石川郡

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ファイル:Fukushima Ishikawa-gun.png
福島県石川郡の範囲(1.石川町 2.玉川村 3.平田村 4.浅川町 5.古殿町 薄緑:後に他郡から編入した区域)

石川郡(いしかわぐん)は福島県陸奥国磐城国)の

人口39,113人、面積456.52km²、人口密度85.7人/km²。(2018年4月1日、推計人口

以下の3町2村を含む。

郡域

1878年明治12年)に行政区画として発足した当時の郡域は、上記3町2村から古殿町および浅川町の一部(小貫・大田輪)を除き、須賀川市のおおむね阿武隈川以東を加えた地域である。

歴史

永承6年(1051年)、源有光は父頼遠とともに陸奥守源頼義に従って奥州に下向、前九年の役に従軍した。頼遠は厨川柵で戦死したが有光が父に代わって軍を指揮。康平6年(1063年)、有光は軍功により白河郡のうち阿武隈川東岸の北東部に位置する石川郷の地を与えられた。以来石川氏を称して勢力を拡げ、同地に自らの荘園・石川庄を築いた。これが後に石川郡として白河郡から分立した。

近代以降の沿革

知行 村数 村名
幕府領 幕府領 47村 福貴作村、里白石村、染村、滝輪村、浅川村、簔輪村、袖山村、根岸村、大草村、中里村、松野入村、大畑村、畑田村、山白石村、板橋村、高田町村、下泉町村、内槙村、外槙村、母畑村、湯郷渡村、北山村、中田村、双里村、形見村、谷沢村、坂路村、谷地村、北山形村、南山形村、山形村、沢井村、赤羽村、新屋敷村、中倉村、永田村、北向村、大柿村、小高村、竜崎村、岩法寺村、北須釜村、山新田村、山小屋村、南須釜村、笠石村[1]、成田村[1]
藩領 陸奥白河藩 11村 矢吹村、矢吹新田、中畑村、中畑新田村、大畑村、堤村、神田村、松崎村、中野目村、明岡村、明岡新田
常陸土浦藩 9村 上中田村、鴇子村、上蓬田村、下蓬田村、蓬田新田村、九生滝村、西山村、小平村、駒形村
下総多胡藩 4村 蒜生村、中村、吉村[2]、曲木村
常陸笠間藩 2村 中野村、塩沢村
幕府領・藩領 幕府領・土浦藩 1村 東山村[3]
幕府領・多胡藩・笠間藩 1村 川辺村[4]
  • 慶応2年6月19日1866年7月30日) - 白河藩が棚倉藩転封。旧領は幕府領となり、二本松藩が管轄。
  • 慶応4年2月1日1868年2月23日) - 棚倉藩が白河藩に転封(実行されず)。
  • 明治元年
  • 明治初年
    • 土浦藩領、笠間藩領が白河県の管轄となる。
    • 大畑村が東大畑村に改称。
    • 北向村・大柿村が合併して小松原村となる。(74村)
  • 明治4年
  • 明治7年(1874年)(73村)
    • 磐前郡上北方村、下北方村の所属郡が当郡に変更[5]
    • 高田町村・下泉町村・内槙村・外槙村が合併して石川村となる。
  • 明治8年(1875年)(75村)
    • 阿武隈川以西の11村(矢吹村、矢吹新田、中畑村、中畑新田、大畑村、堤村、神田村、松崎村、中野目村、明岡村、明岡新田)の所属郡が白河郡(現・西白河郡)に[6]、2村(笠石村、成田村)の所属郡が岩瀬郡にそれぞれ変更。
    • 岩瀬郡のうち阿武隈川以東の14村(堤村、江持村、狸森村、大栗村、四辻新田村、田中村、日照田村、市野関村、小作田村、雨田村、上小山田村、下小山田村、小倉村、塩田村)の所属郡が当郡に変更。
  • 明治9年(1876年
    • 8月21日 - 第2次府県統合により福島県の管轄となる。
    • 矢吹新田村が矢吹村に合併。(74村)
  • 明治12年(1879年1月27日 - 郡区町村編制法の福島県での施行により行政区画としての石川郡が発足。郡役所を石川村に設置。
  • 明治15年(1882年) - 上北方村・下北方村が合併して北方村となる。(73村)
  • 明治19年(1886年) - 明岡村・明岡新田が合併して明新村となる。(72村)

町村制以降の沿革

ファイル:Fukushima Ishikawa-gun 1889.png
1.石川村 2.沢田村 3.野木沢村 4.泉村 5.川東村 6.小塩江村 7.大森田村 8.須釜村 9.蓬田村 10.小平村 11.母畑村 12.中谷村 13.山橋村 14.浅川村(紫:須賀川市 桃:石川町 赤:玉川村 橙:平田村 黄:浅川町)
  • 1889年(明治22年)4月1日 - 町村制の施行により以下の村が発足。(14村)
    • 石川村(単独村制。現・石川町)
    • 沢田村 ← 沢井村、赤羽村、新屋敷村(現・石川町)
    • 野木沢村 ← 中野村、曲木村、塩沢村(現・石川町)
    • 泉村 ← 小高村、中村、竜崎村、岩法寺村、蒜生村、川辺村(現・玉川村)
    • 川東村 ← 小作田村、市野関村、日照田村、田中村、上小山田村、下小山田村(現・須賀川市)
    • 小塩江村 ← 塩田村、小倉村、江持村、堤村(現・須賀川市)
    • 大森田村 ← 大栗村、狸森村、雨田村(現・須賀川市)
    • 須釜村 ← 南須釜村、北須釜村、吉村、山小屋村、山新田村、四辻新田村(現・玉川村)
    • 蓬田村 ← 上蓬田村、下蓬田村、蓬田新田村、九生滝村、鴇子村、小松原村、永田村(現・平田村)
    • 小平村 ← 小平村、北方村、駒形村、中倉村、西山村、東山村(現・平田村)
    • 母畑村 ← 母畑村、湯郷渡村、北山村(現・石川町)
    • 中谷村 ← 双里村、形見村、谷沢村、谷地村、坂路村、中田村(現・石川町)
    • 山橋村 ← 山形村、板橋村、南山形村、北山形村(現・石川町)、山白石村(現・浅川町)
    • 浅川村 ← 浅川村、滝輪村、染村、福貴作村、畑田村、東大畑村、里白石村、中里村、松野入村、大草村、根岸村、袖山村、簔輪村(現・浅川町)
  • 1893年(明治26年)2月3日 - 山橋村の一部(大字山白石)が分立して山白石村が発足。(15村)
  • 1894年(明治27年)3月27日 - 石川村が町制施行して石川町となる。(1町14村)
  • 1897年(明治30年)10月1日 - 郡制を施行。
  • 1923年大正12年)4月1日 - 郡会が廃止。郡役所は存続。
  • 1926年(大正15年)7月1日 - 郡役所が廃止。以降は地域区分名称となる。
  • 1935年昭和10年)7月1日 - 浅川村が町制施行して浅川町となる。(2町13村)
  • 1954年(昭和29年)
  • 1955年(昭和30年)
    • 1月1日 - 川東村と大森田村が合併して大東村が発足。(2町10村)
    • 3月31日(2町3村)
      • 石川町・沢田村・中谷村・野木沢村・母畑村・山橋村が合併し、改めて石川町が発足。
      • 泉村・須釜村が合併して玉川村が発足。
      • 小平村・蓬田村が合併して平田村が発足。
    • 8月20日 - 西白河郡東村の一部(小貫・太田輪)が浅川町に編入。
  • 1967年(昭和42年)2月1日 - 大東村が須賀川市に編入。(2町2村)
  • 1994年平成6年)4月1日 - 東白川郡古殿町の所属郡が当郡に変更。(3町2村)

変遷表

参考文献

脚注

  1. 1.0 1.1 「旧高旧領取調帳」では岩瀬郡として掲載。
  2. 上吉村、下吉村に分かれて記載。
  3. 下東山村(幕府領)、上東山村(土浦藩領)に分かれて記載。
  4. 下川辺村(幕府領)、中川辺村(多胡藩領)、上川辺村(笠間藩領)に分かれて記載。
  5. 1882年とする資料もある。
  6. 1879年とする資料もあり。

関連項目

テンプレート:磐城国の郡