石川県警察
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石川県警察(いしかわけんけいさつ)は、石川県が設置した警察組織。石川県全域を管轄区域とする警察組織で、石川県警と略称する。警察法上、石川県公安委員会の管理を受けるが、給与支払者は石川県知事である。中部管区警察局管内。本部所在地は金沢市鞍月一丁目1番地。
沿革
- 1954年(昭和29年)7月1日 - 新警察法の施行に伴い石川県警察発足。警察署は15署体制で、この体制が50年以上継続される。
- 発足当時の警察署は、広坂・玉川・金石・松任・鶴来・寺井・小松・大聖寺・津幡・羽咋・七尾・穴水・輪島・能都・珠洲の15署。
- 1963年(昭和38年)4月25日 - 広坂・玉川両警察署の名称を金沢中・金沢東両警察署に改称。
- 1970年(昭和45年)7月1日 - 金石警察署の名称を金沢西警察署に改称。
- 2003年(平成15年)1月6日 - 石川県庁と共に金沢市鞍月の金沢西部副都心へと移転・庁舎新築。
- 2005年(平成17年)3月1日 - 能都警察署の名称を能登警察署に改称。
- 2012年(平成24年)4月1日 - 石川県警察発足後、初めての警察署統合を実施。15署体制から12署体制へ移行。
本部組織
※組織構成は2010年4月1日以降のもの[1]。
- 警務部
- 生活安全部
- 刑事部
- 全国の組織犯罪対策課の多くは暴力団関係を扱う「捜査第四課」や「暴力団対策課」を改組したものだが、石川県警察での前身課はより国際犯罪に比重を置いた「国際捜査課」の名称を用いていた。
- 鑑識課
- 科学捜査研究所
- 交通部
- 交通企画課
- 交通規制課
- 交通指導課
- 運転免許課
- 石川県運転免許センター(金沢市東蚊爪町2番地1)
- 交通機動隊(野々市市北西部土地区画整理事業施行地区29-18)
- 高速道路交通警察隊(金沢市神野町東170番地、北陸自動車道金沢西インターチェンジに隣接)
- 警備部
- 警察学校(金沢市錦町六丁目104番地)
車両・施設
※2010年4月1日時点
- 車両数 - 696台
- ヘリコプター
- いぬわし(BK117C-1 / JA6811):航空隊所属
- 船舶 - 2隻
- はくさん:金沢西警察署所属
- いしかわ:七尾警察署所属
- 警察署・交番・駐在所
- 警察署 - 15署
- 交番数 - 66か所(空港警備派出所2か所含む)
- 駐在所数 - 110か所(季節駐在所1か所含む)
警察署
警察署数は12。※警察車両のナンバー地名は県央地域が「金沢」、それ以外の地域が「石川」である。
※ | 地域 | 警察署名称 | 所在地 | 管轄区域 | 前身 | |
---|---|---|---|---|---|---|
石川 | 能登 | 奥能登 | 珠洲警察署 | 珠洲市上戸町北方ろ字15番地1 | 珠洲市、鳳珠郡能登町(能登空港の区域を除く) | 飯田警察署 |
∟能登庁舎 | 鳳珠郡能登町宇出津ウ字76番地 | 能登警察署 | ||||
輪島警察署 | 輪島市杉平町鬼田1番地4 | 輪島市、鳳珠郡穴水町・能登町(能登空港の区域) | ||||
∟穴水庁舎 | 鳳珠郡穴水町川島カ4番地1 | 穴水警察署 | ||||
中能登 | 七尾警察署 | 七尾市藤橋町亥45番地1 | 七尾市、鹿島郡中能登町 | |||
羽咋警察署 | 羽咋市旭町ユ20番地 | 羽咋市、羽咋郡宝達志水町・志賀町 | ||||
金沢 | 加賀 | 県央 | 津幡警察署 | 河北郡津幡町字加賀爪ヌ40番地3 | かほく市、河北郡津幡町・内灘町 | |
金沢中警察署 | 金沢市下本多町六番丁15番地1 | 金沢市中心部・南部(主に香林坊・片町の繁華街、犀川以南の地域) | 広坂警察署 | |||
金沢東警察署 | 金沢市元町二丁目15番1号 | 金沢市北部・東部(主に金沢駅周辺・武蔵ヶ辻地区) | 玉川警察署 | |||
金沢西警察署 | 金沢市金石本町イ1番地1 | 金沢市西部(主に鞍月・金石・金沢港地区) | 金石警察署 | |||
