清川元夢
きよかわ もとむ 清川 元夢 | |
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プロフィール | |
性別 | 男性 |
出生地 | 日本・神奈川県 |
生年月日 | 1935年4月9日(89歳) |
血液型 | AB型 |
身長 | 182 cm |
職業 | 俳優、声優 |
事務所 | 東京俳優生活協同組合 |
声優活動 | |
活動期間 | 1962年 - |
ジャンル | アニメ、ゲーム、特撮、吹き替え、ナレーション |
デビュー作 | 兵士(『コンバット!』) |
俳優活動 | |
活動期間 | 1950年代 - |
ジャンル | 舞台、テレビドラマ、映画 |
清川 元夢(きよかわ もとむ、1935年4月9日[1] - )は、日本の俳優、声優、ナレーター。東京俳優生活協同組合所属。
神奈川県出身。身長182cm、体重60kg。血液型はAB型。声優業を中心に活動しており、アニメでの主な出演作品は『機動戦士ガンダム』(テム・レイ役)、『ふしぎの海のナディア』(ガーゴイル役)、『新世紀エヴァンゲリオン』(冬月コウゾウ役)[2][3]。
Contents
来歴・人物
1957年、俳優座養成所に入所(6期生)。同年、劇団仲間に入り、1962年に劇団演劇座、劇団劇舎を結成する。1968年、東京俳優生活協同組合に所属[2][3]。
舞台俳優が本業だが、『コンバット!』の兵士役で声優デビューし[4]、以降吹き替え、特撮、アニメなど、さまざまな作品に出演しており、2018年現在も現役で活動している。自身は声優業をやる理由について「稼ぐため」[4]と述べている。
劇舎設立に協力した山田礼子とともに「劇舎声優塾D.D.」において講師を務めている[5]。
アニメの声優としては庵野秀明監督作品の常連であり、1990年の『ふしぎの海のナディア』のガーゴイル役以降、たびたび出演している。
特色
声域はバリトン[2]。声優としては主に中高年のキャラクターを演じており、温厚な役から悪役までこなす。特撮作品では怪人役の声を多く担当しており、上述の庵野が清川に出演を依頼するようになったきっかけは『秘密戦隊ゴレンジャー』で清川が声を当てた青すじ仮面役を気に入ったことである[6]。怪人以外にも『ウルトラマンレオ』以降、「ウルトラシリーズ」の複数の作品でウルトラマンキング役を演じている。
悪役を多く演じているが、清川は自身の声について「音として柔らかい」と分析しており、「どうしてもほんとのワルになりきれない」と述べている[4]。それゆえに『ふしぎの海のナディア』で敵役のガーゴイルを演じることになった際、ガーゴイルの生い立ちについて述べた上で「だったら、どちらがワルかはっきりしない、そういうのでやらない?」と監督の庵野に提案し、庵野は最初からそうしようと思っていたとしてこの提案を取り入れた(なお、作中では味方役であるノーチラス号の乗組員の役も演じている他、第2話から23話までは冒頭部の粗筋解説も行っていた)[4]。また『機動武闘伝Gガンダム』においてミカムラ博士を演じた際、清川の声を聞いた監督の今川泰宏は「どうしても、悪人に出来ない」として、本来は悪人として設定されていたミカムラ博士を最終的には善人に変更したという[4]。
エピソード
上述のように本人はあくまで舞台志向であり、「僕マンガ大嫌いなんですよね(笑)。仕事場から逃げ出したいくらいなんです」、「『マンガは嫌い』だとか、仕事をホサれるようなことばっかり言ってるんですよ」と自身がアニメの声優をやることに対して抵抗感がある旨の発言をしている[7]。また収録スタジオではアフレコ前に漫画を読んでいた若手声優を叱ったり、体調管理についても苦言を呈するなど、若手に注意を促している。作品の制作スタッフに対しては敬意を払う一方で、声優については、役者を育てる機関が日本になくスタッフの求めるだけの演技ができないことや、プロ意識の欠けた者が多くなっていることを憂う発言をしている[4]。
歌を歌うことについても、自分の柄ではないと否定的である。『ふしぎの海のナディア』のCDアルバム『Bye Bye Blue Water』で歌う企画の打診に対して(歌いたくなかったため)「演歌ならいいですよ」と答えたところ、演歌調の歌である「本命盤 恨み舟」が作られ、清川が歌った数少ない歌となっている。清川のこの歌に対して、共演していた日高のり子は、「『ナディア』って始まった頃から結構歌とかの仕事も多くて、キャラクターとして歌うことも多かったんですけど、清川さんの『恨み舟』を聞いた時は「やっぱり違うなあ」って思いました。間のセリフとかもテレビと同じく淡々と喋っているのに、聞いているこっちはたまらなくおかしかったです。で、やっぱりガーゴイルなんですよねえ。私がジャンで歌っても、やっぱり日高が見え隠れするところってあるじゃないですか。でもこの歌の中にいるのは清川さんじゃなくてガーゴイルなんですよ。それがやっぱりすごいと思いました。」[8]と述べている。
出演
太字はメインキャラクター。
テレビドラマ
- ザ・ボディガード(1974年)
- ザ・ハングマン
- 第34話「逃がし屋を逃がすな」(1981年)
- 土曜ワイド劇場「死角に消えた殺人者」(1982年)
- 京都紫野殺人事件(1986年)
- 六本木ダンディーおみやさん(1987年)
- 月曜・女のサスペンス「笛吹けば人が死ぬ」(1989年)
- キテレツ(2002年) - キテレツ斎の声
- 美容少年★セレブリティ(2007年) - 美乃達人の声
- 妖怪人間ベム(2011年) - 襲われる老人 役
- 実在性ミリオンアーサー(2014年) - ナレーション
映画
舞台
- 風よ吹け。
- 空より高い場所へ
- 待っています。
- 楽園座の憂鬱 〜眠れぬ羊の玉手箱〜
テレビアニメ
劇場アニメ
OVA
Webアニメ
ゲーム
ドラマCD
- DJ+ドラマCD「いつでも召喚! サモンナイト4」 Vol.1、2(テイラー)
- 天使×悪魔 2ndシーズン ドラマCD 1
音楽CD・キャラクターソング
- Bye Bye Blue Water
- 「ふしぎの海のナディア」ヴォーカル・コレクション2「本命盤 恨み舟」(ガーゴイル)
吹き替え
俳優
- カンニング・モンキー 天中拳(へっこき)※フジテレビ版
- デブゴンの太閤記(トンマオ)※テレビ東京版
- ドランクモンキー 酔拳(コイシン)※フジテレビ版
- 燃えよデブゴン 豚だカップル拳 (ロックの若旦那) ※フジテレビ版
映画・ドラマ
- 悪の法則(宝石商〈ブルーノ・ガンツ〉)
- アニー2(デヴィッド・ウェブ〈イアン・レッドフォード〉)
- アルカトラズからの脱出
- インデペンデンス・デイ: リサージェンス(ジュリアス・レヴィンソン〈ジャド・ハーシュ〉[9])
- イン・ハー・シューズ
- インベージョン(ヘンリク・ベリチェク〈ジョセフ・ソマー〉)
- ヴァン・ヘルシング(ジネット枢機卿〈アラン・アームストロング〉)※テレビ朝日版
- 宇宙清掃株式会社 サルベージ・ワン(クレイマー)
- 英雄の条件(モーリン大使〈ベン・キングズレー〉)※フジテレビ版
- エイリアン4(ドクター・レン〈J・E・フリーマン〉)※フジテレビ版
- エレメンタリー ホームズ&ワトソン in NY シーズン2(2015年、ジュリアン・アフカミ)
- 顔のない天使(ライオネル・タルボット〈ザック・グルニエ〉)※ソフト版
- 紀元前1万年(神)※テレビ朝日版
- 奇跡が降る街(アーヴ)
- 9.11アメリカ同時多発テロ 最後の真実(ウサマ・ビンラディン、ディック・チェイニー)
- 唇からナイフ(ウィリー〈テレンス・スタンプ〉)※テレビ版(BD収録)
- グッド・ワイフ3
- クライムブローカー/仮面の誘惑(ドナルド・ヒューズ〈ラルフ・コトリール〉)
- 刑事コジャック シーズン1 #15(J・ウォーレン・ヘイル、ウィンクラー)
- 刑事コロンボシリーズ
- 刑事コロンボ 指輪の爪あと(課長)
- 刑事コロンボ ホリスター将軍のコレクション(ハリー・バーンズ)
- 刑事コロンボ 二枚のドガの絵(警官)
- 刑事コロンボ 黒のエチュード(マイク)※日本テレビ版
- 刑事コロンボ 毒のある花(作業員)
- 刑事コロンボ 野望の果て(パトカー無線の声)
- 刑事コロンボ ビデオテープの証言(ブロンソン巡査)
- 刑事コロンボ ハッサン・ハラーの反逆(門番)
- 新・刑事コロンボ 影なき殺人者(アンドウ・ミヤギ)
- 新・刑事コロンボ 死者のギャンブル(フェルナンド)
- 刑事スタスキー&ハッチ シーズン1 #5(キャロウィッツ)、#22(ジェリー・コーニッグ、エディ・ホイル)
- 撃鉄2 -クリティカル・リミット-(グリアー)
- コールドケース4 #18(ヴィンセント・ホッパー)
- 荒野の用心棒(ピリペロ〈ヨゼフ・エッガー〉)※テレビ朝日新録版、DVD収録
- コンバット!(兵士)
- The Confession -コンフェッション-(神父〈ジョン・ハート〉)
- ザ・インタープリター(ニルス・ラッド〈イェスパー・クリステンセン〉)
- サバイビング・ゲーム(ウォルフ〈F・マーリー・エイブラハム〉)
- サムソンとデリラ
- シャドウ・オブ・ヴァンパイア(アルビン・グラウ〈ウド・キア〉)
- 紳士は金髪がお好き(プリチャード)※フジテレビ版(HDリマスター版DVD収録)
- スクリーム・チーム/ぼくらの幽霊退治(コフィン・エド〈エリック・アイドル〉)
- スターリングラード(フリードリヒ・パウルス将軍〈マティアス・ハビッヒ〉)※ソフト版
- スティーヴン・キングのゴールデン・イヤーズ(リック)
- 戦略大作戦
- ターミナル・ベロシティ ※ソフト版
- 大混乱(レジ)
- ダイ・ハード2(マーヴィン〈トム・バウアー〉)※フジテレビ版
- ダイ・ハード3(フレッド・シラー)※フジテレビ版
- 脱出(老人)※テレビ朝日版
- 弾丸を噛め ※テレビ朝日版
- 地球爆破作戦(ドクター・カプリン)
- チャーリーとチョコレート工場(ジョーおじいちゃん〈デイビッド・ケリー〉)※ソフト版
- 超音速ヒーロー ザ・フラッシュ ※日本テレビ版
- デスロック/戦略ガス兵器を追え!(アドナン・ザヒド)
- デッドエンド/特捜記者ブラティガンの挑戦(マサトミ)
- デンジャラス・ウーマン(ローレンス・ヘルマン判事〈ジョセフ・ソマー〉)
- 12モンキーズ(植物学者〈H・マイケル・ウォールズ〉)※フジテレビ版
- トゥルーライズ(サミール博士〈チャールズ・クラギン〉)※ソフト版
- 飛べないアヒル(ジェラルド・ダックスワース〈ジョセフ・ソマー〉)
- ドリーム・チーム(ヴェルボーヴェン博士)
- ナイト・オブ・ザ・リビングデッド/死霊創世記(ジョニー〈ビル・モーズリー〉)
- ナルニア国物語/第3章: アスラン王と魔法の島(ループ卿〈ブルース・スペンス〉)
- ニコラスの贈りもの(チプリアーノ医師)
- ニュースルーム(チャーリー・スキナー〈サム・ウォーターストン〉)
- ネバーセイ・ネバーアゲイン(イタリアの大臣)※フジテレビ版
- ネバダ・スミス(ザッカルディ神父〈ラフ・ヴァローネ〉)※フジテレビ版
- her/世界でひとつの彼女(アラン〈ブライアン・コックス〉)
- 晩秋(ハル・マッカーシー)※ビデオ版
- ブッシュ(ドナルド・ラムズフェルド〈スコット・グレン〉)
- プロムナイト(サイクス)
- ベティ〜愛と裏切りの秘書室(エルメス・ピンソン・ガラルサ)
- ボーイ・ミーツ・ワールド(バドさん)
- ホーム・アローン(マーリー〈ロバーツ・ブロッサム〉)※フジテレビ版(日本語吹替完全版Blu-rayBOX収録)
- ホーム・アローン2(クリフ)※テレビ朝日版
- ホーム・アローン3(中国犯罪組織のボス〈ジェームズ・サイトウ〉)※フジテレビ版
- ボーン・レガシー(ダン・ヒルコット)
- ボクサー(レジー・ベル〈イアン・マッケルヒニー〉)
- ボブ・クレイン 快楽を知ったTVスター(レニー〈ロン・リーブマン〉)
- ホワイトハウス狂騒曲(ヴァン・ダイク)※ソフト版
- マイヤーウィッツ家の人々 (改訂版)(L・J・シャピロ〈ジャド・ハーシュ〉)
- マグダレーナ/美しき娼婦(大司教〈ファーディ・メイン〉)
- Mr.Boo!ギャンブル大将(囚人仲間、賭博場の男)
- ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち(オギー)
- 未知との遭遇(農夫〈ロバーツ・ブロッサム〉)※ソフト版
- 未知への逃亡者/ローガンズ・ラン(レム〈ドナルド・モファット〉)
- メイド・イン・マンハッタン(キーフ・タウンゼント)
- メル・ブルックス/珍説世界史PARTI(ムッシュ・ハンブル〈スパイク・ミリガン〉)
- メン・イン・ブラック2(警備員)※劇場公開版
- モー・マネー(ハロルド・レイク判事)
- 奴らを高く吊るせ!
- リトル・レックス(キラム)
- リトル・ロマンス(リチャード〈アーサー・ヒル〉)※ビデオ版
- レナードの朝(ピーター・インガム〈マックス・フォン・シドー〉)※ソフト版
- ワーロック ※テレビ朝日版
- ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ&アメリカ(ソー医師〈チャン・クオックポン〉)
アニメ
- チップとデールの大作戦(ホーソーン)※新吹き替え版
- ドラゴン水滸伝(仙翁)
特撮
ナレーション
CM
- 機動戦士ガンダム ギレンの野望 アクシズの脅威V(テム・レイ)
その他
- ヤンマーファミリーアワー 飛べ!孫悟空
- ソースネクスト 特打・特打式シリーズ(クイック・タッチ・タイプス)
- こどもにんぎょう劇場「おばけガスのはくぶつかん」
- パチスロ機 トリビー 快盗天使ツインエンジェル(長月平之丞)
- 東京国立博物館「対決 巨匠たちの日本美術」音声ガイド(蕪村)
- 高知県立歴史民俗資料館「長宗我部元親本陣シアター」(長宗我部元親役)
- 東京都現代美術館「館長 庵野秀明 特撮博物館 ミニチュアで見る昭和平成の技」音声ガイド「特撮博物館 大百科」
- あしたも晴れ!人生レシピ「城みちる イルカにのった59歳」(朗読)
出典
- ↑ 『声優名鑑』 成美堂出版、1999年、430。ISBN 978-4415008783。
- ↑ 2.0 2.1 2.2 “清川元夢プロフィール”. 東京俳優生活協同組合. . 2013閲覧.
- ↑ 3.0 3.1 “清川元夢とは”. コトバンク. . 2011閲覧.
- ↑ 4.0 4.1 4.2 4.3 4.4 4.5 インタビュー:清川元夢『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 DEATH AND REBIRTH シト新生』劇場パンフレット、東映映像事業部、1997年。かぎ括弧内は当該インタビュー記事より引用。
- ↑ “<劇舎><劇舎声優塾D.D>オフィシャルホームページ”. PROFILE. 劇舎・劇舎声優塾D.D.. . 2011閲覧.
- ↑ ロマンアルバム『ふしぎの海のナディア』徳間書店、1991年。ISBN 978-4197210701
- ↑ 『ふしぎの海のナディア コンプリート・サウンド・コレクション』(TYCY-5280 - 90)解説書収録の清川元夢インタビュー。なお清川は同インタビューについても、役者はインタビューなんて「役者のやることじゃねえやって思って」おり、インタビュー自体も少ない。
- ↑ 『ふしぎの海のナディア コンプリート・サウンド・コレクション』(TYCY-5280 - 90)解説書収録の日高のり子インタビュー。
- ↑ 打越領一. “「インデペンデンス・デイ:リサージェンス」吹替版”. . 2016閲覧.