戦争と平和 (1956年の映画)
提供: miniwiki
| 戦争と平和 | |
|---|---|
| War and Peace | |
| 監督 | キング・ヴィダー |
| 脚本 |
ブリジェット・ボーランド ロバート・ウェスタビー キング・ヴィダー マリオ・カメリーニ エンニオ・デ・コンチーニ イーヴォ・ペリッリ ジャン・ガスパーレ・ナポリターノ マリオ・ソルダーティ |
| 原作 | レフ・トルストイ |
| 製作 | ディノ・デ・ラウレンティス |
| 製作総指揮 | カルロ・ポンティ |
| 出演者 |
オードリー・ヘプバーン ヘンリー・フォンダ メル・ファーラー |
| 音楽 | ニーノ・ロータ |
| 撮影 | ジャック・カーディフ |
| 編集 | レオ・カットッツォ |
| 配給 |
  パラマウント映画 ディノ・デ・ラウレンティス |
| 公開 |
1956年8月21日 1956年12月22日 1956年12月29日 |
| 上映時間 | 208分 |
| 製作国 |
イタリア アメリカ合衆国 |
| 言語 |
英語 イタリア語 ロシア語 |
| 製作費 | 約6,000,000ドル |
| 興行収入 | 12,500,000ドル（北米興収） |
| 配給収入 |
2億942万円[1] |
『戦争と平和』（せんそうとへいわ、原題：War and Peace）は、レフ・トルストイの小説「戦争と平和」の映画化で1956年に製作・公開されたイタリアとアメリカ合衆国の合作映画。
概要
製作は当時イタリアの二大プロデューサーと言われたカルロ・ポンティとディノ・デ・ラウレンティスでパラマウントが配給。監督がキング・ヴィダー。オードリー・ヘプバーン 、ヘンリー・フォンダ 、メル・ファーラーが主演し、音楽はイタリアのニーノ・ロータが担当した。
撮影はビスタビジョン方式のワイドで撮影されて、オードリー・ヘプバーンにとっては初のカラー・ワイドスクリーン作品への出演であった。
ナターシャとピエールとアンドレイの3人の物語として原作を大幅にダイジェストにして脚本化されており、ナポレオンが退却した後に荒廃したロストフ邸でナターシャとピエールが再会するところがラストシーン[2]で、最後はトルストイの言葉「人生を愛すことは神を愛すことである」で終わっている。
日本での公開
劇場公開は1956年12月5日で、その後テレビでの初放映は1970年1月3・4日にNHKが前後編に分けて放送し、1972年5月19・26日にフジテレビのゴールデン洋画劇場で同じく前後編に分けて放送されている。
キャスト
| 役名 | 俳優 | 日本語吹き替え | |||
|---|---|---|---|---|---|
| ソフト版 | フジテレビ版 | テレビ朝日版 | NHK版 | ||
| ナターシャ・ロストフ | オードリー・ヘプバーン | 池田昌子 | 二階堂有希子 | ||
| ピエール・ベズーホフ伯爵 | ヘンリー・フォンダ | 小山力也 | 小山田宗徳[3] | 中田浩二 | |
| アンドレイ・ボルコンスキー公爵 | メル・ファーラー | 井上倫宏 | 広川太一郎 | ||
| アナトーリー・クラーギン （エレーナの兄） |
ヴィットリオ・ガスマン | 青羽剛 | 堀勝之祐 | 服部哲治 | |
| プラトン・カラターエフ （農民） |
ジョン・ミルズ | 宮内幸平 | |||
| ナポレオン・ボナパルト | ハーバート・ロム | 金尾哲夫 | 内海賢二 | 大塚周夫 | |
| ミハイル・イラリオーノヴィチ・クトゥーゾフ将軍 | オスカー・ホモルカ | 松井範雄 | 雨森雅司 | 池田忠夫 | |
| エレーナ （ピエールの妻） |
アニタ・エクバーグ | 塩田朋子 | 中島葵 | ||
| ドロコフ大尉 （エレーナの不倫相手） |
ヘルムート・ダンティーン | 清水明彦 | 玄田哲章 | ||
| ニコラス・ロストフ伯爵 （ナターシャの父） |
バリー・ジョーンズ | 塾一久 | 寄山弘 | ||
| マリア （アンドレイの妹） |
アンナ・マリア・フェレロ | 石塚理恵 | 信沢三恵子 | ||
| リーゼ （アンドレイの妻） |
ミリ・ヴィターレ | 安藤麻吹 | 岡本茉利 | ||
| ニコラス・ロストフ （ナターシャの兄） |
ジェレミー・ブレット | 大滝寛 | 沢井正延 | ||
