愛知県第11区
愛知県第11区(あいちけんだい11く)は、日本の衆議院における選挙区。1994年(平成6年)の公職選挙法改正で設置。
区域
歴史
トヨタ自動車の企業城下町である豊田市を中心とする選挙区で、トヨタ関連の産業に従事している有権者が多い。そのため、連合系の労組・全トヨタ労連の支持を受ける民社党→新進党→民主党が圧倒的な強さを誇る。小選挙区制施行直後の1996年と2000年は伊藤英成が、伊藤引退後の2003年以降は古本伸一郎が連続で当選しているが、2人ともトヨタ労組出身者である。
特に2003年の総選挙では、自由民主党が第41回の落選で引退した浦野烋興を再擁立しようとしたが浦野が固辞、結果候補を擁立することを断念したため与党空白区となり、共産党候補との一騎討ちとなり、古本は新人であるにもかかわらず現職の内閣総理大臣であった小泉純一郎をしのいで全国トップの得票数を得た。また無効票が2万4882票となり共産党候補の得票を上回る現象が発生した[1]。自公連立政権を支持する有権者が白票を入れたためとみられている[1]。
全国屈指の民主党の票田として知られるが、自民党員は県内15選挙区中最多という状態であり、。中選挙区時代(旧愛知4区)は浦野幸男・浦野烋興親子がこの地域(豊田・加茂地方)の自民党議員として安定した選挙戦を続けていた。しかし、小選挙区制施行以後は前述の通り全トヨタ労連のバックアップを受ける現・民主党が勢力を広げており、2005年・2012年の総選挙では全国的な民主党に対する逆風の中、地盤を守り抜いて存在感を示した。
全国的に見ても投票率の高い選挙区であり、2009年の総選挙においては全国第5位となる78.13%に達した。2000年と2003年の総選挙でも県内トップを記録している。
2012年12月16日に行われた第46回衆議院議員総選挙では、古本、八木哲也(自民党)、渡辺裕(共産党)、中根裕美(幸福実現党)の4名が立候補し、前職の古本が当選し、八木が比例復活した。自民党が候補者を豊田市議の八木に定めたのは公示日直前の11月27日のことであった[2]。
2014年12月14日に行われた第47回衆議院議員総選挙でも古本が当選し、八木が比例復活した。
小選挙区選出議員
選挙名 | 年 | 当選者 | 党派 |
---|---|---|---|
第41回衆議院議員総選挙 | 1996年 | 伊藤英成 | 新進党 |
第42回衆議院議員総選挙 | 2000年 | 伊藤英成 | 民主党 |
第43回衆議院議員総選挙 | 2003年 | 古本伸一郎 | 民主党 |
第44回衆議院議員総選挙 | 2005年 | 古本伸一郎 | 民主党 |
第45回衆議院議員総選挙 | 2009年 | 古本伸一郎 | 民主党 |
第46回衆議院議員総選挙 | 2012年 | 古本伸一郎 | 民主党 |
第47回衆議院議員総選挙 | 2014年 | 古本伸一郎 | 民主党 |
第48回衆議院議員総選挙 | 2017年 | 古本伸一郎 | 希望の党 |
選挙結果
解散日:2017年9月28日 投票日:2017年10月22日
当日有権者数:384,438人 最終投票率:66.54%
当落 | 候補者名 | 年齢 | 所属党派 | 新旧 | 得票数 | 得票率 | 惜敗率 | 推薦・支持 | 重複 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
当 | 古本伸一郎 | 52 | 希望の党 | 前 | 134,698票 | ―― | ○ | ||
比当 | 八木哲也 | 70 | 自由民主党 | 前 | 96,978票 | テンプレート:Number table sorting/error% | 公明党 | ○ | |
本多信弘 | 41 | 日本共産党 | 新 | 18,685票 | テンプレート:Number table sorting/error% |
解散日:2014年11月21日 投票日:2014年12月14日
当日有権者数:369,434人 最終投票率:66.95%
当落 | 候補者名 | 年齢 | 所属党派 | 新旧 | 得票数 | 得票率 | 惜敗率 | 推薦・支持 | 重複 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
当 | 古本伸一郎 | 49 | 民主党 | 前 | 126,498票 | ―― | ○ | ||
比当 | 八木哲也 | 67 | 自由民主党 | 前 | 97,167票 | テンプレート:Number table sorting/error% | ○ | ||
牧田充生 | 60 | 日本共産党 | 新 | 16,883票 | テンプレート:Number table sorting/error% |
解散日:2012年11月16日 投票日:2012年12月16日
当日有権者数:367,599人 最終投票率:69.75%(前回比:-8.83ポイント)
当落 | 候補者名 | 年齢 | 所属党派 | 新旧 | 得票数 | 得票率 | 惜敗率 | 推薦・支持 | 重複 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
当 | 古本伸一郎 | 47 | 民主党 | 前 | 126,724票 | ―― | 国民新党推薦 | ○ | |
比当 | 八木哲也 | 65 | 自由民主党 | 新 | 91,164票 | テンプレート:Number table sorting/error% | ○ | ||
渡辺裕 | 32 | 日本共産党 | 新 | 14,670票 | テンプレート:Number table sorting/error% | ||||
中根裕美 | 38 | 幸福実現党 | 新 | 11,807票 | テンプレート:Number table sorting/error% |
解散日:2009年7月21日 投票日:2009年8月30日
当日有権者数:362,700人 最終投票率:78.13%
当落 | 候補者名 | 年齢 | 所属党派 | 新旧 | 得票数 | 得票率 | 惜敗率 | 推薦・支持 | 重複 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
当 | 古本伸一郎 | 44 | 民主党 | 前 | 177,350票 | ―― | ○ | ||
土井真樹 | 49 | 自由民主党 | 前 | 91,334票 | テンプレート:Number table sorting/error% | ○ | |||
中根裕美 | 35 | 幸福実現党 | 新 | 8,326票 | テンプレート:Number table sorting/error% |
解散日:2005年8月8日 投票日:2005年9月11日
当日有権者数:346,484人 最終投票率:75.0%
当落 | 候補者名 | 年齢 | 所属党派 | 新旧 | 得票数 | 得票率 | 惜敗率 | 推薦・支持 | 重複 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
当 | 古本伸一郎 | 40 | 民主党 | 前 | 132,730票 | ―― | ○ | ||
比当 | 土井真樹 | 45 | 自由民主党 | 新 | 105,631票 | テンプレート:Number table sorting/error% | ○ | ||
本村伸子 | 32 | 日本共産党 | 新 | 15,468票 | テンプレート:Number table sorting/error% |
解散日:2003年10月10日 投票日:2003年11月9日
当日有権者数:338,755人 最終投票率:67.25%
当落 | 候補者名 | 年齢 | 所属党派 | 新旧 | 得票数 | 得票率 | 惜敗率 | 推薦・支持 | 重複 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
当 | 古本伸一郎 | 38 | 民主党 | 新 | 181,747票 | ―― | ○ | ||
串田真吾 | 27 | 日本共産党 | 新 | 21,179票 | テンプレート:Number table sorting/error% |
当落 | 候補者名 | 年齢 | 所属党派 | 新旧 | 得票数 | 得票率 | 惜敗率 | 推薦・支持 | 重複 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
当 | 伊藤英成 | 58 | 民主党 | 前 | 130,473票 | ―― | ○ | ||
山中燁子 | 54 | 自由民主党 | 前 | 79,910票 | テンプレート:Number table sorting/error% | ○ | |||
佐藤義淳 | 59 | 日本共産党 | 新 | 13,862票 | テンプレート:Number table sorting/error% | ||||
塩沢勇 | 64 | 自由連合 | 新 | 2,422票 | テンプレート:Number table sorting/error% |
- 山中は第41回は比例単独候補で当選(新進党)。落戦後、第44回以降は千葉2区で活動。
解散日:1996年9月27日 投票日:1996年10月20日
当落 | 候補者名 | 年齢 | 所属党派 | 新旧 | 得票数 | 得票率 | 惜敗率 | 推薦・支持 | 重複 |
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当 | 伊藤英成 | 54 | 新進党 | 前 | 123,404票 | ―― | |||
浦野烋興 | 54 | 自由民主党 | 前 | 85,766票 | テンプレート:Number table sorting/error% | ○ | |||
大村義則 | 40 | 日本共産党 | 新 | 13,260票 | テンプレート:Number table sorting/error% |
脚注
- ↑ 1.0 1.1 “無効票が次点票を上回る 与党空白区の愛知11区”. 共同通信社. 47NEWS. (2003年11月10日) . 2012閲覧.
- ↑ “労組本丸 覚悟の出馬”. 朝日新聞. (2012年11月28日) . 2012閲覧.