国民民主党代表
国民民主党代表(こくみんみんしゅとうだいひょう)は、国民民主党の最高責任者であり、党首に相当する。現在、共同代表制を採用しており、結党時の2018年5月から、大塚耕平と玉木雄一郎が務めている。
本稿では同党の前身である民主党や民進党の代表についても触れる。
Contents
概要
任期は、1999年までは1年、2000年から2011年までは2年[1][2]、2012年以降は3年[3][4]である(党規約11条3項[5])。前任者が任期途中で辞任した場合、新たに選出された代表の任期は、2011年までは前任者の残任期間[2]、2012年以降は就任翌々年の9月まで[3](ただし、2016年以降は党員・サポーターが投票に参加しなければ就任翌年の9月まで[4]。党規約11条5項・7項[5])となる。
代表の再選回数に制限はない(党規約11条3項[5])。
任期満了に伴う代表選挙は、9月に行うことが通例であり、党所属国会議員(2012年以降は国政選挙の公認候補予定者も常に含む[3])、党籍を有する地方自治体議員、党員およびサポーターの投票で選出する(党規約11条4項[5])。前任者が任期途中で辞任した場合は、任期満了の場合に準ずる党員参加型投票(2012年から2014年まで一時廃止[3][6])での選出のほか、党大会(2012年以降。国会議員、公認候補予定者、県連代議員による投票[3])、両院議員総会(国会議員のみによる投票)での選出が可能である(党規約11条5項・6項[5])。
党大会で代議員の半数以上の同意があれば、代表は解任される(代表解任の規定は2016年新設。2018年までは代表解任には党大会による発議と党員参加型投票による可決が必要であった[4])。解任された代表は解任後の代表選挙に再出馬でき、再選されれば残任期間中再度解任されない(党規約11条11項[5])[7]。
代表が欠け、または事故ある場合には代表が予め定めた代行者(総務会承認ポスト)が職務を代行する。ただし、残任期間が3ヶ月未満の場合には代表代行(両院議員総会承認ポスト)が職務を代行する(党規約11条12項[5])[7]。
なお、国民民主党結党時の経過措置として共同代表制が採用され、任期は2018年9月までとされた(党規約附則2条[5])[7]。
代表の一覧
- は任期中首相に就任した者。
- は民主党が政権獲得した時点での代表。
- 15px は民主党が政権を失った時点での代表。
- 代表選の欄、議 は国会議員による投票、地 は国会議員と地方支部代表による投票、般 は国会議員と地方議員と党員・サポーターによる投票、無 は無投票。国会議員には公認候補予定者を含むケースあり。決選があった場合は、上が初回投票、下が決選投票の方式。
旧民主党代表 (1996-1998)
代 | 代表 | 代 表 選 |
就任日 退任日 |
備考 | 期 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 60px | 菅直人 | 無 | 1996年9月28日 1997年9月16日 |
共同代表制(菅が政務担当代表、鳩山が党務担当代表)。第41回衆院選を指揮。 | 1 |
60px | 鳩山由紀夫 | |||||
2 | 60px | 菅直人 | 無 | 1997年9月16日 1998年4月27日 |
鳩山が新設の幹事長に就任。 | 2 |
民主党代表 (1998-2016)
代 | 代表 | 代 表 選 |
就任日 退任日 |
備考 | 期 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 60px | 菅直人 | 無 | 1998年4月27日 1999年1月18日 |
第18回参院選を指揮し、自民党参議院過半数割れで橋本内閣を退陣に追い込む。参院で首班指名される。 | 1 |
地 | 1999年1月18日 1999年9月25日 |
第14回統一地方選を指揮。代表選で鳩山に敗れ退任。 | 2 | |||
2 | 60px | 鳩山由紀夫 | 地 地 |
1999年9月25日 2000年9月9日 |
第42回衆院選を指揮し議席を伸ばす。 | 3 |
無 | 2000年9月9日 2002年9月23日 |
第19回参院選を指揮し議席を伸ばす。 | 4 | |||
般 地 |
2002年9月23日 2002年12月10日 |
代表選後の幹事長人事や自由党との合併構想(民由合併)の表明により党内の求心力を失ったため、再選直後の辞任。 | 5 | |||
3 | 60px | 菅直人 | 議 | 2002年12月10日 2004年5月18日 |
第15回統一地方選を指揮。自由党を吸収する形で民由合併。第43回衆院選ではマニフェスト選挙を打ち出し躍進。自身の年金未納問題による責任を取り辞任。 | |
4 | 60px | 岡田克也 | 無 | 2004年5月18日 2004年9月13日 |
民主党七奉行として初の代表。就任直後の第20回参院選で議席大幅増。 | |
無 | 2004年9月13日 2005年9月17日 |
郵政解散に伴う第44回衆院選で敗北し、責任を取り辞任。 | 6 | |||
5 | 60px | 前原誠司 | 議 | 2005年9月17日 2006年4月7日 |
七奉行として2人目の代表。堀江メール問題による党内混乱の責任を取って辞任。 | |
6 | 60px | 小沢一郎 | 議 | 2006年4月7日 2006年9月12日 |
他党(自由党)党首の経験者として初の代表。 | |
無 | 2006年9月12日 2008年9月21日 |
第16回統一地方選、第21回参院選を指揮し後者で大勝、後の政権交代の布石となる。 | 7 | |||
無 | 2008年9月21日 2009年5月16日 |
自身の献金問題のけじめのためと、次期総選挙に向けて挙党一致をより強固にするためとして辞任[8]。 | 8 | |||
7 | 60px | 鳩山由紀夫 |
議 | 2009年5月16日 2010年6月4日 |
小沢前代表を選挙担当の代表代行とし、第45回衆院選で圧勝し、民主党代表として初の首相となる。選挙後小沢代行を幹事長に転任させる。普天間基地移設をめぐる党内外の求心力の低下や自身の「政治とカネ」問題のけじめのため小沢幹事長と共に辞任。 | |
8 | 60px | 菅直人 |
議 | 2010年6月4日 2010年9月14日 |
第22回参院選を指揮し敗北。 | |
般 | 2010年9月14日 2011年8月26日 |
東日本大震災直後の第17回統一地方選を指揮。不信任案に同調する構えの党内反主流派に退陣の言質を与え可決回避。震災復興と福島第一原発事故の収束が一区切りとして辞任。 | 9 | |||
9 | 60px | 野田佳彦 15px |
議 議 |
2011年8月29日 2012年9月21日 |
七奉行として3人目の代表、初の首相。 | |
般 | 2012年9月21日 2012年12月25日 |
近いうち解散に伴う第46回衆院選で敗北し、責任を取り辞任。 | 10 | |||
10 | 60px | 海江田万里 | 議 | 2012年12月25日 2015年1月18日 |
非七奉行・非トロイカとして初の代表。他党(市民リーグ)党首の経験者として2人目の代表。第23回参院選、第47回衆院選を指揮し後者で議席を伸ばす。しかし自身が、議席を失ったため辞任。 | |
11 | 60px | 岡田克也 | 般 議 |
2015年1月18日 2016年3月27日 |
海江田前代表の辞任後、暫定代表を務め、首相指名選挙では代表代行として投票された。その後の代表選に出馬し当選。民主党(旧民主党含む)創設者以外の代表再登板は初めて。民進党結党により民主党としては最後の代表となった。 | 11 |
民進党代表 (2016-2018)
代 | 代表 | 代 表 選 |
就任日 退任日 |
備考 | 期 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 60px | 岡田克也 | 無 | 2016年3月27日 2016年9月15日 |
民主党代表から留任。第24回参院選直後に任期満了に伴う党代表選挙への不出馬を表明。任期満了で退任する代表としては初。 | 1 |
2 | 60px | 蓮舫 | 般 | 2016年9月15日 2017年9月1日 |
旧民主党を含め初の参議院議員、女性代表。野党第1党の党首に女性が就任するのは土井たか子社会党委員長以来30年ぶり。2017年東京都議選での敗北やそれに伴う野田幹事長の辞任により、求心力を回復できず辞任。 | 2 |
3 | 60px | 前原誠司 | 般 | 2017年9月1日 2017年10月30日 |
第48回衆院選で希望の党への合流を決断するが、立憲民主党への党分裂を招き敗北[9]。党内の求心力を失ったため、責任を取り辞任[10]。代表在職日数は旧民主党時代から数えて歴代最短。 | |
4 | 60px | 大塚耕平 | 無 | 2017年10月31日 2018年5月7日 |
参議院議員。国民民主党結党により民進党としては最後の代表となった。 |
国民民主党代表 (2018-)
代 | 代表 | 代 表 選 |
就任日 退任日 |
備考 | 期 | |
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1 | 60px | 大塚耕平 | 無 | 2018年5月8日 |
共同代表制。大塚は民進党代表から留任、玉木は他党(希望の党)党首の経験者として3人目の代表。また、届出上の代表は、大塚のみ。 | 1 |
60px | 玉木雄一郎 |
脚注
- ↑ “代表選挙改革案を常任幹事会が了承” (プレスリリース), 民主党, (1999年7月21日)
- ↑ 2.0 2.1 “民主党規約” (プレスリリース), 民主党, (2011年6月22日)
- ↑ 3.0 3.1 3.2 3.3 3.4 “党規約・代表選挙規則改正案のポイント” (PDF) (プレスリリース), 民主党, (2012年1月16日)
- ↑ 4.0 4.1 4.2 “民進党規約” (プレスリリース), 民進党, (2016年3月27日)
- ↑ 5.0 5.1 5.2 5.3 5.4 5.5 5.6 5.7 “国民民主党規約” (プレスリリース), 国民民主党, (2018年5月7日)
- ↑ “両院議員総会で主要新役員を承認” (プレスリリース), 民主党, (2014年9月16日)
- ↑ 7.0 7.1 7.2 “組織・規約・選挙に関する合意事項案” (PDF) (プレスリリース), 民進党, (2018年4月26日)
- ↑ “「挙党一致をより強固にするために」 小沢代表が辞意を表明 緊急会見で” (プレスリリース), 民主党, (2009年5月11日) . 2009閲覧.
- ↑ 衆院選、全議席が確定 自民は284に日本経済新聞 2017年10月23日
- ↑ 前原氏、民進代表を辞任 後任31日に選出 特別国会に向け新体制スポニチアネックス 2017年10月30日