木曽岬町
木曽岬町(きそさきちょう)は、三重県の北東端、木曽三川の河口部に位置する町。東は愛知県と接し、西は木曽川を挟んで桑名市長島町と接する。また、南は伊勢湾の最北部に面している。
桑名郡に属する唯一の自治体である。
三重県の町だが、郵便配達は隣の愛知県弥富市にある弥富郵便局が行う。このため、町内の郵便番号は三重県の51ではなく、愛知県内の49で始まるものが使われる。NTT市外局番は弥富市と同じ愛知県津島区域の0567を使用する。
Contents
地理
- Kiso River mouth in Ise Bay.jpg
木曽岬町全景。画像中央部、木曽川の上の雨滴形の地域が木曽岬町である
- Nabeta river01.jpg
鍋田川の河口
隣接している自治体
歴史
- 1757年(宝暦7年) - 見入川が締め切られ、見入輪中と加路戸輪中が陸続きになる。
- 1889年(明治22年)4月1日 - 町村制の施行により、加路戸新田・大新田・外平喜新田・近江島新田・西対海地新田・田代新田・築留新田・雁ヶ地新田・白鷺脇付新田・福崎新田・豊崎新田・川先新田・富田子新田・中和泉新田・見入新田・和泉新田・小和泉新田・小林新田・小林島新田・東対海地新田・源緑新田・源緑山新田・藤里新田・白鷺新田・松永新田の区域をもって木曽岬村が発足。
- 1891年(明治24年) - 白鷺川が締め切られ、源緑輪中と加路戸輪中が陸続きになる。
- 1963年(昭和38年) - 鍋田川が締め切られ、町域が愛知県側と陸続きになる。
- 1989年(平成元年)5月1日 - 木曽岬村が町制施行して木曽岬町となる。
人口
三重県の自治体の中では人口が最も少ない。
木曽岬町(に相当する地域)の人口の推移 | |
総務省統計局 国勢調査より |
行政
木曽岬町役場は2016年(平成28年)11月に新庁舎が供用開始された[1]。津波や高潮の対策として1階部分を地盤から1m高くし、天井高を6mとすることで2階以上が想定津波高よりも高くなるようにしており、屋外には助命壇を設置している[2]。旧庁舎は1972年(昭和47年)に公民館として建設された建物を役場に転用したもので、手狭であった[3]。
- 町長:加藤隆(2009年5月5日より)
- 町議会:議員定数8名
※なお、衆議院議員選挙の選挙区は「三重県第3区」[4]、三重県議会議員選挙の選挙区は「桑名市・桑名郡選挙区」(定数:4)[5]、となっている。
公共施設
- 木曽岬町立図書館
- 木曽岬町立北部公民館
- 木曽岬町立東部公民館
- 木曽岬町立輪心乃里
- 木曽岬町体育館
- 木曽岬町武道館
産業
トマトの生産量が三重県で最も多く、三重県の総出荷量の約6割を占める[6]。木曽岬のトマト栽培は1956年(昭和31年)に始まり、品種は桃太郎が中心である[7]。特に水分や肥料を調整した高糖度トマトは「とまリッチ」の名称で販売している[8]。「とまリッチ」の名付け親は三重県知事の鈴木英敬である[9]。またトマトをモチーフにした木曽岬町公式マスコットキャラクター「トマッピー」[10]や、木曽岬町のコミュニティ団体「ボラ倶楽部」のキャラクター「魔法少女トマトちゃん」がいる[11]。
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木曽岬郵便局
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木曽岬町商工会館
本社を置く企業
工場を置く企業
交通
町内に鉄道は通っていない。最寄り駅は近鉄弥富駅またはJR・名鉄弥富駅。
バス
- 三重交通 ※国道23号線上のみ
- 木曽岬町自主運行バス 近鉄弥富駅まで運行されている。
道路
学校
町内には以下の学校が存在する。町内に高等学校は存在せず、桑名市などにある学校に通学することになる。愛知県内の公立の高等学校には進学できるところもある。
小学校
- 木曽岬町立木曽岬小学校
中学校
- 木曽岬町立木曽岬中学校
名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事
観光
旧跡
- 了清寺
- 源盛院
催事
- 輪中駅伝大会(2月)
- 産業文化祭(3月)
- 桜まつり(4月)
- やろまい夏祭り(8月)
- 町民体育祭(10月)
町の課題
木曽岬干拓地問題
- 参照: 木曽岬干拓地
自治体合併問題
現在、人口1万未満のために単独町制維持には厳しいものがある。木曽岬町は三重県内の他の地域とは木曽川で隔てられている一方で愛知県側とは陸続きになっており、生活圏が一体化している弥富市との越境合併を求める声が強い。
昭和の大合併の際には弥富町との合併を巡って村を2分する激しい対立が起きている。この時には国から「現段階で合併を行う事は適当ではない」との裁定が下った事に加え、1959年(昭和34年)の伊勢湾台風で村民の約1割が犠牲となって対立どころではなくなり、混乱は収束した。
平成の大合併では桑名市を中心とする三重県側の自治体との間で合併協議がもたれたが、弥富市との合併を求める声が多い一方、桑名市との合併を望む声は少なく、結果的に合併協議を離脱して単独町制を選択、越県合併の可能性を残す形となった。しかし、越県合併には両県の同意が必要とされる。昭和の大合併の際は、愛知県議会は合併に賛成したが、三重県議会は反対している。
年表
- 1956年(昭和31年)9月 弥富町と越県合併を議決
- 1957年(昭和32年)合併問題のもつれから村議会解散
- 1959年(昭和34年)8月 単独村として合意し越県合併紛争解決
- 2002年(平成14年)2月 桑名市・多度町・長島町・木曽岬町・東員町任意合併協議会の発足
- 2002年(平成14年)10月 同任意合併協議会より離脱
- 2004年(平成16年)4月 桑名市・多度町・長島町の合併により新「桑名市」が誕生、桑名郡唯一の自治体として単独町制を継続。
現況
行政サービスは桑名警察署(木曽岬駐在所)をはじめ、桑名市消防署長島木曽岬分署、桑名税務署、津地方法務局桑名支局、四日市年金事務所など三重県内の各機関が管轄しており、木曽岬町の農協はJA桑名と合併(その後、他の農協と合併しJAみえきたに)、ケーブルテレビは四日市市にあるシー・ティー・ワイのサービスエリアである。一方、郵便は愛知県の弥富郵便局の担当(郵便番号498)であり、NTTも市外局番は愛知県の津島MAの0567となっており、市内通話区域は弥富市、津島市、愛西市、飛島村(いずれも愛知県)などで、桑名市へは市外通話扱いになる。また、三重県域局のNHK津放送局及び三重テレビ放送が桑名中継局を町内に設置している。
脚注
- ↑ “木曽岬町新庁舎 教育文化棟完成 図書館、ホールお披露目(三重県桑名郡)”. 中日住宅ナビ. 中日新聞社 (2017年12月26日). . 2018閲覧.
- ↑ “木曽岬町複合型施設 基本計画概要書”. 木曽岬町 (2014年6月). . 2018閲覧.
- ↑ “木曽岬町複合型施設基本計画”. 木曽岬町 (2013年3月). . 2018閲覧.
- ↑ 衆議院小選挙区図 (PDF) 三重県選挙管理委員会
- ↑ 県議会議員の選挙区と定数 三重県選挙管理委員会
- ↑ “木曽岬町の様々なグループが、美し国おこし・三重で結集!『ごたーげさん』(ゲンキみえ)”. ゲンキ3ネット (2012年3月11日). 2015年12月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。. 2015閲覧.
- ↑ “三重県農林水産物編”. 東海農政局. 2015年12月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。. 2015閲覧.
- ↑ “12月農業普及活動現地情報”. 桑名地域農業改良普及センター (2014年12月). 2015年12月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。. 2015閲覧.
- ↑ “三重県産ヒロメ、広めたい 「三重の食材を知る会」伊勢安土桃山文化村で”. 伊勢志摩経済新聞 (2015年12月2日). 2015年12月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。. 2015閲覧.
- ↑ “「トマッピー」グッズ販売のご案内”. 木曽岬町役場総務政策課政策部門 (2014年4月1日). 2015年12月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。. 2015閲覧.
- ↑ “魔法少女トマトちゃん”. ご当地キャラカタログ (2014年4月1日). 2015年12月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。. 2015閲覧.
外部リンク