都営地下鉄新宿線
新宿線(しんじゅくせん)は、東京都新宿区の新宿駅から千葉県市川市の本八幡駅までを結ぶ東京都交通局の運営する鉄道路線(都営地下鉄)である。『鉄道要覧』には10号線新宿線と記載されている[1]。通常は都営新宿線と呼ばれることが多い。新宿駅より、京王線との相互直通運転を行っている。
東京都交通局の鉄道路線(都電荒川線、日暮里・舎人ライナーも含む)では唯一、都外まで路線が延びている。
路線名の由来は、起点である新宿から。車体および路線図や乗り換え案内で使用されるラインカラーは「リーフ」(黄緑)、路線記号はS。
Contents
概要
1968年(昭和43年)の都市交通審議会答申第10号において、東京10号線は、「芦花公園方面より新宿及び靖国通りの各方面を経由し、市ヶ谷、神保町、須田町及び浜町の各方面を経て住吉町方面へ至る路線」として初めて計画された(ただし、同年12月28日の建設省告示第3731号により区間が調布 - 深川住吉町間に延長されている)。その後、答申第15号では橋本 - 芦花公園間と住吉町 - 千葉ニュータウン間がそれぞれ追加され、調布 - 新宿間は京王線の複々線化を行うこととされた。このうち新宿 - 本八幡間が都営新宿線として順次開業している。また橋本 - 調布間は京王相模原線として、笹塚 - 新宿間は京王新線として開業している。なお、本八幡 - 千葉ニュータウン方面(印旛松虫、北総鉄道北総線印旛日本医大の当時の仮称)間は千葉県が千葉県営鉄道北千葉線(仮称)として建設し、都営新宿線と直通運転を実施する計画であったが、結局実現しなかった(取得していた鉄道事業免許は2000年に廃止され、翌年、千葉県議会において「東京10号線延伸新線」の名称で第三セクターによって将来事業化する方向で調査検討をする旨が表明されていた[2]。しかし、その後設立された「東京10号線延伸新線促進検討委員会」が2013年(平成25年)9月3日で解散したため[3]、この計画は幻のものとなった)。
ATCシステムの関係で、東京の地下鉄では唯一VVVFインバータ制御車の走らない路線だったが、2005年(平成17年)5月14日に新ATCシステム(デジタルATC)への更新が行われ、同月21日から新宿線初のインバータ制御車10-300形が運用を開始した。なお、先頭車を新造して中間車を在来車のままとする10-300R形については同年1月20日から運用が開始されている。また、京王9000系も翌2006年(平成18年)3月15日より乗り入れを開始した。
東京地下鉄東西線と同様に中央・総武緩行線のバイパス的役割も担っている。ラッシュ時の混雑率は東西線よりも低いが、都営新宿線も乗車人数は増加傾向にある。そのため、一部列車の編成を8両編成から10両編成に増結し、輸送力の増強を図っている。京王車は2007年(平成19年)に10両編成に統一され、2010年(平成22年)6月1日からは都営車による10両編成運転が開始されている[4][5]。
2011年(平成23年)12月には、都営大江戸線、都電荒川線、上野動物園モノレール、日暮里・舎人ライナーに次ぐ、全線でのバリアフリー化を達成した。
経営状況
2013年(平成25年)度の新宿線単独での収支状況は約85億8,683万2千円の黒字である[6]。対前年度比で約3億6,287万円の増益であり、都営地下鉄の路線の中では浅草線の次に黒字額が大きい。乗車料収入は331億4,313万円であり、都営地下鉄では大江戸線(約392億3,623万円)に次いで多い。
路線データ
- 路線距離(営業キロ):23.5km
- 軌間:1372mm
- 駅数:21駅(起終点駅含む)
- 複線区間:全線
- 電化区間:全線(直流1500V・架空電車線方式)
- 地上区間:東大島駅 - 船堀駅間 2.5km
- 閉塞方式:車内信号閉塞式
- 保安装置:D-ATC(JR型)
- 列車無線方式:空間波無線 (SR) 方式
- 最高速度:75km/h(駅進入時は55km/h)
- 表定速度
- 急行は西行48.9km/h・東行は47.0km/h
- 各停は西行35.3km/h・東行は34.4km/h
- 全線所要時分
- 急行は西行28分50秒・東行は30分00秒
- 各停は西行40分00秒・東行は41分00秒
- 車両基地:大島車両検修場
- 深さ
- 工法
- 軌道:50kgNレール・コンクリート道床
沿革
新宿線は日本で唯一の軌間1372mmの地下鉄である[9]。当初、浅草線と共通化できるよう1435mmの標準軌で建設するべく、乗り入れ先の京王帝都電鉄(現・京王電鉄)に京王線の改軌を打診し、当時の運輸省も、1372mmを排除する方針で、京王側に改軌を打診した。しかし京王は改軌工事の規模が大きくなることや改軌中の輸送力に不安があるという理由で拒否したため、京王に合わせる形で軌間1372mmで建設された。
なお、その京王の1372mmの由来は、旧京王電気軌道がその開業時に、東京市電(現東京都電)への乗り入れ構想を持っていたことに遡る。東京市電の前身は東京馬車鉄道であるが、同馬車鉄道が1882年(明治15年)の開業に際してアメリカから輸入した客車の軌間がたまたま1372mmであったことが引き継がれ、京王開業時の東京市電の軌間は1372mmであった[10]。つまり経過を辿ると、東京馬車鉄道→東京市電に引き継がれ、元は京王がそれに合わせる形で選択された軌間が、当地下鉄線においては逆に東京都側が京王に合わせることになった、ということになる[11]。
年表
- 1968年(昭和43年)6月3日 都市計画10号線新宿 - 住吉町間の地方鉄道敷設免許を申請。同年10月30日に取得。
- 1969年(昭和44年)7月23日 住吉町 - 東大島間の地方鉄道敷設免許を申請。同年12月22日に取得。
- 1971年(昭和46年)5月1日 地下鉄10号線、最初の建設工事に着手。
- 1972年(昭和47年)3月 都市交通審議会第15号において答申される。
- 1973年(昭和48年)2月27日 東大島 - 本八幡間の地方鉄道敷設免許申請。同年10月4日に取得。
- 1978年(昭和53年)
- 1980年(昭和55年)3月16日 新宿 - 岩本町間 (7.3km) 開業。京王帝都電鉄(現・京王電鉄)と、1978年10月31日に供用を開始していた京王新線を経由し相互直通運転開始。ただし8両編成の京王の車両は岩本町止まり。
- 1981年(昭和56年)9月1日 京王車両による一部列車の10両編成乗り入れを開始。
- 1983年(昭和58年)12月23日 東大島 - 船堀間 (1.7km) 開業。
- 1986年(昭和61年)
- 1987年(昭和62年)12月20日 全線でホーム延伸が行われ京王の車両の乗り入れ区間が岩本町から大島まで延長される。
- 1989年(平成元年)3月19日 篠崎 - 本八幡間 (2.8km) 開業(全線開通)。ただし、本八幡駅は仮設駅で開業。
- 1991年(平成3年)9月1日 本八幡駅(本設駅)開業。同時に京王の車両の乗り入れ区間を本八幡まで延長。
- 1993年(平成5年)5月9日 乗り越し精算と乗り継ぎ乗車券の発券を同時にできる日本初の自動乗り継ぎ精算機を市ヶ谷駅連絡改札口に設置。
- 1994年(平成6年)11月1日 全線でAM放送を受信できるサービスを導入[13]。
- 1997年(平成9年)12月24日 全線で急行列車の運転開始(平日日中のみ)。高尾山口までの直通運転を開始(平日朝1本のみ。土曜・休日は2001年3月から)[14]。
- 2000年(平成12年)
- 2001年(平成13年)3月27日 京王線(笹塚以西)との直通列車を昼間時は都営新宿線内急行に変更[16]。同時に急行の運転時間帯を土曜・休日にも拡大[16]。
- 2003年(平成15年)12月1日 ダイヤ改正。土曜・休日の急行運転時間帯を拡大。平日朝の高尾山口行通勤快速が消滅。
- 2004年(平成16年)10月 列車無線を誘導無線(IR)方式から漏洩同軸ケーブル(LCX)を使用した空間波(SR)方式に変更。
- 2005年(平成17年)
- 2006年(平成18年)
- 2007年(平成19年)9月3日 京王車の8両編成運用が消滅し、10両編成運用に統一される。
- 2009年(平成21年)6月 京王電鉄6000系が撤退し、京王車の車種が9000系30番台に統一される。
- 2010年(平成22年)6月1日 都営車の10両編成運用が開始される。
- 2011年(平成23年)
- 3月13日 同月11日に発生した東北地方太平洋沖地震による発電所の停止に伴う電力供給逼迫のため、東京電力が輪番停電(計画停電)を実施。これに伴い、この日から急行が大幅に削減され、京王動物園線への直通運転を休止。
- 7月2日 京王線直通列車の大半が快速に置き換えられる。
- 9月23日 電力需給に余裕が出たことから、ダイヤ改正を実施。この結果、快速の大半が急行に戻され、急行の運転が全面的に再開。
- 12月18日 新宿三丁目駅のバリアフリー化が達成。これにより全線バリアフリー化。
- 2015年(平成27年)9月25日 ダイヤ改正により昼間の時間帯の京王線(笹塚以西)への直通列車が、14年半ぶりに都営新宿線内は各駅停車となる。一方で、急行は笹塚駅 - 本八幡駅間での運行となる。
- 2017年(平成29年)2月14日 10-300R形が営業運行を終了[17][18]。
- 2018年(平成30年)2月11日 10-000形が営業運行を終了[19]。
- 2019年度(平成31年度) 全駅にホームドアを設置完了予定[20]。
運行形態
多くの列車が新宿駅(新線新宿駅)から先京王新線に直通する(日中は1時間あたり12本中9本が京王新線に直通、残りの3本が新宿駅折り返しで20分間隔)。このうち約7割がその先京王線と相模原線の橋本駅まで、約3割が笹塚駅発着での相互直通運転を実施している。新宿駅 - 本八幡駅間の全区間にわたって急行運転を行っている(列車種別の節を参照)。
日中は20分サイクルに笹塚駅発着の急行が1本、橋本駅発着の各停(京王線内では区間急行または快速)が2本(岩本町または瑞江で急行通過待ち)、新宿駅折り返しの各停が1本(急行の通過待ちはなく、新宿駅で急行に接続)が走るパターンダイヤとなっている。
また、平日夕方ラッシュ時や土曜・休日の早朝には調布駅から相模原線に入らずに高尾線高尾山口駅(うち土曜・休日の2本は全区間急行)まで直通する列車がある。なお、2006年から2011年にかけては動物園線多摩動物公園駅への直通列車も運行されていた。
かつては京王八王子駅発の岩本町駅行きの列車もあったが、これは京王八王子駅から岩本町駅行きとして運行するものの、桜上水駅で都営地下鉄の車両と車両交換されて岩本町駅まで運行していた(桜上水駅で車両交換するのは京王八王子駅 - 桜上水駅間で運用されていた京王7000系に都営線の乗り入れ設備がないため)列車なので、直通運転されていたわけではない。なお、2018年2月22日のダイヤ改正で、本八幡駅 - 京王八王子駅間を直通運転する列車が新たに1往復設定された。
列車種別
