湯沢町
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概要
日本の温泉地(越後湯沢温泉)や(旧)塩沢町の牧之通りと並ぶ三国街道の宿場町の一つで、川端康成の小説『雪国』の舞台となった。
平成10年代以降はフジロックフェスティバルの開催地でもある苗場が、ウィンタースポーツや登山のメッカとして人気を集めている。
秋田県湯沢市と区別するため越後湯沢と呼ばれることも多く、上越新幹線の停車駅である越後湯沢駅がある。
周辺の南魚沼市・十日町市と並んでスキー場が多く、JR東日本も当町内でスキー場経営を開始する際に上越新幹線の路線を延伸し季節営業のスキー場専用駅(ガーラ湯沢駅)を建設した。時を同じくして、JR東日本 SKI SKIキャンペーンの展開により、東京など首都圏から新幹線でスキー場へ(CMの際には東京 - ガーラ湯沢 最短○分と表記)というスタイルも確立された。
また、日本有数の別荘地でもある。このことから、リゾート開発の一モデルとしてよく取り上げられる。そのため、バブル期には「東京都湯沢町」とまで揶揄された(新潟日報が1988年から1989年にかけて連載していた特集のタイトルから)。
南魚沼郡に残った唯一の町であり、南魚沼産コシヒカリや日本酒の産地の一つである。
南魚沼市への通勤率は11.0%(平成22年国勢調査)。
地理
新潟県の中部最南端に位置し、町域は山間部にあるが中央を南北に流れる魚野川沿いに平地があり、その川沿いに鉄道および高速道路が通っており長距離トンネルで群馬県側と繋がっている。なお国道17号はトンネルを避ける形で中央から南西部を通っている。
隣接自治体
山脈
山
白砂山・上ノ間山・稲包山・三坂峠・忠次郎山・上ノ倉山・佐武流山・大黒山・向山・三国峠・三国山・筍山・大源太山・天丸木山・赤倉山・赤湯山・平標山・仙ノ倉山・松手山・万太郎山・谷川岳・苗場山・一ノ倉岳・茂倉岳・神楽ヶ峰・日白山・東谷山・八木尾山・タカマタギ山・武能岳・白板山・向山・雁ヶ峰・足拍子山・荒沢山・七ツ小屋山・正面山・高石山・大源太山・柄沢山・方丈山・秋葉山・大峰山・立柄山・高津倉山・飯士山
河川
清津川・セバト川・浅貝川・二居川・地王堂川・カッサ川・藪川・水無川・外ノ川・砥沢川・呑井沢川・魚野川・松川入川・大源太川・足拍子川・戸沢川・駒形川・ツナギ川・奥添地川・湯ノ沢川
湖沼
公園
歴史
平安末期、高橋半六(高半旅館祖)の温泉発見より(自然湧出毎分約500L)始まった現・湯沢町の歴史は、その後温泉湧出地名の湯ノ沢から湯沢となる。上杉謙信などが活躍した戦国時代には、直江兼続が生まれた地とも言われている(直江兼続出生地については南魚沼市とする説が一般的だが、湯沢町に樋口姓が多い事から湯沢出生地説が有力)。江戸時代には三国街道の宿場町へと発展していく。1931年(昭和6年)に上越線が開通したほか、翌1932年(昭和7年)7月9日には温度71度、1分間に270L自然湧出する温泉を掘り当てることに成功した。その後、次々と温泉掘削に大きな成果を上げ、現在の湯沢温泉の基礎ができあがると、大規模な温泉保養地となっていった。また、1937年(昭和12年)に川端康成の小説「雪国」が刊行されると、越後湯沢の知名度は全国的なものとなる。
温泉観光地として発展した結果、2000年(平成12年)には全就業人口の81%が第3次産業に従事している一方、第1次産業・第2次産業はその立地が難しい地勢条件などから年々減少している。1982年(昭和57年)の上越新幹線開通と、1985年(昭和60年)関越自動車道全線開通、1997年(平成9年)の北越急行ほくほく線開業など、交通が便利になることによって、当町の就労人口、特に第3次産業就業者が増え続けた。
1986年(昭和61年)からのバブル景気と、1987年(昭和62年)に成立したリゾート法の影響もあり、50棟近くのリゾートマンションも開発された。
2004年(平成16年)に発生した新潟県中越地震では、被害の少なかった当町にも風評被害の影響で客足は減少した。また、2007年(平成19年)7月16日にも同じ新潟県で新潟県中越沖地震が発生したが、観光業界が一体となり新たな観光需要の喚起に取り組んだ結果、現在では首都圏のリピーターを中心に客足は戻っている。また温泉旅館は、新たなニーズに応えるべく露天風呂付客室等の設備投資を行なうものもあり、2007年(平成19年)には数軒の旅館がリニューアルオープンしている。
2011年(平成23年)に発生した東日本大震災でも被害は少なく、町が積極的に被災者の受け入れをしたことが高く評価された。その後、交通インフラの充実や苗場地域などでの夏季の冷涼な気候、町内に大規模ダムを抱え、自然エネルギー電源地でもある立地性の良さから、被災地や首都圏からの避難移住も増えてきている。魚沼コシヒカリについては、猛暑と温暖化の影響で標高300 - 400{{ safesubst:#invoke:Metre|main}}地域の品質向上が注目されている。
沿革
- 1955年(昭和30年)
- 1958年(昭和33年)
- 1959年(昭和34年)
- 6月15日 - 三国トンネル開通式
- 1961年(昭和36年)
- 12月 - 苗場国際スキー場開業
- 1966年(昭和41年)
- 8月20日 - 新清水トンネル貫通
- 11月 - 国道17号全面舗装完了
- 1982年(昭和57年)
- 1984年(昭和59年)
- 2月-3月 - 五九豪雪
- 11月8日 - 関越自動車道湯沢インターチェンジ - 六日町インターチェンジ間開通
- 1985年(昭和60年)
- 3月14日 - 上越新幹線上野駅開業
- 10月2日 - 関越自動車道前橋インターチェンジ - 湯沢インターチェンジ間開通により全線開通(月夜野インターチェンジ - 土樽パーキングエリア間は暫定2車線供用)
- 1991年(平成3年)
- 6月20日 - 上越新幹線東京駅乗入れ
- 1997年(平成9年)
- 3月22日 - 北越急行ほくほく線開業
- 1999年(平成11年)
- 7月 - フジロック・フェスティバル苗場スキー場での開催始まる
- 2001年(平成13年)
- 12月 - ドラゴンドラ開業
- 2004年(平成16年)
- 10月23日 - 新潟県中越地震
- 2005年(平成17年)
- 12月〜翌年2月 - 平成18年豪雪
- 2007年(平成19年)
- 異常少雪
- 7月16日 - 新潟県中越沖地震
- 2011年(平成23年)
- 3月、東日本大震災の被災者避難施設として「赤ちゃん一時避難プロジェクト」開始 [1]
- 7月30日、平成23年7月新潟・福島豪雨
人口
湯沢町(に相当する地域)の人口の推移 | |
総務省統計局 国勢調査より |
行政
町長
- 初代:角谷虎繁(1955年〈昭和30年〉4月30日 - 1968年〈昭和43年〉7月6日)
- 第2代:高橋好政(1968年〈昭和43年〉8月10日 - 1976年〈昭和51年〉8月9日)
- 第3代:森下菊二(1976年〈昭和51年〉8月10日 - 1986年〈昭和61年〉1月1日)
- 第4代:南雲幸蔵(1986年〈昭和61年〉2月6日 - 1989年〈平成元年〉11月30日)
- 第5代:村山隆征(1989年〈平成元年〉12月10日 - 2005年〈平成17年〉12月9日)
- 第6代:上村清隆(2005年〈平成17年〉12月10日 - 2013年〈平成25年〉12月9日)
- 第7代:田村正幸(2013年〈平成25年〉12月10日 - )
産業
産業別就業人口
- 第1次産業: 204人
- 第2次産業: 725人
- 第3次産業: 4,026人
総務省統計局 / 国勢調査(2005年)
地域
教育
- 湯沢学園
- 湯沢町立湯沢小学校
- 湯沢町立湯沢中学校
医療
- 湯沢町保健医療センター(運営:地域医療振興協会)
交通
鉄道
越後湯沢駅は上越新幹線をはじめ、上越線、更には北越急行ほくほく線の大半の列車が発着する、新潟県南部のターミナル駅となっている。
新幹線については、東京〜新潟間の「とき」の他、東京〜越後湯沢間の「たにがわ」が、それぞれ約1時間間隔で運転される。
在来線では、ほくほく線が開通してからは、金沢・福井方面とを結ぶ特急「はくたか」が発着し、首都圏と北陸とを結ぶ連絡駅という役割が長岡駅から越後湯沢駅へシフトした(なお、特急「はくたか」は、北陸新幹線が金沢駅まで開業した影響で廃止され、首都圏と北陸とを結ぶ連絡機能を同新幹線に譲った)。
- ■ 北越急行
- ■ ほくほく線
- (湯沢町内には路線・駅はないが、大部分の快速列車・普通列車が六日町駅 - 越後湯沢駅間を上越線に乗り入れている)
路線バス
道路
- 高速道路
- 一般国道
- 一般県道
- 新潟県道268号越後湯沢停車場岩原線
- 新潟県道351号神立湯沢線
- 新潟県道457号向原越後中里停車場線
- 新潟県道462号湯沢温泉線
- 新潟県道540号越後中里停車場線
- 新潟県道541号土樽越後中里停車場線
- 林道
- 高石林道
- 一之沢滝ノ又線 (全延長11km、幅員5m)
- 小松原林道
- 田代林道
- 赤湯林道
- 向山林道
- 峠
観光
観光スポット
- 浅貝水芭蕉群生地
- 穴沢河川公園
- 石川遼記念館(湯沢温泉通り)[2]
- 上越線毛渡沢橋梁
- 体験工房「大源太」
- 大源太キャニオンキャンプ場
- 滝沢公園(不動滝)
- 田代ロープウェイ(最高地上高日本一:230m)
- ちょうちん岩
- つちたる自然公園
- 電源開発奥清津発電所「OKKY」
- 陶芸工房「旭窯」
- ドラゴンドラ(世界最長:5481m)
- トレッキング湯沢
- 苗場インディペンデンスボードウォーク(日本最長)
- NASPAコスモスガーデン
- ぽんしゅ館
- 主水公園(雪国の碑)
- 山鳥原公園
- 湯沢高原スキー場・アルプの里(湯沢高原ロープウェイ)・恋人の聖地(天空の鐘)
- 湯沢中央公園
- 湯沢町歴史民俗資料館「雪国館」
- レジャープール「オーロラ」
- 「わらべの詩」童画の父川上四郎記念越
- 湯沢中里フォレストアドベンチャー
後湯沢全国童画展入選作品常設展示場(二居共同浴場「宿場の湯」内)
史跡
- 諏訪社
- 大源太川第1号砂防堰堤
- 小坂百庚申塔一群
- 瑞祥庵
- 荒谷毘沙門堂
- 大峰百番観音(大峰山・秋葉山)
- 荒戸城跡:県指定史跡
- 八木沢口留番所跡
- 八木沢十二神社
- 八木沢観音堂
- 大島十二神社
- 雪災碑
- 伊米神社
- 三復庵跡
- 三国街道三俣宿本陣関新右衛門宅跡
- 鶴女碑
- 三国街道三俣旧脇本陣越後屋
- 三俣観音堂
- 三国街道三俣旧脇本陣池田家
- 三俣百庚申
- 三国街道二居旧本陣富沢家
- 寄居城跡
- 浅貝十二神社
- 浅貝百庚申
- 御坂三社神社(三国権現)
スキー場
- 苗場スキー場
- かぐらスキー場
- 神立高原スキー場
- 三栄ルーデンス湯沢スキー場
- 中里スノーウッドスキー場
- 湯沢中里スキー場
- 湯沢パークスキー場
- 加山キャプテンコーストスキー場
- 岩原スキー場
- NASPAスキーガーデン
- 一本杉スキー場
- 湯沢高原スキー場
- ガーラ湯沢スキー場
ゴルフ場
- ゴールド越後湯沢カントリークラブ
フィッシングパーク
- 湯沢フィッシングパーク
- 大川フィッシングパーク
温泉
催事
- 童画の父川上四郎記念 越後湯沢全国童画展
- 秋山庄太郎記念 湯沢高原フラワーフォトコンテスト
- 湯沢フィールド音楽祭
- フジロックフェスティバル
- 苗場まつり
- 湯沢温泉夏まつり
- 越後湯沢秋桜ハーフマラソン・越後湯沢ユニバーサルウォーク
- こらっしゃい湯沢「収穫祭」
- 湯沢温泉雪まつり
- Naebaスノーカーニバル
当町を題材にした作品
古典
随筆
小説
漫画
- トンネルぬけたらスカイ☆ブルー(しげの秀一)
- 冷馬記(原作/山上たつひこ 作画/喜国雅彦)
楽曲
当町に本社がある主な企業
(五十音順)
当町に拠点を置く主な特定非営利活動法人
当町に事業所・支店がある主な企業
(五十音順)
メディア
- 魚沼よみうり ミニコミ誌
- VITA湯沢 - 季刊 無料ミニコミ誌(平成19年7月創刊、年4回発行)
出身有名人
- 皆川賢太郎 - アルペンスキー選手(長野オリンピック出場、ソルトレイクシティオリンピック出場、トリノオリンピック入賞)
- 笛田博昭 - テノール歌手(トキめき新潟国体冬季大会スキー競技会開会式国旗儀礼時に国歌独唱)
- たかの友梨 - エステティシャン、アンチエイジング美容研究家
- 森下一喜 - ガンホー・オンライン・エンターテイメント代表取締役社長
- 柏木義之 - アルペンスキーデモンストレーター(全日本スキー技術選手権優勝4回)
特別観光大使
観光カリスマ
- 南雲友美(にいがた観光カリスマ)[3]
関連のある有名人
関連図書
- 新潟日報報道部 編『東京都湯沢町』(潮出版社、1990年1月初版発行) ISBN 4267012253
- 新潟日報 編『東京都湯沢町は今』(新潟日報事業社、1995年4月初版発行) ISBN 4888625557
関連項目
外部リンク
- 行政
- 湯沢町ホームページ(公式サイト)
- 北関東・新潟地域連携軸推進協議会
- 観光
- 計画