浅草岳
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浅草岳(あさくさだけ)は、越後山脈に位置し、新潟県魚沼市、福島県南会津郡只見町にまたがる第四紀火山である。標高1,585.5m。一等三角点「浅草岳」設置。越後三山只見国定公園に属する。
概要
地質は玄武岩、安山岩からなる成層火山である。噴火活動時期がおよそ170万年前~150万年前と相当古いため、侵食が進み火口は確認されない。特に福島県側である南東面は、南西側に続く鬼ヶ面山とともに、雪崩による侵食によって典型的な雪食地形を形成しており、成層火山の円錐形の形状が認められる北側、北西側の斜面と非対称な山容となっている。衛星峰の鬼ヶ面山には巨大な岩壁がある。
江戸時代の文化年間に編纂された『新編会津風土記』には、「四時雪ヲ戴キ半山ハ草木地ニ蟠レリ、『ノコキリハ』ト云処アリ、峯尖鋸歯ノ如ク其勢恐ルヘシ、遠方ヨリ望メハ極テ奇観ナリ」と、山容が記されている。
山麓はブナの原生林が残り、林床には日本海側多雪地帯に分布するユキツバキが多く見られる。
登山ルート
- 福島県側
- 只見沢登山口。廃駅になったJR只見線、旧田子倉駅わきの国道252号から登山口まで5分。登山口から只見尾根を経て山頂まで約4.7km。約3時間30分。田子倉駅は2013年3月16日付で廃駅となった。
- 入叶津登山口。国道289号の入叶津登山口から山頂まで約4時間50分。途中、平石山コースと沼の平コースに分岐し、その後合流するが、平成23年7月新潟・福島豪雨による災害により、沼の平コースは沼が決壊するなどしているため、現地ガイドの同行を必要とする[1]。合流地点から山頂までの間にあった避難小屋は、2006年シーズンから、倒壊の恐れのため閉鎖されていたが、現在は撤去されている。
- 新潟県側
- ネズモチ平登山口。登山口手前の駐車場から前岳を経て山頂まで約3時間10分。
- 桜曽根コース。ネズモチ平登山口から桜ゾネ広場、前岳を経て山頂まで約3時間10分。
- 六十里越登山口。国道252号六十里越トンネル出口の登山口から南岳、鬼ヶ面山、前岳を縦走して、山頂まで約5時間。
山頂からの眺望
北東に御神楽岳、北に矢筈岳、北西に守門岳、南に鬼ヶ面山、毛猛山、南東に会津朝日岳、丸山岳、会津駒ヶ岳が、南東眼下には田子倉湖が見渡せる。
写真
- Mt. Asakusadake 0810 3.JPG
一等三角点「浅草岳」。
- Mt. Asakusadake 0810 2.JPG
新潟県側は成層火山の円錐形の形状が認められる。
- Mt. Onigaturayama 0810.JPG
鬼ヶ面山の岩壁。
- 浅草岳より望む毛猛山や越後三山.jpg
浅草岳より望む鬼が面山、毛猛山、越後三山。
その他
脚注
- ↑ 浅草岳登山コースのご案内(2014年2月14日時点のアーカイブ)