砂漠化

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砂漠化(さばくか)

国連環境計画 UNEPが 1990年2月に採択した定義によると,世界の乾燥地域,半乾燥地域および半湿潤地域における人間活動による悪影響に起因する土地の生産力の低下現象をいう。アフリカでは干魃,食糧生産力の増加を上回る人口増加を背景とした過耕作・過放牧・薪炭材の過剰伐採によって砂漠化が引き起こされ,農業生産力の低下,飢餓・栄養不足人口の増加,薪炭エネルギーの供給不足などの深刻な被害をもたらしている。砂漠化の原因としては,気候の乾燥化という自然的要因と,許容限度をこえた人間活動による人為的要因とが考えられるが,地域住民の貧困と人口増加も背景にあり,問題をより複雑にしている。このため砂漠化を防止するには,雨水の有効利用,家畜増頭の抑制や造林による生態系の維持・保全といった直接的な対策とあわせて,人口・食糧・エネルギーなどの問題を総合的に解決していくことが重要である。こうした地球規模の環境問題に対処するため,1992年6月の環境と開発に関する国連会議において,21世紀へ向けての行動計画アジェンダ21が採択された。このなかで早急に砂漠化対処条約の策定が求められ,政府間交渉委員会が設置された。1994年6月,第5回交渉委員会において,砂漠化対処条約(深刻な干ばつ又は砂漠化に直面する国〈特にアフリカの国〉において砂漠化に対処するための国際連合条約 UNCCD)が採択され,1996年12月に発効した。



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