2018年2月22日のダイヤ改正以降、行き先は終着駅を表示し、種別は都営新宿線内の種別(各駅停車・急行)と京王線内の種別(各駅停車・快速・区間急行)を新宿駅で切り替える形で運用されている。
2013年2月改定前は、都営新宿線内各駅停車の京王線直通列車は、京王線内の種別で運転されていた(本八幡方面行きで当時笹塚駅以西と直通していた快速・通勤快速は2001年3月改定以降新宿駅から「普通」または「各停」と種別の表示をしているため、橋本方面行きのみとなっていた)。
その後、2015年9月改正前までは、新宿線から京王線に直通する列車は、新宿線内では種別・行先幕を「各停 橋本」などのように新宿線内の種別+終着駅名として表示し、新宿駅で種別幕を京王線内の種別である「急行」・「区間急行」・「快速」のいずれかに変更。逆に京王線から新宿線に直通する列車には、方向幕では「京王線内の種別+(新線)新宿行き」(一例として京王線内急行の時は10-300形と京王車が「急行 新線新宿」(ただし、英語表記は単に「Shinjuku」、10-300R形と10-000形が「急行 新宿」の表示を使用)し、京王線内の駅での案内も新線新宿駅行きとして案内(時刻表には補足的に新線新宿駅から各駅停車本八幡駅行きとして運転などと記述)され、新宿駅で種別・行先幕の表示を「新宿線内の種別 + 終点の駅名」(例:「各停 本八幡」)に変更していた。2015年9月改正後は、新宿駅での種別変更のみとなり、京王線内でも本八幡駅または大島駅行きとして運転することとなった。この改正から2018年2月21日までは、途中で行き先が変更になるのは、平日夕方の都営新宿線・京王線の調布駅まで各駅停車→区間急行調布駅行き、調布駅から各駅停車の高尾山口駅行きとなる列車のみであったが、2018年2月22日のダイヤ改正より、この列車も本八幡駅から各駅停車 → 区間急行高尾山口駅行きとして案内されるようになった[21]。
急行
1997年12月24日から運転を開始した。当初は新宿線内のみを平日日中のみ運転していたが、2001年(平成13年)3月27日のダイヤ改正からは土休日日中の運転を開始した[16]。
東京の地下鉄での速達列車の運転は東京地下鉄東西線の快速についで2例目で、かつ全線にわたり通過駅の設定があるのは初めてのことである(東西線は西船橋駅 - 東陽町駅間でのみ快速運転)。当時、新宿線の利用客数はJR総武線や東西線と比較して大きな差があったため、急行運転の実施により競争力を強化して旅客需要の喚起と利便性向上を図ったものである[14]。
ダイヤ・運用
2018年2月22日改正の現行ダイヤでは、笹塚駅 - 本八幡駅間の運転で、平日が日中のみ、土休日が朝の本八幡駅発高尾山口駅行き2本をのぞき日中から夕方の運転である。土休日は急行運転時間帯が平日よりも拡大されるほか、大島駅発着が西行3本、東行4本運転される。これらの電車は、笹塚駅で橋本発着の準特急に接続する。
2016年9月17日から全便が10両編成で運転される。2006年9月のダイヤ改正以降は土休日朝の高尾山口駅行き2本をのぞくほぼすべての急行が京王車10両で運行されていたが、2010年3月のダイヤ修正で都営車10両による運用が設定された[注 1]。この後2015年6月に都営車の10両編成車両の増備に伴い、8両編成だった高尾山口駅行きも含めて全便10両化された。2015年9月25日のダイヤ改正からは、土休日ダイヤでは朝の高尾山口駅行きの2本と、1運用(1時間40分周期)を除いて、8両編成での運用に変わったが、10両編成車の増加による運用変更で、2016年9月17日から土休日ダイヤでもおよそ1年ぶりに急行全便が10両編成に戻ることとなった[22]。
停車駅は、運行開始時から2000年(平成12年)12月12日の大江戸線全線開通に伴い、森下駅が停車駅に加えられた以外の変更はない。都営地下鉄他路線に接続している駅にはすべて停車するが、2駅以上に連続停車はせず、新宿三丁目駅や九段下駅などの主要駅を含め、東京メトロなど他線と接続する一部の駅も急行は通過する。
各駅停車の追い抜きは岩本町駅・瑞江駅で行われている[14]。東行は新宿線新宿駅と馬喰横山駅で、西行は船堀駅と神保町駅で直後の各駅停車に連絡する。ただし、土曜・休日朝7時台に運行されている高尾山口行き急行は大島駅で追い抜きを行っている(本八幡駅7時発の列車については大島駅のみで、7時20分発の列車については岩本町駅でも行われている)。また土曜・休日に運行されている大島駅始発・終着の列車の場合、本来、瑞江駅で抜かれる列車(東行は新宿駅基準で急行の2本前の列車、西行は大島駅基準で急行の直後に発車する列車)が大島駅で急行と接続する(本八幡駅行きは急行の客を引き継ぎ、笹塚駅行きは急行に客を乗り換えさせる)。
都営車の場合、フルカラーLED型の行先表示装置では、都営新宿線内では赤地に白で「急行」と表示。京王線内では後述の京王車のカラーで運行。三色LED車では黒地に赤で「急行」と表示している。かつて運行されていた方向幕車では白地に赤で「急行」と表示していた。一方、京王車(京王9000系)はフルカラーLED型の行先表示装置を搭載しているが、都営用の種別表示はないため、京王線内の急行同様に緑地に白で「急行」と表示する。
2013年2月のダイヤ改正から2015年9月のダイヤ改正前までは、データイムの急行は、都営新宿線内では現在のダイヤとほぼ同じで本八幡駅・大島駅 - 橋本駅間で運転されており、京王線内は「区間急行」として運転されていた。また、かつては多摩動物公園駅行きや京王多摩センター行きも設定されていた。
その他
