本店

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本店(ほんてん)は、卸売業小売業外食産業金融機関銀行信用金庫ほか)など複数の店舗を有する業種において営業上の主軸となる店舗のこと。また、法律用語としては、商人の主たる営業所を指す。

法律用語としての「本店」

日本法における法律用語としての「本店」は、商人の主たる営業所をいう。これに対して、従たる営業所を「支店」という。 日本会社法第4条では、「会社住所は、その本店所在地にあるものとする。」(b:会社法第4条)とされており、本店所在地は会社の住所とされている。本店所在地は商業・法人登記簿謄本の「本店」欄に記載され、国税庁税務調査なども本店所在地を管轄する税務署(大規模な法人等は国税局)が担当する。

なお、商業登記上の本店と会社の中枢を担う事業所である「本社」とは所在地が同じ場合が多いが、必ずしも一致するとは限らない。「本店」所在地と実際の本社機能の所在地・課税文書作成地が違う会社も存在する[1]

営業上の「本店」

金融機関

金融機関の本店にある口座の場合、標記は「本店営業部」となっているものが多い。農業協同組合などは、かつては「本所」(それ以外の拠点も「支所」)とするところが多かったが、近年では「本店」と称する組合も都市部を中心に増えつつある(合併を期に変更するケースもある)。

卸売業

電気業

電気業(電力事業者)は本社との名称を使わず本店との名称を使う。

小売業

ジュンク堂書店では営業上の主軸店舗に「本店」を用いている(大阪本店、池袋本店など)。なお同社における商業登記上の本店(本社)は神戸市の三宮店と同じ場所である。

家電量販店においては単に規模の大きい店舗を指すことが多い。このため、同じ商号の本店が各地に見られる[2]

企業・商店がのれん分けを行う際、商号や屋号が重複するのを防ぐために、元となる創業側の商号などに「本店(ほんてん)」や「総本店(そうほんてん)」「總本店(そうほんてん)」「本家(ほんけ)」「総本家(そうほんけ)」などと加え、のれん分け先と区別することがある。

例:「木村屋總本店」「千疋屋総本店」「文明堂総本店」など。

脚注

  1. 例えば富士通の本店所在地は神奈川県川崎市だが、本社事務所は東京都港区汐留シティセンターに置かれている(富士通公式サイトの「会社概要 > プロフィール」
  2. 家電量販店に「本店」がいっぱいある理由 - Excite Bit コネタ(2009年3月26日 10時00分版 / 2015年11月29日閲覧)