豊洲駅
豊洲駅(とよすえき)は、東京都江東区豊洲にある、東京地下鉄(東京メトロ)・ゆりかもめの駅である。
Contents
乗り入れ路線
東京メトロの有楽町線と、ゆりかもめの東京臨海新交通臨海線(路線愛称そのものが「ゆりかもめ」)の同名駅が近接しており、乗り継ぎ・乗り換え可能な接続駅となっており、両社局とも駅番号が制定されている。
歴史
- 1988年(昭和63年)6月8日 - 帝都高速度交通営団(営団地下鉄)有楽町線の駅として開業。
- 2004年(平成16年)4月1日 - 営団地下鉄民営化に伴い、東京メトロの駅となる。
- 2006年(平成18年)3月27日 - ゆりかもめが当駅まで延伸。乗換駅となる。
- 2008年(平成20年)5月3日 - 東京メトロ有楽町線の新木場駅から東京メトロ千代田線を経由し、小田急小田原線本厚木駅までを結ぶ臨時特急列車「ベイリゾート」号が運転を開始。当駅は停車駅となる。
- 2011年(平成23年)9月24日 - この日をもって「ベイリゾート」号の運転を終了。
- 2013年(平成25年)
- 2017年(平成29年)3月25日 - 有料座席指定列車「S-TRAIN」が運転を開始し、平日ダイヤでは当駅発着となる。
駅構造
東京メトロ
島式ホーム2面4線の構造を持つ地下駅である。改札階(地下1階)とホーム階(地下3階)の間にはコンコース階(地下2階。売店はこの階にある)が挟まる。改札階には定期券売り場が設置されている。
当駅から住吉・押上方面に至る支線が分岐する計画があり、駅の構造はそれに備えたものとなっている[2]。しかし支線建設の動きはなく、内側2線部分は長らく線路も敷設されないままで、ホームには柵が設置されていた。
2006年にゆりかもめの開業に伴う地下通路の新設工事と出入口の増設工事が行われた。これによって切符売り場が工事前の位置から移動され2面になった。さらに2007年には自動改札機や案内装置の一部移設が行われた。
ゆりかもめ開業後、利用客が増加しているため、東京メトロでは混雑緩和のための改札の増設、階段・エスカレーターの増設・移設などの改良工事を2013年9月の完成を目処に実施していた[3]。この工事に伴い、支線用に用意されていた乗り場の柵を撤去して上下ホーム間を結ぶ仮設の渡り板を設置し、2009年10月からホームの一部として供用していたが、線路を敷設したうえで折り返し線ホームとして整備する方針[4]が固まったため、2012年9月12日に閉鎖された。
その後の駅改良工事に伴い、上下ホーム間の線路予定地に線路が敷設された。これに伴い2013年3月1日より従来の2番線を4番線に改称し、新たに降車専用ホーム(新しい2番線)と3番線が設置された[5]。
2013年3月16日のダイヤ改正により平日朝に当駅止まりの列車が2本設定され、2番線と3番線は引き上げ線として供用されている。なお、2・3番線は新木場方面にはつながっておらず、トンネルは住吉方面にカーブしている。
この他に月島寄りに引き上げ線があり、車両の留置や折り返しが可能である。こちらも改良工事に伴い1線から2線に増設された。基本的には運用の間合いで車両が留置されるが、車両トラブル発生時に該当列車が入線したこともある。
ゆりかもめと乗り換える場合は豊洲シエルタワー下層部のシエルコートを通り、シエルコート直結出入口を利用する。
2013年(平成25年)10月26日から、1・4番線においてホームドア・発車メロディが使用を開始した。2・3番線についても同年12月28日にホームドア・発車メロディが使用開始された[7]。4番線のホームドアのうち先頭から2両目には透過型の可動式ホーム柵が試験的に設置されており、シャープ製のシースルーディスプレイが組み込まれたことでコンテンツの表示ができるようになっている。2015年9月19日から半年間、このシースルーディスプレイの日本初となる実証実験が行われる[8][9][10]。
有料座席指定列車「S-TRAIN」は平日ダイヤのみ有楽町線に乗り入れ、当駅発着として運転される(当駅から新木場方面の運転はない)。なお、当駅から東京メトロ線内のみの乗車はできない(一例として、乗車専用の石神井公園駅で乗り、当駅で下車するのは可)[11]。2018年3月10日ダイヤ改正より、一部の「S-TRAIN」を除いて当駅で新木場発着の各駅停車と接続することにより、辰巳駅・新木場駅利用者への利便性向上が図られる。
のりば
番線 | 路線 | 行先 | 備考 |
---|---|---|---|
1 | Y 有楽町線 | 新木場方面 | |
2 | 降車専用ホーム | 朝ラッシュ時は当駅止まりの列車を臨時通路として使用できる | |
3・4 | 池袋・和光市・森林公園・飯能方面 | 当駅始発・S-TRAINは3番線 |
- TokyoMetro ToyosuStation2.jpg
改良工事前のホーム階中央部分。柵が設置されていた(2005年6月)
- Toyosu2010.jpg
ホーム階工事で蓋がされた中央部分(2010年4月)
発車サイン音
株式会社スイッチの制作である。
1番線 | たんとんとん - 塩塚博の作曲である。 |
---|---|
2番線 | (降車専用のため無し) |
3番線 | フラワートレイン - 当初、通常時は使用されなかったが、2017年3月27日から「S-TRAIN」の始発列車で使用されるようになった。 |
4番線 | きらめくホーム - 以前和光市駅で使用されていた。 |
ゆりかもめ
島式ホーム1面2線を有する高架駅。改札階は道路上にあり、その上にホームがある。
2006年3月27日に有明駅から延伸開業し、新たに終着駅となった。なお、勝どき方面への延伸計画があり、軌道は延伸を見越して先端部が晴海通り方向に曲がっている。
定期券売り場が設置されているが、これは当駅までの延伸時に有明駅から移転したものである。また、駅員配置駅でもある[12]。
のりば
番線 | 路線 | 行先 |
---|---|---|
1・2 | U ゆりかもめ | 国際展示場正門・台場・新橋方面 |
- Yurikamome Toyosu stn.jpg
ゆりかもめ豊洲駅を交差点から望む。軌道末端部のカーブがよく分かる。(2006年)
- Yurikamome Toyosu Station.jpg
豊洲駅構内軌道末端部の車止め
利用状況
- 東京メトロ - 2017年度の1日平均乗降人員は214,032人である[利用客数 1]。
- 東京メトロ管内の駅では渋谷駅に次ぐ第8位。
- 2000年代に入るまでは1日平均乗降人員が5万人前後で推移していたが、ゆりかもめとの乗換駅になった2005年度からは大幅な増加を記録し、2007年度には11万人を越えた。他の東京メトロ線と接続しない有楽町線の駅では第1位となっている。2011年度には15万人を、2015年度には20万人を越えた。
- 2006年時点の推計では、2016年度の1日平均乗降人員は193,000人に達すると予測されていた[13]が、実際はそれを上回るペースで増加している。
- ゆりかもめ - 2016年度の1日平均乗降人員は22,277人である。
- ゆりかもめの駅では台場駅に次ぐ第3位。
年度別1日平均乗降人員
近年の1日平均乗降人員推移は下表の通りである。
年度 | 営団 / 東京メトロ | ゆりかもめ | ||
---|---|---|---|---|
1日平均 乗降人員 |
増加率 | 1日平均 乗降人員 |
増加率 | |
2000年(平成12年) | 52,363 | 未開業 | ||
2001年(平成13年) | 53,712 | 2.6% | ||
2002年(平成14年) | 51,161 | −4.7% | ||
2003年(平成15年) | 50,588 | −1.1% | ||
2004年(平成16年) | 51,190 | 1.2% | ||
2005年(平成17年) | 58,197 | 13.7% | 7,600 | |
2006年(平成18年) | 84,470 | 45.1% | 9,494 | 25.0% |
2007年(平成19年) | 110,635 | 31.0% | ||
2008年(平成20年) | 122,789 | 11.0% | ||
2009年(平成21年) | 131,069 | 6.7% | ||
2010年(平成22年) | 138,876 | 6.0% | 15,904 | |
2011年(平成23年) | 154,214 | 10.4% | 15,891 | −0.1% |
2012年(平成24年) | 160,196 | 3.9% | 17,729 | 11.6% |
2013年(平成25年) | 175,147 | 9.3% | 18,647 | 5.2% |
2014年(平成26年) | 182,294 | 4.1% | 20,175 | 8.2% |
2015年(平成27年) | 200,533 | 10.0% | 23,844 | 18.2% |
2016年(平成28年) | 208,012 | 3.7% | 22,277 | −6.6% |
2017年(平成29年) | 214,032 | 2.9% |