運転開始時はダイヤ編成上の都合により、岩本町駅では本線である1番線・4番線を各駅停車が待避し、中線を急行が制限速度35km/h以下で通過していた[14]。しかし、2000年の改正時に森下駅の停車時間を捻出するため、中線で各駅停車が待避し、急行は1・4番線を通過するように変更された。この結果、所要時間を増やさずに停車駅を1駅増やすことに成功した(ダイヤが乱れている時は現在でも中線を通過することがある)。
駅通過時は原則として55km/h以下で通過する[14]。瑞江駅では、1面2線の島式ホームの外側の壁を隔てた通過線をで通過する(東急田園都市線桜新町駅と似た構造である。ただし、桜新町駅は2層構造になっている)。
東京電力が輪番停電(計画停電)を実施した2011年3月以降は大幅に本数が減便され、一時期は土休日朝の高尾山口行き2本のみとなったが、電力供給が改善した2011年9月23日から全面的に運転が再開された。
各駅停車
各駅に停車する。かつては新宿駅以外の駅の案内表示には「普通」とあったが、発車標の色調更新とともに「普通」から「各停」に変更された。三田線と同様にアナウンスでは「各駅停車」となっている。なお、車両の側面・前面の行先表示器では「各停」と表示されている[注 2]。
ダイヤ・運用
2015年9月25日のダイヤ改正以降は、次のような運行体制になっている。
平日・土曜・休日問わず、早朝(急行列車の運行時間帯まで)や深夜(21時ごろ以降)の時間帯は、主に京王線笹塚駅 - 本八幡駅間の運転となる。なお、数は少ないながらも京王線内橋本行きの列車もある。なお、橋本駅発本八幡方面行きは平日の急行運行時間帯前にも京王線内急行・区間急行の列車が橋本駅・若葉台駅発本八幡駅行きとして運転する(一部列車は大島駅止まり)。2018年2月22日の改正で、平日早朝に、新たに本八幡駅 - 京王八王子駅間の全区間各駅停車が1往復設定された。京王八王子行きは都営車での運用である。
昼のパターンダイヤでの急行運転の時間帯(平日は10時-16時ごろ、土曜・休日は8時-18時ごろ)は、60分間に9本あるうち、6本(20分に2本)は京王線橋本駅 - 本八幡駅間の運転で、橋本駅発着列車のうち3本(20分に1本)は京王線内快速、残り3本は京王線内区間急行として運行される。京王線内で快速の列車は瑞江駅で、京王線内で区間急行の列車は岩本町駅で、急行の通過待ちがある。残りの3本は、新宿駅 - 本八幡駅間での運転となる。新宿駅 - 本八幡駅間で運行の列車は、途中駅での急行通過待ちはなく、新宿駅では笹塚駅発着の急行に連絡する。なお、土曜・休日の急行運転終了後の夕方(18時-21時頃)はおおむねこのダイヤが引き継がれ、新宿駅発着の列車が笹塚駅発着になる。
平日の夕方は、20分間隔で多くの列車が橋本駅・高尾山口駅までの直通となる。なお、京王線内では、橋本駅発着列車は京王線内急行、高尾山口行きは京王線内調布駅まで区間急行・調布駅から各駅停車となる。ただし、早朝の橋本駅行きや平日の深夜の高尾山口駅発にはそれぞれ1本だけ橋本駅・高尾山口駅 - 本八幡駅間の全区間を各駅停車で運行する列車も存在する。2018年2月22日のダイヤ改正で、八幡山駅発着列車は笹塚駅発着に短縮された。
都営地下鉄の車両の場合、フルカラーLED型の行先表示装置では、都営新宿線内では黄緑地に白で「各停」と表示。京王線内では京王車に合わせた表示となる。三色LED型車では黒地に行先と同じオレンジで「各停」と枠付きで、かつて運行されていた方向幕車では白地に黒で「各停」と表示していた。一方、京王車(京王9000系)はフルカラーLED型の行先表示装置を搭載しているが、都営用の種別表示はないため、京王線内の各駅停車同様に黒地に白で「各停」とこちらも枠を付けて表示する。
臨時列車
- 「迎光EXPRESS かがやき号」
- 運転日:2002年以降、毎年1月1日
- 運転区間:本八幡駅 - 高尾山口駅 新宿線内は各駅停車、京王線内は急行
- 使用車種:都営10-000形、10-300形、10-300R形
- 「高尾山冬そば号」
- 運転日:2006年1月21日・2007年2月17日・2008年2月9日・2009年から2012年までは2月の第1土曜日・2013年2月16日・2014年2月22日・2015年2月14日
- 運転区間:大島駅 - 高尾山口駅 新宿線内は各駅停車、京王線内は急行(2011年までは新宿線内も急行運転)
- 使用車種:京王9000系(2006年と2009年は京王6000系)
- 2016年は新宿線直通の臨時列車ではなく、定期運転の新宿発高尾山口行きの準特急を「高尾山冬そば号」として運転した[23]。
- 「隅田川納涼花火号」
- 運転日:2006年7月29日
- 運転区間:京王八王子駅 - 大島駅 全区間急行列車
- 使用車種:京王6000系
- 「東京横断TamaZoo号」
- 運転日:2008年8月9日
- 運転区間:大島駅 - 多摩動物公園駅 全区間急行列車
- 使用車種:都営10-300形[注 3]
なお、過去には2004年10月9日に多摩動物公園駅から大島駅まで片道1本の「鉄道フェスティバルトレイン号」(神保町駅で三田線内の臨時列車に接続)が10-000形第1編成(現在は廃車)により運転される予定だったが、台風22号のため中止となった。
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迎光EXPRESS かがやき号(2006年)
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隅田川納涼花火号
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高尾山冬そば号(2010年)
過去の種別
通勤快速・快速・区間急行・京王線内急行
共に京王線に直通し、新宿線内は各駅に停車する。先述の通り本八幡方面行きの快速・通勤快速は2001年3月以降新宿駅から「普通」または「各停」と種別の表示をしているため、新宿線内では橋本方面行きのみとなる。
区間急行は平日の朝と夕方まで、土休日は9時台から18時台までほぼ終日運転、急行は平日の夕方ラッシュ時のみ、快速は平日夕方の上り数本・夜の下り橋本行き1本と土休日朝夕のみの運転となっている。また、平日の夕方以降のうち4本は新宿駅 - 調布駅間を急行運転として急行 調布行きとなっており、調布駅 - 高尾山口駅間は各駅停車として運転する。
1988年5月21日の京王相模原線京王多摩センター駅 - 南大沢駅間の延長開業時は、通勤快速のみを南大沢駅発着の運転とし、快速は京王多摩センター駅で折り返していたが、1990年3月30日の南大沢駅 - 橋本駅間の延長開業以後は通勤快速・快速とも橋本駅まで運転している。2013年2月21日までは通勤快速も運転しており、こちらは平日朝のみ、快速は平日・土休日とも朝夕のみの運転となっていた。また、平日の夕方以降は本八幡駅 - 調布駅間を快速運転として快速 調布行きとなっており、調布駅 - 橋本駅間は急行として運転されていた。
東日本大震災および福島第一原子力発電所などの各発電所の停止による電力供給の逼迫から、2011年7月に日中の京王線内急行の列車が快速に置き換えられたが、2011年9月23日以降は再び急行に戻されている。
2013年2月22日のダイヤ改定より、京王線内の種別を都営新宿線内で種別として表示しなくなり、各駅停車に統合されたため、都営新宿線内の種別としては廃止となった。
車両
2003年11月30日までは基本的に京王相模原線橋本駅発着の列車が京王電鉄の車両を使用(朝ラッシュ時および夜間の一部をのぞく)、新宿駅・笹塚駅折り返しの列車が都営地下鉄の車両の使用と分けられており、京王電鉄の車両で運行する各駅停車は朝と深夜のみであったが、翌12月1日の改正でこの区別がなくなり、日中の本八幡駅 - 新宿駅・京王線笹塚駅間の線内運用の列車にも京王電鉄の車両が使用されるようになった。
2006年9月の改正で京王車の大半が10両化されたために、再び橋本駅発着の列車が一部をのぞいて京王電鉄の車両、新宿駅・笹塚駅・つつじヶ丘駅折り返し列車が都営地下鉄の車両と分けられるようになった。
また、笹塚駅の引き上げ線2本のうち1本が10両に対応できなかったため、笹塚駅折り返しの運用はすべて都営車8両編成の運用であった(ただし、ダイヤが乱れた場合には10両編成の車両が充当されることがあり、その際は10両対応の引き上げ線に入っていた)。
その後の直通本数の増加、2010年12月5日の笹塚駅の引き上げ線の8両編成対応だった引き上げ線の10両編成対応工事[24]の終了に伴って、限定は解除されて、相模原線発着の列車の一部に都営地下鉄の車両の8両編成、土休日朝の高尾山口行きに都営地下鉄の車両の運用があるほか、京王電鉄の車両による笹塚駅・新宿駅 - 本八幡駅間折り返し列車も設定されており、笹塚駅発着の10両編成の運用も都営・京王を問わず存在する。
東京都交通局の車両
- 10-300形 - 8両・10両編成
- Toei Subway 10-300 series 20161201.jpg
10-300形 1・2次車
(1次車 10-400F 2016年12月1日 / 京王稲田堤) - Toei 10-490F 20131006.jpg
10-300形 3・4・5次車
(3次車 10-490F 2013年10月6日 / 代田橋)
過去の車両
- Model 10-300R of Toei.JPG
10-300R形
(2007年4月6日 / 京王多摩センター) - Toei Subway 10-000 series 8th-batch set 20170616.jpg
10-000形
(8次車 2017年6月16日 / 京王よみうりランド) - 東京都交通局10-000形7次車.jpg
10-000形
(7次車 2009年6月28日 / 京王多摩川)
乗り入れ車両
- Keio9000train 9038F.jpg
9000系
(30番台 9738F / 八幡山) - Keio-n5000-wiki.jpg
5000系
(5731F / 長沼)
かつて乗り入れていた車両
- 京王電鉄
- 6000系(30番台)- 8両・10両編成
- Model 6030 of Keio Corporation.JPG
6000系
(30番台 6734F / つつじヶ丘)
女性専用車
女性専用車 | ||||||||||
← 新宿・笹塚・橋本 本八幡 →
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両方向の列車に女性専用車を設定しているが、案内表示などが異なる。
- 東行列車(本八幡方面):白い表示の車両。京王線笹塚以西から直通し、平日朝7:30 - 9:30に新宿駅を発車する列車(京王線内では急行・区間急行・快速)の進行方向先頭1両目。笹塚始発の列車には設定されない。該当列車9本はすべて京王車の所定運用で10両編成だが、運用変更などで都営車8両編成が代走する場合は設定されない。実施区間は京王線を含む全区間。
- 西行列車(新宿方面):ピンク色の表示の車両。平日朝7:15 - 9:00に本八幡駅を発車する全列車の進行方向先頭1両目。8両編成・10両編成ともに設定される。実施区間は新宿線内全区間で、新宿駅からは設定解除となる。
利用状況
2016年(平成28年)度の朝ラッシュ時最混雑区間(西大島→住吉間)の混雑率は158%である[27]。並行する総武快速線、東京メトロ東西線と比較しても混雑率は低く、輸送力にも余裕がある。
開業以降の輸送実績を下表に記す。表中、最高値を赤色で、最高値を記録した年度以降の最低値を青色で、最高値を記録した年度以前の最低値を緑色で表記している。
年度 | 輸送人員[28] | 最混雑区間(西大島 → 住吉間)輸送実績[29] | 特記事項 | |||
---|---|---|---|---|---|---|
運転本数:本 | 輸送力:人 | 輸送量:人 | 混雑率:% | |||
1978年(昭和53年) | 21,300 | ' | 1978年12月1日、岩本町駅 - 東大島駅間開業 | |||
1980年(昭和55年) | 228,727 | 15 | 14,057 | 19,820 | 141 | 最混雑区間は新宿→新宿三丁目間 |
1985年(昭和60年) | 380,202 | 15 | 15,400 | 25,760 | 167 | |
1990年(平成 | 2年)569,942 | 15 | 18,200 | 30,080 | 165 | |
1995年(平成 | 7年)597,769 | 14 | 17,080 | 26,295 | 154 | |
2000年(平成12年) | 594,552 | 16 | 19,320 | 29,343 | 152 | 2000年12月12日、都営地下鉄大江戸線全線開業 |
2001年(平成13年) | 16 | 19,320 | 22,430 | 116 | ||
2002年(平成14年) | 16 | 19,320 | 23,483 | 122 | ||
2003年(平成15年) | 16 | 19,320 | 20,899 | 108 | ||
2004年(平成16年) | 16 | 18,200 | 29,906 | 164 | 最混雑区間を西大島→住吉間に変更 | |
2005年(平成17年) | 592,756 | 16 | 18,200 | 29,918 | 164 | |
2006年(平成18年) | 16 | 18,760 | 30,723 | 164 | ||
2007年(平成19年) | 16 | 19,040 | 32,857 | 173 | ||
2008年(平成20年) | 16 | 19,040 | 34,084 | 179 | ||
2009年(平成21年) | 16 | 19,040 | 29,315 | 154 | ||
2010年(平成22年) | 664,792 | 16 | 19,880 | 28,926 | 146 | |
2011年(平成23年) | 16 | 19,880 | 29,916 | 150 | ||
2012年(平成24年) | 16 | 19,880 | 29,726 | 150 | ||
2013年(平成25年) | 16 | 20,160 | 31,199 | 155 | ||
2014年(平成26年) | 701,902 | 17 | 21,280 | 32,190 | 151 | |
2015年(平成27年) | 724,915 | 17 | 21,280 | 32,062 | 151 | |
2016年(平成28年) | 745,889 | 17 | 21,840 | 34,408 | 158 |
駅一覧
- 駅番号は東行方向(新宿から本八幡の方向)に増加。
- 停車駅 … ●:停車、|:通過。各駅停車はすべての駅に停車するため省略。
駅番号 | 駅名 | 駅間キロ | 累計キロ | 急行 | 接続路線・備考 | 所在地 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
京王電鉄直通運転区間 | KO 京王新線笹塚駅経由 KO 京王線京王八王子駅まで 京王線北野駅経由 KO 高尾線高尾山口駅まで 京王線調布駅経由 KO 相模原線橋本駅まで | ||||||
S-01 | 新宿駅[* 1] (新線新宿駅) |
- | 0.0 | ● | 京王電鉄:KO 京王新線 (KO01)(上記の路線・駅まで直通運転)・KO 京王線 (KO01) 都営地下鉄: 大江戸線 (E-27) 東日本旅客鉄道: 埼京線 (JA 11)・ 湘南新宿ライン (JS 20)・ 中央線(快速)(JC 05)・ 中央・総武線(各駅停車)(JB 10)・ 山手線 (JY 17) 小田急電鉄:OH 小田原線 (OH01) ※西武新宿線(西武新宿駅:SS01)および東京地下鉄丸ノ内線(M-08)とは連絡業務を行っていない。 |
東京都 | 新宿区 |
S-02 | 新宿三丁目駅 | 0.8 | 0.8 | | | 東京地下鉄: 丸ノ内線 (M-09) ・F 副都心線 (F-13) | ||
S-03 | 曙橋駅 | 1.5 | 2.3 | | | |||
S-04 | 市ヶ谷駅 (大妻女子大学前) |
1.4 | 3.7 | ● | 東京地下鉄: 有楽町線 (Y-14) ・N 南北線 (N-09) 東日本旅客鉄道: 中央・総武線(各駅停車)(JB 15) |
千代田区 | |
S-05 | 九段下駅 (二松學舎大学前) |
1.3 | 5.0 | | | 東京地下鉄: 東西線 (T-07) ・Z 半蔵門線 (Z-06) | ||
