田川伊田駅
田川伊田駅(たがわいたえき)は、福岡県田川市大字伊田にある、九州旅客鉄道(JR九州)・平成筑豊鉄道の駅である[1]。
JR九州の日田彦山線と、平成筑豊鉄道の伊田線、田川線の3路線が乗り入れている[1]。平成筑豊鉄道の2路線はいずれも当駅が終点である。
平成筑豊鉄道の駅についてはディスカウントストア「MrMax」を運営する株式会社ミスターマックスがネーミングライツを取得し、2009年4月1日より愛称付きの駅名がMrMax田川伊田駅となっている。
Contents
歴史
- 1895年(明治28年)8月15日 - 豊州鉄道 (初代) 行橋・当駅間(後の田川線)開業にともない、伊田駅(いたえき)として開設[1][2]。一般駅。
- 1896年(明治29年)2月5日 - 豊州鉄道の当駅・後藤寺間が開業[2]。
- 1899年(明治32年)3月25日 - 豊州鉄道の直方・当駅間(後の伊田線)が開業[2]。
- 1901年(明治34年)9月3日 - 豊州鉄道を九州鉄道 (初代) が合併[3]。
- 1907年(明治40年)7月1日 - 九州鉄道が国有化され帝国鉄道庁が所管[4]。
- 1957年(昭和32年)10月1日 - 香春・当駅間の短絡線(日田線)が開業[2]。
- 1971年(昭和46年)3月24日 - 橋はかり廃止。
- 1971年(昭和46年)10月20日 - 貨物取り扱い廃止。
- 1982年(昭和57年)11月3日 - 田川伊田駅に改称[1][2]。
- 1984年(昭和59年)
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化によりJR九州が継承[5]。
- 1989年(平成元年)10月1日 - 田川線と伊田線が平成筑豊鉄道に転換[6]。
- 1990年(平成2年)- 新駅ビル(3階建て)が完成[1]。
- 2009年(平成21年)4月1日 - 平成筑豊鉄道の駅にネーミングライツにより「MrMax」の愛称が付く[7][8]。
- 2016年(平成28年)- 田川市がJR九州より駅舎を購入。
駅構造
島式ホーム2面4線を有する地上駅[1]。駅本屋側ホーム(1・2番線)は平成筑豊鉄道が使用し、もう一方のホーム(3・4番線)はJRが使用する[1]。両者の線路はつながっている。改札は(隣り合ってはいるが)別々に設置されており、ホームへは地下通路(線路は高架上にあるため、通路自体は地平レベル)を通っていく。
JRの駅はJR九州鉄道営業が駅業務を行う業務委託駅である。みどりの窓口が設置されている[1]。
のりば
会社 | のりば | 路線 | 方向 | 行先 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
平成筑豊 | 1・2 | ■田川線 | - | 犀川・行橋方面 | |
■伊田線 | 金田・直方方面 | ||||
3 | テンプレート:JR九駅番号 日田彦山線 | 上り | 石原町・小倉方面 | ||
4 | 下り | 池尻・添田方面 | 一部3番のりば |
利用状況
JR九州 - 2016年度の1日平均乗車人員は666人である[9]。
平成筑豊鉄道 - 2016年度の1日平均乗降人員は848人である[10]。
駅周辺
- 福岡銀行伊田支店
- 西日本シティ銀行東田川支店
- 日本郵政伊田郵便局
- 田川農業協同組合本所・伊田支所
- 田川市立田川小学校
- 田川市立鎮西小学校
- 田川市立鎮西中学校
- 田川市立伊田小学校
- 福岡県立東鷹高等学校
- 田川市石炭・歴史博物館
- 福岡県道41号伊田停車場線
- 福岡県道204号田川犀川線
- 田川警察署 魚町交番
- いたまち商店街
- 村上外科
- 高瀬耳鼻咽喉科医院
- 風治八幡宮神社
- 鎮西団地
- 白鳥大明神(駅裏)
- 福智高等学校
バス
駅前には田川市と福智町(金田、方城地区)・香春町・北九州市・福岡市を結ぶ西鉄バス(西鉄バス筑豊)、田川市内を結ぶ田川市コミュニティバス、田川伊田駅と大任町各地を結ぶ大任町コミュニティバスが発着する。
- 駅舎前
- 田川市コミュニティバス(鎮西・金川線、伊加利・松原線) :鎮西・伊加利・中央団地・城山団地方面
- 駅舎向かい側
- 県道204号上(駅から約100m)
- 西鉄バス
- 特急:後藤寺 - 堀池(飯塚市) - 西鉄天神高速バスターミナル
- 田川市役所 - 後藤寺
- 西鉄バス
駅名について
田川市は、昔の伊田町と後藤寺町が合併して発足した市である。市制施行以前から伊田町の中心駅「伊田駅」、同じく後藤寺町の中心駅「後藤寺駅」が存在していた。その歴史の経緯から市制施行以後も田川市の中心地は伊田地区、後藤寺地区に二分されたままであり、市の中心駅も伊田駅と後藤寺駅の両方という扱いのため、外部のものには「どちらが中心駅か分からない」「田川市の駅なのに田川を名乗らないのは分かりにくい」という意見が絶えなかった。そのため、中心駅として伊田駅か後藤寺駅のどちらかを 「田川駅」にしようという案が浮上。伊田、後藤寺双方の地元商店街を巻き込んで、どちらが田川駅と名のるか大論争に発展した。 最終的に田川市民にアンケートを取り、様々な検討を重ねて、伊田、後藤寺の両駅名の頭に「田川」の二文字を付けることが決まり 現在の名前に落ち着いた。地元では現在でも「伊田駅」「後藤寺駅」のように、頭の「田川」を省いて言うことが多い。
JR田川伊田駅舎改修事業
現駅ビルは1990年に完成した3階建てコンクリート造の洋風建築であり、JR九州初の直営駅ビルである[2]。銀行や飲食店がテナントとして入居していたが、2010年度までにすべて撤退した[11]。田川市は「田川伊田駅周辺地区都市再生整備事業」の一環として、JR九州から駅ビルを購入し街づくりの拠点として再整備する計画を進行している[12]。田川市の平成26年度(2014年度)予算に、駅舎購入費として1000万円が計上されている[13]。当初は市民アンケートをもとにコンビニなどの市民の要望に沿った施設の入居を検討していたが、当時の市長の度重なる方針転換により計画は迷走し、当初の計画は頓挫した。その後市長が変わり、新市政のもとで計画が進行されることになった。2016~18年度にエレベーターの設置や老朽化した屋根・外壁改修などの設計・工事を予定し、併せて駅前広場や周辺道路の整備も予定している。
隣の駅
- 九州旅客鉄道
- テンプレート:JR九駅番号 日田彦山線
脚注
- ↑ 1.0 1.1 1.2 1.3 1.4 1.5 1.6 1.7 引用エラー: 無効な
<ref>
タグです。 「zeneki07
」という名前の引用句に対するテキストが指定されていません - ↑ 2.0 2.1 2.2 2.3 2.4 2.5 2.6 弓削信夫 『福岡県JR全駅』 葦書房、1993-10-15、211-213。
- ↑ 鉄輪、p.57。
- ↑ 鉄輪、p.65。
- ↑ 鉄輪、p.181。
- ↑ “第3セクターの平成筑豊鉄道、1日にスタート【西部】”. 朝日新聞(西部朝刊) (朝日新聞社): p. 22. (1989年9月30日)
- ↑ “平成筑豊鉄道:駅命名権、新たに14駅契約 あすから企業名など表示/福岡”. 毎日新聞(地方版・福岡) (毎日新聞社): p. 23. (2009年3月31日)
- ↑ “福岡県/平成筑豊鉄道の「施設命名権」 ゆめタウンやMrMaxも購入 あすから16駅に愛称/筑豊”. 西日本新聞(朝刊) (西日本新聞社): p. 18. (2009年3月31日)
- ↑ 駅別乗車人員上位300駅(平成28年度) (PDF)
- ↑ 田川市 ことしの事業と統計 (運輸・通信) 平成筑豊鉄道乗降人員
- ↑ 「1位「コンビニ」 JR田川伊田駅ビル内欲しい施設、市アンケート」西日本新聞 2014/06/06付 朝刊
- ↑ 「田川市が伊田駅舎購入へ」YOMIURI ONLINE 2015年12月12日
- ↑ 「平成26年度 田川市予算書 (4月臨時会提出) 」 201ページに、「田川伊田駅駅舎購入費 10,000千円」の記載あり。
参考文献
『九州の鉄道100年記念誌 鉄輪の轟き』 九州鉄道百年祭実行委員会・百年史編纂部会、九州旅客鉄道、1988年、初版(日本語)。
関連項目
外部リンク
- 田川伊田駅(駅情報) - 九州旅客鉄道
- 平成筑豊鉄道・田川伊田駅(平成筑豊鉄道沿線情報サイト)