度 : 京都南JCTの供用を開始予定。
交通量
24時間交通量(台) 道路交通センサス
区間 | 平成22(2010)年度 | 平成27(2015)年度 |
---|---|---|
山科出入口 - 鴨川東出入口 | 2,065 | 7,292 |
鴨川東出入口 - 鴨川西出入口 | 調査当時未開通 | 5,206 |
鴨川西出入口 - 上鳥羽出入口 | 15,615 | |
上鳥羽出入口 - 城南宮北出入口 | 14,966 | 27,172 |
城南宮北出入口 - 城南宮南出入口 | 14,717 | 26,096 |
城南宮南出入口 - 伏見出入口 | 17,602 | 30,264 |
伏見出入口 - 第二京阪接続部 | 15,648 | 26,434 |
(出典:「平成22年度道路交通センサス」・「平成27年度全国道路・街路交通情勢調査」(国土交通省ホームページ)より一部データを抜粋して作成)
脚注
- ↑ 阪神高速8号京都線・第二京阪道路上鳥羽出入口~巨椋池インターチェンジ開通後の交通状況について (PDF) 阪神高速株式会社
- ↑ 京都市認定路線網図提供システム - 京都市(2012年9月8日閲覧)
- ↑ 独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構と高速道路株式会社との「協定」等について - 独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構Webサイト(2017年4月9日閲覧)
- ↑ 路線網図 京都詳細図 (PDF, 2.86MB) - 阪神高速道路ドライバーズサイト(2016年3月24日閲覧)
- ↑ 制限速度区分図 - 阪神高速道路ドライバーズサイト(2016年3月24日閲覧)
- ↑ 京都高速道路 油小路線斜久世橋区間 (PDF, 3.0MB) (斜久世橋区間パンフレット) - 阪神高速道路(2009年7月発行、2010年10月5日閲覧)
- ↑ 7.0 7.1 高速自動車国道中央自動車道西宮線等に関する協定の一部を変更する協定(平成29年3月31日付け) - 独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構Webサイト(2017年4月9日閲覧)
- ↑ “名神と京都高速直結、京都南JCTを新設へ 2028年完成予定”. 京都新聞 (2017年3月31日). . 2017閲覧.
- ↑ 京都高速道路って?(新十条通) - 阪神高速道路(2011年5月13日閲覧)
- ↑ 京都高速道路って?(油小路線) - 阪神高速道路(2011年5月13日閲覧)
- ↑ 京都高速 工事情報館パンフレット (PDF) - 阪神高速道路
- ↑ 新十条通シールドトンネル工事の情報 - 阪神高速道路
- ↑ 同時に、第二京阪道路起点 - 巨椋池IC間も供用開始。
- ↑ 京都高速道路って?(油小路線・斜久世橋区間) - 阪神高速道路(2011年5月13日閲覧)
- ↑ 阪神高速道路8号京都線の最高速度規制の見直しについて - 阪神高速道路ドライバーズサイト(2010年3月29日閲覧)
- ↑ 京都市道高速道路1号線等に関する協定の一部を変更する協定(平成29年3月31日付け) - 独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構Webサイト(2017年4月9日閲覧)
関連項目
外部リンク
- 阪神高速道路 ドライバーズサイト(公式サイト)