空間群
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数学的には、運動群の離散な部分群でn個の独立な平行移動を含むものをn次元の結晶群といい、三次元結晶群を空間群という。二次元結晶群は平面群である。物質の結晶構造において、原子配列にみられる対称を表現するのに用いられ、回転、回反(回転+反射)、螺旋(らせん)(回転+並進)、映進(反射+並進)の組合せに従って、結晶で可能な空間群は230種類ある。各空間群には、空間格子の種類と必要な対称要素を示す国際的に定められたヘルマン‐モーガンHermann-Mauguinの記号が与えられている。別にシェーンフリースSchoenfliesの記号が用いられることもあるが、これには空間群の特徴を表現できない欠点がある。