米価
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米価(べいか)
米の価格。米価には生産者が政府に売り渡す生産者米価と,消費者が購入するときの消費者米価があった。生産者米価は食糧管理法3条に基づき生産費・所得補償方式やパリティ方式などを参考に,米価審議会が答申し,政府が決定した。消費者米価は,1972年に物価統制令の適用除外とされた。それまでは物価統制令およびそれによる政令によって家計の安定を配慮し,政府が決定することとしていたが,その後政府は標準米価格のみを行政指導として設定するにとどめることになった。なお生産者米価は 1987年に引き下げが行なわれた。生産者米価と消費者米価は政府が直接関与できる価格だったが,米の生産,流通を厳しく規制した食糧管理法が 1995年に廃止され,代わって施行された主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律(食糧法)に基づいて,政府を介さずに流通する自主流通米が増加した。2004年に食糧法が改正され,自主流通米と計画外流通米の区別がなくなった。また,政府の買い入れ,売り渡しが入札制となったことから価格は競争原理で決められることになり,生産者米価,消費者米価という制度も廃止された。