東大和市
東大和市(ひがしやまとし)は、東京都の多摩地域北部にある市である。
Contents
地理
北部に狭山丘陵、村山貯水池を擁する、人口約8万人のベッドタウン。 市の西部に多摩都市モノレール線が南北に通り、南端に沿って西武拝島線が通る。表玄関にあたる南街には青梅街道が、また市の中央を東西に新青梅街道が走っている。
第二次世界大戦中まで市の南部(現在の桜が丘)には、軍需工場の日立航空機立川工場があり、戦後にGHQに接収され大和駐屯地がつくられた。返還後の土地には昭和28年頃から平成12年まで小松ゼノア立川工場(昭和40年から平成12年までは本店も同所に在った。 現在は全て埼玉県川越市に移転済み。)が在り、他は有地、公有地として公園や教育・福祉関連施設、公団住宅などが建設されている。
東大和市駅から青梅街道沿いの南街という地域は、そもそも日立航空機で働く従業員の為の社宅や学校、商店などを開発した地域である。当時地元民の集落が狭山丘陵付近にあったことから地元民から見て南にある街ということから南街(みなみまち)と呼んでいたものがいつの間にか南街(なんがい)と変わり現在の地名になった。
大規模な都営住宅が多く、近年その建て替えや旧農地の宅地への転用などにより、現在も人口は増え続けている。主な農産物は狭山茶や多摩湖梨など。
- 河川:空堀川、奈良橋川
隣接している自治体
歴史
- 1889年4月1日 - 町村制施行に伴い、神奈川県北多摩郡清水村、狭山村、高木村、奈良橋村、蔵敷村、芋窪村が町村組合を結成し、高木村外五ヶ村組合が発足。
- 1893年4月1日 - 神奈川県から東京府へ移管。
- 1919年11月1日 - 高木村外五ヶ村組合の各村が合併し大和村となる。
- 1943年7月1日 - 東京都制施行に伴い、東京府が東京都に。
- 1954年5月3日 - 大和村が町制施行により大和町となる。
- 1970年10月1日 - 大和町が市制施行。即日改称し東大和市となる。
- 1989年5月1日 - 防災行政無線運用開始。
市名の由来
- 村制施行時に、それまで政争が盛んだった6村が「大いに和して」一つになるという意味から「大和村」と名付けられた。
- 市制施行時、神奈川県大和市やほぼ同時期に市制施行する埼玉県和光市と区別するために東京の大和市という意味から「東大和市」と名付けられた。
人口
東大和市(に相当する地域)の人口の推移 | |
総務省統計局 国勢調査より |
昼夜間人口
2005年の夜間人口(居住者)は79,228人である。市外からの通勤者と通学生および居住者のうちの市内に昼間残留する人口の合計である昼間人口は64,274人で昼は夜の0.811倍の人口となり、夜間に比べて昼の人口は1万5千人弱ほど減る。平成22年国勢調査によれば、東京都特別区部への通勤率は17.7%である。
通勤者・通学者で見ると市内から市外へ出る通勤者24,451人、市外から市内へ入る通勤者は11,494人と通勤者では市外へ出る通勤者のほうが多く、学生でも市内から市外に出る通学生は3,727人、市外から市内へ入る通学生は1,730人と学生でも昼は市外へ流出する人数のほうが多い[1]。なお、国勢調査では年齢不詳の者が東京都だけで16万人おり、この項の昼夜間人口に関しては年齢不詳の人物は数字に入っていないので数字の間に若干の誤差は生じる。
地域
東大和市では、住居表示に関する法律に基づく住居表示は実施されていないが、多摩湖を含めて全域に亘って町名を整理する方法(町名整理)により、住所整理が実施されている。原則として、地番は旧町時代のものが使用されているが、土地区画整理事業などが施行され換地処分が行われた区域等では、地番整理がなされている。
町名 | 町名の読み | 町区域新設年月日 | 住居表示実施年月日 | 住居表示実施前の町名等 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
多摩湖一丁目 | たまこ | 1979年2月1日 | 未実施 | ||
多摩湖二丁目 | 1979年2月1日 | 未実施 | |||
多摩湖三丁目 | 1979年2月1日 | 未実施 | |||
多摩湖四丁目 | 1979年2月1日 | 未実施 | |||
多摩湖五丁目 | 1979年2月1日 | 未実施 | |||
多摩湖六丁目 | 1979年2月1日 | 未実施 | |||
芋窪一丁目 | いもくぼ | 1973年5月1日 | 未実施 | ||
芋窪二丁目 | 1973年5月1日 | 未実施 | |||
芋窪三丁目 | 1973年5月1日 | 未実施 | |||
芋窪四丁目 | 1973年5月1日 | 未実施 | |||
芋窪五丁目 | 1973年5月1日 | 未実施 | |||
芋窪六丁目 | 1973年5月1日 | 未実施 | |||
蔵敷一丁目 | ぞうしき | 1977年2月1日 | 未実施 | ||
蔵敷二丁目 | 1977年2月1日 | 未実施 | |||
蔵敷三丁目 | 1977年2月1日 | 未実施 | |||
奈良橋一丁目 | ならはし | 1976年11月1日 | 未実施 | ||
奈良橋二丁目 | 1976年11月1日 | 未実施 | |||
奈良橋三丁目 | 1976年11月1日 | 未実施 | |||
奈良橋四丁目 | 1976年11月1日 | 未実施 | |||
奈良橋五丁目 | 1976年11月1日 | 未実施 | |||
奈良橋六丁目 | 1976年11月1日 | 未実施 | |||
湖畔一丁目 | こはん | 1976年2月1日 | 未実施 | ||
湖畔二丁目 | 1976年2月1日 | 未実施 | |||
湖畔三丁目 | 1976年2月1日 | 未実施 | |||
高木一丁目 | たかぎ | 1975年2月1日 | 未実施 | ||
高木二丁目 | 1975年2月1日 | 未実施 | |||
高木三丁目 | 1975年2月1日 | 未実施 | |||
狭山一丁目 | さやま | 1975年9月1日 | 未実施 | ||
狭山二丁目 | 1975年9月1日 | 未実施 | |||
狭山三丁目 | 1975年9月1日 | 未実施 | |||
狭山四丁目 | 1975年9月1日 | 未実施 | |||
狭山五丁目 | 1975年9月1日 | 未実施 | |||
清水一丁目 | しみず | 1974年8月1日 | 未実施 | ||
清水二丁目 | 1974年8月1日 | 未実施 | |||
清水三丁目 | 1974年8月1日 | 未実施 | |||
清水四丁目 | 1974年8月1日 | 未実施 | |||
清水五丁目 | 1974年8月1日 | 未実施 | |||
清水六丁目 | 1974年8月1日 | 未実施 | |||
上北台一丁目 | かみきただい | 1977年8月1日 | 未実施 | ||
上北台二丁目 | 1977年8月1日 | 未実施 | |||
上北台三丁目 | 1977年8月1日 | 未実施 | |||
桜が丘一丁目 | さくらがおか | 1974年2月1日 | 未実施 | ||
桜が丘二丁目 | 1974年2月1日 | 未実施 | |||
桜が丘三丁目 | 1974年2月1日 | 未実施 | |||
桜が丘四丁目 | 1974年2月1日 | 未実施 | |||
立野一丁目 | たての | 1978年2月1日 | 未実施 | ||
立野二丁目 | 1978年2月1日 | 未実施[† 1] | |||
立野三丁目 | 1978年2月1日 | 未実施 | |||
立野四丁目 | 1978年2月1日 | 未実施 | |||
中央一丁目 | ちゅうおう | 1977年8月1日 | 未実施 | ||
中央二丁目 | 1977年8月1日 | 未実施 | |||
中央三丁目 | 1977年8月1日 | 未実施 | |||
中央四丁目 | 1977年8月1日 | 未実施 | |||
南街一丁目 | なんがい | 1980年10月1日 | 未実施[† 1] | ||
南街二丁目 | 1980年10月1日 | 未実施[† 1] | |||
南街三丁目 | 1980年10月1日 | 未実施[† 1] | |||
南街四丁目 | 1980年10月1日 | 未実施[† 1] | |||
南街五丁目 | 1980年10月1日 | 未実施[† 1] | |||
南街六丁目 | 1980年10月1日 | 未実施[† 1] | |||
仲原一丁目 | なかはら | 1981年9月1日 | 未実施[† 1] | ||
仲原二丁目 | 1981年9月1日 | 未実施[† 1] | |||
仲原三丁目 | 1981年9月1日 | 未実施[† 1] | |||
仲原四丁目 | 1981年9月1日 | 未実施[† 1] | |||
向原一丁目 | むこうはら | 1981年9月1日 | 未実施[† 1] | ||
向原二丁目 | 1981年9月1日 | 未実施[† 1] | |||
向原三丁目 | 1981年9月1日 | 未実施 | |||
向原四丁目 | 1981年9月1日 | 未実施 | |||
向原五丁目 | 1981年9月1日 | 未実施 | |||
向原六丁目 | 1981年9月1日 | 未実施 | |||
清原一丁目 | きよはら | 1981年9月1日 | 未実施 | ||
清原二丁目 | 1981年9月1日 | 未実施 | |||
清原三丁目 | 1981年9月1日 | 未実施[† 1] | |||
清原四丁目 | 1981年9月1日 | 未実施 | |||
新堀一丁目 | しんぼり | 1981年9月1日 | 未実施 | ||
新堀二丁目 | 1981年9月1日 | 未実施 | |||
新堀三丁目 | 1981年9月1日 | 未実施[† 1] |
行政
市長
議会
- 議長:押本 修(おしもと おさむ、2017年5月18日就任)
- 副議長:蜂須賀千雅(はちすか かずまさ、2017年5月18日就任)
- 定数:22人 現員:20人(任期:2019年4月30日まで)
- 会派(2017年6月20日現在)
会派名 | 議員数 | 代表者 |
---|---|---|
公明党 | 5 | 中間建二 |
自由民主党・無所属の会 | 5 | 関田正民 |
日本共産党東大和市議員団 | 3 | 尾崎利一 |
興市会 | 3 | 大后治雄 |
やまとみどり | 2 | 床鍋義博 |
(無会派) | 2 |
国政・都政
国政
衆議院小選挙区選挙では東京20区(東村山、東大和、清瀬、東久留米、武蔵村山)に属す。
近年選出の議員は以下のとおり。
- 第47回衆議院議員総選挙(2014年12月)
都政
北多摩1区(東村山、東大和、武蔵村山)に属す。定数は3人。近年選出の議員は以下のとおり。
経済
多摩地域の、旧田無市を入れて奥多摩町を除いた29市町におき、2000年の地価公示価格を分析すると、東大和市のみが特異的に地価の高低差が大きいということがわかった[2]。
工業
- 森永乳業<東京多摩工場、大和工場、村山工場>
- カワイ化粧品本社
- 生化学工業中央研究所
- テセック本社:半導体検査装置の開発・製造・販売
- 日本パルスモーターテクノセンター:制御用精密小型モーター等の研究開発部門
商業
農業
- 狭山茶(市内で3軒の農家が生産している)
- 多摩湖梨(養蚕の桑畑を梨栽培に転換)
- 東京りんご(東京りんごブランド発祥)
公共機関
- 警察 - 警視庁の東大和警察署が同市と武蔵村山市を管轄する。
- 消防 - 東京消防庁第八消防方面本部の北多摩西部消防署が同市と武蔵村山市を管轄する。
- 電話 - NTT東日本-東京西村山大和交換局
- 都市ガス - 東京ガス
- 電力 - 東京電力
姉妹都市・提携都市
公共施設
- 東大和市民会館(ハミングホール)
- 東大和ロンドみんなの体育館(東大和市民体育館)
- 東大和市ロンドみんなのプール(東大和市民プール)
- 東大和市立郷土博物館-プラネタリウムを併設
- 東大和市立中央図書館
- 東大和市中央公民館
- 東大和市狭山公民館
- 東大和市蔵敷公民館
- 東大和市桜が丘市民センター(児童館、図書館、集会所)
- 東大和市南街市民センター(公民館、児童館、学童保育所)
- 東大和市上北台市民センター(公民館、児童館、学童保育所、老人福祉会)
- 東大和市奈良橋市民センター(児童館、学童保育所、福祉センター、地区会館)
- 東大和市向原市民センター(児童館、学童保育所、老人福祉会、地区会館)
- 東大和市清原市民センター(老人福祉会、地区会館)
- 新堀地区会館
- 清水集会所
- 芋窪集会所
- 仲原集会所
- 湖畔集会所
- 東大和市立保健センター
- 東大和市ロンド桜が丘フィールド(桜が丘市民広場)
- 東大和市ロンドテニススクエア(上仲原公園テニスコート)
- 東大和市ロンド上仲原野球場(上仲原公園野球場・陸上競技場)
住宅団地
- 都営東京街道団地 : 立川都市計画事業(一団地の住宅施設)
- 東京都住宅供給公社大和芝中団地 - 昭和46年 : 立川都市計画事業(一団地の住宅施設)
教育
小学校
- 市立
- 第一小学校
- 第二小学校
- 第三小学校
- 第四小学校
- 第五小学校
- 第六小学校
- 第七小学校
- 第八小学校
- 第九小学校
- 第十小学校
中学校
- 市立
- 第一中学校
- 第二中学校
- 第三中学校
- 第四中学校
- 第五中学校
高等学校
専修学校
学校教育以外の施設
- 中小企業大学校東京校
交通
鉄道路線
バス
- 都営バス
- 西武バス
- 立川バス
- 立22 - 立川駅〜玉川上水駅入口〜村山団地
- 立23 - 立川駅〜玉川上水駅〜村山団地。土日祝日のみ立川駅北口行終バスは玉川上水駅から急行扱いで立川駅まで直行する。
- 玉10 - 玉川上水駅〜村山団地
- 玉12 - 玉川上水駅〜村山団地〜武蔵村山病院〜イオンモール
- 玉13 - 玉川上水駅〜上北台駅〜芋窪。本数僅少。土曜・休日運休。
- コミュニティバス
- 東大和市 ちょこバス
- 武蔵村山市 MMシャトル - 市域最寄りの鉄道駅である上北台駅、玉川上水駅に乗り入れている。
道路
- 青梅街道
- 新青梅街道
- いずれも東京都道5号新宿青梅線を構成している。
- 芋窪街道
- 中央通り - 市域の中央部を東西に貫いている市道。
- 桜街道 - 市域の南西部を東西に走っている市道。
観光・文化財
- 多摩湖<村山貯水池> - 奥多摩湖と並ぶ東京都水道局が管理する多摩川水系の人造湖。春の桜の季節は行楽客が多く訪れる。
- 東大和市立狭山緑地(多摩湖南側の丘陵雑木林、近くに東大和市立郷土博物館がある)
- 蔵敷高札場(都内に残る2箇所の内の1つ、蔵敷停留所に隣接している。東京都指定文化財)
- 豊鹿島神社(市内で最も古い由緒を持つ神社、本殿は室町時代に建築された都内最古の神社建築で東京都指定文化財)
- 東京都立東大和公園(狭山丘陵の雑木林をそのままにした自然公園)
- 東京都立東大和南公園(在日米軍大和駐屯地跡地の一部を造成した。玉川上水駅から徒歩5分)
- 旧日立航空機立川工場変電所(東京都立東大和南公園内・戦災史跡)
出身・ゆかりのある著名人
芸能
スポーツ
- 岩隈久志(プロ野球 シアトル・マリナーズ投手)
- 江藤智(プロ野球 読売ジャイアンツ打撃コーチ)
- 菊池涼介(プロ野球 広島東洋カープ内野手)
- 森田耕一郎(サッカー レノファ山口FC)
- 阿部伸行(サッカー AC長野パルセイロ)
- 林彰洋(サッカー FC東京)
- 高橋祥平(サッカー ジュビロ磐田)
- 吉岡隆徳(元オリンピック短距離走者 晩年在住)
文化人
諸分野
脚注
関連項目
- 大和市 - 神奈川県
- 和光市 - 埼玉県
- 大和町 (曖昧さ回避)
- 大和村 (曖昧さ回避)
- 全国市町村一覧
- 東大和市一夫多妻男事件
外部リンク
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武蔵村山市 | 北 | 東村山市 | ||
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南 | ||||
立川市 | 小平市 |