成羽藩

成羽陣屋跡

成羽藩（なりわはん）は、備中国成羽郷（現在の岡山県高梁市成羽町）周辺を領有した藩。江戸時代の大半は交代寄合（旗本）領であった。藩庁は成羽城（後期は成羽陣屋と呼ばれる）に置かれた。

藩史

元和3年（1617年）因幡若桜藩より山崎家治が3万石で立藩。それまでの鶴首城を廃して新たに成羽城を築く。寛永15年（1638年）家治は肥後富岡藩に1万石加増の上、転封となった。

代わって寛永16年（1639年）常陸下館藩より水谷勝隆が5万石で入部。寛永19年（1642年）勝隆は備中松山藩に移り、成羽藩は廃藩となった。

万治元年（1658年）初代藩主・山崎家治の次男で分家の山崎豊治が交代寄合として5000石で入部し、明治4年（1871年）の廃藩置県までこの地を治めた。幕末の慶応4年（1868年）、義厚（大名となり治正と改名）の代に1万2746石に高直しがあり諸侯に列して立藩した。

廃藩置県で成羽県となり、後、深津県・小田県を経て岡山県に編入された。山崎家は明治17年（1884年）の華族令で男爵に叙されている。

外様 3万石（1617年 - 1638年）

外様 5万石（1639年 - 1642年）

山崎家 5千石（1658年 - 1868年）

1万2千石（1868年 - 1871年）

先代：（備中国）	行政区の変遷 1868年 - 1871年（成羽藩→成羽県）	次代：深津県