年度別1日平均乗車人員(1988年 - 2000年)
近年の1日平均乗車人員推移は下表の通りである。
年度 | 営団 | 出典 |
---|---|---|
1988年(昭和63年) | [備考 1]12,488 | [東京都統計 1] |
1989年(平成元年) | 16,926 | [東京都統計 2] |
1990年(平成 | 2年)19,110 | [東京都統計 3] |
1991年(平成 | 3年)20,587 | [東京都統計 4] |
1992年(平成 | 4年)24,901 | [東京都統計 5] |
1993年(平成 | 5年)28,274 | [東京都統計 6] |
1994年(平成 | 6年)27,449 | [東京都統計 7] |
1995年(平成 | 7年)28,279 | [東京都統計 8] |
1996年(平成 | 8年)26,981 | [東京都統計 9] |
1997年(平成 | 9年)25,945 | [東京都統計 10] |
1998年(平成10年) | 26,562 | [東京都統計 11] |
1999年(平成11年) | 26,044 | [東京都統計 12] |
2000年(平成12年) | 26,395 | [東京都統計 13] |
年度別1日平均乗車人員(2001年以降)
年度 | 営団 / 東京メトロ |
ゆりかもめ | 出典 |
---|---|---|---|
2001年(平成13年) | 26,704 | 未開業 | [東京都統計 14] |
2002年(平成14年) | 25,589 | [東京都統計 15] | |
2003年(平成15年) | 25,243 | [東京都統計 16] | |
2004年(平成16年) | 25,910 | [東京都統計 17] | |
2005年(平成17年) | 29,318 | [備考 2]3,600 | [東京都統計 18] |
2006年(平成18年) | 43,784 | 5,221 | [東京都統計 19] |
2007年(平成19年) | 54,918 | 7,161 | [東京都統計 20] |
2008年(平成20年) | 61,129 | 7,556 | [東京都統計 21] |
2009年(平成21年) | 65,175 | 8,180 | [東京都統計 22] |
2010年(平成22年) | 69,460 | 8,197 | [東京都統計 23] |
2011年(平成23年) | 77,306 | 8,186 | [東京都統計 24] |
2012年(平成24年) | 79,822 | 9,098 | [東京都統計 25] |
2013年(平成25年) | 87,471 | 9,636 | [東京都統計 26] |
2014年(平成26年) | 90,778 | 10,454 | [東京都統計 27] |
2015年(平成27年) | 99,910 | 12,333 | [東京都統計 28] |
2016年(平成28年) | 103,666 | 11,521 | [東京都統計 29] |
- 備考
駅周辺
駅前すぐの所に豊洲駅前交差点があり、都道日比谷豊洲埠頭東雲町線、都道環状三号線、都道豊洲有明線の3路線が交差する。
豊洲は東京湾6号埋立地に形成された街であり、2010年現在、IHI(旧:石川島播磨重工業)東京造船所跡地などを利用した大規模再開発が進められている。東京都策定の街づくり方針案によれば、完成すると、将来的には就業人口約33,000人・居住人口22,000人となる見込みである[14]。
かつては当駅周辺に専用鉄道の東京都港湾局専用線が通っており、当駅前後で有楽町線とも交差していたが、1980年代に順次廃止された。その後の再開発により廃線跡の多くは消滅しているが、駅北西の晴海運河に架かる晴海橋梁や、駅北東の豊洲運河に架かっていた豊洲橋梁の橋脚が現存している。
- アーバンドック ららぽーと豊洲
- パークシティ豊洲
- 豊洲IHIビル
- 豊洲フロント
- 日本ユニシス 本社
- 芝浦工業大学 豊洲キャンパス
- 芝浦工業大学附属中学高等学校
- 山口銀行豊洲支店
- 豊洲センタービル
- NTTデータ 本社
- 豊洲公園
- 昭和大学江東豊洲病院
- 江東区立深川第五中学校
- ガスの科学館「がすてなーに」
- 豊洲シエルタワー
- 江東区役所 豊洲出張所
- 江東区豊洲区民館
- 江東区豊洲文化センター
- 深川消防署 豊洲出張所
- スーパービバホーム 豊洲店
- セブン-イレブン 豊洲店 - 1974年5月15日に開業したセブン-イレブンの日本第1号店。
