石田太郎

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石田 太郎(いしだ たろう、1944年昭和19年)3月16日[1] - 2013年平成25年)9月21日)は、日本男性俳優声優僧侶京都府[1]京都市出身。血液型はB型。身長181cm、体重84kg。

上智大学[1]外国語学部イスパニア語学科中退。劇団雲劇団昴[1]オフィスPSCなどを経て、最後はグランパパプロダクションに所属していた。浄土真宗本願寺派の僧侶でもあり、石川県金沢市乗敬寺の住職も務めた。1980年代の一時期には本名の石田 弦太郎石田 絃太郎(いずれも読みは「いしだ げんたろう」)名義で活動していた。父は俳優の石田茂樹。妻は女優の立花房子

経歴・特色

劇団雲、劇団昴所属時代から舞台だけでなくテレビドラマ・映画出演も数多い。声優としては、『新刑事コロンボ』など、洋画の吹き替えを中心に活躍していた。アニメでは、悪役や権力者を演じることが多かった。

初代コロンボの声優を務めた小池朝雄は劇団の先輩に当たり、『スーパーマンII 冒険篇』のテレビ放送版でも、前作で小池が演じていたレックス・ルーサー(ジーン・ハックマン)を引き継いだ。生前から宴会の余興等でよく小池のものまねを披露し、業界では有名であった。ただし、小池の演じたコロンボの声は小池の地声よりかなり低いものであり(石田や他の役者仲間からも言われていた)、反対に石田の演ずる声は自身の地声に近く、当初は小池の声を意識して演じていたが、晩年はごく自然にコロンボを演じていたという。

吹き替えでは主にジーン・ハックマンやジャック・ニコルソンアンソニー・ホプキンスの吹き替えを多く担当していた。中でも『羊たちの沈黙』から始まる「レクターシリーズ」ではホプキンス演じるハンニバル・レクターをシリーズ全作品で担当し、同時にシリーズ全ての吹き替えに関わった唯一の役者でもある。

上記のようなシリアスな役柄を多く演じているが、『くまのプーさん』のイーヨーのようなスローペースな役柄、『リトル・マーメイド』の続編で担当したトリトン王のような厳格さと温和さを併せ持つ役柄も演じ、『ハドソン・ホーク』のTV版では野沢那智(同作主演のブルース・ウィリスの吹き替えを担当)とのコミカルな掛け合いをこなした。

NHK大河ドラマの常連俳優であり、1984年に『山河燃ゆ』、1985年に『春の波涛』、1986年に『いのち』、1987年に『独眼竜政宗』と4年連続出演する(しかも『いのち』が現代劇だったために時代劇ファンのために放送された同年の『武蔵坊弁慶』にも出演している)など、生涯の中で実に15作の大河に出演した。

1989年の『春日局』と2000年の『葵 徳川三代』では、同じ大久保忠隣役を演ずるという常連俳優ならではの経験もしている。大河ドラマ以外では、2006年の連続テレビ小説芋たこなんきん』では、石田のために原作にない住職役が作られた[2]

2008年に発売された『ディシディア ファイナルファンタジー』では『ファイナルファンタジーV』の悪役エクスデスの声優として起用される。

特技は京都弁[1]柔道[1]

急死

2013年9月21日午後1時頃、フジテレビ系で放送された連続ドラマ『独身貴族』第1話を収録する際に神奈川県相模原市緑区の城山スタジオにて水着姿でプールに入っての撮影後、番組収録中に意識を失って突然倒れた。県内の病院に搬送されたが、3時間半後に間もなく死亡が確認された[3]。69歳没。その後の調査で、フジテレビのスタッフによると死因は心筋梗塞と判明し、周囲の関係者によると7年ほど前から心臓に持病を抱えるようになり、常備薬を持ち歩かなければならない時期もあったことも明らかにされた[4]。また、2014年NHK大河ドラマ『軍師官兵衛』(2014年1月 - 12月)に、播磨御着城城主小寺政職の配下武将である小河良利役で出演が決定していたが、実現しなかった[5]

1997年に死去した父の後を継ぎ、石川県金沢市にある浄土真宗本願寺派乗敬寺住職に就いた。東京と金沢を行き来しながら俳優を続けていたが、「あと2年ほどで俳優業を引退し、金沢で住職に専念したい」と門徒らに話しており、2013年秋に行われる報恩講を前に、仏具や椅子を新調するなど意欲的だったという。ある門徒は、石田の読経を「映画のせりふのようにすてきだった」と述懐している[6]

後任・代役

石田の没後、持ち役を引き継いだり、代役をしたのは以下の通り。前述の通り、『独身貴族』と『軍師官兵衛』は収録中あるいは撮影開始前に死去したため、配役差し替えが行われた。

出演作品(俳優)

テレビドラマ

映画

舞台

オリジナルビデオ

バラエティ

トーク番組

教育番組

CM

出演作品(声優)

