転移性皮膚癌

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転移性皮膚癌(てんいせいひふがん)とは、皮膚以外に原発した悪性腫瘍が血行性・リンパ行性により皮膚に転移したものをいう。

頻度

  • 皮膚癌の半分を占めるため頻度としては多い。
  • 原発巣で頻度が多いのが、乳癌肺癌胃癌である。小児では神経芽細胞腫が多い。
  • 転移を生じるのは原発巣の末期が多い。肺癌腎癌卵巣癌では先に皮膚転移が見つかることもしばしばみられる。

分類

  • 皮下結節型 肺癌・胃癌などで血行性転移した場合にできる。病理検査では、原発巣と異なる索状配列構造に腫瘍細胞が変化することがある。
  • 鎧状癌 丘疹結節が融合して板状硬結をきたす。乳癌に多い。
  • 丹毒様癌 丹毒の症状に似て、境界不明瞭の発赤・腫脹・疼痛の出現がみられる。リンパ行性転移でみられ、乳癌が多い。病理検査では真皮に腫瘍細胞が散在する。
  • 表皮行性癌 悪性腫瘍が表皮内に浸潤・増殖したもの。これをpaget現象ともいう。乳癌・膀胱癌に多い。

 

検査

  • 病理検査 必要に応じて免疫組織化学的検査。

治療

抗癌剤など、原発巣の治療が基本である。抗癌剤等を使用しないのであれば、皮膚転移部の腫瘍切除術を行うこともある。電子線を照射することもある。

関連項目