日本プロサッカーリーグ (法人)
創立者 |
川淵三郎 (初代チェアマン) |
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団体種類 | 公益社団法人 |
設立 | 1991年11月1日 |
所在地 |
東京都文京区本郷3丁目10番15号 JFAハウス 北緯35度42分15.2秒東経139度45分50秒 |
主要人物 | 理事長(チェアマン) 村井 満 |
活動地域 | 日本 |
主眼 | プロサッカーを通じて日本のサッカーの水準の向上及びサッカーの普及を図ることにより、豊かなスポーツ文化の振興及び国民の心身の健全な発達に寄与するとともに、国際社会における交流及び親善に貢献すること |
活動内容 | プロサッカーの試合の主催および公式記録の作成 他 |
会員数 | 55(法人54、個人1) |
親団体 | 日本サッカー協会 |
子団体 |
Jリーグメディアプロモーション Jリーグフォト ジェイリーグエンタープライズ ジェイ・セイフティ |
ウェブサイト | https://www.jleague.jp/ |
会員数は定款上の「正会員」の数 |
公益社団法人日本プロサッカーリーグ(にほんプロサッカーリーグ)は、日本のプロサッカーリーグである日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)の管理運営などを主な目的とする団体である。
以下においては、運営組織(法人)については「日本プロサッカーリーグ」の、法人により運営されるリーグそのものについては「Jリーグ」の表記を用いる。
Contents
概要
日本プロサッカーリーグは日本サッカー協会の下で1991年に設立された。「プロサッカーを通じて日本のサッカーの水準の向上及びサッカーの普及を図ることにより、豊かなスポーツ文化の振興及び国民の心身の健全な発達に寄与するとともに、国際社会における交流及び親善に貢献すること」を定款上の目的と定めており(定款第3条[1])、具体的にはJリーグの管理運営や選手のキャリア支援、サッカーを核とした日本国民への幅広いスポーツ振興(Jリーグ百年構想)を行うことを主な目的としている。法的には社団法人の最高責任者は「理事長」というのが正しい呼称だが、初代理事長である川淵三郎の発案により、チェアマン(議長)という通称が併せて用いられることとなった。
2012年4月1日に、社団法人から公益社団法人へ移行した[2]。国の公益法人制度改革に基づくもので、事業を展開する際、税制面で優遇されるなどの利点がある。 2011年12月1日に移行申請し、2012年3月16日に内閣府から認定内定を受けている[3]。
会員
法人の構成員は定款第5条に定めがあり[1]、以下の会員区分により構成されている。
- 正会員
- Jリーグに参加するクラブの運営法人、および日本プロサッカーリーグの理事長(チェアマン)。
- (a)J1会員、(b)J2会員、(c)J3会員、(d)特別会員(=チェアマン)からなる[1]
- チェアマン以外の正会員は日本プロサッカーリーグ#正会員クラブの運営法人を参照。
- 賛助会員
- 日本プロサッカーリーグの事業を援助する個人または法人
- 名誉会員
- 日本プロサッカーリーグに特に功労のあった者で、総会の議決をもって推薦された者
なお、一般社団法人及び一般財団法人に関する法律(以下「社団・財団法」)上の「社員」は上記の正会員をもって充てるとされており、最高議決機関である総会への出席・投票権は正会員のみに与えられている。また、総会において理事が選出され、業務執行のために理事会を構成している。
なお、2013年1月22日の規約改正時点では「(チェアマン以外の)正会員となることを目指す法人」として「準会員」の資格が存在した[4]。J3リーグ発足を念頭に設定された資格で、2012年までのJリーグ準加盟クラブのうち、J3に所属するクラブを「Jリーグ準会員(J3会員)」、J3を目指して活動するクラブのうち、Jリーグの審査を受けて承認されたクラブを「Jリーグ百年構想クラブ」と呼ぶこととしていた[5] が、2014年の規約改正でJ3会員を正会員の一部と位置づけることとなったため、この資格は消滅した。
役員
