架線
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架線(かせん、がせん)とは
上記の電線を吊るすためのビームを支えるための電柱を、架線柱という。
正式には架空電車線(かくうでんしゃせん)と呼ばれ、架空電車線方式において列車が通る空間の上部(日本では地上4.5m付近)に張られ、電気機関車や電車の集電装置と接触しながら連続的に電力を供給するための電線である。なお、鉄道関係者の間では、仮線、下線、活線(通電中状態)などとの混同を防ぐ目的で「がせん」と読まれる。
形態には多くの種類がある。詳しくは「架空電車線方式」の項を参照。
架線を構成する電線が多くなるほど、架線のバネ定数が均一化し、列車速度の向上が可能となる。速度向上のためには、その他に張力を向上させる必要もある。集電装置が接触するトロリ線には伝導特性と展延性に優れる銅線を用いることが一般的であるが、レール方向に対する延びや磨耗による事故を防ぎ、かつ、交換周期の延長を図るため、日本の在来線の長大トンネルなどでは、鋼鉄製のものを使用する場合もある。
なお、集電子の同じ箇所ばかりが接触して偏摩耗してしまうことを防ぐため、直線区間であっても、架線はある程度の幅でジグザグに張られている。