戦後復興期
戦後復興期(せんごふっこうき)とは、戦後(戦争が終わった後)の経済・社会等の復興の時期を意味する。日本語では、特に太平洋戦争後の復興期を指す。
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概説
どのような戦いであれ、終戦を迎えた地域は、多くの場合「戦後混乱期」に陥ることを避けられないが、そのような厳しい状況下で復興を図り、結果的に果たせた場合に、その時代を指して「戦後復興期」と呼ぶようになる。翻って言えば、復興を図って果たせずに終わる「戦後」や、政情的あるいは政策上、復興の機会さえ得られずに終わる「戦後」も、世界史上に珍しいものではない。また、復興に期待を籠めて当事者たちが自らの時代をその名で呼ぶこともあるが、時代人の願うとおりに「戦後復興期」を歴史に刻み込めるかどうかはその後の結果を確かめるまで分からない。このように図られた戦後復興の中で、第二次世界大戦後の日本のそれは、西ドイツの「経済の奇跡」と並び、最も成功した例として世界的に有名である。戦後復興期とその後の高度経済成長期を実現させた日本のそれは「奇跡の復興」とも呼ばれて注目され、多くは賞賛され、ときに他国が手本とするものであった。
日本の戦後復興期(自立期)
第二次世界大戦後の日本における「戦後復興期」は、大戦で敗北し、軍の影響力が大きかった民主政国家からそれを排した民主政国家に生まれ変わった直後の戦後混乱期(占領期)の困難な時代を経て、その後に続く時期である。具体的には、朝鮮戦争による特需景気(朝鮮特需)を機会に混乱から脱出する1950年(昭和25年)頃から、1954年(昭和29年)の高度成長期が始まる頃までの期間となる。時の首相(総理大臣)は、その時期の大部分を吉田茂が占めた(第3次吉田内閣 - 第5次吉田内閣)。そして1956年(昭和31年)には、国民所得が第二次世界大戦前の最高水準である1940年(昭和15年)レベルに達し(「もはや戦後ではない」)、戦後復興は一定の成果を得ることができた。
したがって、第二次世界大戦後の日本における本格的な戦後復興期は、一般的に朝鮮戦争が開戦した1950年(昭和25年)6月25日から1954年(昭和29年)11月30日までの期間を指す。
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