S-06 | 神保町駅 (専修大学前) |
0.6 | 5.6 | ● | 都営地下鉄:I 三田線 (I-10) 東京地下鉄:Z 半蔵門線 (Z-07) | ||
S-07 | 小川町駅 | 0.9 | 6.5 | | | 東京地下鉄: 丸ノ内線(淡路町駅:M-19)・ 千代田線(新御茶ノ水駅:C-12) | ||
S-08 | 岩本町駅 | 0.8 | 7.3 | | | 待避可能駅 東日本旅客鉄道: 山手線・ 京浜東北線・ 総武線(各駅停車)(秋葉原駅[* 2]:JY 03・JK 28・JB 19) 東京地下鉄: 日比谷線(秋葉原駅:H-15[* 2]) 首都圏新都市鉄道:つくばエクスプレス(秋葉原駅:01[* 2]) | ||
S-09 | 馬喰横山駅 | 0.8 | 8.1 | ● | 都営地下鉄: 浅草線(東日本橋駅:A-15) 東日本旅客鉄道: 総武線(快速)(馬喰町駅:JO 21) |
中央区 | |
S-10 | 浜町駅 (明治座前)[* 3] |
0.6 | 8.7 | | | |||
S-11 | 森下駅 | 0.8 | 9.5 | ● | 都営地下鉄: 大江戸線 (E-13) | 江東区 | |
S-12 | 菊川駅 | 0.8 | 10.3 | | | 墨田区 | ||
S-13 | 住吉駅 | 0.9 | 11.2 | | | 東京地下鉄:Z 半蔵門線 (Z-12) | 江東区 | |
S-14 | 西大島駅 | 1.0 | 12.2 | | | |||
S-15 | 大島駅 | 0.7 | 12.9 | ● | 待避可能駅 | ||
S-16 | 東大島駅[* 4] | 1.2 | 14.1 | | | |||
S-17 | 船堀駅[* 4] | 1.7 | 15.8 | ● | 江戸川区 | ||
S-18 | 一之江駅[* 4] | 1.7 | 17.5 | | | |||
S-19 | 瑞江駅[* 4] | 1.7 | 19.2 | | | 待避可能駅 | ||
S-20 | 篠崎駅[* 4][* 5] | 1.5 | 20.7 | | | |||
S-21 | 本八幡駅 | 2.8 | 23.5 | ● | 東日本旅客鉄道: 総武線(各駅停車)(JB 28) 京成電鉄: 本線(京成八幡駅:KS16) |
千葉県 市川市[* 6] |
- ↑ 新宿駅は他社接続の共同使用駅で、京王電鉄の管轄駅である。
- ↑ 2.0 2.1 2.2 岩本町駅は秋葉原駅に至近(約150メートル)であり、A3出口への階段近くに同駅への徒歩での所要時間が掲出されている。これは、新宿線開業当初、当駅が都心側の終着駅であったため、他路線との接続をアピールする狙いがあったためである。「駅すぱあと」や「乗換案内」などのパソコン用経路探索ソフトウェアでも両駅は乗り換え可能な駅として定義されているが、かつては連絡駅ではなかったため、乗り継ぎ割引は適用されていなかった。なお、2008年3月15日より岩本町駅とJR秋葉原駅が定期券では接続駅として扱われるようになったため、1枚の定期券で両路線の乗り継ぎが可能である。日比谷線については、2013年3月16日から乗り継ぎ割引が適用されている。参照:平成25年3月16日(土) 東京の地下鉄がさらに便利になります (PDF) - 東京地下鉄、2013年2月15日
- ↑ 浜町駅の副駅名「明治座前」はアナウンス・車内モニターのみ使用している。
- ↑ 4.0 4.1 4.2 4.3 4.4 一之江駅、瑞江駅、篠崎駅は、地下鉄単独の駅としては珍しく駅ビルや駅前広場、バスロータリーが整備されている。地上駅の東大島駅や船堀駅も駅前広場、バスロータリーの整備がされている。
- ↑ 篠崎駅は東京都内の最東端の駅である。
- ↑ 本八幡駅は東京都交通局の駅で唯一東京都域外(千葉県市川市)に所在する駅である。なお、東京都シルバーパスは本八幡を含め、全線で利用可能である。
なお、都営新宿線は東京地下鉄銀座線をのぞくすべての路線と乗り換えが可能である。銀座線とは岩本町 - 小川町間で交差しているが、その箇所に駅は無く、至近の神田駅とは地下連絡通路で結ばれておらず連絡運輸も行なっていない。
ホームドア設置計画
2014年5月16日、東京都交通局は新宿線全21駅に対し、ホームドアを設置する計画があることを発表した[20]。事業費約140億円、事業期間は2014年度(平成26年度)から2019年度(平成31年度)となっている。この工事が完了すると、都営地下鉄全106駅中86駅、ホームドア設置率81%となる(未設置路線は浅草線のみとなる)。全駅の設置完了は2019年秋を予定している[26]。
その他
- 江戸川区内の各駅(船堀 - 篠崎間)および東端の本八幡駅には各駅ごとに駅シンボルが制定されており、駅の出入口にモザイク画・レリーフ・からくり時計などが飾られているほか、高架駅である船堀をのぞく各駅にはプラットホームの壁面に各シンボルをシンボルマーク化したタイルが張られている。各駅のシンボルは、船堀駅…金魚、一之江駅…鯉、瑞江駅…桜、篠崎駅…クスノキ、本八幡駅…クロマツである。
- 2000年後期に各駅に発車標が新設された(それ以前にも新宿・岩本町・大島・本八幡の各駅に設置されていた)。LED式の2段表示であるが、急行停車駅の市ヶ谷・神保町・馬喰横山・森下・大島・船堀・本八幡の各駅のものには停車駅のランプ表示が中央に設置されている。2014年には、フルカラーLEDを採用した機種に交換され、交換後の発車標は橙色基調だった文字列が白色基調になった。なお、新宿駅は京王電鉄管理のため、京王線各駅で使用されている発車標を使用している。
