旧山邑家住宅

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旧山邑家住宅
旧山邑家住宅の位置
情報
旧名称 山邑太左衛門別邸
設計者 フランク・ロイド・ライト
施工 女良工務店
建築主 八代目山邑太左衛門
構造形式 RC造
敷地面積 5,228.1 m²
建築面積 359.1 m² (建蔽率7%)
延床面積 542.4 m² (容積率10%)
階数 地上4階建
着工 1923年
竣工 1924年
所在地 659-0096
兵庫県芦屋市山手町3-10
座標 東経135度17分59.6秒北緯34.739833度 東経135.299889度34.739833; 135.299889
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ファイル:Yamamura house01s3200.jpg
入口へのアプローチ
ファイル:Yamamura house09n4272.jpg
車止め奥のバルコニー(外側)
ファイル:Yamamura house10o4272.jpg
車止め奥のバルコニー(内側)

旧山邑家住宅(きゅうやまむらけじゅうたく)は、兵庫県芦屋市にある、灘五郷の造り酒屋・櫻正宗の八代目当主山邑太左衛門の別邸としてアメリカ人建築家フランク・ロイド・ライト (Frank Lloyd Wright) が設計した個人住宅(山邑邸)である。国の重要文化財

概要

原設計は1918年で、ライトは1922年にアメリカに帰国してしまったため、実際の建築はライトのもとで帝国ホテルライト館の建設にも携わっていた遠藤新と南信が行った。

山邑太左衛門の娘婿であった政治家・星島二郎が、遠藤新と大学時代からの親しい友人であったことから、遠藤新を通じて山邑太左衛門にライトを紹介したと考えられている。

竣工は1924年(大正13年)で、芦屋市街を一望できる高台に建っている。1947年から淀川製鋼所が所有し、社長邸や独身寮などとして使われた。

ライトが日本で設計した住宅建築としてほぼ完全な形で現存する唯一の作品で、その価値の高さから1974年大正時代以降の建造物として初めて、かつ鉄筋コンクリート建造物としても初めて国の重要文化財に指定された。 1989年から淀川製鋼所迎賓館(ヨドコウ迎賓館)として一般公開されている。なお、2016年11月より約2年間の保存工事のため閉館中である[1]

ライトは敷地に対する建物配置が絶妙であるが、この旧山邑家住宅でも、それが実感できる。芦屋川が海に向かってまっすぐに行く寸前の折れたところの急峻な丘に階段状に建っているため、建築物が密集した現在でも芦屋川を通じて大阪湾が一望できる。建物全体を眺めながらエントランスに導かれるアプローチ、迷路状の流れるようなプラン、室内外の空間の細かい出入りなどライトのよく使った建築手法が存分に反映されている。

また、栃木県産の大谷石を内・外装に多用し、細かい装飾を至るところに施している。

日本の気象(多雨多湿)への配慮不足を指摘されることもあるが、ライトの建築は本国においても気象条件にあまり対応しているとは言えない。

建物概要

  • 原設計:フランク・ロイド・ライト
  • 工事 設計・監理:遠藤新建築創作所
  • 工事 施工:女良工務店
  • 竣工年: 1924年
  • 構造: RC造
  • 建築面積: 359.1平方メートル
  • 延床面積: 542.4平方メートル

所在地

交通

2016年11月より保存工事のため長期閉館中

関連項目

周辺情報

脚注

  1. 公式サイトによる

外部リンク