左京区

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さきょうく
左京区
地方 近畿地方
都道府県 京都府
京都市
団体コード 26103-3
面積 246.77km2
総人口 167,411
推計人口、2018年4月1日)
人口密度 678人/km2
隣接自治体
隣接行政区
京都市右京区北区上京区
中京区東山区山科区
南丹市
滋賀県大津市高島市
外部リンク 京都市左京区役所
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左京区(さきょうく)は、京都市を構成する11区のうちのひとつ。

概要

1929年昭和4年)に上京区から分区して成立。

京都市の東北部を占め、区域は南北に長い。東は滋賀県大津市に接し、南は三条通をはさんで東山区山科区に、北は南丹市滋賀県高島市に接している。このほか隣接はしていないものの、区の最北端部と福井県大飯郡おおい町は5km程度しか離れていない(但し直通する道路は無い)。 区南部には川端通東大路通白川通などの通りが南北に走っている。

区南部は住宅地や文教地区になっている一方(岩倉地区などの北寄りの地域は市街化調整区域に指定されているため、高層建築物などの大規模開発が制限されている影響で、田畑も多く残る)、区北部は山間地で林業が盛んである。

有名な寺社としては東山慈照寺(銀閣寺)・南禅寺下鴨神社平安神宮がある。また北部には鞍馬寺貴船神社三千院岩倉具視幽閉跡修学院離宮などがある。 八瀬大原から大原女と呼ばれる山菜売りの女性が行商に来ることもあった。また、北白川には花の行商を生業とする白川女が存在していたが、現在は存続していない模様である。他に北白川の山間部には、白川砂と言う特産品もある。

庁舎

旧庁舎は1931年建設で吉田中阿達町1番地に所在していたが、老朽化に加えて手狭となった事から、2011年5月22日に旧京都簡易保険会館跡地となる現在地へ移転となった。その際に別に立地していた左京区保健センターも新庁舎に入居している[1]

左京と左京区

「左京」とは、天皇の在所すなわち御所から見て左側の意。天皇は南面して高御座に座っていたので左は東になる。そのため地図上では右にありながら左京と呼ばれる。本来左京と言えば平安京のうちの東側(洛陽または洛中)のことであったが、京都市の行政区として生まれた左京区は鴨川左岸の洛東(洛外)地域にあたる。現在はその後の市町村の統廃合により、更に外縁の旧愛宕郡部を中心としたかなり大きなものとなっている(右京区が旧京北町と合併するまでは、京都市全11区の中で最も大きい面積の区であった。また当区の面積だけで大阪市全域よりも広い)。

地理

河川

地域区分

左京区基本計画[2]などでは区全体を北部、中部北、中部南、南部の4地区に区分している。北部地区(または北部山間地域)は北山の農山村である。中部北地区は京都盆地の北に点在する小盆地の集合である。中部南地区は京都盆地の北東角にあたり、かつては近郊農村だったが近代以降は住宅地化している。南部地区は鴨川の東岸であり、古くから京都中心部と密接な関わりを持つ地域である。

より細かい地域区分としては元学区に基づくものがある。国勢統計区もほぼ元学区に基づいている。また南部の一部を除いて京都市に合併する以前の旧村名、字名などが公称町名の一部として残っており、これに基づいて区分されることもある。これらの区分を比較すると以下のようになる。

4区分[3] 住民基本台帳の元学区[4][5] 国勢統計区[6] 旧村名など 公称町名[5]
コード 名称 番号 名称 『京都府地誌』(1881年頃)[3] 市町村制施行時(1889年[3]
11 新洞 16 新洞 上京三十三組 上京三十三組 新東洞院町など
12 川東 17 川東 聖護院村 上京三十四組 東丸太町など
13 聖護院 18 聖護院 聖護院○○町
14 岡崎 15 岡崎 岡崎村 岡崎○○町など
15 錦林東山 14 錦林東山 粟田口村[注釈 1] 粟田口○○町
南禅寺村 南禅寺○○町など
鹿ケ谷村 鹿ケ谷○○町など
16 吉田 19 吉田 吉田村 吉田○○町
17 浄楽 13 浄楽 浄土寺村 浄土寺○○町など
中南 18 北白川 12 北白川 白川村 白川村 北白川○○町
19 養正 20 養正 田中村 田中村 田中○○町
20 養徳 21 養徳
高野河原村 高野○○町
21 下鴨 22 下鴨 下鴨村 下鴨村 下鴨○○町
22 23
23 修学院[注釈 2] 11 修学院第二 一乗寺村 修学院村 一乗寺○○町
24 10 修学院第一 修学院村 修学院○○町
25 山端○○町
26 9 上高野 高野村 上高野○○町
27 松ケ崎 24 松ケ崎 松ケ崎村 松ヶ崎村 松ケ崎○○町
中北 28 岩倉 1 岩倉 岩倉村など5村 岩倉村 岩倉○○町
29 八瀬 8 八瀬 八瀬村 八瀬村 八瀬○○町
30 大原 7 大原 草生村など11村 大原村 大原○○町
31 静市 2 静市 静原村、市原村、野中村 静市野村 静市○○町
32 鞍馬 3 鞍馬 鞍馬村、二之瀬村、貴船村 鞍馬村 鞍馬○○町
33 花脊 4 花脊 別所村など4村 花脊村 花脊○○町
34 広河原 6 広河原 黒田村(大字広河原)[注釈 3] 広河原〇〇町
35 久多 5 久多 宮谷村など5村 久多村 久多○○町