石川 | 石川 | 白山警察署 | 白山市倉光九丁目11番地1 | 白山市、野々市市 | 松任警察署 | |
∟鶴来庁舎 | 白山市月橋町644番地 | 鶴来警察署 | ||||
南加賀 | 寺井警察署 | 能美市寺井町リ44番地 | 能美市、能美郡川北町 | |||
小松警察署 | 小松市上小松町乙163番地1 | 小松市 | ||||
大聖寺警察署 | 加賀市大聖寺東町1丁目1番地 | 加賀市 |
警察署の再編
平成の大合併後も警察署の名称は金沢市内の3署と能登警察署を除き、石川県警察が発足してから一度も改称していない。
能登地方の警察署はいずれも30人以下の小規模警察署で人員の確保が出来ない場合も出てきている。
以上の実情を踏まえ、2012年4月1日に警察署の新設・統合を実施した[2][3][4]。
- 新設された警察署
- 白山警察署 - 松任警察署・鶴来警察署を統合して新設。また、庁舎を新たに建設して新設される[5](白山市倉光九丁目に新設)。
- 廃止された警察署
これまでに関わった主な事件
未解決事件
不祥事
- 1991年2月、金沢市内で石川県警察交通機動隊の巡査が、交通事故を起こした車に乗っていた建設作業員の当時40歳の男に事情聴取をした後、その男の膝を蹴って死亡させた。遺族が起こした民事裁判で、石川県に多額の損害賠償の支払いを命じる判決が出された。
- 2006年8月、石川県警察の警察官8人が白山市内の男性からの依頼で定期預金口座の名義貸しをしていたことを発表。同年3月から4月にかけて警部2人を本部長注意、他の6人を所属長注意の処分にした[6]。
- 2007年5月23日朝、金沢市鞍月のアパートで警部補(当時44歳)が男にナイフで刺された殺人未遂事件が発生。通報の内容や証言では「部屋を訪ねてきた見知らぬ男に突然刺された。」と証言した。しかし、周辺の住民証言や目撃情報が少なく警部補に問いただしたところ、自作自演であることを証言した。警部補は同年3月の人事異動で配属が変わり能登半島地震での警備等を担当し、「担当が変わり仕事に行きたくなかった。」と証言した[7][8]。
- 2008年12月、松任警察署地域課の巡査部長(当時52歳)が2000年4月から2008年8月にかけて、別居中の妻子と同居しているように賃貸契約書を偽造し、住居手当約280万円を騙し取った疑いで書類送検(詐欺罪および有印私文書偽造・行使罪)した。同時に巡査部長を懲戒免職処分とした[9]。
- 裏金問題。2003年から2008年にかけての経理で不正が判明。2011年2月、当時の警察本部長歴代4人を始め131人懲戒処分[10]。
- 2014年2月13日、石川県警本部公安課の巡査部長が酒を飲んで当て逃げを起こしていたのに、県警は逮捕せず任意聴取の上、事故を隠蔽[11]。
脚注
- ↑ 平成22年 警察行政主要施策の概要 (PDF) - 石川県警察本部
- ↑ 石川県警察 警察署機能強化計画 (PDF)
- ↑ 石川県警察 警察署統合のお知らせ (PDF)
- ↑ 石川県警 警察署再編など計画案 - 富山新聞(2009年5月12日)
- ↑ 白山警察署の起工式 - MROニュース 2010年12月21日
- ↑ 警察官が名義貸し 石川県警、8人を処分 - 47NEWS2006年8月31日
- ↑ 金沢・鞍月の殺傷事件 - 北國新聞2007年5月24日
- ↑ 警部補刺傷事件は自作自演 石川県警が発表 - 47NEWS2007年6月2日
- ↑ 住宅手当などを不正受給 松任署の巡査部長 - 北國新聞2008年12月16日
- ↑ 石川県警元本部長ら131人処分 県警の不正経理で 共同通信2011年2月10日
- ↑ 巡査部長が当て逃げ容疑 石川県警、任意で聴取 - 毎日起こる警察の犯罪 2014年2月13日
関連項目
- 石川県庁・石川県庁舎
- 石川県公安委員会
- 石川県警察部 - 戦前の警察組織
- 国家地方警察石川県本部
- 旧警察法時代に存在した自治体警察
- 小松市立空とこども絵本館 - 旧小松警察署庁舎を利用した公共図書館。
- 金沢のコロンボ(テレビ東京) - 主演の三宅裕司が捜査一課の警部補として演じるテレビドラマ。