役員の位置づけについては定款第21条に定めがあり[1]、15名以上20名以内の「理事」、2名以内の「監事」を置くこととしている。理事のうち1名を理事長(チェアマン)とし、1名以内の副理事長、2名以内の専務理事および常務理事を置くことが出来るとしている。任期は2年(ただし再任を妨げない、定款第25条[1])。
特任理事は2014年の定款改訂時に新たに設けられた役職で、理事会に出席し、意見を述べ、質疑に応じることができる代わりに、理事会での議決権を有しない(定款第21条の2[1])。
チェアマンをもって社団・財団法上の「代表理事」、副理事長・専務理事・常務理事をもって社団・財団法上の「業務執行理事」と位置づけている。これらの4役は、日本プロサッカーリーグの常勤役員となっている。
以下は、2018年3月27日現在の役員一覧[6]。
役職 | 名前 | 略歴 |
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理事長(チェアマン) | 村井満 | 元(株)リクルートホールディングス 執行役員 |
副理事長 | 原博実 | 元(公財)日本サッカー協会専務理事、元日本代表 |
専務理事 | 木村正明 | 前(株)ファジアーノ岡山スポーツクラブ代表取締役、元ゴールドマン・サックス証券執行役員 |
理事 | 米田惠美 | 元公認会計士、(株)知惠屋副社長[7] |
理事(非常勤) | 下川浩之 | (株)ゼルビア代表取締役 |
理事(非常勤) | 竹原稔 | (株)サガン・ドリームス代表取締役社長 |
理事(非常勤) | 塚野真樹 | (株)SC鳥取代表取締役、元プロサッカー選手 |
理事(非常勤) | 沼田邦郎 | (株)フットボールクラブ水戸ホーリーホック代表取締役社長 |
理事(非常勤) | 野々村芳和 | (株)コンサドーレ代表取締役社長CEO、元プロサッカー選手 |
理事(非常勤) | 淵田敬三 | 浦和レッドダイヤモンズ(株)代表取締役社長 |
理事(非常勤) | 眞壁潔 | (株)湘南ベルマーレ代表取締役会長 |
理事(非常勤) | 為末大 | DEPORTARE PARTNERS 代表、元陸上競技選手 |
理事(非常勤・業務執行担当) | 並木裕太 | (株)フィールドマネージメント代表取締役 |
理事(非常勤) | 藤沢久美 | シンクタンク・ソフィアバンク代表 |
理事(非常勤) | 山本浩 | 法政大学スポーツ健康学部教授 |
理事(非常勤) | 小川佳実 | (公財)日本サッカー協会理事(審判委員長)、元サッカー国際審判員 |
理事(非常勤) | 須原清貴 | (公財)日本サッカー協会専務理事、元ドミノ・ピザ ジャパン代表取締役兼COO[8] |
理事(非常勤) | 西野朗 | (公財)日本サッカー協会 理事(技術委員長)、元日本代表 |
監事(非常勤) | 大塚則子 | 大塚則子公認会計士事務所 代表 |
監事(非常勤) | 山﨑忠史 | (株)PROPERTY INNOVATION CONSULTING代表取締役、元新日本有限責任監査法人 |
特任理事(非常勤) | 小西孝生 | Jリーグホールディングス代表取締役社長 |
特任理事(非常勤) | 佐伯夕利子 | Villarreal Club de Fútbol, S.A.D.社員(総務部) |
特任理事(非常勤) | 外山晋吾 | (株)トラストテック執行役員欧州事業担当 |
特任理事(非常勤) | 馬場渉 | パナソニック(株)ビジネスイノベーション本部副本部長 |
特任理事(非常勤) | 福西崇史 | サッカー解説者、元日本代表 |
入会・退会
日本プロサッカーリーグへの入会については定款第6条に定めがあり[1]、会員になろうとする者は、入会申込書を理事長(チェアマン)に提出し、理事会の承認を受けなければならないとされている。正会員としての入会にあたっては複数の要件があり、2013年からは各会員資格に応じたクラブライセンスの取得が必須となっている。
なお、名誉会員は、入会の手続きを要せず、本人の承諾をもって会員となるものとされている。
一方、会員の退会(脱退)については定款の第8条から第10条に定めがあり[1]、以下の3種類の形が想定されている。
- 任意退会
- 会員からの退会届を提出することにより行われる。やむを得ない事情がない限り任意退会日の12ヶ月前までの提出が必要。
- 除名
- 日本プロサッカーリーグの名誉を傷つけ、または目的に違反する行為があったときや、会費の6ヶ月以上の滞納時に総会で議決権の4分の3以上の議決によって行われる。
