方言学
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方言学(ほうげんがく、英語:dialectology)とは、方言についての言語学。
概要
研究の対象とするのは方言であるが、方言と言語との区別は必ずしも明確でない。例えば、上海語は中国語の一方言であるが、北京語を母体とする普通話との差は、別々の言語とされるスペイン語とポルトガル語以上に大きい。
つまり、純粋に言語構造としての見方と、社会・国家のしたでの言語の見方が必ずしも一致していないわけである。
一般に方言学が関心を寄せるのは、言語の地域変種または社会変種としての特性、その成因、分布、通時的変化などであり、一般言語学とはある程度違う視点をもつ。
言語地理学では、方言の地理的分布を元に言語・方言の歴史を追究する。また、比較言語学を方言に応用して、方言間の比較により祖語を再構しようとする学問を比較方言学とも言う。
隣接した分野
方言学は民族学、歴史学、社会学、民俗学、地理学など周辺分野との学際的な研究が多い。その一つには柳田國男が提唱した「遷移論」がある。