西条市
西条市(さいじょうし)は、愛媛県東予地方、西日本最高峰石鎚山の麓に位置する市。
Contents
概要
西条市は、国の名水百選にも選出されている「うちぬき」と呼ばれる自噴水(地下水)やカブトガニなどで広く知られる。市が力を入れて取り組んで来た、製造業を中心とする産業振興方針を今も継承し、同市の工業出荷額は四国の市町村の中でも上位に位置する金額である。2000年代前半においては製造品出荷額などにおいて四国最大を誇っていた時期もあったが、その後今治造船や日本食研などを擁する今治市や、番の州臨海工業団地を擁する坂出市に抜かれ、2009年時点では四国3位になっている。臨海部には国内最大級の今治造船のドックを有する。
2004年(平成16年)11月1日西条市、東予市、周桑郡小松町、同丹原町が対等合併して新たな「西条市」が誕生した。
地理
世田山麓から望む石鎚山脈と道前平野。 |
市名の由来
西条という地名は、鎌倉時代の荘園名にも見ることができ、その後の西条藩にも受け継がれてきたように歴史的にも由緒ある地名である。最も古くは「予章記」建暦元年条に河野通信は軍功により「新居西条の郷」を賜りとある。(異説もある)
- 平成の市町村合併に当たっての検討
- 市名については2市2町の合併協議会で、2003年(平成15年)5月から6月にかけて、全国からの一般公募を実施した。その結果3万件以上の応募があり、最も多かったのは「西条市」で有効件数全体の65%を占めた。このなかから、小委員会で上位の西条市、石鎚市、いしづち市、伊予西条市、西條市、さいじょう市、水都市、東予市、道前市、ひうち市の10候補を選んだ。さらに、西条市、石鎚市、いしづち市、道前市、ひうち市の5候補に絞込み、合併協議会に諮り『西条市』とした。西条市長(旧市)が「個人的には西条がよい」と述べ、住民説明会などにおいて市名公募は西条で応募するよう促すなど、旧市の名称を継承する「西条市」の選択は既定路線ともいえた。ただ、東予市などの関係者にとっては、新市名も本庁舎も西条ではあたかも吸収合併のようであり、寂寥感が募るとの声もあった。なお、5つの候補はいずれも古くからの地名であったり、地下水が自噴するなど水が豊富で「水の都」と称されてきたことにちなんだものである。
- 市役所については合併協議会において、旧西条市役所を利用しつつ合併後10年以内に現在地よりも西の幹線道沿線地域に新庁舎を建設することとなったが、2010年末現在、未だに具体的かつ建設的な検討案は出されていない。
歴史
略史
小松町明穂南方段丘の上に広さ6,000m2にも及ぶ広大な遺跡群がある。約2万年前になる後期旧石器時代のサヌカイト製ナイフ形石器などが発掘されている。
八堂山山頂付近にて昭和40年代に高地性集落が発見され、入母屋竪穴式住居や円形倉庫が復元展示されている。
船屋、天神山、氷見、小松、丹原と市内各地に古墳が存在している。 景行天皇の第12皇子武国凝別命が伊予国平定のために派遣され、神野郡(後の新居郡、現在の愛媛県西条市・新居浜市・他)に拠点を置き、成務天皇28年(西暦158年)皇祖神である天照大神を祀り伊曽乃神社を創建した。
日本でもまだ16しか発見されていない神籠石が基礎の古代山城である永納山城が河原津地区楠に築かれる。
全国制覇を目指す羽柴秀吉配下の小早川隆景・吉川元長による四国攻めの軍が瀬戸内海を渡って現在の新居浜市に上陸し、この地方を実質的に支配していた金子氏との決戦の場となった(天正の陣)。「野々市ヶ原の古戦場」「千人塚」「高尾城」「高峠(高外木)城」「金子備後守元宅の墓」など多数の旧跡がある。
伊予の河野氏ゆかりの一柳氏が外様大名として西条藩を治めていたが3代目一柳直興の際改易され、しばらく天領となった。その後紀州徳川家より藩主徳川頼宣の二男・松平頼純を迎え、以後 紀州徳川家の支藩として幕末まで西条藩を治めた。 西条松平家第2代頼致は紀州藩主徳川吉宗が将軍となったため紀州徳川家・紀州藩主を継いだ。松平家は参勤交代を行わない定府の大名であった。
徳川一門の親藩しかも御連枝ではあったが、幕末の際には官軍として戊辰戦争に参戦している。
- また初代西条藩主・一柳直盛の三男・一柳直頼が外様大名として小松藩を開き、こちらは明治維新まで受け継がれ治めた。小松藩も幕末の際には官軍として戊辰戦争に遠く東北まで参戦している。
- 松山藩初代藩主・松平定行が領内に3つの市場を整備し、そのひとつが丹原の地に設けられた。
- 明治以降
- ※下記のほか、旧市町の記事も参照のこと。
- 1921年6月 - 国鉄伊予西条駅開業。
- 1942年 - 愛媛地方航空機乗員養成所開設。
- 1954年4月 - 財団法人倉敷中央病院の分院として、西条中央病院が開設される(1984年に倉敷中央病院より独立)[1]。
- 1958年4月 - 済生会が赤松外科病院より建物・施設の寄贈を受け、済生会西条病院を開設。
- 1964年
- 1965年
- 3月 - 寿電機(後のパナソニック ヘルスケア西条工場)が操業を開始。
- 11月 - 四国電力西条発電所の営業運転開始[3]。
- 1968年 - 西条市東部地区で、フッ素による水稲の生育被害が発生した[4] 。
- 1969年 - プリマハム四国工場が操業開始。
- 1971年
- 1973年
- 1983年 - 三菱電機西条工場(現・ルネサス エレクトロニクス西条事業所)操業開始。
- 1986年2月 - 西条太陽光試験発電所が完成[8]。
- 1991年3月 - 松山自動車道土居IC~西条IC間が開通。
- 1994年11月 - 松山自動車道西条IC~川内IC間が開通。
- 1995年 - 今治造船西条工場操業開始。
- 1996年4月 - 西条市総合文化会館が開館[9]。
- 1998年 - アサヒビール四国工場操業開始。
- 2002年 - プリマハム四国工場が閉鎖。
- 新市制
- 2004年10月 - 西条市総合福祉センターが開館。
- 2006年3月 - 東予有料道路が無料開放される。
- 2007年11月 - 四国鉄道文化館が開館。
- 2008年3月 - 新居浜・西条地区広域市町村圏事務組合が解散。
- 2009年6月 - 市立西条図書館、市立丹原図書館がオープン[10]。
- 2010年8月 - 東予港が重点港湾に指定される。
- 2011年12月 - 地域活性化特区として「西条農業革新都市総合特区」が指定を受ける[11]。
- 2014年3月 - 西条紺屋町商店街再開発事業が完工[12]。
- 2015年 - 西条小松太陽光発電所操業開始。
- 2016年
- 3月 - パナソニック ヘルスケア西条工場が閉鎖[13]。
- 4月 - ひうち会館跡に西条市地域創生センターが開館。
市の沿革
※下記のほか、旧市町村の記事も参照のこと。
- 西條町時代
- 1876年(明治9年)本町、中之町、魚屋町、大師町、紺屋町、横町、東町の7町が合併、西條町となる。東町、栄町、本町、大師町の4町に区分けされた。御城下町と総称。
- 1889年(明治22年) 御城下町と明屋敷村、喜多浜村が合併して西條町となる。明屋敷に役場を設置。
- 1898年(明治31年) 小松村が町制施行し小松町となる。
- 1913年(大正2年) 福岡村が町制施行し丹原町となる。
- 1925年(大正14年) 西條町と神拝村、玉津村、大町村とが合併して西條町となる。
- 西条市発足後
- 1941年(昭和16年) 西條町、飯岡村、神戸村、橘村、氷見町が合併、市制施行し西條市となる。
- 1955年(昭和30年) 小松町と石鎚村が合併し小松町となる。
- 1956年(昭和31年) 西条市が大保木村、加茂村と新居浜市大生院の一部を編入。
- 1971年(昭和46年) 壬生川町、三芳町が合併し東予町となる。
- 1972年(昭和47年) 東予町が市制施行し東予市となる。
- 2004年(平成16年) (旧)西条市、東予市、小松町、丹原町の2市2町が新設合併(対等合併)し、西条市となる。
町村制実施以前の村 | 明治期 | 昭和の合併 | 平成の合併 | ||
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御城下町 | 西條町 | 大正14年 2月11日合併 西條町 |
昭和16年 4月29日合併・市制 西條市 |
昭和31年 9月28日編入 西条市 |
平成16年 11月1日新設合併 西条市 |
明屋敷村 | |||||
喜多浜村 | |||||
神拝村 | |||||
大町村 | |||||
玉津村 | |||||
氷見村 | 明治41年 1月1日町制施行 氷見町 | ||||
神戸村 | 神戸村 | ||||
飯岡村 | 飯岡村 | ||||
橘村 | 橘村 | ||||
加茂村 | 加茂村 | 加茂村 | |||
大保木村 | 大保木村 | 大保木村 | |||
新居浜市大生院の一部 | |||||
壬生川町 三芳町 |
昭和46年合併 東予町 |
昭和47年市制施行 東予市 |
東予市 | ||
福岡村 | 大正2年町制施行 丹原町 |
丹原町 | 丹原町 | ||
小松村 | 明治31年町制施行 小松町 |
昭和30年合併 小松町 |
小松町 | ||
石鎚村 | 石鎚村 |
気候
典型的な瀬戸内海式気候で四季を通じて晴れの日が多く降水量は少なめである。夏はヒートアイランド現象が起こる都市部に比べれば暑くなく、夜には海陸風もあって幾分過ごしやすい。冬は毎年雪は降るものの積雪するのは平野部では数年に一度程度である。また冬にはやまじ風が発生することがある。
- 山間部では冬の積雪はしっかりあってスキー場もあり市内県内は元より県外からも訪れる客が多い。
西条市(1981年 - 2010年)の気候資料 | |||||||||||||
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月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 年 |
平均最高気温 °C (°F) | 9.5(49.1) | 9.9(49.8) | 13.1(55.6) | 18.9(66) | 23.6(74.5) | 26.8(80.2) | 30.6(87.1) | 31.4(88.5) | 27.6(81.7) | 22.3(72.1) | 17.0(62.6) | 12.2(54) | 20.3(68.5) |
平均最低気温 °C (°F) | 1.6(34.9) | 1.7(35.1) | 4.3(39.7) | 8.9(48) | 13.8(56.8) | 18.8(65.8) | 23.1(73.6) | 23.4(74.1) | 20.1(68.2) | 14.0(57.2) | 8.6(47.5) | 3.9(39) | 11.9(53.4) |
降水量 mm (inches) | 50.6(1.992) | 66.6(2.622) | 108.1(4.256) | 103.3(4.067) | 140.3(5.524) | 197.4(7.772) | 169.7(6.681) | 115.7(4.555) | 198.7(7.823) | 127.7(5.028) | 71.2(2.803) | 43.4(1.709) | 1,392.7(54.831) |
日照時間 | 114.1 | 124.7 | 154.8 | 183.4 | 189.2 | 144.7 | 173.2 | 202.2 | 145.6 | 151.7 | 127.4 | 122.6 | 1,833.1 |
出典: 気象庁 |
行政
- 市長:玉井敏久(2016年11月28日就任、1期目)
歴代市長
- 旧・西条市
代 | 氏名 | 就任年月日 | 退任年月日 |
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初代 | 高橋作一郎 | 1941年7月3日 | 1945年7月3日 |
2 | 十河信二 | 1945年7月3日 | 1946年4月17日 |
3 | 高橋初次郎 | 1946年4月17日 | 1951年4月4日 |
4 | 岡本達一 | 1951年4月23日 | 1955年4月22日 |
5 | 文野俊一郎 | 1955年5月2日 | 1959年11月16日 |
6 | 村上徳太郎 | 1959年12月18日 | 1971年12月17日 |
7 | 伊藤一 | 1971年12月18日 | 1979年12月17日 |
8 | 桑原富雄 | 1979年12月18日 | 1995年12月17日 |
9 | 伊藤宏太郎 | 1995年12月18日 | 2004年10月31日 |
