川棚町
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川棚町(かわたなちょう, Kawatana Town)は、長崎県中央部にある町。東彼杵郡に属する。
Contents
地理
長崎県の本土中部、大村湾北岸に位置し、川棚川の中流から下流域を町域とする。町域の東部は虚空蔵山を中心とした山岳地帯で平地が少なく、西部は白岳を背にして丘陵が連なり、耕地が多い。川棚川の流域は水田が開ける。大村湾に面する西部海岸はリアス式海岸で、海域には小島が点在する。
- 山:虚空蔵山(こくぞうさん)、高見岳、八幡山、白岳
- 島嶼:瀬戸ノ島、葉島、弁天島
- 半島:大崎半島
- 河川:川棚川、石木川、猪乗川
- 港湾:大村湾、川棚港
隣接市町村
地域
人口
川棚町(に相当する地域)の人口の推移 | |
総務省統計局 国勢調査より |
地名
郷を行政区域とする。大字は設置していない。川棚町では土地改良事業の換地処分などに伴い、境界変更や新郷名・町名の設置が行われている。
住所表記として用いられる郷・町の他に、行政上の単位で、自治会としても用いられる行政区の所属についても併記する。
- 石木郷(いしきごう)
- 行政区: 石木、岩屋(一部)
- 猪乗川内郷(いのりごうちごう)
- 行政区: 猪乗
- 岩屋郷(いわやごう)
- 行政区: 川原、岩屋(大部分)
- 小串郷(おぐしごう)
- 行政区: 東小串、西小串、惣津、大崎(西半)
- 上組郷(かみぐみごう)
- 行政区: 上組
- 五反田郷(ごたんだごう)
- 行政区: 五反田
- 木場郷(こばごう)
- 行政区: 木場
- 下組郷(しもぐみごう)
- 行政区: 下組、国病、平島1-4丁目、新町、宿(西半)
- 白石郷(しろいしごう)
- 行政区: 尾山、東白石、西白石、琴見ヶ丘
- 新谷郷(しんがえごう)
- 行政区: 新谷(大部分)
- 中組郷(なかぐみごう)
- 行政区: 野口、中組、宿(東半)
- 三越郷(みつごえごう)
- 行政区: 三越、大崎(東半)
- 百津郷(ももづごう)
- 行政区: 上百津、下百津、岩立、新百津・若草・旭ヶ丘(大部分)、城山、栄町、数石(一部)
- 行政区: 山手、数石(大部分)、新百津・若草・旭ヶ丘(一部)
- 中山郷(なかやまごう) - 1943年、波佐見町より一部を編入。
- 行政区: 中山
- 栄町(さかえまち) - 1949年、百津郷より分立。
- 行政区: 栄町(大部分)
- 城山町(しろやまちょう) - 1953年、百津郷より分立。
- 行政区: 城山(大部分)
歴史
- 一農漁村としての歴史を歩んでいるが、第二次世界大戦中は川棚海軍工廠が建設され、一時的に人口が急増した。魚雷試験場や特攻隊震洋の訓練施設などもあったことから、現在でも海軍工廠・海軍に関する遺跡や記念碑などが存在する。臨海部の海軍工廠跡地は大手企業の工場が複数誘致されている。
近現代
昭和
- 1958年(昭和33年)- 役場新庁舎が完成(現庁舎)。
- 1972年(昭和47年)- 佐世保地域広域市町村圏組合に加盟。
平成
- 1996年(平成8年)10月 - 町の一部で公共下水道の供用を開始。[1]
- 2001年(平成13年)4月 - 佐世保市より川棚町に合併協議の呼びかけが行われた[2]。
- 2002年(平成14年)
- 3月 - 東彼杵郡任意合併協議会が設置される。
- 8月~9月
- 大村市と東彼杵町との合併案を大村市が可決し、東彼杵町が否決した。
- 東彼杵郡3町での合併案が、該当3町(東彼杵町と川棚町、波佐見町)で可決。
- 2004年(平成16年)
- 3月 - 川棚町が合併協議会の離脱を表明。合併協議会は休止状態になる。
- 7月 - 川棚町が合併協議会に復帰。合併協議会を再開。
- 2005年(平成17年)3月 - 3町での合併を断念。協議会を解散。
- 2007年(平成19年)4月 - 長崎県よりパスポート業務が川棚町に移管され、川棚町民は川棚町役場(本庁)でのパスポートの申請・受け取りができるようになった。[3]
- 2008年(平成20年)4月 - 佐世保市より合併の提案・打診があったが、拒否。
- 2009年(平成21年)
- 3月
- 東彼杵郡合併協議会が住民発議により再び設置。
- 1972年(昭和47年)より加盟していた佐世保地域広域市町村圏組合が解散。
- 6月 - 川棚町、波佐見町が協議会解散を提案、合併が白紙に。
- 8月 - 協議会解散が川棚町、波佐見町で可決。東彼杵町で否決。このように3町で合意にいたらず、協議会は休止状態となったが、実質的な解散となった。
- 3月
行政区域の変遷
- 1814年(文化11年) - 彼杵郡東川棚村と西川棚村が合併して川棚村となる。
- 1871年(明治4年)
- 1878年(明治11年)10月28日 - 郡区町村編制法の長崎県での施行により、川棚村を含む彼杵郡1町20村の区域に行政区画としての東彼杵郡が発足。
- 1889年(明治22年)
- 1934年(昭和9年)11月3日 - 川棚村が町制施行、川棚町となる。
- 1943年(昭和18年)- 彼杵町(現・東彼杵町)小音琴郷の一部を編入。
- 1960年(昭和35年)- 波佐見町中山郷の一部を編入。
- 1962年(昭和37年)- 波佐見町中山郷のうち平野地区の一部を編入し、現在の行政区画となる。
行政
町政
町章
- 川棚の「カ」・「ワ」・「タ」・「ナ」の文字をモチーフに町民の融和・団結を願い、丸く図案化された。
町長
- 現職 - 山口文夫(やまぐちふみお、2010年(平成22年)9月~1期目)
町議会
- 川棚町議会 定数14
組織
庁舎
- 川棚町役場
- 本館
- 別館
- 第2別館
消防
- 佐世保市消防局(佐世保市に委託)
- 東消防署(佐世保市広田1-16-19)
- 東彼出張所(とうひ、大音琴郷187-1)
- 東消防署(佐世保市広田1-16-19)
ごみ処理
- 東彼地区保健福祉組合(東彼杵町・川棚町・波佐見町)
- 事務局(東彼杵町蔵本郷95-1)
- 東彼地区清掃工場(ごみ処理場、川棚町白石郷282)
- 東彼地区環境センター(し尿処理場、東彼杵町蔵本郷95-1)
県政
県議会
- 長崎県議会 東彼杵郡(川棚町・波佐見町と合わせて)選挙区 定数1
県の出先機関
- 長崎県土木部河川課(長崎市)
- 長崎県石木ダム建設事務所(川棚町)
- 県北振興局(佐世保市)
- 管理部、税務部、商工水産部
- 建設部
- ただし農林部・保健部に関しては別。下記参照。
- 県央振興局(諫早市)
- 農林部、保健部(県央保健所)
- 長崎県川棚食肉衛生検査所(川棚町) - 県央保健所の前身である大村保健所から1989年(平成元年)に独立した組織。
警察
国政
衆議院選挙区
国の出先機関
- 町内にはない。
医療
- 国立病院機構長崎川棚医療センター(285床、旧国立療養所川棚病院)
- 東彼杵郡医師会
産業
農業
漁業
工業
- 重工業
商業
- 商店街 - 栄町商店街、江川橋通り商店街
- スーパーマーケット - エレナ、マルキョウ川棚店等。
- 100円ショップ - ダイソー川棚店
- ホームセンター - ユートク川棚店
- レンタル業 - 長崎ビデオプラザ川棚店
- コンビニエンスストア - セブンイレブン(東彼杵川棚店・川棚町倉本橋店)、ローソン(川棚高校前店)、ファミリーマート(川棚百津店、川棚新谷店)、デイリーヤマザキ佐世保川棚店
- 携帯電話ショップ - ドコモショップ、auショップ
商工会
- 東彼商工会[9]
- 2008年(平成20年)に東彼杵郡3町の川棚町商工会、東彼杵町商工会、波佐見町商工会が合併し、東彼商工会となった。
- 川棚町商工会が東彼商工会(本所)
- 東彼杵町商工会、波佐見町商工会はそれぞれ東彼杵支所、波佐見支所となる。
- 2008年(平成20年)に東彼杵郡3町の川棚町商工会、東彼杵町商工会、波佐見町商工会が合併し、東彼商工会となった。
金融
- 銀行
- 郵便局(ゆうちょ銀行)
- 農業協同組合(JAバンク)
- 長崎県央農業協同組合(JAながさき県央)
- 川棚支店
- 他に葬祭センター、旅行センター、給油所、共済・事故相談センター、営農・農機センター、農産物直売所(グリーン東彼新鮮市場)、みかん選果場等を運営している。
- 川棚支店
- 長崎県央農業協同組合(JAながさき県央)
- 漁業協同組合(JFマリンバンク)
- 川棚漁協があるが、信用事業(JFマリンバンクが行う貯金・貸出・為替等の金融業務)は行っていない。
教育
高等学校
中学校
町立
- 川棚中学校(中組郷1370番地3)
小学校
町立
幼稚園
私立
- みのり幼稚園(上組郷1587番地)
- 川棚純心こども園(城山町38番地)
保育所
認可(町立)
- 小串保育所(小串郷944番地1)
認可(私立)
- 茨木保育園(いばらき、城山町38番地)
- 川棚みのり保育園(上組郷1587番地38)
- みつば乳児保育園(下組郷24番地4)
- サルビア保育園(小音琴郷465番地65)
特別支援学校
文化・スポーツ施設
- 総合文化センター(中組郷1506、町役場のそば)
- 柔道場・剣道場(中組郷1,533番地1)
- 勤労者体育センター(下組郷344-1)
- 体育室、卓球場、会議室
- 中央公園内施設 - 野球広場、テニスコート(下組郷338)
交通
鉄道
バス路線
一般路線バス
道路
一般国道
県道
主要地方道
名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事
自然・景色
温泉、宿泊
- 川棚大崎温泉しおさいの湯
- 国民宿舎 くじゃく荘
海水浴場
- 大崎海水浴場
戦争遺跡
その他
イベント(祭り)
- 5月 - くじゃく祭り(大崎くじゃく園 風の広場)
- 7月 - 祇園祭(下組地区~平島地区)
- 8月 - かわたな夏まつり(お盆あたり、平島地区・川棚町漁港で開催)、かわたな“かっちぇて[12]YOSAKOI祭り”[13] (8月末開催)
- 10月 - おくんち(石木地区、川棚八幡神社)、木場棚田だんだんまつり(木場郷公民館 棚田周辺)、川棚大崎わいわい祭り(大崎自然公園 大崎海水浴場駐車場)
- 11月 - 第30回大村湾鯛釣り大会(大村湾内での大会。西海橋からは出られない。)
- 12月 - 川棚駅前ステーションツリー点灯式(第1日曜日 東彼商工会青年部川棚支部主催)
- 2月 - 大崎ロードレース大会(大崎半島~小串郷駅)
- 3月 - 第45回川棚町駅伝大会(川棚町内)、虚空蔵山登山会(虚空蔵山)
著名な出身者
- 朝永三十郎(京都大学名誉教授、哲学者ノーベル物理学賞受賞者の朝永振一郎の父)(1871~1951)
- 朝永正三(京都大学機械工学科初代教授、哲学者朝永三十郎の兄)
- 岩松了(俳優、作家、劇作家、演出家、映画監督)
- 桜子(コメディパフォーマー)
- 百武義成(サッカー選手)
- 尾崎雄二(競艇選手、元サッカー選手)
その他
ローカルヒーロー
- 2008年(平成20年)、東彼商工会川棚支部青年部の力を借り、ローカルヒーローの「かわたな戦隊クジャクマン」[14]が作られた。
- 2012年(平成24年)、「かわたな戦隊クジャクマンZ」へ、ヴァージョンアップ。
脚注
- ↑ 広報かわたな2011年(平成23年)4月号 (PDF)- 川棚町ウェブサイト
- ↑ 他に西彼町、西海町 (長崎県)、大島町 (長崎県)、崎戸町、吉井町 (長崎県)、世知原町、宇久町、小値賀町、佐々町、小佐々町、波佐見町、東彼杵町の12町に同様の合併協議が呼びかけられた
- ↑ 原則、他の窓口では手続きができない。詳しくはパスポートの手続きについて(川棚町ウェブサイト)、長崎県パスポートインフォメーション(長崎県ウェブサイト)を参考にされたい。
- ↑ 2014年(平成26年)長崎がんばらんば国体。
- ↑ 1978年(昭和53年)に長崎日本ハム株式会社として設立。2010年(平成20年)10月の合併により、日本ハムファクトリー株式会社長崎工場と社名変更した。「シャウエッセン」・「森の薫り」等の商品を加工生産している。詳しくは長崎工場紹介 (日本ハムウェブサイト)を参考にされたい。
- ↑ 本社は青森県上北郡。日本フードパッカー株式会社ウェブサイト
- ↑ コバレントマテリアル長崎(株)(コバレントマテリアルウェブサイト)
- ↑ 本社は福岡市。株式会社ディーシー -
- ↑ ひがしかれネット(東彼商工会)ウェブサイト
- ↑ 15~35歳の勤労者が、余暇を利用して趣味や特技を深め、多くの仲間と交流する場を提供する施設
- ↑ 総合文化センター平面図 - 川棚町ウェブサイト
- ↑ 「参加させて、仲間に入れて」という意味の方言。「かてて」と言ったりもする。「加えて」から来ている。
- ↑ 2009年(平成21年)より始まった。実行委員会ウェブサイト
- ↑ 川棚町観光ガイド 地元キャラクター - 川棚町ウェブサイト
参考文献
- 角川日本地名大辞典 42 長崎県
関連項目
外部リンク
典拠レコード: