近似法
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近似法(きんじほう)とは関数の厳密値や方程式の厳密解を求めるときに、それが不可能または困難であるか、簡便のために近似値あるいは近似解を得る方法である。
初等関数の近似法
テイラー展開を用いる。
関数f (x ) のx = a の近傍における近似値を考える。f (x )をx = a においてテイラー展開すれば
- [math] f(x)=\sum_{n=0}^{\infin} \frac{f^{(n)}(a)}{n!} (x - a)^{n} [/math]
となる。x -a の値が十分小さければ、高次の項は無視することができる。とくに2次以上を無視すれば
- [math] f(x)\simeq f(a)+f^{\prime}(a) (x - a) [/math]
となる。また、n 次の項まで考えたものをn 次近似と呼ぶ。すなわち上の例は1次近似である。
- 具体例
主要な関数の[math]x\simeq 0[/math]における2次近似を挙げておく。
- [math]e^x\simeq 1+x+\frac{x^2}{2}[/math]
- [math]\ln(1+x)\simeq x-\frac{x^2}{2}[/math]
- [math](1+x)^n\simeq 1+nx+\frac{n(n-1)}{2}x^2[/math]
- [math]\sin x\simeq x[/math]
- [math]\cos x\simeq 1-\frac{x^2}{2}[/math]