| ソーニャ （ニコラスの妻） |
メイ・ブリット | 麻生侑里 | 武藤礼子 | ||
| ナレーター | 大木民夫 | 伊藤惣一 | |||
- ソフト版：DVD 2003年12月17日.初回発売
- NHK版： 1970年1月3日・4日 ノーカット版
- フジテレビ版： 1972年5月19日・26日「ゴールデン洋画劇場」
- テレビ朝日版： 1980年12月14日・21日「日曜洋画劇場」
スタッフ
- 監督：キング・ヴィダー
- 製作総指揮：カルロ・ポンティ
- 製作：ディノ・デ・ラウレンティス
- 脚本：ブリジェット・ボーランド、ロバート・ウェスタビー、キング・ヴィダー、マリオ・カメリーニ、エンニオ・デ・コンチーニ、イーヴォ・ペリッリ、ジャン・ガスパーレ・ナポリターノ、マリオ・ソルダーティ
- 音楽：ニーノ・ロータ
- 音楽監督：フランコ・フェラーラ
- 撮影：ジャック・カーディフ、アルド・トンティ（第二ユニット）
- 編集：レオ・カットッツォ
- 美術：マリオ・キアーリ
- 装置：ピエロ・ゲラルディ
- 衣装：マリア・デ・マッテイス
映画賞受賞・ノミネーション
- 受賞
- ゴールデングローブ賞外国映画賞
- ノミネーション
- アカデミー監督賞：キング・ヴィダー
- アカデミー撮影賞（カラー）：ジャック・カーディフ
- アカデミー衣装デザイン賞（カラー）：マリア・デ・マッテイス
- ゴールデングローブ賞 作品賞 (ドラマ部門)
- ゴールデングローブ賞 監督賞：キング・ヴィダー
- ゴールデングローブ賞 主演女優賞 (ドラマ部門)：オードリー・ヘプバーン
- ゴールデングローブ賞 助演男優賞：オスカー・ホモルカ
- 英国アカデミー賞作品賞
- 英国アカデミー賞 主演女優賞：オードリー・ヘプバーン
エピソード
- モスクワの宮殿は、イタリアのローマのチネチッタ撮影所でセットが再現されて、テヴェレ川の岸沿いにも組まれて実物よりも本物らしかったと言われた[4]。
- 製作のディノ・デ・ラウレンティスは、合戦シーンに1万5000人のイタリア軍の兵士を使い、忠実に再現したナポレオン時代のロシア兵やフランス兵の軍服を着せた。この軍服のボタンに10万個以上を使い、約7000着の衣装、約4000丁のピストル、約6000丁の小銃を使い、雪あらしのシーンでは人工雪を大量に使った[5]。
- オードリー・ヘプバーンは後に「この勇壮な映画では歴史的な物語に比べて登場人物の重要性は二義的なものでした。数多くのショットの中では、人間の大きさは遠近法の広大さのなかに消えてしまいました。」と語っている[6]。
- キング・ヴィダー監督は、「オードリー・ヘプバーンほど、ナターシャの役にピッタリの女優はいない。彼女はその仕草とテンポについて監督を喜ばす直観的な頭の良さを持って動いていた。」と後に自伝で述べている。そして「あなたが指導した女優の中で最もお好みの女優は、と問われれば心に浮かぶ名前は一つで、オードリー・ヘプバーンである。」とも述べている[7]。
注釈
- ↑ 『キネマ旬報ベスト・テン85回全史 1924-2011』（キネマ旬報社、2012年）129頁
- ↑ モスクワ攻防戦が終わった後に、ピエールがモスクワに戻ってナターシャと再会するところがラストであることは、10年後のソ連製作のセルゲイ・ポンダルチェク監督作品でも同じである。原作はその後の二人も描いている。
- ↑ 小山田はソ連版でも同役を演じている。
- ↑ 「オードリー・ヘプバーン～秘密の妖精～」128p ベルトラン・メイエ=スタブレ著 藤野邦夫 訳 風媒社 2003年2月発行
- ↑ 「オードリー・ヘプバーン～秘密の妖精～」129p ベルトラン・メイエ=スタブレ著 藤野邦夫 訳
- ↑ 「オードリー・ヘプバーン～秘密の妖精～」130P ベルトラン・メイエ=スタブレ著 藤野邦夫 訳
- ↑ 「オードリー・ヘプバーン～秘密の妖精～」132P ベルトラン・メイエ=スタブレ著 藤野邦夫 訳
関連項目
外部リンク
- 戦争と平和 - allcinema
- 戦争と平和 - KINENOTE
- War and Peace - AllMovie（英語）
- | sub | s=00000049934 | -7 }}/ War and Peace - インターネット・ムービー・データベース（英語）
典拠レコード: