筑後船小屋駅
筑後船小屋駅(ちくごふなごやえき)は、福岡県筑後市大字津島字東にある、九州旅客鉄道(JR九州)の駅である[1]。
Contents
概要
広域公園の中にある駅である[2]。九州新幹線(鹿児島ルート)と、在来線の鹿児島本線の2路線が乗り入れている。新幹線は新大阪駅発着の「さくら」が下り1本・上り2本停車しているが、それ以外は「つばめ」のみが毎時1本ないし2本停車するダイヤとなっている。1日1往復、当駅始発・終着の「つばめ」が設定されている。在来線は普通列車の他に快速列車も全て停車するが、朝に運行される特急「有明」は通過する。
当駅はもともと在来線(鹿児島本線)の船小屋駅(筑後市大字津島401番地・地図)として開業したが、2011年(平成23年)3月12日の鹿児島ルート全線開業に合わせて従来の場所から約500メートルほど南に移設されたうえで新幹線併設駅(乗り換え駅)となり、同時に現在の駅名に改称された。なお、船小屋駅時代は普通列車のみが停車していた。
駅名の由来
江戸時代頃より、矢部川の一帯に土木用の船を格納する「小屋」がたくさん堤防に設けられた事が「船小屋」の由来である。旧藩時代の1689年(元禄2年)に矢部川の河川工事用の平田舟を格納する小屋が設置され、小屋番の役職の監督下に置かれていたことから土地の住民は「御船小屋」と呼んでいたのが「船小屋」の通称になり地名に転じたと言われている。
開業時の地名は八女郡水田村だったが、温泉の採掘などにより「船小屋」の知名度が高かったため、そのまま駅名に採用された。
新幹線開業時に、従来の「船小屋」の前に、当駅の所在する市名「筑後」を付加し、「筑後船小屋」とされた。筑後は福岡県南部に存在する令制国であり、これに由来して福岡県南部地域一帯は筑後地方と称される。
歴史
- 1928年(昭和3年)7月20日 - 鉄道省により、鹿児島本線の船小屋駅(ふなごやえき)として開業。
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化により九州旅客鉄道が継承。
- 2009年(平成21年)3月1日 - ICカードSUGOCAの利用を開始[3]。
- 2011年(平成23年)3月12日 - 九州新幹線 (鹿児島ルート)の博多駅 - 新八代駅間が開業し、停車駅となる。同時に筑後船小屋駅(ちくごふなごやえき)に改称。在来線の駅は九州新幹線と鹿児島本線の接続駅として従来の位置より南へ約500m移転され、同時に有人化される。
- 2017年(平成29年)3月11日 - 新幹線ホームの駅員配置を廃止[4]。
新幹線駅設置関係について
2004年(平成16年)6月、国土交通省は九州新幹線に船小屋駅設置を認可。これについては、古賀誠の「政治駅」的設置だとして一部週刊誌で取り上げられている[5]。
新幹線駅設置まで
新幹線駅は当初、2面2線構造での計画だったが、JR九州の要望と負担により下り線に待避線追加し2面3線へと変更となり着工した。また、アクセス道路が福岡県と筑後市によって建設され、駅周辺には筑後広域公園が整備されている[6]。
2011年(平成23年)3月12日ダイヤ改正では、在来線(鹿児島本線)の全快速列車が停車し、新幹線「つばめ」のうち1往復が当駅を起終点としている[7]。特急「有明」は停車しない。
在来線改札口と新幹線改札口は離れており、連絡改札は設けられず、改札外に設けられる広場を通っての乗換えとなる。また、在来線駅舎にはみどりの窓口が設けられていない。このことについて2011年3月号の時刻表の巻頭にある路線図中に、JTB時刻表(JTBパブリッシング)では在来線にはみどりの窓口がないことを示す白色の丸と新幹線にみどりの窓口があることを示す緑色の丸が隣り合わせに併記され、JR時刻表(交通新聞社)では交点に緑色の丸が1つあるのみだった。同年4月号より、両者とも点に緑色の丸が1つあるのみである。
駅構造
新幹線駅と在来線駅でそれぞれ駅舎を有する[1]。両線のホームは約50メートル離れており、乗り換えの際には一旦改札口を出る必要がある。
新幹線駅は高架駅の構造をとった直営駅で、みどりの窓口を有する。ホームは単式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線、計2面3線を有しており、各ホームには可動式安全柵が設けられている。
在来線駅は地上駅の構造をとり、JR九州鉄道営業への業務委託駅である[8]。また、SUGOCAの利用が可能である。ホームは相対式ホーム2面2線を有し、互いのホームは跨線橋で連絡している。SUGOCA利用者向けの簡易読み取り機が改札口に設置されている。また改札内にはチャージ機の設置もある。
のりば
のりば | 路線 | 方向 | 行先 |
---|---|---|---|
1 | ■鹿児島本線 | 下り | 大牟田・熊本方面 |
2 | 上り | 鳥栖・博多方面 | |
