美濃郡
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Contents
郡域
1879年(明治12年)に行政区画として発足した当時の郡域は、現在の益田市にあたる。
歴史
古代
神護景雲2年(762年)に全国から9人の善行の者が選ばれ終身の田租を免ずる表彰を得た中に貞婦・社会貢献を受賞理由に美濃郡の人で額田部蘇提売の名が見られる。益田市中心部の地形である、三本の川によって形成された平地という意味から「三野」「美野」「美乃」などを経て「美濃」と変化したと伝えられる。
式内社
テンプレート:石見国美濃郡の式内社一覧神名帳 | 比定社 | 集成 | |||||
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社名 | 読み | 格 | 付記 | 社名 | 所在地 | 備考 | |
凡例を表示 |
近世以降の沿革
- 「旧高旧領取調帳データベース」に記載されている明治初年時点での支配は以下の通り[1]。幕府領は大森代官所が管轄。(110村)
知行 | 村数 | 村名 | |
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幕府領 | 幕府領 | 1村 | 津茂村 |
藩領 | 石見津和野藩 | 60村 | 喜阿弥村、戸田村、小浜村、中垣内村、美濃地村、原村、馬谷村、大屋形村、栃山村、猪木谷村、笹田原村、西長沢村、東長沢村、板井川村、宇津川村、赤雁村[2]、山折村[2]、大草村[2]、上種村[2]、千振村[2]、下種村[2]、左ヶ山村、小俣賀村、本俣賀村、梅月村、横田村[3]、安富村、角井村、須子村、飯田村、高津村、持石村、内田村、市原村、松原村、白上村、虫追村、金地村、川登村、城九郎村、飯浦村、上黒谷村[4]、下黒谷村[4]、桂平村、柏原村、鹿谷村、向横田村、三星村、寺垣内村、大峰破村、薄原村、滝谷村、後谷村[5]、隅村、柿原村、小野村、火打岩村、板持村、弋田原村、有田村 |
石見浜田藩 | 49村 | 宇治村、金山村、西平原村[6]、土田村、木部村、津田村、遠田村、久城村、下本郷村、今市村、中須村、中島村、乙吉村、益田村、上本郷村、上吉田村[7]、中吉田村、下吉田村、多田村、乙子村、大谷村、上久々茂村[8]、下久々茂村、笹倉村、小原村、朝倉村、三谷村、仙道村、久原村、都茂村、丸茂村、下波田村、上波田村、広瀬村、千原村、澄川村、小平村、内谷村、内石村、七村、道谷村、矢尾村、蔦木村、西村、東村、上道川村[9]、下道川村、三葛村、広見河内村 |
- 慶応2年2月15日(1866年3月31日) - 長州戦争により浜田藩が移転して美作鶴田藩となり、領地が山口藩預地となる。
- 明治2年8月2日(1869年9月7日) - 幕府領・山口藩預地が大森県の管轄となる。
- 明治3年1月9日(1870年2月9日) - 大森県の管轄地域が浜田県の管轄となる。
- 明治4年6月25日(1871年8月11日) - 津和野藩が廃藩。全域が浜田県の管轄となる。
- 明治7年(1874年) - 下記の各村の統合が行われる。(102村)
- 石谷村 ← 内谷村、内石村
- 紙祖村 ← 七村、西村、三葛村
- 落合村 ← 道谷村、矢尾村、蔦木村
- 匹見村 ← 東村、広見河内村
- 千原村が広瀬村に、小平村が澄川村にそれぞれ合併。
- 明治8年(1875年) - 下記の各村の統合が行われる。(76村)
- 山本村 ← 津茂村、都茂村[飛地大神楽]
- 波田村 ← 原村、上波田村
- 長沢村 ← 笹田原村、西長沢村、東長沢村
- 種村 ← 上種村、後谷村、千振村
- 黒周村 ← 下黒谷村、火打岩村
- 愛栄村 ← 板持村、弋田原村
- 神田村 ← 三星村、寺垣内村
- 白岩村 ← 柿原村、小野村
- 益田本郷村 ← 益田村、上本郷村
- 久々茂村 ← 上久々茂村、下久々茂村
- 道川村 ← 上道川村、下道川村
- 鹿谷村が鹿足郡小瀬村・大木村・二俣村と合併して鹿足郡富田村となる。
- 大屋形村が馬谷村に、栃山村が猪木谷村に、赤雁村が木部村に、小俣賀村が左ヶ山村に、角井村が須子村に、持石村が高津村に、松原村が白上村に、金地村が虫追村に、城九郎村が美濃地村に、大峰破村が薄原村に、宇治村が金山村に、今市村が乙吉村に、下吉田村が中島村にそれぞれ合併。
町村制以降の沿革
- 明治22年(1889年)4月1日 - 町村制の施行により、下記の町村が発足。全域が現・益田市。(1町20村)
- 益田町(益田本郷村が単独町制)
- 安田村 ← 津田村、遠田村
- 鎌手村 ← 木部村[字赤雁を除く]、西平原村、土田村、金山村
- 種村 ← 下種村、種村
- 北仙道村 ← 大草村、山折村、木部村[字赤雁]、乙子村
- 東仙道村 ← 仙道村、三谷村、小原村、朝倉村、笹倉村
- 都茂村 ← 都茂村、山本村、丸茂村、久原村
- 二川村 ← 宇津川村、板井川村
- 道川村(単独村制)
- 匹見上村 ← 匹見村、紙祖村
- 匹見下村 ← 澄川村、広瀬村、落合村、石谷村
- 真砂村 ← 波田村、下波田村、長沢村、馬谷村[字岩倉]
- 豊川村 ← 大谷村、久々茂村、馬谷村[字岩倉を除く]、猪木谷村
- 豊田村 ← 横田村、安富村、梅月村、本俣賀村、左ヶ山村
- 高城村 ← 神田村、向横田村、隅村、白岩村、薄原村
- 二条村 ← 上黒谷村、桂平村、柏原村、愛栄村、黒周村
- 美濃村 ← 美濃地村、有田村
- 小野村 ← 戸田村、喜阿弥村、小浜村、飯浦村
- 中西村 ← 白上村、中垣内村、川登村、虫追村、内田村、市原村
- 高津村 ← 高津村、須子村、飯田村
- 吉田村 ← 中吉田村、中島村、中須村、久城村、下本郷村、乙吉村、上吉田村、多田村
- 明治29年(1896年)8月1日 - 郡制を施行。郡役所が益田町に設置。
- 大正11年(1922年)10月1日 - 高津村が町制施行して高津町となる。(2町19村)
- 大正12年(1923年)4月1日 - 郡会が廃止。郡役所は存続。
- 大正15年(1926年)7月1日 - 郡役所が廃止。以降は地域区分名称となる。
- 昭和9年(1934年)7月1日 - 吉田村が町制施行して吉田町となる。(3町18村)
- 昭和16年(1941年)2月11日 - 益田町・吉田町・高津町が合併して石見町が発足。(1町18村)
- 昭和18年(1943年)7月15日 - 石見町が改称して益田町となる。(1町18村)
- 昭和27年(1952年)8月1日 - 益田町・安田村・北仙道村・豊川村・豊田村・高城村・小野村・中西村が合併して益田市が発足し、郡より離脱。(11村)
- 昭和29年(1954年)4月1日 - 東仙道村・都茂村・二川村が合併して美都村が発足。(9村)
- 昭和30年(1955年)
- 昭和31年(1956年)4月1日 - 匹見村が町制施行して匹見町となる。(1町1村)
- 昭和32年(1957年)4月1日 - 美都村が町制施行して美都町となる。(2町)
- 平成16年(2004年)11月1日 - 美都町・匹見町が益田市に編入。同日美濃郡消滅。
変遷表
自治体の変遷
明治22年4月1日 | 明治22年 - 大正15年 | 昭和1年 - 昭和10年 | 昭和11年 - 昭和20年 | 昭和21年 - 昭和30年 | 昭和31年 - 昭和64年 | 平成1年 - 現在 | 現在 |
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益田町 | 益田町 | 益田町 | 昭和16年2月11日 石見町 昭和18年7月15日 改称 益田町 |
昭和27年8月1日 益田市 |
益田市 | 益田市 | 益田市 |
高津村 | 大正11年10月1日 町制 |
高津町 | |||||
吉田村 | 吉田村 | 昭和9年7月1日 町制 | |||||
北仙道村 | 北仙道村 | 北仙道村 | 北仙道村 | ||||
豊川村 | 豊川村 | 豊川村 | 豊川村 | ||||
豊田村 | 豊田村 | 豊田村 | 豊田村 | ||||
高城村 | 高城村 | 高城村 | 高城村 | ||||
中西村 | 中西村 | 中西村 | 中西村 | ||||
安田村 | 安田村 | 安田村 | 安田村 | ||||
小野村 | 小野村 | 小野村 | 小野村 | ||||
鎌手村 | 鎌手村 | 鎌手村 | 鎌手村 | 昭和30年3月25日 益田市に編入 | |||
種村 | 種村 | 種村 | 種村 | ||||
真砂村 | 真砂村 | 真砂村 | 真砂村 | ||||
二条村 | 二条村 | 二条村 | 二条村 | ||||
美濃村 | 美濃村 | 美濃村 | 美濃村 | ||||
匹見上村 | 匹見上村 | 匹見上村 | 匹見上村 | 昭和30年2月1日 匹見村 |
昭和31年4月1日 町制 |
平成16年11月1日 益田市に編入 | |
匹見下村 | 匹見下村 | 匹見下村 | 匹見下村 | ||||
道川村 | 道川村 | 道川村 | 道川村 | ||||
都茂村 | 都茂村 | 都茂村 | 都茂村 | 昭和29年4月1日 美都村 |
昭和32年4月1日 町制 | ||
東仙道村 | 東仙道村 | 東仙道村 | 東仙道村 | ||||
二川村 | 二川村 | 二川村 | 二川村 |
脚注
参考文献
- 角川日本地名大辞典 32 島根県
- 旧高旧領取調帳データベース