映美くらら
映美 くらら (えみ くらら、1979年6月15日 - )は、日本の女優。元宝塚歌劇団月組トップ娘役。愛称は「くらら」、「えみくら」[注 1]。
熊本県[1]出身。所属事務所はジャパン・ミュージックエンターテインメント(イー・コンセプト)。
Contents
来歴
幼少のころからバレエ等の芸事を習っていた。宝塚歌劇との出会いは熊本信愛女学院中学校の修学旅行。観劇した瞬間、「ここに入ろう!」と決意したという[2]。熊本信愛女学院高等学校を卒業[3]の後、2度目の挑戦で宝塚音楽学校に合格した[4][注 2]。
1997年に宝塚音楽学校に入学、85期生。
1999年4月、宝塚歌劇団に入団。入団時の成績は40人中11番[5]。同年『ノバ・ボサ・ノバ』で初舞台を踏んだ後、星組に配属。可憐な若手娘役として将来性を見込まれ、早くから新人公演及びバウホール公演のヒロインをつとめた。
2001年、真琴つばさの退団に伴い、月組に組替えし紫吹淳の相手役として入団3年目でトップ娘役に就任[6]。黒木瞳以降生え抜きのトップ娘役が長く続いた中で、久しぶりの他組出身のトップ娘役でもあった[注 3]。紫吹退団後は彩輝直の相手役となり、2004年の『飛鳥夕映え/タカラヅカ絢爛II』東京公演千秋楽(10月10日付[5])をもって宝塚歌劇団を退団。
宝塚退団後は女優として活動しており、2005年1月には『ナニワ金融道6』でテレビドラマ初出演。2012年1月には『鈴子の恋 ミヤコ蝶々女の一代記』で日向鈴子(ミヤコ蝶々)役を演じてテレビドラマ初主演、喜劇女優・ミヤコ蝶々の半生を演じた[7]。2012年 - 2013年に放送されたNHK連続テレビ小説『純と愛』ではヒロインの夏菜が勤めるホテルの訳あり従業員“セクシーさん”役を演じて注目を集めた[6]。「オフィス設計」イメージキャラクターとして、CMにも出演した。
私生活では、共通の友人を通じて知り合った5歳年上の会社経営者と約1年半の交際期間を経て2015年5月中旬に結婚[6][1]、2015年5月19日に結婚が明らかにされた[8]。2016年9月15日、第1子妊娠をブログで報告[9]。2017年3月2日、第1子男児の出産をブログで報告した。出産日は明らかにしていない[10]。
人物
芸名は学校の恩師が「くらら」を、それに合わせて母が「映美」を考え、「美しく映える聖女クララ」をイメージしている[4]。
宝塚歌劇団の同期には柚希礼音(元星組トップスター)、桜一花、華形ひかる、青樹泉、舞咲りん、十輝いりす、大海亜呼、山科愛、神月茜、銀河亜未、南海まり、音乃いづみ、七帆ひかる、美羽あさひ、柊巴、美鳳あや、真野すがた、彩那音(元月組トップスターである彩輝なおの妹)などがいる。
宝塚歌劇団時代の主な舞台出演
星組時代
- 2000年、『花吹雪 恋吹雪』 - 茶々
- 2001年、『花の業平』 - 若葉、新人公演:藤原高子(本役:星奈優里) ※新人公演初ヒロイン
- 2001年、『ベルサイユのばら2001』 - 小公女 / オスカルの少女時代(二役)、新人公演:ロザリー(本役:秋園美緒)
- 2001年、『イーハトーヴ 夢』 - 宮澤トシ ※バウホール公演初ヒロイン
月組トップ娘役時代
- 2001年、東京宝塚劇場『大海賊/ジャズマニア』 - エレーヌ ※ トップ披露公演
- 2002年、『ガイズ&ドールズ』 - サラ
- 2002年、全国ツアー『サラン・愛/ジャズマニア』 - 金淑英
- 2002年-2003年、『長い春の果てに/With a Song in my Heart』 - エヴァ
- 2003年、『花の宝塚風土記/シニョール ドン・ファン』 - ジル
- 2003年-2004年、『薔薇の封印』 - リディア/ポーラ/ジェニファー(三役)
- 2004年、全国ツアー『ジャワの踊り子』 - アルヴィア
- 2004年、『飛鳥夕映え/タカラヅカ絢爛II -灼熱のカリビアン・ナイト-』 - 瑪瑙 ※退団公演
宝塚歌劇団退団後の主な出演
テレビドラマ
- ナニワ金融道6(2005年1月3日、フジテレビ) - 内田圭子 役
- よるドラ「笑う三人姉妹」(2005年5月 - 6月、NHK) - 堀北看護師 役
- プリマダム(2006年4月 - 6月、日本テレビ) - 三崎レイ 役[注 4]
- 花嫁は厄年ッ! 第4話(2006年7月27日、TBS) - 池内美乃 役
- 相棒(テレビ朝日)
- シーズン6 第10話「寝台特急カシオペア殺人事件!」(2008年1月1日) - 根元雪美(根元の妻) 役
- シーズン9 第12話「招かれざる客」(2011年1月19日) - 水口君代 役
- 警視庁捜査一課9係(テレビ朝日)
- シーズン3 第6話(2008年5月21日) - 今泉千恵 役
- season7 第9話(2012年8月29日) - 青田ほのか 役
- 月曜ゴールデン(TBS)
- 土曜ワイド劇場(テレビ朝日系)
- 「法律事務所(3)」(2009年4月4日、テレビ朝日) - 渡辺愛 役
- 「さすらいの女弁護士 山岸晶」(2010年7月24日、朝日放送) - 佐々木芳江 役
- 「西村京太郎トラベルミステリー(54)」(2010年10月2日、テレビ朝日) - 宮本真理 役
- 「法医学教室の事件ファイル(33)」(2011年6月11日、テレビ朝日) - 倉島留美 役
- 「狩矢父娘シリーズ(13)」(2011年10月22日、テレビ朝日) - 井丘尚美 役
- 「はみだし弁護士・巽志郎(12)」(2012年10月20日、朝日放送) - 堀井佳子 役
- 美向上計画〜鈴木凛子、29歳〜(2009年4月6日 - 9月28日、関西テレビ) - 鈴木凛子 役
- ママは昔パパだった(2009年8月 - 9月、WOWOW) - 有馬みか 役
- ギネ 産婦人科の女たち(2009年10月 - 12月、日本テレビ) - 木村明子 役
- 水戸黄門 第41部 第8話「貞淑妻の意外な過去・奈良」(2010年5月31日、TBS) - お美代 役
- いぬのおまわりさん(2010年7月4日、毎日放送) - 大久保尚美 役
- ホタルノヒカリ2 第一夜(2010年7月7日、日本テレビ) - 女B 役
- 霊能力者 小田霧響子の嘘 第3話(2010年10月24日、テレビ朝日) - 森野弘子 役
- おみやさん 第8シリーズ 第3話(2011年5月12日、テレビ朝日) - 立原佐代子役
- 鈴子の恋 ミヤコ蝶々女の一代記(2012年1月5日 - 3月30日、東海テレビ) - 主演・日向鈴子(ミヤコ蝶々) 役
- 世にも奇妙な物語 '12春の特別編「ワタ毛男」(2012年4月21日、フジテレビ) - 土屋奈保 役
- サマーレスキュー〜天空の診療所〜 第1話(2012年7月8日、TBS) - 高橋恵 役
- 金曜プレステージ「松本清張没後20年特別企画・疑惑」(2012年11月9日、フジテレビ) - 白河静香 役
- 連続テレビ小説「純と愛」第79回 - (2013年1月5日 - 、NHK) - 天草蘭[注 5] 役
- カウンターのふたり シーズン2 第14話「指名手配の女」(2013年2月1日、TwellV) - 怖がられた女 役
- 水木しげるのゲゲゲの怪談「不死鳥を飼う男」(2013年8月31日、フジテレビ) - 尾崎絹代 役
- 特捜最前線2013〜7頭の警察犬(2013年9月29日、テレビ朝日) - 明美 役
- プレミアムよるドラマ「黒猫、ときどき花屋」第2話(2013年10月8日、NHK BSプレミアム) - 美穂 役
- 白衣のなみだ(2013年、東海テレビ) - 山口菜月 役
- 科捜研の女 第13シリーズ 第4話(2013年11月7日、テレビ朝日) - 長宮茜 役
- 新春ドラマスペシャル “新参者”加賀恭一郎「眠りの森」(2014年1月2日、TBS) - 宮本清美 役
- ドラマW「血の轍」(2014年1月19日 - 2月9日、WOWOW) - 兎沢瑠美子 役
- 木曜時代劇「銀二貫」(2014年4月10日 - 6月5日、NHK) - お広 役
- 月曜ミステリーシアター「ペテロの葬列」(2014年7月7日 - 9月15日、TBS系) - 高野千夏 役
- ドラマスペシャル「だましゑ歌麿IV」(2014年9月6日、テレビ朝日) - お里 役
- SAKURA〜事件を聞く女〜 第5話(2014年11月17日、TBS) - 市丸光代 役
- 破門(2015年1月-3月、BSスカパー!) - 多田真由美 役
- マザー・ゲーム〜彼女たちの階級〜(2015年4月14日 - 6月16日、TBS) - 山川真美子 役
- 紅雲町珈琲屋こよみ(2015年4月29日、NHK) - 小宮山真知子 役
- ホテルコンシェルジュ 第4話(2015年7月28日、TBS) - 徳永みゆき 役
- 僕らプレイボーイズ 熟年探偵社 最終話(2015年9月11日、テレビ東京) - 吉崎文香 役
- 掟上今日子の備忘録 第1話(2015年10月10日、日本テレビ) - 紗流 役
- 刑事バレリーノ(2016年1月9日、日本テレビ) - 臼島月子 役
- ドルチェの雫(2016年2月12日、NHK BSプレミアム) - 鈴木かなえ 役