11 | 九州新幹線 | 上り | 博多・新大阪方面 |
12・13 | 下り | 熊本・鹿児島中央方面 |
駅舎内の売店・案内所
- キヨスク筑後船小屋駅店
利用状況
- 2010年度の1日平均乗車人員は237人である[9]。
- 2011年度の新幹線の1日平均利用者数は700人である[10]。
- 2012年2月の1日平均乗降者数は1,370人である[11]。
- 2016年度の1日平均乗車人員は1,049人である[12]。
駅周辺
筑後市の南端部にありみやま市との市境に近い。なお、筑後市の中心部は当駅ではなく隣の羽犬塚駅の周辺である。
道路
- 国道209号 - 当駅から1km以上東側を鹿児島本線・九州新幹線と並行する。
- 福岡県道96号八女瀬高線
- 福岡県道724号船小屋停車場線
- 福岡県道721号船小屋停車場水田線
施設
- 筑後広域公園
- 船小屋温泉・新船小屋温泉 - 国道209号の東側にあり当駅から1km以上離れている。当駅から船小屋温泉に近い船小屋バス停までバスで移動できる。
- 中の島公園
- HAWKSベースボールパーク筑後 - 福岡ソフトバンクホークス二軍・三軍本拠地
バス路線
- 西鉄バス久留米 - 筑後船小屋駅前バス停
- 50番・53番:船小屋・羽犬塚駅・免許試験場(53のみ)・高良台・西鉄久留米・JR久留米駅方面
隣の駅
船小屋駅時代のギャラリー
移転前は旧国鉄熊本鉄道管理局管内に多数存在するカプセル式の簡易な駅舎だった。移転に際して駅舎が新設された。
- Jukyushu-funagoya-station.jpg
船小屋駅時代の駅舎
- Funagoya Station 2.JPG
構内
脚注
- ↑ 1.0 1.1 引用エラー: 無効な
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タグです。 「zeneki33
」という名前の引用句に対するテキストが指定されていません - ↑ 隣接する九州芸文館や県の広報では「全国初の『公園の中にある駅』」と紹介されることが多いが、1930年開業の芦野公園駅、1935年開業の海ノ中道駅(公園整備は1980-90年代)、2004年開業の荒子川公園駅、2008年開業の舎人公園駅など前例は少なくない。
- ↑ 交通新聞 (交通新聞社): p. 1. (2009年3月3日)
- ↑ “九州新幹線2駅のホームが無人に 筑後船小屋と新大牟田”. 西日本新聞. (2017年3月11日)
- ↑ 週刊新潮2007年11月9日号など
- ↑ (主)八女瀬高線,(一)船小屋停車場水田線:九州新幹線筑後船小屋駅アクセス道路(福岡県公式サイト)、および筑後船小屋駅の概要(筑後市公式サイト)
- ↑ 平成23年春ダイヤ改正
- ↑ 引用エラー: 無効な
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タグです。 「委託
」という名前の引用句に対するテキストが指定されていません - ↑ “筑後市市勢要覧 資料編(交通)JR九州各駅の乗車人員”. 筑後市. . 2012閲覧.
- ↑ “九州新幹線鹿児島ルート全線開業後一年を経過して~人流の変化と新幹線駅からの二次交通~”. 国土交通省 九州運輸局. . 2013閲覧.
- ↑ “筑後市都市再生整備計画 事後評価シート フォローアップ報告書”. 筑後市. . 2013閲覧.
- ↑ 駅別乗車人員(平成28年度)
関連項目
外部リンク
- 筑後船小屋駅(駅情報) - 九州旅客鉄道
- ■ 鹿児島本線(門司港 - 大牟田)
- 門司港 - (*
(貨)門司埠頭<<)*(貨)葛葉- 小森江 - (下関方面<<)門司 - (貨)北九州貨物ターミナル - (貨)東小倉 - 小倉 - (紫川信号場) - 西小倉(>>大分方面) - (貨)浜小倉 - 九州工大前 - 戸畑 - 枝光 - スペースワールド - 八幡 - *(貨)西八幡- 黒崎 - (東折尾信号場) - 陣原 - 折尾 - 水巻 - 遠賀川 - 海老津 - 教育大前 - 赤間 - 東郷 - 東福間 - 福間 - 千鳥 - 古賀 - ししぶ - 新宮中央 - 福工大前 - 九産大前 - 香椎 - 千早 - (千早操車場) - 箱崎 - 吉塚 - 博多 - 竹下 - 笹原 - 南福岡 - 春日 - 大野城 - 水城 - (太宰府信号場) - 都府楼南 - 二日市 - 天拝山 - 原田 - けやき台 - 基山 - 弥生が丘 - 田代・(貨)鳥栖貨物ターミナル - 鳥栖(>>佐賀方面) - 肥前旭 - 久留米 - 荒木 - 西牟田 - 羽犬塚 - 筑後船小屋 - 瀬高 - 南瀬高 - 渡瀬 - 吉野 - 銀水 - 大牟田(>>熊本方面)
貨物支線(廃線) : 門司港 - (貨)外浜
博多臨港線(貨物線) : 香椎 - (千早操車場) - (貨)福岡貨物ターミナル
*打消線は廃駅