- フジテレビジョンは、お台場に移転するまで曙橋駅が最寄り駅であった。そのためだけではないが、移転前までは、相互乗り入れしている京王電鉄沿線がドラマの舞台地になることが多かった。京王沿線に大映テレビが運営していたドラマスタジオがあった(その後大映から離れた府中多摩スタジオとなるも取り壊し)ことも影響している。また、車内にフジテレビ系列の番組広告や系列新聞社のサンケイスポーツが広告を出しているのもその時代の名残である。
- 都営地下鉄4路線で唯一都営フェスタの開催路線となっていない路線である。これは車庫が地下にあるためである(大江戸線の車庫も地下にあるが浅草線の馬込車両検修場で偶数年(奇数回)に浅草線と都営フェスタを共同開催している)。
- 運行番号1ケタの運用において車両の運行番号表示器の10の位は無表示である(都営地下鉄の他路線や東京地下鉄では "03T", "06S" のように表示してあるが、新宿線は京浜急行電鉄と同様に " 5T" のように表示される。京王車両が代走として入る場合も同様)。
脚注
注釈
- ↑ ただし、同年6月に都営10-300形の10両化が実施されるまでは京王車で代走された。
- ↑ かつては行先のみの表示だった。京王車は2001年初頭から、10-300形(10-300R形を含む)は2005年の登場時から、10-000形は2013年2月22日のダイヤ改定より(一部編成は2009年頃より)表示されるようになった。
- ↑ 直通運転を開始して以来初めて都営車が京王動物園線に入線
出典
- ↑ 「東京都交通局告示 東京都地下高速電車の路線の名称及び区間」では「新宿線」と定められている。
- ↑ 千葉県内の鉄道整備計画(東京10号線延伸新線) - 千葉県
- ↑ 新鎌ケ谷への延伸計画廃止 検討委員会が解散 都営新宿線 - ちばとぴ、2013年9月4日。
- ↑ 新宿線車両を一部10両編成化します 〜6月1日より順次導入〜 2010年5月26日 東京都交通局
- ↑ 10連化された10-300形が営業運転を開始 2010年6月2日 railf.jp
- ↑ 平成25年度東京都高速電車事業会計決算審査意見書 (PDF) (東京都監査事務局)
- ↑ 鉄道ファン、交友社、1980年5月号、p.75
- ↑ 8.0 8.1 鉄道ファン、交友社、1980年5月号、p.73
- ↑ 『ちばの鉄道一世紀』(p246)より。
- ↑ 結局その後も、(杉並線を除き)東京市電(都電)の軌間は全て1372mmである。
- ↑ 『ちばの鉄道一世紀』(p246, p247)より。
- ↑ 『鉄道ジャーナル』第20巻第13号、鉄道ジャーナル社、1986年12月、 120頁。
- ↑ “都営地下鉄の車内でニュースや音楽--11月1日スタート”. 毎日新聞(東京朝刊/社会) (東京都: 毎日新聞社): p. 27. (1994年10月14日)
- ↑ 14.0 14.1 14.2 14.3 14.4 広藤信行(東京都交通局電車部運転課次席)「都営地下鉄新宿線で急行運転開始両」、『鉄道ピクトリアル』第48巻第4号、株式会社電気車研究会 鉄道図書刊行会、1998年4月1日、 60-63頁。
- ↑ “大江戸線国立競技場〜六本木〜上野御徒町〜都庁前間の平成12年12月12日(火)開業に伴う始終発時刻等について”. 東京都交通局 (2000年11月15日). 2001年2月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。. 2014閲覧.
- ↑ 16.0 16.1 16.2 「Railway Topics」、『鉄道ジャーナル』第35巻第5号、鉄道ジャーナル社、2001年5月1日、 98頁。
- ↑ 17.0 17.1 “【東京都】10-300R形 引退する”. 鉄道ホビダス RMニュース (ネコ・パブリッシング). (2017年2月15日) . 2017閲覧.
- ↑ 18.0 18.1 “10-300R形10-330編成が若葉台へ”. 鉄道ファン・railf.jp 鉄道ニュース (交友社). (2017年2月18日) . 2017閲覧.
- ↑ “都営新宿線10-000形8次車が営業運転終了”. 鉄道ファン・railf.jp 鉄道ニュース (交友社). (2018年2月12日) . 2018閲覧.
- ↑ 20.0 20.1 都営新宿線全21駅へのホームドア整備について - 東京都交通局、2014年5月16日
- ↑ “2月22日(木)始発から 京王線・井の頭線のダイヤ改正を実施します ~京王ライナーの運行開始や、平日朝間時間帯の速達性向上を図ります~ (PDF)”. 京王電鉄. p. 6. . 2018閲覧.
- ↑ 都営新宿線 10両編成の列車が増えます - 東京都交通局 2016年8月16日
- ↑ 京王「高尾山冬そば号」運転 - 鉄道ファン・railf.jp 鉄道ニュース、2016年2月22日
- ↑ 笹塚駅工事に伴い京王新線の一部の列車が運休します京王電鉄
- ↑ 東京都交通局経営計画2013 (PDF) 46ページ
- ↑ 26.0 26.1 見える化改革報告書「地下鉄」交通局 平成30年7月12日(p.30) - 東京都都政改革本部公式ホームページ
- ↑ “混雑率データ(平成28年度) (PDF)”. 国土交通省. p. 3. . 2016閲覧.
- ↑ 都営地下鉄 路線別輸送人員の推移(一日平均) - 東京都交通局
- ↑ 「都市交通年報」各年度版