- 会員資格の喪失
- 当該会員の解散・死亡、チェアマンの退任時、J1・J2・J3会員に於いてはいずれのディビジョンにも所属しなくなったとき。
育成活動
日本プロサッカーリーグでは次のような育成活動を行っている。
- 選手育成
- Jリーグへの参加には、各クラブに対し育成組織/アカデミー(ユース/高校生年代・ジュニアユース/中学生年代・ジュニア/小学生年代)を整備して選手を育成する事を条件としており、1993年の開幕時から加盟全クラブが選手の育成を行っている。2002年からは「Jリーグアカデミー」と呼ばれる、スポーツ・サッカーと触れる機会の創出やプレー環境の整備を目的とした組織が創設された。
- また、選手の現役時代および引退後の生活の充実と安定を目的に、2002年4月よりJリーグキャリアサポートセンター(CSC)を設置し、キャリア教育に取り組んでいる。
- 各クラブのアカデミーチームは日本プロサッカーリーグが主催する以下の大会に参加するほか、日本サッカー協会の主催する各年代の大会(高円宮杯U-18サッカーリーグ、日本クラブユースサッカー選手権 (U-18/U-15)、高円宮杯全日本ユース(U-15)サッカー選手権大会、JFAプレミアカップ)に参加する。
- 指導者育成
- 現役選手を対象とした指導者養成講座を開催し、引退後の指導者への転身をスムーズに行えるようにしている。
- 審判員育成
- Jリーグの試合で審判(主審・副審・第4審)を担当する場合、基本的には日本サッカー協会第1級審判員資格を保有することが義務付けられている。(ただし海外のリーグ戦での経験と照合した上で、第1級審判員相当の資格を持っている場合は、日本協会の承認を得て例外として審判として出場することが可能である)
- Jリーグ発足以来、審判員は副業(会社員、学校教員など)を持ちながらこなしていたが、よりプロリーグらしく国際的な審判員を育成・強化させることを目的に2002年10月に、日本サッカー協会・審判委員会のセクションに「Jリーグ対応セクション」を新設し、毎週火曜日を原則とした審判員ミーティングの他、従来からの審判員を対象とした合同研修会、主審・副審のそれぞれの研修会の他、将来的にJリーグの審判員を目指す一般人を対象とした審判員育成・Jリーグコースに育成が実施されている。
- また、2002年から試合での審判実績を持ち、高い技術力を継続的に発揮できる審判員を対象として「スペシャルレフェリー制度(審判の活動を収入の中心とする審判員)」を新設した。2009年より「プロフェッショナルレフェリー」に変更され、2011年度時点で13人がプロフェッショナルレフェリーとして登録・認定されている。
- ゼネラルマネージャー育成
- 1999年から「クラブマネジメント」「マーケティング」「チームマネジメント」の3つのカリキュラムで構成される「ゼネラルマネージャー講座」を開設し、国内外から大学教授・研究者・強豪海外クラブのゼネラルマネージャーを講師として招いて組織的なゼネラルマネージャーの養成を行っている。
スポーツ振興
日本における多くのスポーツ団体の活動目的が大会(試合)の開催・競技レベルの向上・普及活動などであるのに対し、日本プロサッカーリーグでは理念のひとつに「豊かなスポーツ文化の振興及び国民の心身の健全な発達への寄与」を掲げ、サッカー以外のスポーツ活動に対する支援をしている点が特徴として挙げられる。具体的活動としては、Jリーグとサントリーとの共同企画である「サントリー・Jリーグ スポーツクリニック」や、Jリーグに参加する各クラブが自主的・主体的に行うサッカー以外のスポーツ振興活動への資金支援などである。資金支援には2006年度で年額4100万円(当初の3500万円から増額)が予算として計上されており、クラブは経費の一部をJリーグから支援で賄うことができる。過去に支援された活動はテニスやバレーボールなどのスポーツ教室の開催、バスケットボールやマラソンなどのスポーツの大会の開催、クラブ傘下のソフトボールチームやトライアスロンチームの運営などさまざまである[9][10]。
主催大会
日本プロサッカーリーグがリーグ戦以外に主催する大会は以下の通り。特記ないものは日本サッカー協会との共催。
現行大会
- Jリーグカップ(YBCルヴァンカップ(旧・ヤマザキナビスコカップ)、1992年-)
- 天皇杯全日本サッカー選手権大会(2005年-)
