菜の花の沖
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『菜の花の沖』(なのはなのおき)は、1979年4月から1982年1月まで『産経新聞』に連載された司馬遼太郎の長編小説である。1982年5月 - 11月に文藝春秋で全6巻が刊行された。は文春文庫全6巻(改版2000年)と、『司馬遼太郎全集 42・43・44』(文藝春秋)に収録される。
概要
江戸時代の廻船商人である高田屋嘉兵衛を主人公とした歴史小説である。
司馬作品は、歴史小説の体裁をとりつつも、作者独自の歴史観による解説を折り込んだ構成を特徴としており、後期作品である本作は、近世社会の社会経済や和船の設計・航海術をはじめ随所で思弁的に史論を述べつつ、後半で主人公が当事者となるゴローニン事件へ至る背景事情(日露関係史への知見)と共に、物語が進行する構成である。
作者の回忌の名「菜の花忌」は、この小説に由来する。
1999年に、ジェームス三木脚本でわらび座にて舞台化された。2000年に、NHKで連続テレビドラマ化された。以前には、1985年度の大河ドラマの候補となったこともある。
テレビドラマ
NHK放送75周年を記念に2000年12月にBSハイビジョンで放送された。2001年にはNHK総合テレビでも放送された。2006年には時代劇専門チャンネルで放送された。
ストーリー
キャスト
- 高田屋嘉兵衛:竹中直人
- おふさ:鶴田真由
- 嘉兵衛の妻。弥吉が生まれた頃までは夫婦仲も良かった。
- 夫の無事を祈るなど献身的な妻であったが、店の後継者を息子の弥吉ではなく弟の金兵衛にしようとすることに真っ向から反対。その後嘉兵衛とは別居状態になる。
- 弥吉:山本隆平→遠藤雅
- 嘉兵衛の子。長期に渡って父親と離れて過ごしたため、後継者としての器に欠けている。
- 網屋幾右衛門:近藤正臣
- おふさの父
- およし:島かおり
- おふさの母
- 播州はん:藤田弓子
- 久利:西岡慶子
- 嘉兵衛の母
- 嘉蔵:近童弐吉
- 嘉兵衛の弟(次男)
- 善兵衛:小市慢太郎
- 嘉兵衛の弟(三男)
- 金兵衛:筧利夫
- 嘉兵衛の弟(四男)
- おじう:長嶺尚子
- 金兵衛の妻
- 嘉四郎:唐沢龍之介
- 嘉兵衛の弟(五男)
- 嘉十郎:根岸大介
- 嘉兵衛の弟(六男)
- 和田屋喜十郎:笹野高史
- おらく:内田明里
- 佐平:広田正光
- 幸蔵:小野田良
- 平吉:安田暁
- 駒吉:永堀剛敏
- 十蔵:井川修司
- 千三:吉村龍
- 松吉:出光秀一郎
- 里吉:山崎海童
- おせい:浅川ちひろ
- 堺屋喜兵衛:村井国夫
- 兵庫の廻船問屋。渾名が「サトニラ」。喜十郎の弟。
- 貞代:酒井和歌子
- 彦助:町田真一
- 喜兵衛の子(長男)
- 又蔵:緋田康人
- 喜兵衛の子(次男)
- 文五郎:矢沢幸治
- 喜兵衛の子(三男)
- 金蔵:大橋一三
- 喜兵衛の子(四男)
- 北風荘右衛門:江守徹
- 新蔵:加納朋之
- 和泉屋:北相馬宏
- 重右衛門:梅野泰靖
- 御影屋松右衛門:竜雷太
- 黒岩:琴富士
- 文治:衣笠友章
- 松平信明:大和田伸也
- 高橋三平:矢島健一
- 五平:渋谷拓生
- ゴローニン:エフゲニー・ニコルスキー
- リコルド:セルゲイ・ワルチュック
- 太田彦助:大石継太
- 松前奉行:国枝量平
- つね:西田薫
- ルダコフ:ゲウルギ・マリツェフ
- フィラートフ:コスチャッチン・トカチョフ
- 吉蔵:徳井優
- 吉三郎:佐藤誓
- 平蔵:海一晃→有馬自由
- シトカ:山丸郁夫
- カムチャツカ長官:ユーリー・フーラフ
- オリーカ:ミイシャ・ワシレンコ
- ワーリャ:オリガ・ソンツェワ
- ソフィア:エレナ・セレダ
- 増田金五郎:大鷹明良
- 上原熊次郎:上世博及
- シーモノフ:アレクセイ・ポリアコフ
ほか
スタッフ
サブタイトル
- 第1話:果てしなき夢
- 第2話:大海原へ
- 第3話:海の王者
- 第4話:はるかなるカムチャツカ
- 第5話:さらば、異国の友よ
関連項目
- ウェルネスパーク五色・高田屋嘉兵衛公園
- 高田屋顕彰館・歴史文化資料館(菜の花ホール)