村田町
15世紀に村田城が築城され、江戸時代に水運を生かして仙南地方における紅花の集積地となって栄えた[1]。
中心市街地には、「なまこ壁」が多く用いられた「店蔵」(たなぐら)と呼ばれる土蔵造りの店舗と豪壮な表門とが並ぶ古い町並みが残っており[1]、7.4ヘクタールの区域が2014年(平成26年)9月18日付けで国の重要伝統的建造物群保存地区として選定された[2]。
また、「みちのく宮城の小京都」としても知られる。
その他、「スポーツランドSUGO」を有しており、町内の一地名である「菅生」「SUGO」はモータースポーツ界では鈴鹿と並び非常に有名である。
Contents
地理
宮城県の南部に位置する。町の7割を緩やかな丘陵が占める。町の中心部は東西北の三方を山に囲まれた盆地であり、また市街地の東部を川(荒川)が流れるなど京都に類似した地形となっており、小京都と言われる所以の一つとなっている。
歴史
- 1889年(明治22年)4月1日 - 町村制施行にともない、村田本郷・足立村・薄木村・小泉村の計4か村が合併し、村田村が発足。
- 1895年(明治28年)10月31日 - 町制施行し、村田町となる。
- 1955年(昭和30年)4月20日 - 村田町と沼辺村および富岡村の旧菅生村域(13.74平方km、1,460人)が合併し、新制の村田町が発足。
- 1960年(昭和35年)3月14日 - 川崎町の表支倉地区[注釈 1](0.54平方km、133人)を編入。
行政
首長
- 歴代村長
代 氏名 就任 退任 備考 1 安積公 1889年(明治22年)4月23日 1894年(明治27年)4月15日 2 桜中荘次郎 1894年(明治27年)4月23日 1895年(明治28年)10月30日
- 歴代町長
-
- 昭和の合併以前
代 氏名 就任 退任 備考 1 桜中荘次郎 1895年(明治28年)10月31日 1899年(明治32年)7月1日 村長より留任 2 八島糾 1899年(明治32年)7月25日 1907年(明治40年)8月2日 3 田山孫八 1907年(明治40年)8月16日 1923年(大正12年)9月 4 大沼万兵衛 1923年(大正12年)10月16日 1932年(昭和7年)12月20日 5 升敏之助 1943年(昭和8年)1月24日 1941年(昭和16年)7月7日 6 武田恭次郎 1941年(昭和16年)7月8日 1946年(昭和21年)6月13日 7 善積康平 1946年(昭和21年)6月18日 1947年(昭和22年)3月31日 8 大沼千吉 1947年(昭和22年)4月6日 1951年(昭和26年)4月4日 9 升健蔵 1951年(昭和26年)4月23日 1955年(昭和30年)4月19日
- 昭和の合併以後
代 氏名 就任 退任 備考 升健蔵 1955年(昭和30年)4月20日 1955年(昭和30年)5月24日 職務代執行者 1 大平良治 1955年(昭和30年)5月25日 1983年昭和58年)5月24日 2 大沼勘右衛門 1983年(昭和58年)5月25日 1991年(平成3年)5月24日 3 桜中良寿 1991年(平成3年)5月25日 1999年(平成11年)5月24日 4 佐藤洋治 1999年(平成11年)5月25日 2007年(平成19年)5月24日 5 佐藤英雄 2007年(平成19年)5月25日 現職
町章
1961年(昭和36年)5月16日制定。村田町の「む」を図案化したもので、村田町をめぐる「山」を上部にとり入れ、和と飛躍する恒久発展の姿を現した。
経済
産業
- 農業
- そらまめ - 5指に入る生産高
- 味来(とうもろこし)
- そば(たまゆらのそば)
- 工業
- 村田工業団地(プラスエンジニアリング、竹内ハガネ商行、三丸化学、東邦メッキ、東亜工業、富士通インテグレーテッドマイクロテクノロジ、東北特殊鋼、他7事業所)を中心に、町内の各地で42社が操業。
- 名産品
- 地酒(日本酒)
- 納豆
- 味噌
- そら豆加工品(うどん、コンニャク、アイス、サブレ、ケーキなど)
- 陶器
- ガラス細工
- 草木染
- 日本画、石板画
郵便局
- 村田郵便局
- 沼辺郵便局
- 菅生簡易郵便局
- 集配は大河原郵便局が担当している。
金融機関
- 仙南信用金庫村田支店(指定金融機関)
- 七十七銀行村田支店(指定代理金融機関)
- みやぎ仙南農業協同組合村田支店(指定代理金融機関)
姉妹都市・提携都市
国内
海外
地域
人口
村田町(に相当する地域)の人口の推移 | |
総務省統計局 国勢調査より |
教育
- 小学校
-
- 村田町立村田小学校
- 村田町立村田第二小学校
- 中学校
-
- 村田町立村田第一中学校 : 文部科学省が推進する「学力向上フロンティア」指定校(フロンティアスクール)
- 村田町立村田第二中学校
- 高等学校
交通
鉄道
町内を東北新幹線が通過しているが、駅は無い。
バス
村田町には宮城交通の子会社ミヤコーバス村田駐在所があり、バスの結節点となっている。
しかし、特急バスを除く全路線が財政難を理由に宮城交通グループの廃止路線候補に挙がっており、実施された場合は特急バス以外に路線バスが無くなることが見込まれている。実際1時間に1本は確保されていた大河原線が通勤・通学対策の8.5往復を除いて大幅減便され、逆に仙台方面の特急バスは蔵王延伸・村田町内停留所を大幅削減した上で当初の2往復から10往復に大幅増便されるなど、出入庫・通勤通学客主体の仙台線と日中の幹線路線である大河原線の役割・地位が完全に逆転し「町民の足が仙台方面にしか無くなる」という事態が現実味を帯びてきている。
2007年(平成19年)3月末日をもって、村田営業所 - 永野 - 白石、村田営業所 - 柴田高校の系統が廃止されたほか、特急バスも村田止まりであった時代と異なり駐在所を経由しないため、結節性は薄れてきた。
- 仙台駅から
- 仙台と結ぶ高速バスとして、仙台 - 村田・蔵王町線が一日10往復運行している。
- かつては一般道を経由して、村田町及びスポーツランドSUGOに向かうバスも運行されていたが、現在は廃止されている。
- 大河原駅から
- 村田営業所又は川崎行き(川崎便の一部はみやぎ県南中核病院を経由)
- 大河原駅前 - 村田営業所、平日大河原から8便大河原行き9便、休日5往復。
- 村田営業所 - 川崎、平日5往復、休日川崎行き3便川崎から4便。
- 村田営業所又は川崎行き(川崎便の一部はみやぎ県南中核病院を経由)
- 鉄道非接続系統
- 村田町役場前 - 村田営業所 - 菅生
- 蔵王町総合運動公園 - 蔵王町役場前 - (山ノ入) - 村田営業所
道路
名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事
名所・旧跡・観光スポット
- スポーツランドSUGO=台湾ドラマ『戰神 MARS』のロケ地。
- 谷山温泉 ナトリウム - 塩化物泉低張性弱アルカリ性冷鉱泉
- 谷山自然公園 ハイキングコース、天然の石橋、水芭蕉群生地、村田ダムなど
- 蔵の町並み 小京都村田の象徴
- 白鳥神社 奥州の蛇藤、縄文けやき、大銀杏、白樫などの巨木群 パワースポット
- 龍島院 京都「詩仙堂」の庭園美を呈した池泉鑑賞式庭園
- 願勝寺 悲恋の恋塚伝説
- 村田城跡 現城山公園
- 民話の里 古よりの民話と日本一の夫婦水車
- 道の駅村田 村田町の産直品販売所
- 愛宕山古墳(90m、県内第3位)
祭り
イベント
- むらた 町家の雛めぐり
- 小京都むらた写真展
- 蔵の工芸市
- そら豆まつり(6月第2日曜)
- みやぎ村田町蔵の陶器市
- 蔵ing村田 新そばまつり
出身有名人
脚注
注釈
- ↑ 大字支倉のうち、字櫛挽・字道海・字道海前山の全部と、字東湯沢の一部。
出典
参考文献
- 『村田町史』(宮城県柴田郡村田町、1977年)
関連項目
外部リンク