無声軟口蓋破裂音
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無声軟口蓋破裂音(むせい・なんこうがい・はれつおん)とは子音の類型の一つ。後舌面と軟口蓋で閉鎖を作って開放することによって起こる破裂音。国際音声字母で[k]と記述される。
特徴
変種
この子音はそのバリエーションによって以下のような記号をつけて記述される。
IPA | 記述 |
---|---|
k | 普通の k |
kʰ | 有気音の k |
kʲ | 口蓋化した k |
kʷ | 唇音化した k |
k̚ | 内破音の k |
k̬ | 有声化した k |
kʼ | 放出音の k |
言語例
この音は多くの言語に存在する。
- 日本語 - かき [kakʲi]。/か, こ/などの頭子音に現れる。
- 英語 - cat [kæt](ネコ)、cake[keik](ケーキ)、skin [skɪn](肌)。cやkで表記される。なお英語では語頭や強勢が置かれた音節では有気音[kʰ]として現れる。ただし skin のように、s の後では無気音で発音される。また発話の最後では内破音として現れることがある。
- 中国語(普通話) - 幹 gàn [kan ˥˩](行う)。ピンインでgで表記される。ただし、普通話では有声音との対立構造がなく、[g]で発音しても意味を弁別しない。一方で有気音[kʰ]との対立構造をもっており、kで表記されて意味が弁別される。看 kàn [kʰan ˥˩](見る)。
- 朝鮮語 - 가사 [kasa](歌詞)。ㄱで表記される。ただし、朝鮮語では有声音との対立構造がなく、[g]で発音しても意味を弁別しない。またㄱは語中で有声音に挟まれると有声化して現れ、語末などでは内破音として現れる。아가 [ak̬a]([aga])(赤ちゃん)、대학[tɛhak̚](大学)。一方で有気音・硬音との3項対立構造を持っており、ㅋ・ㄲという字母で表記されて意味が弁別される。개다[kɛda](すっきりする)、캐다[kʰɛda](掘る)、깨다[k'ɛda](覚める)。
- アラビア語では、調音点が左右どちらかにずれる。