人口

左京区の人口の推移
1970年 188,434人
1975年 189,307人
1980年 185,645人
1985年 182,201人
1990年 173,282人
1995年 172,030人
2000年 171,556人
2005年 169,587人
2010年 168,802人
2015年 168,266人
総務省統計局 国勢調査より

交通

左京区は京都における北陸への玄関である。古来より鯖街道と呼ばれる海産物の運送ルートが何本も走っていた。現在でも国道367号線は京都と福井を結ぶ幹線道路である。

鉄道網としては、1989年平成元年)10月5日京阪鴨東線開業により、区内のほぼ全体から大阪方面へのアクセスが格段に良くなったほか、1997年(平成9年)6月3日には京都市営地下鉄烏丸線国際会館駅が延伸開業し、主に岩倉・松ヶ崎地区から京都駅をはじめ市内中心部、及び近鉄京都線沿線へ結ばれるようになった。

一方、区内のバス路線網は京都市営バス(区内には烏丸営業所錦林出張所あり)または京都バス(区内には高野営業所あり)が主に担当している。

鉄道

出町柳駅 - 神宮丸太町駅
出町柳駅 - 元田中駅 - 茶山駅 - 一乗寺駅 - 修学院駅 - 宝ヶ池駅 - 三宅八幡駅 - 八瀬比叡山口駅
宝ヶ池駅 - 八幡前駅 - 岩倉駅 - 木野駅 - 京都精華大前駅 - 二軒茶屋駅 - 市原駅 - 二ノ瀬駅 - 貴船口駅 - 鞍馬駅
国際会館駅 - 松ヶ崎駅
ケーブル八瀬駅 - ケーブル比叡駅
山門駅 - 多宝塔駅

道路

一般国道
主要地方道
一般府道
その他

区役所

  • 左京区役所
〒606-8511 京都市左京区松ケ崎堂ノ上町7-2
2011年4月15日、左京区松ヶ崎の旧京都簡易保険会館跡地に左京区総合庁舎竣工、同年5月6日より区役所、福祉事務所が、同月9日より保健センターが移転、業務を開始した。
  • 岩倉出張所
〒606-0025 京都市左京区岩倉中町403
  • 八瀬出張所
〒601-1252 京都市左京区八瀬秋元町578
  • 大原出張所
〒601-1242 京都市左京区大原来迎院町10-2
  • 静市出張所
〒601-1123 京都市左京区静市市原町36-3
  • 花脊出張所
〒601-1104 京都市左京区花脊大布施町196
  • 久多出張所
〒520-0463 京都市左京区久多宮の町3

教育

小学校

久多地区の児童・生徒は2000年度より「区域外就学生」として、滋賀県大津市にある大津市立葛川小学校・大津市立葛川中学校に通学している[7]

公立
私立

中学校

公立
私立

高等学校

大学

国立
公立
私立

特別支援学校

名所・旧跡

国の行政機関

外国公館

出身有名人

その他

脚注

注釈

  1. 江戸時代の粟田口村の南部はこのとき下京八組(後に東山区粟田学区)となっている。
  2. 修学院学区には4つのコードが割り振られており、住民基本台帳人口の元学区別集計では各地区が「修学院 1/4」のように表記される。
  3. 江戸時代の広河原村

出典

  1. 左京区総合庁舎が5月に松ケ崎へ移転します ! 左京区役所 2011年3月3日、2015年4月21日閲覧。
  2. 左京区基本計画 - 左京区役所
  3. 3.0 3.1 3.2 「京都市行政区別地区割一覧」『史料 京都の歴史 1概説』 pp.655 - 669
  4. 元学区コード一覧 - 京都市
  5. 5.0 5.1 住民基本台帳人口 より「町別人口」 - 京都市
  6. 国勢統計区名称一覧/左京区 - 京都市
  7. 校区紹介 - 大津市立葛川中学校(2013年5月22日閲覧)

参考文献

  • 『史料京都の歴史』1 概説、京都市平凡社、1991年3月。ISBN 4-582-47701-1。

外部リンク