太字はメインキャラクター。

テレビアニメ

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OVA

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劇場アニメ

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ゲーム

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吹き替え

俳優

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洋画

海外ドラマ

海外アニメ

特撮

ラジオドラマ

  • 文芸劇場(NHK-FM
    • ヴィーナスの狩人(1977年1月14日)
    • 聖(1977年2月18日)
    • 螢川(1978年4月7日)
  • FMラジオ劇場(NHK-FM)
    • ジャズ大名(1982年1月9日、NHK-FM)
    • 家族の問題(1983年4月16日、NHK-FM)
    • 海外ラジオ・ドラマ特集1 かもめを食う人(1984年2月4日、NHK-FM)
    • お山参詣・東京懺悔(1984年12月15日、NHK-FM)
  • FMシアター(NHK-FM)
    • 海外ラジオドラマ特集1『スコット・希望への旅』(1986年2月1日)
    • 中国現代文学シリーズ『古井戸(前編)』(1997年8月23日)
    • 中国現代文学シリーズ『古井戸(後編)』(1997年8月30日)
    • 豆腐と花束(1998年10月24日) - 島田店長
    • シリーズ・ラテンアメリカの文学1【ペルー】『誰がパロミノ・モレーロを殺したか』(2001年9月1日) - マンドゥロー大佐
    • 赤いバス(2002年4月20日) - 柴田医師
    • 査察機長(2006年4月15日) - 大隅
    • シリーズ・カリブの現代文学『カリブの女・ユーマ』(2007年9月29日) - ガブリエル老人
    • サバイバーズ・ギルト わたしのいない街で(2011年10月1日) - 未来の父
  • 青春アドベンチャー(NHK-FM)
    • 今夜は眠れない(1996年12月2日 - 12月23日) - 田村警部
    • 夢にも思わない(1997年10月6日 - 10月17日) - 田村警部
    • 鬼の橋(1999年8月30日 - 9月10日) - 坂上田村麻呂
    • エンジェル(2000年5月15日 - 5月26日) - 城戸崎監督
    • プラハの春(2006年4月) - ペリカン総裁
    • ドラマ 古事記(第一部)〜神代編〜(2006年11月6日 - 11月17日) - ツブラオミ
    • 有頂天家族(2008年11月18日 - 11月25日) - 赤玉先生
    • ごくらくちんみ(第2期)(2011年5月2日 - 5月6日) - コヤマ先生
    • 家電の極意(2011年10月31日 - 11月11日)
    • 三匹のおっさん(2011年11月28日 - 12月9日) - シゲ
    • 1985年のクラッシュ・ギャルズ(2013年1月7日 - 1月18日) - 大川一成
  • 特集オーディオドラマ(NHK-FM)
    • 大黒屋光太夫(2003年8月23日)
    • ドラマ 古事記(第二部) 〜まほろば篇〜(2006年11月18日 - 11月25日) - ツブラオミ
    • ドラマ 古事記(第三部) 〜愛憎篇〜(2007年11月17日 - 11月24日) - ツブラオミ
    • 女歌夢の道行(2009年1月3日) - 陣八
    • 瑞穂のくに(2013年8月17日) - 鎌田幸吉
  • 連続ラジオ小説 火の鳥 鳳凰編(1978年1月4日 - 1月15日、NHKラジオ第1放送) - 我王
  • FMステレオドラマ 子午線の祀り(1979年3月23日 - 3月24日、NHK-FM)
  • FMワイドドラマスペシャル モーツァルトの暗殺(1981年3月21日、NHK-FM) - ハンス
  • R1ワイドドラマスペシャル 超音速漂流(1982年11月23日、NHKラジオ第1放送)
  • 特別番組 わが友、フロイス(1983年11月3日、NHK-FM)
  • FMスペースファンタジー アディオス・ケンタウルス!(1986年1月4日 - 1月5日、NHK-FM)
  • アドベンチャー・ロード 西遊妖猿伝(1989年10月30日 - 11月2日、NHK-FM) - 無支奇
  • アドベンチャー・ロード 続・西遊妖猿伝(1990年3月26日 - 3月30日、NHK-FM) - 無支奇
  • 天と地と(1990年、TBS)
  • ラジオ深夜便 “耳で楽しむ”藤子・F・不二雄の世界(2013年8月9日、12月23日、NHKラジオ第1放送) - 朗読[13]

カセットブック

CD

CM

その他

脚注

  1. 1.0 1.1 1.2 1.3 1.4 1.5 日本タレント名鑑'82』 VIPタイムズ社、1981年、24。
  2. 住職が住職を演じて”. みんなの法話. 本願寺 (2007年3月10日). 2009年4月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。. 2017閲覧.
  3. “石田太郎さん急死…草なぎ剛ショック!ドラマ収録中に急変”. Sponichi Annex. (2013年9月22日). http://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2013/09/22/kiji/K20130922006664420.html . 2013閲覧. 
  4. “急死から一夜、石田太郎さん心臓に持病の証言も”. MSN産経ニュース. (2013年9月23日). オリジナル2013年9月23日時点によるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20130923045615/http://sankei.jp.msn.com/entertainments/news/130923/ent13092310190002-n1.htm . 2013閲覧. 
  5. “石田さん 来年大河「軍師官兵衛」にも出演…前半の出演多く”. Sponichi Annex. (2013年9月22日). http://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2013/09/22/kiji/K20130922006665500.html . 2017閲覧. 
  6. “名優住職に花の供養 急逝の石田太郎さん”. 北國新聞. (2013年10月5日). オリジナル2013年10月6日時点によるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20131006061012/http://www.hokkoku.co.jp/subpage/H20131005102.htm . 2013閲覧. 
  7. 石田太郎さん死因は心筋梗塞 日刊スポーツ 2013年9月24日
  8. 追加収録詳細”. コンプリート ブルーレイBOX公式HP. . 2016閲覧.
  9. “堺雅人さんが実写映画の吹替声優に初挑戦! 『プーと大人になった僕』プーさんの大親友“クリストファー・ロビン”役に決定!”. ディズニー. https://www.disney.co.jp/movie/pooh-boku/news/20180807_01.html . 2018閲覧. 
  10. 10.0 10.1 死去後の放送
  11. これがテレビドラマの遺作となった。
  12. 東京ディズニーシーのアトラクションで石田没後に登場した、キング・トリトンのコンサートでは別の声優が演じているが誰が演じているかは不明。
  13. 収録は6月29日(公開録音)。

外部リンク