- 新・西条市
代 | 氏名 | 就任年月日 | 退任年月日 |
---|---|---|---|
初代 | 伊藤宏太郎 | 2004年11月28日 | 2012年11月27日 |
2 | 青野勝 | 2012年11月28日 | 2016年11月27日 |
3 | 玉井敏久 | 2016年11月28日 |
主要公共施設
- 市役所庁舎
- 東予総合支所
- 丹原総合支所
- 小松総合支所
- 西条市市民会館
- 西条市立図書館
- 西条市立東予図書館
- 西条市立小松温芳図書館
- 西条市立西条郷土博物館
- 西条市立東予郷土館
- 西条市考古歴史館
- 西条市こどもの国
- 西条市総合福祉センター
- 西条市東予総合福祉センター
- 西条市丹原福祉センター
- 西条市小松地域福祉センター
- 西条市立周桑病院
- 西条市休日夜間急患センター
- 西条市道前クリーンセンター
- 西条市ひうちクリーンセンター
- 西条市総合体育館
- 西条市西条西部体育館
- 西条市ひうち体育館
- 西条市東予体育館
- 西条市丹原体育館
- 西条市小松体育館
- 西条市小松武道館
- 西条市丹原B&G海洋センター
- 西条市西条運動公園総合プール
- 西条市東予運動公園プール
- 西条市ひうち陸上競技場
- 西条市東予運動公園野球場
- 西条市屋内運動場 ビバ・スポルティア SAIJO
- 西条市丹原総合公園
- 西条市食の創造館
- 鉄道歴史パーク in SAIJO
- 四国鉄道文化館
- 十河信二記念館
- 観光交流センター
- 西条市石鎚ふれあいの里
- 西条市本谷温泉
- 西条市石鎚山ハイウェイオアシス館
- 西条市椿交流館
その他司法・行政機関
また、新居浜・西条圏の各種計画や研修実施などの連絡調整、休日・夜間の救急医療体制の整備などを取り行う特別地方公共団体である新居浜・西条地区広域市町村圏事務組合を、隣接する新居浜市と組織している。
友好都市・提携都市
災害時相互応援協定
- 伊勢市(三重県) - 2002年(平成14年)10月10日締結。西条祭りの祭り歌として伊勢音頭が歌われ、また伊勢神宮の式年遷宮の際には西条のだんじりが奉納されるなど、祭事を通じて親交が深い。
- 相馬市(福島県) - 2012年(平成24年)5月19日締結。前年の東日本大震災発生直後から、支援物資送付や職員派遣などによる支援活動を通じて交流を深めている。
- 新潟市(新潟県) - 2015年(平成27年)6月27日締結。楽曲『千の風になって』にゆかりのある3市町(両市および北海道七飯町)が2009年(平成21年)から実施している文化交流事業「千の風サミット」を縁に交流を深めている。
主要施策
西条農業革新都市プロジェクト
12歳教育推進事業(防災教育)
- 人生の節目である12歳(小学校6年生)という時期に、防災をテーマとした意見発表や体験学習を行うことで、防災に対する意識を高め、災害時に地域で活躍できる子どもを育成する。また、JICA(国際協力機構)の国際支援委託事業として、西条市の「12歳教育」をベトナム国フエ市に紹介し、現地の実情に合った教育プログラムの実践に取り組んでいる。
フィールド大学事業
- 「西条は、まちのすべてが、学びのキャンパス」という基本理念のもと、教育・研究交流協定を締結した大学などから研究者などを招へいし、幅広い分野における教育・研究交流を通じて、地域課題の解決や人材育成に取り組み、地域の活性化を図る。
経済
臨海部は、四国中央市、新居浜市、西条市、今治市、松山市へと繋がる、中四国最大規模の工業地帯を形成している。素材、半導体、造船、飲料、発電、鉄鋼など、工業立地の形態が多種多様な分野に至るのが当市の工業立地の特徴である。
工業出荷額は四国の市町村のなかでもトップクラスであり、高知県全体よりも大きい。
隣接する新居浜市とは工業のみならず商業においても一体化が進んでおり、1つの経済圏をなしている。
農業
加茂川水系と中山川水系下流部に位置する市中央部の西条平野は穀倉地帯として知られる。また、西部の周桑地域では、花き、野菜、果樹などが栽培されており、愛媛県下有数の農業地帯となっている。
- 七草 - 名水ブランド。生産額、出荷額ともに全国トップクラス。
- バラ - 丹原地域。国内有数の産地として知られる。
- あたご柿 - 丹原地域
- ホウレン草 - 神戸地域
- その他、米、裸麦、大場、苺、みかん(特に石鎚神社際でとれるものは「だんみかん」とよばれ高級ブランドとなっている)。
農業協同組合
漁業
遠浅の海岸が連なっていたが、埋め立てにより、次第に漁場は狭められているものの、小型漁船漁業や海岸を利用した海苔養殖などが営まれている。
- 海苔、イイダコ、ボラ、貝類など
鉱業
かつては盛んであったが現在は全てが廃坑となった。
- 市之川鉱山ではアンチモンの基となる輝安鉱の鉱山があり江戸時代より活況を呈していた。イギリス大英博物館(自然史)に展示されている世界一の輝安鉱結晶はこの市之川鉱山で採掘されたものである。市内堀之内にある西条市郷土博物館にもやはり大きな結晶が展示されている。また市内の加茂川の川原では目を凝らすと5分ほどで小さな輝安鉱結晶が付いた石を現在でも見つけることができる。
- 基安鉱山、新居鉱山、千町鉱山、西之川鉱山、大森鉱山、龍王鉱山、千原鉱山(以上は全て銅鉱山)
工業
東予新産業都市の開発拠点として、大規模な臨海工業団地の建設を機会に、急速に工業が集積した地域である。加茂川水系がもたらす豊富な地下水を有し、四国の中心部に位置すること、西日本最大規模の臨海工業団地を有すること、産業道路として位置付けられた愛媛県道13号壬生川新居浜野田線が整備されたことなどが、四国を代表する工業地帯への成長に繋がっている。西条地域のエレクトロニクス・半導体・ビール・鉄工・造船に加え、東予地域の機械製造、丹原地域の鋳物、内陸部の縫製業などが主力業種である。東部の埋立地に今治造船の船殻工場があったが、ドック設備が新設され、新造船も行われるようになった。国内では実に四半世紀ぶりのドック新設であり、業界関係者から注目されるところとなっている。同社最大規模の造船所となっており、大型タンカーや鉱石運搬船などが建造されている。その関係の事業所も立地しており、立地している製造業の幅が広がった。近年では、西条産業情報支援センターを中心とする内発型産業の育成にも重点を置いている。
商業
- 小売店
- ホームセンター
- 大型書店
金融業
- 支店を置く銀行
- 支店を置く信用金庫・労働金庫
- ATMのみを設置している銀行
本社を置く主要企業
- アドバンテック
- イナミコーポレーション
- 花王サニタリープロダクツ愛媛
- クラレ西条
- 四国積水工業
- 大屋
- ファーム
- 藤田製作所
- フジボウ愛媛
- 星加のゆべし
事業所・工場を置く主要企業
- 浅川造船 東予工場
- アサヒビール 四国工場
- 一広 国安センター
- 今治造船 西条工場、東予工場、西条小松太陽光発電所
- 潮冷熱 西条工場
- 渦潮電機 西条工場
- クラレ 西条事業所
- コカ・コーラボトラーズジャパン 小松工場、東予営業所
- 四国電力 西条発電所、西条営業所
- 住友共同電力 壬生川火力発電所
- 住友金属鉱山 東予工場
- 住友重機械工業 愛媛製造所(西条工場)
- 住友重機械イオンテクノロジー 愛媛事業所、中四国サービスセンター
- 田窪工業所 西条事務所、工場
- ダスキン 愛媛工場
- 中国フジパン 四国事業所
- 日泉ポリテック 西条工場
- 日新製鋼 東予製造所、愛媛事務所
- 日本フーズデリカ 西四国工場
- パナソニック ヘルスケア 西条地区(閉鎖予定)
- 住友重機械建機クレーン 西条事業所
- フジケンエンジニアリング 西条事業所、西条第1工場、西条第2工場
- 眞鍋造機 西条工場
- ルネサス エレクトロニクス 西条事業所
- ファーム
文化
祭り
- 西条祭りは伊勢音頭を歌いながらだんじりを担いで奉納することから、三重県伊勢市と交流があり、2006年(平成18年)11月4日に、まとまった屋台数としては6度目の伊勢でのだんじり奉祝奉納が行われた。西条市全体では約200台という日本一の屋台(山車)数の祭りである。同市出身でテノール歌手の秋川雅史氏も、毎年必ず参加をしている。
- 「西条祭り」は通り名で、石岡神社例大祭・伊曾乃神社例大祭・飯積神社例大祭が正式名称で、禎瑞地区の嘉母神社例大祭を含めた旧西条市(平成の大合併前)の平野部の祭りを総称して「西条祭り」と呼ぶ。
- 丹原七夕夏祭り - 8月5日〜7日
- 小松三嶋神社例大祭、毎年10月16・17日 (別に石根地区の大郷、妙口、大頭のだんじりを奉納する祭りも旧小松町である)
- 壬生川祭り - 鶴岡八幡神社:毎年10月12・13日、宇賀神社:毎年10月12・13日、三保神社:毎年10月15・16日、五所神社:毎年10月15・16日、周敷神社:毎年10月15・16日
- 丹原祭り - 福岡八幡神社:毎年10月16・17日
- 西条山のまつり
方言
西条弁と呼ばれる。
東予方言は新居郡、西部、宇摩郡に分かれる。西条市は平成の大合併前の旧西条市が新居郡方言、合併した旧東予市、旧小松町、旧丹原町が東予西部方言となる。 新居郡方言が更に東部と西部に別れ、旧西条市が新居郡西部方言、新居浜市が新居郡東部方言となっている。
- 郡境であった旧氷見町地区においては、昭和の大合併で一緒になった旧西條町より東予西部方言の旧周桑郡小松町と隣接しているため旧西條町より旧小松町との共通も多い。
- 一例 「とても」を「しょー」とする表現。
- 愛媛県の方言は上記東予中予南予でかなり異なり、南予は土佐弁に近く、また仙台藩支藩の宇和島市は東北弁との関連もある。
松山市を中心とした中予とは伊予弁としてひとくくりにされることも多いが、他県の人間はともかく東予と中予の人間が話すと明らかに異なることが互いにすぐ分かる。
また、話すスピードが大きく異なり、中予が全国標準と比較して遅くゆったりと話し、南予になるとかなり遅く話す。ところが東予は全国標準よりとても速く、全国的にも群を抜いて速く喋る。
地域
人口
西条市(に相当する地域)の人口の推移 | |
総務省統計局 国勢調査より |
医療
教育
小学校
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中学校
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高等学校
交通
鉄道
索道
港湾
路線バス
高速バス
- パイレーツ号(瀬戸内運輸・東急トランセ) - 東京都行き 伊予西条駅から約400m西にある西条登道バス停発着
- いしづちライナー(瀬戸内運輸・阪神バス) - 大阪市・神戸市行き 伊予西条駅前発着
- コトバスエクスプレス(新日本ツーリスト) - 横浜・東京・東京ディズニーランド行き 石鎚山SA発着(発着休止中)
- コトバスエクスプレス(新日本ツーリスト) - 四日市市・名古屋市行き 石鎚山SA発着(発着休止中)
シャトルバス
- アサヒビール 同社四国工場までの無料バスが1日6 - 7本、伊予西条駅前より出ている。
道路
高速道路
一般国道
県道
- 愛媛県道139号飯岡玉津線
- 愛媛県道140号伊予西条停車場線
- 愛媛県道141号西条港線
- 愛媛県道142号石鎚伊予小松停車場線
- 愛媛県道143号壬生川港小松線
- 愛媛県道144号南川壬生川停車場線
- 愛媛県道147号石鎚丹原線
- 愛媛県道148号東予港三津屋線
- 愛媛県道149号丹原小松線
- 愛媛県道150号徳能伊予三芳停車場線
- 愛媛県道151号関屋今井線
- 愛媛県道152号寺尾重信線
- 愛媛県道153号落合久万線
- 愛媛県道154号東予玉川線
- 愛媛県道155号今治丹原線
- 愛媛県道159号孫兵衛作壬生川線
- 愛媛県道302号皿ヶ峰公園滑川線
- 愛媛県道327号湯谷口川内線
道の駅
- 小松オアシス(松山自動車道 石鎚山SA)
名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事
祭りについては、上記「文化」の節を参照のこと。
名所旧跡観光スポット
- 西条市立郷土博物館
- 西条市考古歴史館
- 東予郷土館 絶滅危惧種のカブトガニを飼育
- 西条市佐伯記念館・郷土資料館
- 丹原ふるさと歴史館
- 史跡近藤篤山旧邸
- 西条市こどもの国
- 鉄道歴史パーク in SAIJO(四国鉄道文化館・十河信二記念館・観光交流センターの3施設の総称)
- 愛媛民藝館
- 石鎚ふれあいの里
- 石鎚スキー場
- りんりんパークー
- 市倉ファーム(閉鎖)
- 石鎚芸術村チロルの森(閉鎖)
- 道の駅小松オアシス
- 往至森寺のキンモクセイ(国の天然記念物)
- 西条市ひうち球場
社寺
温泉
- 湯之谷温泉
- 本谷温泉
- 西条天然温泉ひうちの湯
- 天然温泉武丈の湯
- 椿交流館椿温泉こまつ(大日温泉)
- 東予温泉
- 道前渓温泉
- ひうちなだ温泉(三芳鉱泉)
- 湯の里小町温泉 (りんりんパークー)
- 石鎚山温泉
- 石鎚温泉 廃業
- いがり温泉 休業
出身有名人
西条市出身の有名人
- 徳川茂承 - 紀州徳川家最後の藩主、天保15年(1844年) - 明治39年(1906年)8月20日、父は西条藩主松平頼学。(厳密には西条出身ではなく西条藩江戸屋敷生まれ)
- 三浦安 - 文政12年(1829年)8月18日生まれ、西条藩士の小川武貴の長男。三浦家の養子となり三浦五助と称する。その後紀州家に取り立てられ、いろは丸沈没事件の対応に当たる。明治政府では大蔵省官吏、元老院議官、貴族院議員、東京府知事、宮中顧問官を歴任し明治43年(1910年)82歳で没す。
- 工藤干城 - 西条藩神戸出身、明治から大正の政治家、自由民権運動を志し正心社を結成。明治22年に板垣退助が愛国公党を結成後に合流する。第三回帝国議会衆議院選挙で当選、このことは新居郡初の代議士でもあった。その後、愛国公党は自由党となり今日の自由民主党へと繋がる。大正5年(1916年)59歳で没す。
- 佐伯勇 - 近畿日本鉄道名誉会長、近鉄バファローズ元オーナー(旧丹原町出身、市内に佐伯記念館・郷土資料館がある)
- 岡田和一郎- 医師、東京帝国大学医学部教授。日本耳鼻咽喉科学の祖。
- 眞鍋嘉一郎 - 医師、旧制松山中学で夏目漱石より英語を教わる。後に漱石の主治医となる。東京帝国大学医学部教授で内科の治療にレントゲンや電気など新しい治療法を取り入れる。常心お旅所に眞鍋の石碑がある。
- 眞鍋かをり - タレント
- 河上哲太 - 衆議院議員、文部参与官、立憲政友会総務
- 関行男 - 海軍航空隊パイロット、最初の神風特攻隊の1つ、敷島隊の隊長、昭和19年10月25日フィリピンのレイテ島沖に航行中の米海軍護衛空母セント・ローに特攻。大町常心に記念碑などがある。
- 朝潮太郎 (2代) -大相撲力士、最高位は大関。引退後は第3代高砂親方として高砂部屋の運営に携わり二人の横綱を育てた。玉津永易出身。
- 伊藤五百亀 - 日本芸術院賞、日展理事
- 田口信教 - ミュンヘンオリンピック平泳ぎ金メダリスト
- 千葉茂 - プロ野球選手、監督
- 村上和彦 - 劇画家
- 森本潔 -プロ野球選手
- 秦豊 - ニュースキャスター、元日本社会党・社会民主連合・民社党参議院議員
- 池西増夫 - 高校野球解説者
- 潮見佳男 - 民法学者、京都大学教授
- 村上竜司 -空手家、士道館士魂村上塾長(旧東予工業高校出身)
- 野口茂樹 - 中日ドラゴンズ→読売ジャイアンツ-投手(旧東予市出身)
- 芥川澄夫 - 歌手、音楽プロデューサー。トワ・エ・モワとしてNHK紅白歌合戦に西条市から初の出場
- 秋川雅史 - オペラ歌手、イタリアに留学し才能を更に開花させる。大の祭り好きで伊曾乃例大祭には何があっても帰省している。
- 徳永悦子 - 南海放送元アナウンサー
- 丹友美 - NHK北九州放送局キャスター
- 西興一朗 - 俳優
- 宮崎謙彦 - 元全日本バレーボール選手、パナソニックパンサーズ主将、アジア大会金メダル(広島大会)、天皇・皇后杯最高殊勲選手賞、敢闘賞、ベスト6、新人賞などをはじめ数々のタイトルを受賞
- 長友佑都 - 日本代表・インテル・ミラノ所属のサッカー選手
- 川又堅碁 - ジュビロ磐田所属のサッカー選手
- 藤田一海 - スノーボードハーフパイプ選手2008年ワールドカップ4位、ジャパンカップ優勝
- 宇高菜絵 - 柔道選手
- 酒井貴浩 - 俳優
- 吉田実 - 競輪選手
- 桑原真人 - 歴史学者、札幌大学学長
- 叶美香(タレント、叶姉妹、旧東予市出身)
- 一色龍次郎 - ミュージカル俳優(旧東予市出身)
- 和田重次郎 - 犬ぞり使い
- 大本将吾 - プロ野球選手
- KEN'ICHI - ミュージシャン、ドラマー、元SEX MACHINEGUNSメンバー。現在は自身のバンド、LOKA等で活動中。
