愛宕郡
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Contents
郡域
1879年(明治12年)に行政区画として発足した当時の郡域は、以下の区域にあたる。
歴史
古代
郷
- 蓼倉郷(多天久良)
- 栗野郷(久留須乃)
- 上粟田郷(阿波多)
- 大野郷
- 下粟田郷
- 小野郷(乎乃)
- 錦部郷(尓之古利)
- 八坂郷(也佐加)
- 鳥戸郷(止利倍)
- 愛宕郷(於多木)
- 出雲郷(以都毛)(在上下) - 郷内に雲上里と雲下里があったことが知られる。
- 賀茂郷
式内社
テンプレート:山城国愛宕郡の式内社一覧神名帳 | 比定社 | 集成 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
社名 | 読み | 格 | 付記 | 社名 | 所在地 | 備考 | |
凡例を表示 |
江戸時代
近代以降の沿革
- 「旧高旧領取調帳」に記載されている明治初年時点での支配は以下の通り。幕府領1は代官小堀数馬が、幕府領2は代官角倉伊織がそれぞれ管轄。町は在方のみ本郡に所属したものとみられる。●複数の町を含む通称で、本項では1町として数える。(33町61村)
幕末の知行
村名 | 皇 室 領 |
宮 家 領 |
門 跡 領 |
公 家 領 |
女 官 領 |
地 下 役 人 領 |
幕 府 領 1 |
幕 府 領 2 |
京 都 守 護 職 役 知 |
旗 本 領 |
社 家 領 |
寺 社 領 |
その他 |
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吉田村 | ○ | ○ | ○ | ○ | |||||||||
岡崎村 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | 池上幸太郎知行 | |||||||
聖護院村 | ○ | ||||||||||||
田中村 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | 儒者林氏領、医師竹田氏領、畳師伊阿弥氏領、金具師体阿弥氏領、大工隆屋氏領、矢倉唯之丞知行、広野孫三郎知行 | |||||
浄土寺村 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |||||||
南禅寺村 | ○ | ||||||||||||
一乗寺村 | ○ | ○ | ○ | ○ | |||||||||
鹿ヶ谷村 | ○ | ○ | ○ | ||||||||||
粟田口村 | ○ | ○ | ○ | ||||||||||
白川村 | ○ | ○ | |||||||||||
今熊野村 | ○ | ○ | |||||||||||
清閑寺村 | ○ | ||||||||||||
修学院村 | ○ | ○ | |||||||||||
柳原庄 | ○ | ||||||||||||
●上御霊廻り | ○ | ||||||||||||
●東河原 | ○ | ||||||||||||
上加茂村 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |||||||
●随念寺南 | ○ | ||||||||||||
東紫竹大門村 | ○ | ○ | ○ | ○ | |||||||||
●千本廻り | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |||||||
西紫竹大門村 | ○ | ○ | ○ | ||||||||||
西賀茂村 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | 福蔵主領、書家本阿弥氏領、連歌師里村氏領、医師曲直瀬氏領 | ||||
下鴨村 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |||||||
小山村 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |||||||
松ヶ崎村 | ○ | ○ | ○ | ○ | 医師今大路氏領 | ||||||||
鞍馬口村 | ○ | ||||||||||||
岩倉村 | ○ | ○ | |||||||||||
中村 | ○ | ||||||||||||
長谷村 | ○ | ○ | |||||||||||
花園村 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |||||||
幡枝村 | ○ | ○ | ○ | ○ | 医師竹田氏領 | ||||||||
高野村 | ○ | ||||||||||||
勝林院村 | ○ | ○ | |||||||||||
来迎院村 | ○ | ○ | |||||||||||
大長瀬村 | ○ | ○ | |||||||||||
草生村 | ○ | 医師半井氏領 | |||||||||||