- 豊洲シビックセンター
- Toyosu-Bus-Terminal-01.jpg
豊洲駅前バス・タクシー乗り場
- Tokyo Metro Toyosueki Exit 002.jpg
3番出口。豊洲センタービル前に設置。
- 晴海通りと豊洲 06 5 31.jpg
晴海通りと豊洲(2006年6月)
バス路線
駅前のバスターミナルと駅前交差点部に「豊洲駅前」停留所があり、都営バスと東京空港交通の路線バスが発着する。
バスターミナル
2015年4月1日より新たなバスターミナルが使用開始となった[15]。
- リムジンバスのりば
- 都営バスのりば
- 1番のりば
- 2番のりば
- 東16:IHI前・新月島公園・月島駅・住友ツインビル経由 東京駅八重洲口行
- 東16:IHI前・晴海トリトンスクエア中央・月島駅・住友ツインビル経由 東京駅八重洲口行
- 深夜14:IHI前・新月島公園・月島駅・住友ツインビル経由 東京駅八重洲口行 ※平日深夜のみ運行
- 3番のりば
- 4番のりば
- 5番のりば
- 4番のりば手前
駅前交差点部
- 6番のりば(東京メトロ6a番出口付近・豊洲シエルタワー前)
- 7番のりば(東京メトロ3番出口付近・豊洲センタービル前)
- 8番のりば(東京メトロ3番出口付近・豊洲センタービル前)
- 9番のりば(東京メトロ3番出口付近・豊洲センタービル前)
- 10番のりば(東京メトロ5番出口付近・東京ベイ信金前)
- 11番のりば(東京メトロ5番出口付近・東京ベイ信金前)
- 12番のりば(東京メトロ6b番出口付近・豊洲シエルタワー前)
- 急行06(江東区深川シャトル):東京ビッグサイト東棟・パレットタウン経由 日本科学未来館行 ※土・休日のみ運行
- 13番のりば(昭和大学江東豊洲病院前)
- 錦13折返:東陽町駅行
豊洲(ららぽーと豊洲)
- スカイホップバス乗り場
- スカイホップバス(お台場コース)(日の丸自動車興業)
水上バス
いずれもららぽーと豊洲にある豊洲停留所から発着する。
- 東京都観光汽船 浅草・お台場直通ライン(通称「ヒミコ航路」、浅草吾妻橋 - お台場海浜公園 - 豊洲 - 浅草吾妻橋)
- アーバンランチ(アーバンドックららぽーと豊洲 - お台場海浜公園 - 芝浦アイランド)
隣の駅
※有楽町線のS-TRAINの停車駅は当該記事を参照のこと。
脚注
- ↑ “ホームドア設置計画進行中 千川駅、豊洲駅、辰巳駅に設置し、有楽町線全駅にホームドアの設置が完了します! 全179駅中84駅にホームドアの設置が完了しホーム上の安全性が向上” (日本語) (PDF) (プレスリリース), 東京メトロ, (2013年8月9日) . 2018閲覧.
- ↑ 一部自治体の構想ではこの分岐線を「東京直結鉄道」と称している。
- ↑ 豊洲駅の改良工事について - 東京地下鉄 2009年10月14日
- ↑ “平成24年度(第9期)事業計画 主な項目 (PDF)”. 東京地下鉄株式会社. p. 10 (2012年3月). . 2013閲覧.
- ↑ 有楽町線豊洲駅で中線の入線試運転|鉄道ニュース|2013年3月5日掲載|鉄道ファン・railf.jp
実際には2月28日中に旧2番線の案内板に張り紙で「4」の表記がなされており、2月28日のうちに実質的に改番されている。 - ↑ これは池袋 - 月島間と辰巳の各駅も同様である。
- ↑ ホームドア設置計画進行中 千川駅、豊洲駅、辰巳駅に設置し、有楽町線全駅にホームドアの設置が完了します! (PDF) 東京メトロプレスリリースより
- ↑ 透過型ホームドアでシースルーディスプレイの実証実験を行います,東京地下鉄,2015年9月14日
- ↑ シャープのシースルーディスプレイを東京メトロ豊洲駅で実証実験,シャープ,2015年9月14日
- ↑ 透明のホームドアに「シースルーディスプレイ」を設置 東京メトロ、日本初の実証実験開始へ,ITmedia,2015年9月14日
- ↑ 2017年3月25日(土)から「S-TRAIN」運行開始! 西武鉄道株式会社 2017年1月10日
- ↑ 有明駅は当駅延伸時に無人化された。
- ↑ 地下空間シンポジウム論文・報告集 第14巻、p68、2009年
- ↑ 「豊洲1〜3丁目地区まちづくり方針」の策定について - 東京都都市計画局(現・東京都都市整備局) 2001年10月10日
- ↑ 豊洲駅前
出典
- 私鉄・地下鉄の1日平均利用客数
- ↑ 各駅の乗降人員ランキング - 東京メトロ
- 私鉄・地下鉄の統計データ
- 東京都統計年鑑