皇海山

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皇海山(すかいさん)は、栃木県日光市群馬県沼田市との境界にあるである。足尾山地に属する。標高2,144m[1][2]日本百名山の一つ。約160万~90万年前に活動した[3]古い成層火山だが、侵食が進み、また樹林に覆われ、今日では火山らしい面影はない。

東西に長い頂稜を持つが、北側は国境平付近まで標高差にして500m以上も切れ落ちている。

山名

現在、本山は『皇海山』と書いて『すかいさん』と読むが、江戸時代正保年間の地図には『サク山』とあり、別名として『山』と書いて『こうがいさん』と読んでいたという。この別名『こうがいさん』が後に『皇開山』と当て字され、開が海に置き換えられ、皇の字がスメと読まれることから『すかいさん』と誤読されるようになったと云われている[4]

登山

栃木県側(東側)の銀山平から庚申山・鋸山をへて皇海山にいたる伝統的なルートと、群馬県側の不動沢からのルートがある。 テンプレート:CSS image crop 栃木県側の庚申山から鋸山までの尾根は鋸尾根と呼ばれ、11のピークがある。この尾根伝いに11のピークを登降するルートのほか、尾根の南側を巻くようにして六林班峠を経由して皇海山に至るルートもある。江戸時代には庚申山〜鋸山〜皇海山の尾根を行く「三山駆け」をする信仰登山が行われていた。庚申山頂への登り、鋸山の峰々の登降は梯子、鎖が数多く現れる険しい道のりである。山小屋は庚申山の山頂近くに庚申山荘(無人)がある。なお、登山口の銀山平には温泉があり、宿泊や入浴が可能である。

群馬県側(西側)の不動沢ルートは、自家用車を利用すれば比較的短時間で登頂することができる。

2017年に栃木県内の一般的な登山ルート82件について、体力の必要度や技術的難易度を示す「山のグレーディング」が、県内の山岳関係団体、市町、県警などによる県山岳遭難防止対策協議会により作成された。その中で皇海山は体力度「7」、技術的難易度も県内唯一の「D」と最難関に評価された[5]

隣接する山

関連画像

脚注

  1. “標高値を改定する山岳一覧 資料1”. 国土地理院. http://www.gsi.go.jp/common/000091072.pdf . 2014閲覧. 
  2. GNSS測量等の点検・補正調査による2014年4月1日の国土地理院『日本の山岳標高一覧-1003山-』における改定値。なお、旧版での標高は2,143m。
  3. 出典: 日本の火山 皇海山 - 産業技術総合研究所 地質調査総合センター、2016年11月閲覧
  4. 深田久弥著『日本百名山』の皇海山の記述に拠る。
  5. “栃木の登山難易度、最難関は皇海山 県「力量にあった山選びを」”. 産経ニュース. http://www.sankei.com/region/news/170801/rgn1708010027-n1.html . 2017閲覧. 

外部リンク