気象衛星センター

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気象衛星センター(きしょうえいせいセンター)は、気象庁本庁に付属する施設等機関の一つで、気象衛星からの観測データ受信及び気象衛星の運用を行う機関である。

概要

元々は、国際気象観測情報の送受信を行う気象通信所を起源とする。1968年アメリカ海洋大気庁(略称:NOAA)の前身が打ち上げた極軌道気象衛星"ESSA-6号"の気象データ受信を開始。1977年4月1日付けで気象通信所を廃止して気象衛星センターに改組された。

気象衛星センターの主な業務は、極軌道及び静止軌道を周回する気象観測衛星のデータ受信を主たる任務とし、WMO条約に基づき日本で打ち上げ・運用を行う気象衛星の管理を行うことである。

沿革

組織

  • 総務部
  • データ処理部
  • 情報伝送部

一般見学

  • 地方自治体などからの視察の場合には、事前予約で可能。
  • 事前予約のいらない「特別公開」は、気象月間の最中に土曜・日曜を利用して実施。2008年度は、施設耐震工事によって足場が悪いため中止。

所在地

  • 東京都清瀬市中清戸三丁目235

アクセス

  • 西武池袋線清瀬駅北口から 徒歩約20分、または、バスで「気象衛星センター」下車すぐ。

スーパーコンピュータシステム

気象衛星や全国各地の計測装置から取得したデータを処理し、精度の高い予報を行うため、スーパーコンピュータシステム「数値解析予報システム」(NAPS; Numerical Analysis and Prediction System) を構築・運用している。

最新のシステムは Cray XC50 を主系システムとし、18ペタFLOPS(1秒間に1.88000兆回の浮動小数点演算が行える)の演算能力をもつ、日立製作所製のスーパーコンピュータシステム「第10世代数値解析予報システム」(NAPS10) である。2018年5月16日に日立製作所が構築・納入を発表、同年6月5日より運用開始。それまで使用していたスーパーコンピュータシステムからは6年ぶりの更新となり、主系システムの総理論演算性能で従来比21倍、システム全体で従来比10倍の処理能力をもつ。導入費用40億円、計画運用期間は2023年までの5年間で、年間12億円の運用コストを見込む。

本システムの導入により、降水短時間予報がそれまでの6時間先までから15時間先まで予報可能に、台風の風速や中心気圧はそれまでの3日先までから5日先まで予報可能になるなど、より長い期間の予報を高精度に行えるようになった[3][4]

附属施設

気象衛星通信所

  • 所在地:埼玉県比企郡鳩山町大字大豆戸1440-1 (近所にJAXA地球観測センターもある。)
    • データ処理部の電子計算機及び情報伝送部の施設。気象衛星センター本所とは専用線通信によって結ばれている。
    • 気象観測衛星のデータフォーマットは全て公開されている。なお、静止気象衛星「ひまわり1号」から「ひまわり6号」までは同一のフォーマットであるが、「ひまわり7号」は気象観測衛星の機能向上によってフォーマットが変更されているので注意が必要。詳しくは気象庁本庁のホームページ参照。

関連項目

管理運営機関

運用担当

歴史

脚注

外部リンク

座標: 東経139度31分57秒北緯35.77667度 東経139.5325度35.77667; 139.5325