美馬市
美馬市(みまし)は、徳島県の北西地域に属し、北部の中央に位置する市である。美馬市の中にある穴吹町は、郵便番号の頭が777から始まる全国でただ1つの町である。近年、大型商業施設や飲食店が多数出店し、徳島県西部地域の中心都市となっている。
地理
当市から半径50km圏内には徳島県及び香川県本土のほぼ全域が収まり、40km圏内には東に徳島市・鳴門市東部、西に三好市西部、北に香川県高松市がある。また、市役所間の直線距離では、東四国における主要都市の高松市(34.2km)及び徳島市(35.6km)からほぼ等距離に位置している。
吉野川の下流域に位置している。平野部(北部)では雨が少ない瀬戸内式気候、山間部(南部)では雨が多い太平洋側気候となっている。特に山間部では、冬季は路面凍結や積雪も珍しくない。
徳島県西部の山間地域には急峻な斜面が多く、カヤをすき込む土壌流出防止法や独特な農具の利用など特徴的な急傾斜地農耕が継承されており、「にし阿波の傾斜地農耕システム」として美馬市を含む地域が2018年3月に国連食糧農業機関(FAO)から世界農業遺産に認定された[1][2]。
山岳
河川
歴史
沿革
美馬市制前
- 1889年(明治22年)10月1日 - 市制町村制施行により美馬郡脇町・江原村・岩倉村・郡里村・重清村・三島村・穴吹村・口山村・半平山村、麻植郡木屋平村・中枝村が成立する。
- 1924年(大正14年)1月26日 - 穴吹村が町制施行、穴吹町となる。
- 1927年(昭和2年)6月1日 - 半平山村が名称変更、古宮村となる。
- 1928年(昭和3年)11月1日 - 江原村が町制施行、江原町となる。
- 1940年(昭和15年)12月10日 - 郡里村が町制施行、郡里町となる。
- 1951年(昭和26年)11月3日 - 岩倉村が町制施行、岩倉町となる。
- 1955年(昭和30年)1月1日 - 麻植郡中枝村の美郷村(現・吉野川市)不参加地区を木屋平村が編入する。
- 1955年(昭和30年)3月31日 - 三島村・穴吹町・口山村・古宮村が合併、穴吹町となる。
- 1957年(昭和32年)3月31日 - 郡里町・重清村が合併、美馬町となる。
- 1958年(昭和33年)3月31日 - 脇町・江原町・岩倉町が合併、脇町となる。
- 1973年(昭和48年)7月1日 - 木屋平村が麻植郡から美馬郡に移行。
美馬市制後
- 2005年(平成17年)
- 2006年(平成18年)3月 - 行財政システム改革基本方針を策定。
- 2007年(平成19年)
- 3月19日 - 市の花木鳥を制定。美馬市総合計画を策定。
- 10月 - 第22回国民文化祭とくしま2007の開催。美馬市では「能楽の祭典」「吉野川文化探訪フェスティバル」「映像フェスティバル」を実施。
- 11月 - 華道展「うだつをいける」を初開催。
- 2008年(平成20年)
- 10月1日 - にし阿波観光圏が観光庁から認定。
- 10月16日~18日 - 第24回全日本グラススキー選手権の開催。
- 10月18日~19日 - 第15回高円宮杯グラススキージャパンオープンの開催。
- 2009年(平成21年)
- 4月 - 喜来地区農業集落排水処理施設完成。
- 5月 - 水辺の楽校中鳥川公園が開校。
- 6月 - 地域情報化基盤整備が完了。
- 2010年(平成22年)
- 2011年(平成23年)
- 6月1日 - 美馬市デマンドバス「美馬ふれあいバス」の運行を開始。
- 6月 - 切久保地区営農飲雑用水施設完成。
- 2012年(平成24年)
- 4月1日 - 江原認定こども園が開園。
- 10月27日 - 皇太子さま美馬市に行啓。
- 11月 - 第27回国民文化祭とくしま2012の開催。美馬市では「能楽の祭典」「市町村連携コンサートまちが奏でるクラシックin美馬市」を実施。
- 12月19日 - 大塚製薬の工場立地にかかる覚書調印。
- 2013年(平成25年)
- 2014年(平成26年)
- 3月 - 美馬市穴吹庁舎の増築工事が完成。
- 5月7日 - 美馬市穴吹庁舎が本庁舎となり、分庁舎の一部の課が本庁舎へ移転し、業務開始。
- 10月1日 - 美馬地区消防指令センターが運用を開始。
- 10月 - 脇中央地区営農飲雑用水施設完成。
- 11月1日 - 四国大学西部地区スーパーサテライトオフィスを旧脇町庁舎に開設。
- 2015年(平成27年)
- 3月 - 第2次美馬市総合計画を策定。
- 7月4日 - 美馬市制10周年記念式典挙行。
人口
美馬市(に相当する地域)の人口の推移 | |
総務省統計局 国勢調査より |
行政
市役所・支所
- 1つの本庁と2つの市民サービスセンターと1つの総合支所が設置されている。
- 美馬市役所
- 脇町市民サービスセンター(旧美馬市役所脇町庁舎・旧脇町役場)
- 美馬町市民サービスセンター(旧美馬市役所美馬庁舎・旧美馬町役場)
- 木屋平総合支所(旧木屋平村役場)
- 美馬市役所
市長
- 2005年美馬市長選挙は2005年3月27日告示、4月3日投開票。
- 2009年美馬市長選挙は2009年3月8日告示、3月15日投開票。
- 2013年美馬市長選挙は2013年3月3日告示、3月10日投開票。
- 2016年美馬市長選挙は2016年6月12日告示、6月19日投開票。
代位 | 市長氏名 | 任期 | 肩書き | 所属政党 | 備考 | |
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就任年月日 | 退任年月日 | |||||
- | 佐藤宏史 | 2005年(平成17年)3月1日 | 2005年(平成17年)4月3日 | 元旧穴吹町長 | 無所属 | 市長職務執行者 |
初代 | 牧田久 | 2005年(平成17年)4月3日 | 2009年(平成21年)4月2日 | 元徳島県職員 | 無所属 | 投票率82.69%(1期) |
第2代 | 2009年(平成21年)4月3日 | 2013年(平成25年)4月2日 | 無投票(2期) | |||
第3代 | 2013年(平成25年)4月3日 | 2016年(平成28年)5月16日 | 無投票(3期) | |||
- | 栗栖昭雄 | 2016年(平成28年)5月16日 | 2016年(平成28年)6月19日 | 美馬市副市長 | 無所属 | 市長職務執行者 |
第4代 | 藤田元治 | 2016年(平成28年)6月19日 | 2020年(平成32年)6月18日(予定) | 元徳島県議会議員 | 無所属 | 無投票(1期) |
国の主な行政機関
- 徳島労働局美馬公共職業安定所
- 中国四国農政局徳島農政事務所美馬支所
- 四国地方整備局徳島河川国道事務所吉野川美馬出張所
- 徳島地方法務局美馬支局
- 高松国税局脇町税務署
- 徳島地方検察庁美馬支部
- 美馬区検察庁
- 徳島地方裁判所美馬支部
- 徳島家庭裁判所美馬支部
- 美馬簡易裁判所
県の主な行政機関
- 徳島県西部総合県民局美馬庁舎
- 徳島県西部総合県民局美馬保健所
警察
消防
- 美馬市消防本部
- 美馬西部消防組合
地域
町名一覧
教育
高等学校
- 徳島県立穴吹高等学校
- 徳島県立脇町高等学校
- 徳島県立美馬商業高等学校(徳島県立つるぎ高等学校に統合)
- 徳島県立池田支援学校美馬分校(徳島県立美馬商業高等学校校舎を利用)
中学校
小学校
幼稚園
その他
公民館・教育集会所
郵便集配を担当する郵便局は、以下の2局である(局名の後に記述している数字は郵便番号)。このほか、集配を担当しない郵便局が10箇所[5]、簡易郵便局が4箇所[6]置かれている。 経済商業食品スーパー家電量販店
ホームセンター
交通空港市内に空港はない。 近隣の空港として、市役所より約35kmの位置に高松空港(国道193号経由で所要時間は約40分)のほか、同じく約52kmの位置に徳島空港(徳島自動車道経由で所要時間は約50分)がある。 鉄道市役所の最寄駅は穴吹駅であり、徳島線のほぼ中間に位置する。穴吹駅には全特急列車が停車する他、一部の普通列車も徳島-穴吹駅間で折り返し運転を行っている。特急「剣山」を利用した場合、徳島駅までの所要時間は約35分から44分、阿波池田駅までの所要時間は約32分から34分である。 路線バス高速バス
一般路線バス徳島西部交通が運行していた穴吹 - 塩江 - 高松線は2012年4月1日で休止、2013年4月1日で廃止となった。
美馬市営バス廃止路線
道路幹線道路は市域北部の吉野川沿に徳島自動車道(北岸)や徳島県道12号、および国道192号(南岸)が通っている。北側の香川県高松市方面へは国道193号が通じており、これらの道路は整備されており車線が確保されている。市域南部の旧木屋平村に通じる道路は国道492号だが、こちらは狭隘な区間が残っている。 文化スポーツケーブルテレビ観光歴史的・文化的価値を有する道路として歴史国道が、観光モデル地域として阿波歴史文化道がそれぞれ町内にも設定されている。 美馬市観光協会のマスコットキャラクターとして、うだつまるが設定されている。 美馬市観光大使として假屋崎省吾、矢田清巳、林家三平の三名が就任している。 観光地
キャンプ場
市出身の有名人
脚注
関連項目外部リンク |