沖縄県立博物館・美術館
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沖縄県立博物館・美術館(おきなわけんりつはくぶつかん・びじゅつかん)は、沖縄県那覇市おもろまちにある文化施設である。
概要
博物館機能と美術館機能をあわせ持つ県内初の複合文化施設として開館。 博物館施設としては前身である沖縄県立博物館の2倍の広さを持ち、美術館施設は県立としては戦前戦後通して初めての設置である。
開館までの経緯は沖縄県立博物館・美術館の設置経緯を参照。
当館の館長は博物館長、美術館長を兼任しており、博物館長、美術館長にあたる役職として副館長が2人置かれている。博物館や美術館などに関する法律には博物館法があるが、その中において1つの施設に1人の館長を置くとなっており、館長を1人しか置いていないことから博物館と美術館は別々の施設という扱いではなく、1つの施設としての扱いとなることになった。そのため、沖縄県立博物館・美術館という施設のみが存在し、その中に博物館と美術館が入っているという状況になっており、沖縄県立博物館や沖縄県立美術館という施設は法律上存在しない。
沿革
- 2004年10月 那覇市おもろまちにて起工式。
- 2006年11月 博物館・美術館施設竣工。
- 2006年12月27日 「沖縄県立博物館・美術館の設置及び管理に関する条例」制定により、名称を「沖縄県立博物館・美術館」に決定。
- 2007年3月29日 博物館事務所を沖縄県立博物館から当館へ移転。
- 2007年6月 沖縄県立博物館より収蔵品の移転を開始。
- 2007年8月 常設展示の展示工事竣工。
- 2007年11月1日 開館。初代館長に牧野浩隆(元沖縄県副知事・元琉球銀行常任監査役)就任。
- 2008年10月10日 入場者数50万人を達成。
- 2011年4月1日 館長に白保台一(元公明党衆議院議員)就任。
- 2013年5月1日 前館長が2月に死去したことにより空席だった館長に安里進(元沖縄県立芸術大学教授)が就任[1]。
- 2016年4月1日 館長に田名真之(元沖縄国際大学総合文化学部教授)就任。
施設概要
- 構造 - 鉄筋コンクリート造、一部鉄骨造
- 階数 - 地上4階、地下1階、塔屋1階
- 高さ - 最高 21.80m
- 敷地面積 - 31,287.44m2
- 建築面積 - 13,452.20m2
- 延床面積 - 23,721.79m2
- 博物館、美術館共用施設
- 延床面積 - 5,707.78m2
- エントランスホール - 756.45m2
- 情報センター - 217.11m2
- 講堂 - 349.51m2
- ミュージアムショップ - 129.9m2
- 喫茶室 - 108.41m2
- 事務室 - 会議室等:309.33m2
- その他 - 3,837.07m2
- 博物館施設
- 延床面積 - 10,478.31m2
- 常設展示室 - 2,596.31m2
- 企画・特別展示室 - 809.09m2
- ふれあい体験室 - 110.29m2
- 講座室 - 191.40m2
- 収蔵庫 - 2,975.31m2
- その他 - 3,795.91m2
- 美術館施設
- 延床面積 - 7535.70m2
- 常設展示室 - 871.94m2
- 企画展示室 - 884.80m2
- 県民ギャラリー - 388.14m2
- 県民・子供アトリエ - 162.63m2
- 講座室 - 109.56m2
- 収蔵庫 - 1,229.63m2
- その他 - 3,889.00m2
企画展
- 博物館
- 博物館新館開館記念展「人類の旅-港川人のきた道-」:2007年11月1日~2008年1月20日
- 「新収蔵品展」:2008年2月13日~2008年4月20日
- 「国宝から見る琉球王国の歴史と文化」:2008年2月18日~2008年3月10日
- 「大嶺薫コレクション展」:2008年2月27日~4月20日
- 「人体の不思議展 からだ=未知なる小宇宙」:2009年3月20日~2009年5月17日
- 南城市のサキタリ洞遺跡で見つかった約2万3千年前の世界最古の釣り針が展示される。:2016年11月15日~
- 美術館
- 美術館開館記念展「沖縄文化の軌跡1872-2007」:2007年11月1日~2008年2月24日
- 「世界の現代アーティスト50人展-ガルシア・ロルカを顕彰して-」:2008年3月15日~2008年5月11日
- 「情熱と戦争の狭間で~無言館と沖縄の画家たち~」:2008年5月17日~2008年6月29日
- 「哀愁と血の造形-嘉手川繁夫の世界-」展:2008年7月15日~2008年8月31日
- 「しまくとぅば 未来へつなぐアート展」:2008年9月9日~2008年10月5日
- 「『南』から『南』へ 美術家たちの『南洋群島』展」:2008年11月7日~2009年1月18日
- 美術館開館一周年記念展覧会「移動と表現-変容する身体・言語・文化-」:2009年1月31日~2009年3月29日
- 「アトミックサンシャインの中へin沖縄-日本国平和憲法第九条下における戦後美術」:2009年4月11日~2009年5月17日
問題
- 美術館問題
"「沖縄県立博物館・美術館の設置経緯#美術館問題」"
- 作品非展示問題
2009年4月11日から開催された憲法9条に関する美術館企画展において昭和天皇の写真を用いた作品が展示されないという問題が発生した。展示されなかったのは14作品で、沖縄県教育委員会や主催者側からなどから「教育的観点から展示に関して配慮してほしい」と要請され、協議行った結果同年2月末にこれらの作品の展示を取りやめることに決定した。これに対し、作品を制作した作家からは「表現の自由を否定するもの」と批判された。
なお、これらの作品は1986年に富山県立近代美術館で展示され、富山県議会議員や右翼から批判を受けた美術館が作品を非展示にし、後に売却、図録470冊を焼却処分した経緯があった。
アクセス
- モノレール
- 沖縄都市モノレール線おもろまち駅下車、徒歩10分。
- 路線バス
- 県立博物館前バス停下車、徒歩1分。
出典
関連項目
外部リンク
- 沖縄県立博物館・美術館
- [1] - インターネットミュージアム
- [2] - artscape
典拠レコード: