若狭町
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地理
福井県西部、若狭国西南部に位置し、若狭湾のリアス式海岸の一部を成し、南に滋賀県との県境にある山々は800m級と比較的低い山々がある。高島トレイルのルートでハイキング感覚で登山できる山である。美浜町との境界には、ラムサール条約登録湿地の三方五湖がある。近江に抜ける鯖街道の一つでもあり。倉見峠を分水嶺とし、はす川が三方五湖に注ぎ、三十三間山を源流とする北川が水坂峠周辺の渓流がおよび鳥羽川と合流しそれらの流域に平地が開ける。
地区
- 三方(旧三方東部、旧八村)
- 西田(旧三方西部、旧西田村)
- 三十三(旧三方南部、旧十村)
- 鳥羽(旧鳥羽村)
- 三宅(旧三宅村)
- 野木(旧野木村)
- 瓜生(旧瓜生村)
- 熊川(旧熊川村)
歴史
若狭国の国府は奈良・平安時代は隣接する小浜市に置かれたが、鎌倉時代になると若狭町の堤に若狭守護である惟宗忠季が入部し堤を名字とした、これにより堤が若狭の中心となった。堤氏は後に守護の地位を追われたが、三方に本拠地を移し三方氏と名を変え、室町時代は守護代として一色氏の最有力家臣となった。中世初期に於いて旧上中町が属する遠敷郡は中郡ともよばれ若狭の中心的地域であったといえる。
沿革
市町村合併
合併への経緯
福井県嶺南地方では、関西電力の原子力発電所立地の影響で、発電所立地自治体(敦賀市・美浜町・大飯町(現おおい町)・高浜町)と非立地自治体の間で財政に格差があり、立地自治体は市町村合併に対して積極的な動きを見せていない。立地自治体の腰の重さに業を煮やしたように、お互いに立地していない両町が郡、地域(二州と若狭)を超えた合併へと動き出した。
上中町内では生活・経済の面でもつながりが強い小浜市と合併すべきという声もあったが、小浜市と合併した場合に上中町は小浜市の一地域に過ぎず、「上中が主導権を握れない」と考える町民が多く、住民投票でも小浜市との合併は反対派が多数を占めた。
「若狭町」の誕生は、その当事者でさえも「『嶺南一市』への一段階」と発言するなど暫定的な要素が色濃く、また基本的につながり合いが薄かった町同士の合併だけに、その行く末は注目されている。若狭の中心ではないこの地域が「若狭町」を称することについて小浜市から大反対があった。
合併に伴う影響
- 警察・消防は従来どおり旧町別のまま。
- 電話に関しても旧町相互では市外局番なしに電話はかからない。ただし有線電話は市外局番なしにつながる。
- ケーブルテレビも旧三方町は三方郡で美方ケーブルネットワークを設立したが、旧上中町は町営のケーブルネットワークかみなかとして小浜市のケーブルテレビ若狭小浜を中心とする若狭5市町村のCATVネットワークに参加したためそれぞれ別になっており、行政情報もそれぞれの局で放送している。
- ごみ処理
- ※ 旧上中町では小浜市にごみを持ち込んでいたが、旧三方町は合併直前に美浜町と共同でエコクル美方(ガス化溶融施設・リサイクルプラザ)を稼動したため、それぞれで処理場が別になり、そのために三方と上中で分別方法が違うという事態となっている。
- 生活圏では三方では敦賀市へ属し、上中では小浜市に属している。
- 旧両町間を結ぶ道路などは、JR小浜線(天狗山トンネル)、農道若狭梅街道(若狭トンネル)、国道27号(倉見峠)の三つのみ。
- 集落名では、三方町黒田が若狭町東黒田に、上中町黒田が若狭町上黒田にそれぞれ変更された。
- 斎場は2009年4月までは上中地区は小浜市の若狭霊場を使っていたが、三方地区は旧三方町斎場を使っていた。しかし今回新たに若狭町北前川に若狭町斎場を設置した。2009年4月からは両地区もそちらを使うようになる。しかし宮型霊柩車にて北前川地区への進入ができないため、宮型霊柩車を所持・使用するセレモニーホール上中若狭斎場(若狭斎場)で葬儀を行う場合に限り若狭霊場へ運ぶ。
人口
若狭町(に相当する地域)の人口の推移 | |
総務省統計局 国勢調査より |
行政
- 町長:森下裕
- 町長職務執行者:津田雅司(旧上中町長)※町長の任期開始とともに失職。
町役場
若狭町では分庁方式を採用している。
三方庁舎
住所は福井県三方上中郡若狭町中央第1号1番地。形式上の本庁舎の扱い。以下の組織が属する。
- 町長
- 総務課
- 選挙管理委員会・選挙管理委員会事務局
- 企画情報課
- 住民課
- 税務課
- 固定資産評価委員会・固定資産評価委員会事務局
- 生活環境課
- 観光水産課
- 三方庁舎サービス室(産業課・建設課・上下水道課・福祉課)
- 収入役・出納室
- 教育委員会三方事務所
上中庁舎
住所は福井県三方上中郡若狭町市場第20号18番地。以下の組織が属する。
- 議会
- 議会事務局
- 監査委員・監査委員事務局
- 助役
- 産業課
- 農業委員会・農業委員会事務局
- 建設課
- 上下水道課
- 福祉課(パレア若狭)
- 健康課(パレア若狭)
- 上中庁舎サービス室(企画情報課・住民課・税務課・生活環境課・観光水産課)
- 教育委員会
- 教育長・教育委員会事務局・教育委員会上中事務所
姉妹都市・提携都市
教育
保育所
- 中央保育所(鳥浜)
- みそみ保育所(井崎)
- 気山保育所(上瀬)
- 明倫保育所(藤井)
- 梅の里保育園(田井)
- 岬保育所(小川)
- 鳥羽保育所(大鳥羽)
- 三宅保育所(井ノ口)
- ののはな保育園(玉置)
- わかば保育園(瓜生)
小学校
合併に伴い、一部で校名変更を実施している。
- 若狭町立みそみ小学校 (旧三方第三小学校、上野)
- 若狭町立明倫小学校(藤井)
- 若狭町立三方小学校(旧三方第一小学校、三方)
- 若狭町立気山小学校(気山)
- 若狭町立梅の里小学校(旧三方第二小学校、田井)
- 若狭町立岬小学校(神子)
- 2016年(平成28年)3月 - 休校[1]になり、梅の里小学校に統合。
- 若狭町立鳥羽小学校(三田)
- 若狭町立瓜生小学校(脇袋)
- 若狭町立熊川小学校(熊川)
- 若狭町立三宅小学校(井ノ口)
- 若狭町立野木小学校(武生)
中学校
高等学校
- 福井県立美方高等学校(気山)
交通
鉄道
- (至舞鶴) - 上中駅 - 若狭有田駅 - 大鳥羽駅 - 十村駅 - 藤井駅 - 三方駅 - 気山駅 - (至敦賀)
- 小浜線は敦賀と舞鶴を結ぶ路線である。現在、小浜線の上中駅から湖西線の近江今津駅へと結ぶ短絡線、琵琶湖若狭湾快速鉄道(通称:若狭リゾートライン)の建設計画を、自治体として進めている。
路線バス等
- 一般路線バス等
- 西日本JRバス若江線:小浜駅 - 上中駅 - 若狭熊川 - 近江今津駅
- 若狭町営バス:レイクヒルズ美方病院 - 三方駅 - 三方庁舎前 - 小川 - 岬小学校前 - 常神
- 美浜町コミュニティバス丹生線「ブルースカイ」・新庄線「やまびこ」・日向線「ゆうなぎ」
- 全路線が「美方高校」・「美方病院」へ乗り入れる。
- 小浜市コミュニティバス「あいあいバス」宮川線
道路
- 高速道路
- 舞鶴若狭自動車道
- (小浜市) - (12)若狭上中IC - (12-1)三方五湖PA/SIC - (13)若狭三方IC - (三方郡美浜町)
- 一般国道
- 福井県道22号上中田烏線
- 福井県道24号小浜上中線
- 福井県道130号河内熊川線
- 福井県道144号三方停車場線
- 福井県道145号十村停車場線
- 福井県道216号常神三方線
- 福井県道217号海士坂鳥浜線
- 福井県道218号新道安賀里線
- 福井県道219号本保平野線
- 福井県道244号三方五湖公園線
- 福井県道246号杉山兼田線
- 広域農道
- その他
- 道の駅
- 三方五湖(鳥浜)
観光・祭事
国指定等の文化財
- 三方五湖 - 若狭町と美浜町に跨って位置する5つの湖。ラムサール条約に登録されている。湖の周囲には梅畑が広がる景勝地である。国の名勝
- 熊川宿 - 鯖街道の宿場町。重要伝統的建造物群保存地区。中を流れる川は平成の名水百選。
- 若狭鯖街道熊川宿資料館「宿場館」 - 旧熊川村役場を利用した洋風建築の資料館
- 旧逸見勘兵衛家 - 江戸時代建築の町家
- 道の駅若狭熊川宿
- 安楽寺 - 木造聖観音立像が重要文化財
- 法順寺 - 木造十一面観音立像が重要文化財
- 下船塚古墳、上船塚古墳、中塚古墳、上ノ塚古墳、西塚古墳 - 国の史跡
- 三宅区火の見櫓および倉庫 国の登録有形文化財
- 常神半島の神子の桜 - 国の名勝
- 常神半島の常神のソテツ - 国の特別天然記念物
特産品
その他
- 大蔵寺 - 若狭観音霊場10番札所
- 天徳寺 - 若狭観音霊場9番札所北陸観音霊場6番札所
- 三方石観世音 - 若狭観音霊場番外札所、北陸観音霊場7番札所
- 弘誓寺 - 若狭観音霊場8番札所
- 慈眼寺 - 若狭観音霊場7番札所
- 宝泉院 - 若狭観音霊場7番札所北陸白寿観音霊場3番札所多田寺管理
- 浦見川 - 水月湖と久々子湖をつなぐ江戸時代中期に作られた人工水路
温泉
農場・牧場
レジャー
- わかさカントリークラブ(ゴルフ場)
- 福井県海浜自然センター(マリーンパーク)
- 食見海海水浴場
- 小川海水浴場
- 塩坂越海水浴場
- 世久見海水浴場
- 常神海水浴場
- 神子海水浴場
- 遊子海水浴場
海水浴場は環境省により海域公園に指定されている。
出身人物
脚注
- ↑ 1.0 1.1 “広報わかさ No.133(2016.5)”. 若狭町. . 2017閲覧.
関連項目
- 琵琶湖若狭湾快速鉄道(同町が積極的に推進する鉄道建設計画)
- 敦賀美方農業協同組合
- 若狭農業協同組合
- たたき網漁 - 若狭町に伝わる漁法。
外部リンク