- FUJI XEROX SUPER CUP(1994年-)
- スルガ銀行チャンピオンシップ(2008年-):日本サッカー協会及び南米サッカー連盟との共催。
- Jリーグユース選手権大会(1994年-)
- Jリーグ U-14(2008年-)
- Jリーグ U-13(2007年-)
- J1参入プレーオフ(2018年-)
過去に行われた大会
- Jリーグチャンピオンシップ(1993年-2004年、2015年-2016年)
- Jリーグオールスターサッカー(1993年-2007年)
- J1参入決定戦(1998年)
- J1・J2入れ替え戦(2004年-2008年)
- Jサテライトリーグ(1992年-2009年)
- サンワバンクカップ(1994年-1997年)
- JOMO CUP(2008年-2009年)
- J2・JFL入れ替え戦(2013年)
- J2・J3入れ替え戦(2014年-2016年)
- J1昇格プレーオフ(2012年-2017年)
放映権
日本プロサッカーリーグが放映権を一括して管理・販売し、それによって得られた放映権料を各クラブに分配している。
また、放映権と同様に試合やJリーク主催行事の写真及び選手の肖像権はJリーグフォト、Jリーグ及び各Jクラブチームの商標および選手・スタッフの肖像を使用しての商品化権についてはJリーグエンタープライズの各関連会社(Jリーグメディアプロモーション等)を通じ、Jリーグが一括して管理している。
関連組織
- 株式会社Jリーグホールディングス - 持株会社。2017年4月1日に「株式会社ジェイリーグエンタープライズ」から社名・業態変更[11]。
- 株式会社Jリーグデジタル - Jリーグ公式映像製作・ライブ映像配信等。2017年1月4日設立。
- 株式会社イマジカ・ライヴ - メディアセンター運営、映像アーカイブ、中継・制作。イマジカ・ロボット ホールディングスとJリーグデジタルの共同出資。
- 株式会社Jリーグマーケティング - Jリーグ公式グッズの商品開発、肖像権管理、イベント企画など。
- 株式会社ジェイ・セイフティ - 損害保険代理店。
- 株式会社J ADVANCE - Jリーグに関する看板の設置・管理。
- 株式会社Jリーグメディアプロモーション - Jリーグ公式試合映像の管理・販売など。Jリーグホールディングスの関係会社。
- 株式会社Jリーグデジタル - Jリーグ公式映像製作・ライブ映像配信等。2017年1月4日設立。
脚注
- ↑ 1.0 1.1 1.2 1.3 1.4 1.5 1.6 1.7 定款 2016.
- ↑ “「公益社団法人」への移行について” (プレスリリース), 日本プロサッカーリーグ, (2012年4月2日), オリジナルの2012年4月4日時点によるアーカイブ。 . 2012年11月26日閲覧.
- ↑ “J理事会で公益社団法人への移行を報告”. 日刊スポーツ. (2012年3月19日) . 2014閲覧.
- ↑ “公益社団法人日本プロサッカーリーグ 定款(平成25年1月22日改正)”. 2013年10月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。. 2014年3月2日閲覧.
- ↑ 公益社団法人日本プロサッカーリーグ (2013-03-14). “Jリーグディビジョン3 (J3) への参加に向けた各種資格要件について” (PDF). J3説明会(メディア説明会). p. 6-7 . 2016閲覧.
- ↑ “About Jリーグ - 組織”. 日本プロサッカーリーグ. . 2018閲覧.
- ↑ “JリーグがJ2岡山代表取締役をヘッドハンティング、34歳女性も常勤理事に抜擢”. ゲキサカ. (2018年2月27日) . 2018閲覧.
- ↑ “日本サッカー協会 新専務理事に須原清貴氏内定 佐々木則夫氏は新理事に 副会長の岡田武史氏は退任”. スポーツニッポン. (2018年3月8日) . 2018閲覧.
- ↑ 2006年支援ガイドライン
- ↑ 2006年第二期支援
- ↑ “会社情報”. Jリーグホールディングス. . 2017閲覧.
参考資料
- (PDF) 公益社団法人日本プロサッカーリーグ 定款, 公益社団法人日本プロサッカーリーグ(平成28年1月1日改正), (2014) . 2016閲覧.
外部リンク
- テンプレート:日本のサッカー