- 螻蛄(2016年2月 - 3月、BSスカパー!) - 多田真由美 役
- 99.9 -刑事専門弁護士-(2016年4月17日 - 6月19日、TBS) - 佐田由紀子 役
- 99.9 -刑事専門弁護士- シーズン2(2018年1月14日 - 、TBS) - 佐田由紀子 役
- シグナル (テレビドラマ) 第9話(2018年6月5日、関西テレビ) - 元村(井口)奈々 役
テレビ
- 西洋絵画への旅〜名画の殿堂・大塚国際美術館〜(2005年、BS-i) - ナビゲーター
- イッピン(NHK BSプレミアム) - リポーター
- 「キラキラ!若狭湾の海模様〜福井 若狭の塗り箸〜」(2013年7月9日)
- 「すてきなポットでお茶を〜山形 鋳物〜」(2014年1月7日)
- 「変幻自在!カラフルに輝く布〜山梨 甲州織物〜」(2014年5月6日)
- 「カラフル!不思議な模様〜福井 若狭の塗り箸〜」(2014年9月6日)
- 「軽くてやわらか!ぬくもりインテリア〜新潟 加茂の桐(きり)製品〜」(2014年11月11日)
- 「しなやかで美しく 柳を編む〜兵庫 豊岡の柳細工〜」(2015年7月21日)
映画
- 昴-スバル-(2009年) - マリコ 役
- HOME 愛しの座敷わらし(2014年)
WEBドラマ
- 神児遊助のげんきのでる恋(2009年、Bee TV)
舞台
- 十二夜(2006年、中日劇場) - オリヴィア 役
- 竹内まりやソングミュージカル「本気でオンリーユー」(2008年、PARCO劇場) - 川上有季 役
- 愛と青春の宝塚(2008年、新宿コマ劇場) - ベニ 役
- 赤い靴(2010年、東京芸術劇場) - 初主演・キミ役
- リ・メンバー(2012年、シアターサンモール)
- ラヴ・レターズ(2015年1月10日、Zeppブルーシアター六本木) - メリッサ 役
CM
ミュージックビデオ
- SunSet Swish 「PASSION」(2008年)
- SunSet Swish 「さくらびと」(2010年)
- Ryu 「Winter Leaf〜君はもういない」(2014年、アルバム『静かに恋をして』収録曲)
- ゴスペラーズ 「クリスマス・クワイア」(2014年)
脚注
注釈
出典
- ↑ 1.0 1.1 “元宝塚娘役トップの映美くらら結婚!「童顔で小動物系」40歳会社経営者と”. サンケイスポーツ. (2015年5月20日) . 2015閲覧.
- ↑ “スター・ロングインタビュー#18「映美くらら」”. 番組詳細. タカラヅカ・スカイ・ステージ. . 2015閲覧.
- ↑ 熊本信愛女学院 (2014年6月17日). “同窓会設立100周年 記念大同窓会”. 熊本信愛女学院ブログ. . 2015閲覧.
- ↑ 4.0 4.1 平松澄子 (2003年4月7日). “The name of タカラジェンヌ 月組 映美くらら;美しく映える聖女クララ”. 宝塚歌劇団特集 SUMiRE STYLE. 産経新聞. . 2015閲覧.
- ↑ 5.0 5.1 100年史(人物) 2014, p. 111.
- ↑ 6.0 6.1 6.2 “映美くらら 40歳会社経営者と結婚「手紙と指輪」のプロポーズに号泣”. Sponichi Annex. スポーツニッポン (2015年5月20日). . 2015閲覧.
- ↑ “映見くらら、ドラマ初主演で“喜劇女優”ミヤコ蝶々の半生に挑戦”. ORICON STYLE. オリコン (2011年11月10日). . 2015閲覧.
- ↑ “映美くらら、会社経営の一般男性と結婚 求婚の手紙と指輪に「号泣しました」”. ORICON STYLE. オリコン (2015年5月20日). . 2015閲覧.
- ↑ “元宝塚の映美くらら 第1子妊娠「夫婦で深い喜びを感じています」”. Sponichi Annex (スポーツニッポン新聞社). (2016年9月15日) . 2016閲覧.
- ↑ “元宝塚の映美くらら、第1子男児出産「産みの苦しみの先に大きな宝物」”. ORICON NEWS. (2017年3月2日) . 2017閲覧.
参考文献
外部リンク
- 公式プロフィール - ジャパン・ミュージックエンターテインメント
- 映美くらら オフィシャルブログ - Ameba Blog{{#invoke:WikidataCheck|wikidatacheck|property=P3502|value=emikurara615|category=Ameba Blog ID|namespaces=0}}