趣味判断

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趣味判断(しゅみはんだん)とは哲学用語の一つ。これはイマヌエル・カントによって提唱された言葉であり、判断力批判で解説されていた。

これは人間が物事の情緒を味わう際の判断であり、ここで判断される基準というのは自身にとっての趣味であるかという事である。例えば「このバラは美しい」と判断する場合には、自身の感性、表象から行われたと解釈される。ここで行われる判断とは、対象の性質を認識する事によって行われる判断ではないという考え方である。そしてこの趣味判断で美醜を判断する際には、快苦を基準として判断されるという事であり、ある物を美しいものと知覚したならばそれは自身にとって快楽をもたらす事となるものであり趣味であるという立場となる。逆に醜いと知覚したものならば、それは自身に苦痛をもたらす事となるものになるというわけである。ここでの知覚は人間にとって最も単純な事柄でもあるというわけであり、趣味判断というのはこのような単純な形で行われていると位置付けられる。

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