野村 | ○ | 医師半井氏領 | |||||||||||
井手村 | ○ | 医師半井氏領 | |||||||||||
上野村 | ○ | ○ | 医師半井氏領 | ||||||||||
戸寺村 | ○ | 絵師狩野氏領 | |||||||||||
八瀬村 | ○ | ||||||||||||
小出石村 | ○ | 医師半井氏領 | |||||||||||
百井村 | ○ | ||||||||||||
久多宮谷村 | ○ | ||||||||||||
久多上村 | ○ | ||||||||||||
久多中在地村 | ○ | ||||||||||||
久多下村 | ○ | ||||||||||||
久多川合村 | ○ | ||||||||||||
大見村 | ○ | ||||||||||||
尾越村 | ○ | ||||||||||||
野中村 | ○ | ○ | |||||||||||
市原村 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | 医師今大路氏領 | |||||
二之瀬村 | 儒者林氏領 | ||||||||||||
静原村 | ○ | ○ | |||||||||||
八升村 | 施薬院三雲氏領 | ||||||||||||
大布施村 | 施薬院三雲氏領 | ||||||||||||
別所村 | 施薬院三雲氏領 | ||||||||||||
原地新田 | ○ | ||||||||||||
鞍馬村 | ○ | ||||||||||||
出谷村 | ○ | ||||||||||||
中畑村 | ○ | ||||||||||||
中津川村 | ○ | ||||||||||||
●八坂廻り | ○ | ○ | |||||||||||
●六波羅廻り | ○ | ||||||||||||
●建仁寺廻り | ○ | ||||||||||||
天部村 | ○ | ○ | ○ | ○ | |||||||||
●霊山廻り | ○ | ||||||||||||
大黒町[1] | ○ | ○ | |||||||||||
●三条縄手寺屋敷 | ○ | ||||||||||||
都市町 | ○ | ||||||||||||
東橋詰町[2] | ○ | ||||||||||||
●五条河原田 | 詳細不明 | ||||||||||||
五軒町[3] | ○ | ||||||||||||
三条大橋東十五軒町[4] | ○ | ||||||||||||
二町目[5] | ○ | ○ | |||||||||||
三町目[6] | ○ | ○ | |||||||||||
●知恩院門前[7] | ○ | ||||||||||||
五条下寺町[8] | ○ | ||||||||||||
福田寺町 | ○ | ||||||||||||
平居町 | ○ | ||||||||||||
薬師町・薬師図子町[9]・山崎町・北御門町 | ○ | ||||||||||||
上生洲町[10] | ○ | ||||||||||||
三本木町[11] | ○ | ||||||||||||
●今出川桝形[12] | ○ | ||||||||||||
新生洲町 | ○ | ||||||||||||
●四条河原 | ○ | ||||||||||||
●五条河原 | ○ | ||||||||||||
●二条河原 | ○ | ||||||||||||
●下京畑[13] | ○ | ||||||||||||
高野河原[14] | 詳細不明 | ||||||||||||
貴船村[14] | 寺社除地[15] |
- 慶応4年
- 明治4年(1871年) - 天部村が下京の一部(教業町・長光町・巽町)となり、郡より離脱。(33町60村)
- 明治7年(1875年)(31町58村)
- 出谷村・中畑村・中津川村が合併して雲ケ畑村となる。
- 上御霊廻り・東河原が田中村に合併。
- 明治8年(1876年) - 千本廻りが東紫竹大門村に合併。(31町55村)
- 明治10年(1878年) - 久多宮谷村・久多上村・久多中在地村・久多下村・久多川合村が合併して久多村となる。(30町54村)
- 明治12年(1879年)4月10日 - 郡区町村編制法の京都府での施行により下記の変更が行われる。(54村)
- 明治16年(1884年) - 勝林院村・来迎院村・大長瀬村・草生村・野村・井手村・上野村・戸寺村が合併して大原村となる。(47村)
- 明治17年(1885年) - 西紫竹大門村が改称して鷹峯村となる。
- 明治21年(1888年) - 吉田村・岡崎村・聖護院村・浄土寺村・鹿ヶ谷村・粟田口村・南禅寺村が上京区、今熊野村・清閑寺村が下京区にそれぞれ合併。(38村)
町村制以降の沿革
- 明治22年(1889年)4月1日 - 町村制の施行により、以下の町村が発足。特記以外は全域が現・京都市左京区。(17村)
- 白川村(単独村制)
- 田中村 ← 田中村、高野河原
- 下鴨村(単独村制)
- 鞍馬口村 ← 鞍馬口村、小山村[字内河原](現・京都市北区)
- 修学院村 ← 一乗寺村、修学院村、高野村
- 松ヶ崎村(単独村制)
- 上賀茂村 ← 上賀茂村、小山村[字内河原を除く]
- 大宮村 ← 東紫竹大門村、西賀茂村(現・京都市北区)
- 鷹峯村(単独村制。現・京都市北区)
- 雲ケ畑村(単独村制。現・京都市北区)
- 岩倉村 ← 岩倉村、中村、長谷村、花園村、幡枝村
- 八瀬村(単独村制)
- 大原村 ← 大原村、小出石村、百井村、大見村、尾越村
- 静市野村 ← 静原村、市原村、野中村
- 鞍馬村 ← 鞍馬村、貴船村、二ノ瀬村
- 花脊村 ← 別所村、大布施村、八桝村、原地新田
- 久多村(単独村制)
- 柳原庄が紀伊郡柳原町(現・京都市下京区)となる。
- 明治24年(1891年)1月29日 - 鷹峯村の一部(字蓮台野・内畑・花之坊・十二坊・東寺崎・御輿道および土居・木ノ畑町の各一部)が分立して野口村が発足。(18村)
- 大正7年(1918年)4月1日 - 野口村・鞍馬口村・下鴨村・田中村・白川村および大宮村の一部(東紫竹大門・西賀茂の各一部)・上賀茂村の一部(小山および上賀茂の一部)が京都市に編入。上京区の一部となる。(13村)
- 大正12年(1923年)4月1日 - 郡会が廃止。郡役所は存続。
- 大正15年(1926年)7月1日 - 郡役所が廃止。以降は地域区分名称となる。
- 昭和6年(1931年)4月1日(8村)
- 上賀茂村・大宮村・鷹峯村が京都市に編入。上京区の一部となる。
- 修学院村・松ヶ崎村が京都市に編入。左京区の一部となる。
- 昭和17年(1942年)7月1日 - 「北山城地方事務所」が京都市に設置され、葛野郡・乙訓郡とともに管轄。
- 昭和24年(1949年)4月1日 - 以下の変更により愛宕郡消滅。
- 雲ケ畑村が京都市に編入。上京区の一部となる。
- 岩倉村・八瀬村・大原村・静市野村・鞍馬村・花脊村・久多村が京都市に編入。左京区の一部となる。
変遷表
自治体の変遷
明治22年4月1日 | 明治22年 - 大正15年 | 昭和1年 - 昭和19年 | 昭和20年 - 昭和29年 | 昭和30年 - 現在 | 現在 |
---|---|---|---|---|---|
鞍馬口村 | 大正7年4月1日 京都市上京区に編入 |
京都市 上京区 |
京都市 上京区 |
昭和30年9月1日 京都市上京区より北区を分区 |
京都市 |
上賀茂村 | 上賀茂村 | 昭和6年4月1日 京都市上京区に編入 | |||
大正7年4月1日 京都市上京区に編入 |
京都市 上京区 | ||||
大宮村 | 大宮村 | 昭和6年4月1日 京都市上京区に編入 | |||
大正7年4月1日 京都市上京区に編入 |
京都市 上京区 | ||||
鷹峯村 | 鷹峯村 | 昭和6年4月1日 京都市上京区に編入 | |||
明治24年1月29日 野口村 大正7年4月1日 京都市上京区に編入 |
京都市 上京区 | ||||
雲ケ畑村 | 雲ケ畑村 | 雲ケ畑村 | 昭和24年4月1日 京都市上京区に編入 | ||
下鴨村 | 大正7年4月1日 京都市上京区に編入 |
昭和4年4月1日 京都市上京区より 左京区を分区 |
京都市 左京区 |
京都市 左京区 | |
田中村 | |||||
白川村 | |||||
修学院村 | 修学院村 | 昭和6年4月1日 京都市左京区に編入 | |||
松ヶ崎村 | 松ヶ崎村 | ||||
岩倉村 | 岩倉村 | 岩倉村 | 昭和24年4月1日 京都市左京区に編入 | ||
八瀬村 | 八瀬村 | 八瀬村 | |||
大原村 | 大原村 | 大原村 | |||
静市野村 | 静市野村 | 静市野村 | |||
鞍馬村 | 鞍馬村 | 鞍馬村 | |||
花脊村 | 花脊村 | 花脊村 | |||
久多村 | 久多村 | 久多村 |
行政
- 歴代郡長
代 | 氏名 | 就任年月日 | 退任年月日 | 備考 |
---|---|---|---|---|
1 | 明治11年(1879年)4月10日 | |||
大正15年(1926年)6月30日 | 郡役所廃止により、廃官 |
脚注
- ↑ 記載は三条縄手大黒町。現・京都市東山区大国町(大和大路通)
- ↑ 記載は三条東橋詰町。現・京都市東山区東橋詰町。
- ↑ 記載は縄手五軒町。現・京都市東山区五軒町(大和大路通)
- ↑ 現在の町名は不明。
- ↑ 記載は三条大橋東弐丁目。三条大橋東壱丁目との記載もあるが、存在しないため本町の誤記とみられる。
- ↑ 記載は三条大橋東三丁目。
- ↑ 元町・石橋町・三吉町・西町(古門前通)・梅本町・中之町・西之町・松原町(新門前通)の総称。
- ↑ 五条富小路付近の通称。
- ↑ 明治15年に薬師町に合併。
- ↑ 記載は荒神口生洲町。
- ↑ 記載は新三本木町。明治2年に改称して新東洞院町となる。
- ↑ 現在の出町桝形商店街付近。
- ↑ 下京全体の在方の石高の合計とみられる。
- ↑ 14.0 14.1 記載なし。
- ↑ 領主から年貢免除の特権を与えられた土地。
参考文献
- 角川日本地名大辞典 26 京都府
- 旧高旧領取調帳データベース