茶碗蒸し
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茶碗蒸し(ちゃわんむし)は、日本料理の一つである。
製法
円筒状の茶碗に椎茸・ギンナン・ユリ根・蒲鉾(主に板蒲鉾)・鶏肉・小海老・焼きアナゴなどの具材と、溶き卵に薄味の出し汁を合わせたものを入れ、吸口にミツバや柚子の皮などを乗せて蒸し器で蒸す。蒸し器の蓋はずらして乾いた布巾を挟んでおく。
急激に加熱すると、卵が早く凝固して隙間(す)ができる。これは、卵のたんぱく質が60度ほどで固まりはじめるのに、100度で沸騰する水との温度差があることで生じる[1]。マイタケを生のまま入れるとプロテアーゼ(タンパク質分解酵素)の作用で卵が凝固しなくなるので、火を通してから入れる。
夏場には冷やして上に冷たいダシをはり、冬場には熱いままで供される。
業務用として茶碗蒸し用の具材入り卵液が販売されている。
バリエーション
- 茶碗蒸しの具にうどんを加えたものを小田巻き(苧環)蒸し(おだまきうどん)、あるいは信田蒸しと呼ぶ。
- 具に豆腐を使い、蒸しあげた後に上から葛あんをかけたものを空也蒸しという。
- 地域や家庭により貝類や白身魚、栗の甘露煮や筍の水煮、生麩などを入れる例がある。
- 米子市を中心とした鳥取県西部では春雨を入れるのが定番である。
茶碗蒸しを扱った作品
- テレビドラマ「古畑任三郎」の主人公の得意料理。
- 「茶わんむしのうた」- 鹿児島弁の童謡。2009年に鹿児島県地上デジタル放送推進協議会によって作られた地デジPRのCMで推進大使が歌ったCMソングの元歌になった。※「茶碗蒸し」ではなく「ちゃわんむし」である。これは本作がちゃわんむしという言葉の意味の取り違え(茶碗に付いた虫と料理店が勘違いした)を題材とした歌であるため。
- 「みをつくし料理帖」
- 「レッツラゴン」 - 「ちゃわんむし」は作者赤塚不二夫の好物で、登場人物(のようなもの)でもある。
その他
- 宅配やファミリーレストランなど、寿司を扱っている店舗では、サイドメニューとして出されることもある。