西条市にゆかりのある人物
- 近藤篤山 - 江戸時代の儒学者「伊予聖人」「徳行天下第一の人」とたたえられた。
- 三品容斎 - 江戸時代の儒学者。近藤篤山の弟。西条藩士家老三品家の養子となり、藩校択善堂教授、侍読をつとめるなど、藩の教育に50年間つくした。西条藩文教の中興の祖とされる。
- 都筑馨六 - 法学博士 男爵。
- 十河信二 - 新居郡中村(現・新居浜市、江戸時代は西條藩)生まれ。旧制西條中学(現・愛媛県立西条高等学校)出身第4代国鉄総裁で新幹線建設の父と呼ばれる。第二代西條市長、名誉市民。
- 2007年、日本ナショナルトラストによって、伊予西条駅前に四国鉄道文化館が建設された。館内には、0系新幹線車両(一部分)が展示されているほか、隣接地に「十河信二記念館」が設置され、十河氏の遺品の一部などが展示されている。「四国鉄道文化館」前のほか、西条市大町鷹丸の元体育館横に胸像が、東京駅18番線19番線ホームには記念碑がある。
- 藤田元司 - プロ野球選手、元読売ジャイアンツ監督、新居浜市出身。西条高等学校出身。
- 西郷直樹 - かるた名人、名人位連覇中に仕事の関係で西条市在住。ニュースなどでは「愛媛県西条市の」と紹介されていた。平成24年まで14連覇で永世名人となる。
西条市名誉市民
- 十河信二 - 昭和44年9月29日贈[14]
- 村上徳太郎 - 昭和59年3月22日贈[14]
- 伊藤一 - 昭和59年3月22日贈[14]
- 永野眞平 - 昭和60年4月25日贈[14]
- 佐伯勇 - 昭和63年3月11日贈[14]
- 西健次 - 平成7年6月20日贈[14]
- 桑原富雄 - 平成10年12月18日贈[14]
- 河上辰男 - 平成14年6月27日贈[14]
- 渡邊武 - 平成14年6月27日贈[14]
- 田口信教 - 平成14年6月27日贈[14]
- 伊藤宏太郎 - 平成27年11月1日贈[15]
市外局番
旧西条市が0897(新居浜MA)、旧東予市・小松町・丹原町が0898(今治MA)。
その他
- かおり風景100選:西条王至森寺の金木犀
- 水の郷百選:うちぬきが育む…水の都 西条
- 名水百選:西条のうちぬき
- 水の都
- 西条町:隣県の広島県に存在した同名の自治体。1974年4月20日に4町合併により東広島市となり消滅。
脚注
- ↑ 沿革|西条中央病院 - 西条中央病院、2018年5月12日閲覧。
- ↑ 会社概要|四国積水工業株式会社 - 四国積水工業株式会社、2018年5月9日閲覧。
- ↑ 四国電力株式会社(2017年)『有価証券報告書』、平成28年度(第93期)、4ページ
- ↑ 新居浜市の環境 平成7年3月版
- ↑ 沿革|住友金属鉱山株式会社 - 住友金属鉱山株式会社、2018年5月1日閲覧。
- ↑ 愛媛県庁/黒瀬ダムについて - 愛媛県、2018年5月9日閲覧。
- ↑ 沿革|住友重機械工業株式会社 - 住友重機械工業株式会社、2018年5月1日閲覧。
- ↑ 7.エネルギー対策 - えひめの記憶、2018年5月9日閲覧。
- ↑ 会館概要|西条市総合文化会館 - 西条市総合文化会館、2018年5月9日閲覧。
- ↑ 西条市(2009年)『広報さいじょう』、2009年5月号、7頁
- ↑ 地域活性化特区に香川県と愛媛・西条市 - 日本経済新聞(2011年12月23日)、2018年5月1日閲覧、
- ↑ 西条紺屋町商店街の再開発 - まちづくり事例の宝庫まちかつ!、2018年5月12日閲覧。
- ↑ パナソニック、ヘルスケア社の西条工場閉鎖 - 日本経済新聞(2013年10月4日)、2018年5月9日閲覧。
- ↑ 14.0 14.1 14.2 14.3 14.4 14.5 14.6 14.7 14.8 14.9 名誉市民 西条市ホームページ
- ↑ 「名誉市民章贈呈式及び市民表彰式」を開催します 西条市ホームページ - 総務課
外部リンク
- 西条市
- 西条市観光協会
- 西条市フェイスブック
- ウィキボヤージュには、西條市(英語)に関する旅行情報があります。
- オープンストリートマップには、西条市に関連する地理データがあります。
- テンプレート:愛媛県の自治体