山鹿市
提供: miniwiki
山鹿市(やまがし)は、熊本県の北部に位置する市である。山鹿温泉や山鹿灯籠まつりで知られる。
Contents
地理
熊本県の北部の内陸部、熊本市から北側へ約30km、福岡市から南南東へ約90kmの場所に位置する。市の北部から北東部にかけて福岡県と接しており、市の東端部ではわずかに大分県と接している。中央部よりやや南寄りにある中心市街地から南部(旧菊鹿町)にかけては盆地となっている。市北部から北東部の県境付近は九州山地の一角を占めており、北部(旧鹿北町)の福岡県との県境には姫御前岳(596m)、北東部(旧菊鹿町)の福岡県・大分県との県境付近には国見山(1018m)、八方ヶ岳(1052m)といった山々がそびえる。河川としては、菊池川が中心部を流れる。
隣接する自治体・行政区
熊本県
地名
平成の大合併で合併した地区は、旧町名を大字の前に冠している。
- 宗方(旧山鹿町)
- 山鹿(旧山鹿町)
- 石(旧八幡村)
- 熊入町(旧八幡村、市制時に熊入より改称)
- 下吉田(旧八幡村)
- 杉(旧八幡村)
- 名塚(旧八幡村)
- 小坂(旧三岳村)
- 津留(旧三岳村)
- 寺島(旧三岳村)
- 上吉田(旧三玉村)
- 蒲生(旧三玉村)
- 久原(旧三玉村)
- 麻生野(旧川辺村)
- 椿井(旧川辺村)
- 鍋田(旧川辺村)
- 西牧(旧川辺村)
- 保多田(旧川辺村)
- 方保田(旧大道村)
- 古閑(旧大道村)
- 中(旧大道村)
- 藤井(旧大道村)
- 小群(旧平小城村)
- 城(旧平小城村)
- 平山(旧平小城村)
- 小原(旧米田村)
- 坂田(旧米田村)
- 志々岐(旧米田村)
- 長坂(旧米田村)
- 南島(旧米田村)
- 泉町(旧1964年、山鹿より発足)
- 大橋通(旧1964年、山鹿・宗方より発足)
- 昭和町(旧1964年、山鹿・宗方より発足)
- 新町(旧1964年、山鹿・宗方より発足)
- 中央通(旧1964年、山鹿・宗方より発足)
- 川端町(旧1974年、山鹿・宗方より発足)
- 宗方通(旧1974年、宗方より発足)
- 鹿校通1丁目~4丁目(旧古閑・中より発足)
- 鹿北町
- 椎持(旧岳間村)
- 多久(旧岳間村)
- 芋生(旧広見村)
- 四丁(旧広見村)
- 岩野(旧岩野村)
- 菊鹿町
- 阿佐古(旧城北村)
- 池永(旧城北村)
- 木野(旧城北村)
- 松尾(旧城北村)
- 宮原(旧城北村)
- 米原(旧城北村)
- 相良(旧内田村)
- 上内田(旧内田村)
- 矢谷(旧内田村)
- 山内(旧内田村)
- 太田(旧六郷村)
- 上永野(旧六郷村)
- 五郎丸(旧六郷村)
- 下内田(旧六郷村)
- 下永野(旧六郷村)
- 長(旧六郷村)
- 鹿本町
- 来民(旧来民町)
- 御宇田(旧来民町)
- 石渕(旧稲田村)
- 小島(旧稲田村)
- 下高橋(旧稲田村)
- 庄(旧稲田村)
- 高橋(旧稲田村)
- 津袋(旧稲田村)
- 梶屋(旧中富村)
- 小柳(旧中富村)
- 下分田(旧中富村)
- 中川(旧中富村)
- 中富(旧中富村)
- 中分田(旧中富村)
- 分田(旧中富村)
- 鹿央町
- 梅木谷(旧山内村)
- 大浦(旧山内村)
- 北谷(旧山内村)
- 霜野(旧山内村)
- 中浦(旧山内村)
- 仁王堂(旧山内村)
- 千田(旧千田村)
- 広(旧千田村)
- 持松(旧千田村)
- 合里(旧米野岳村)
- 岩原(旧米野岳村)
歴史
中世以前
- 景行天皇の時代 - 山鹿灯籠の創始にまつわる伝説がある
- 古墳時代 - 市内には5世紀~7世紀のものとみられる古墳が点在し、この時代に人々が住み着いていたことがわかる。
- 8世紀前半 - 「筑後風土記」に「肥後国山鹿郡荒爪山」との表現がみられる。これが「山鹿」の名の初出とされる。
- 12世紀中頃 - 山鹿温泉の発見により、温泉町としての性格を帯びる。
- 中世 - 菊池氏が地域一帯を支配するが、菊池氏の没落後、めまぐるしく変動する。
- 1587年 - 肥後の国衆一揆により戦乱に巻き込まれる。
- 物資の集散地として発展
- 中世期の山鹿は、各地の集落の産物の集散地域として、菊地川の港を有する市場と湯の町とが結びついた。今日に至る山鹿市(旧市)の骨格はおおむねこの時代に形成された。
近世
- 18世紀 - 山鹿大橋(現在の国道の橋とは別)の完成により温泉地としてさらに賑わった。この頃、特産物である山鹿傘製作なども盛んになった。1763年の「山鹿湯町絵図」には町屋、寺院、茶屋等合わせて約500戸が描かれており、当時の繁栄ぶりがわかる。
近現代
- 明治時代~戦前
明治以降、各種行政機関が立地し「地方行政の中心」としての位置づけが強まった。中心街には「さくら湯」が設置されるとともに、参勤交代路が国道3号となった。山鹿温泉大改築、山鹿鉄道の創立、八千代座の建築の3つを総称して山鹿の「明治の三大改革」とされる。
- 1870年(明治3年) - 温泉の大改築
- 1877年(明治10年) - 西南戦争において薩摩軍が山鹿市中心部(旧山鹿ホテル跡)に陣を構える(西南の役 山鹿口の戦い)
- 1896年(明治29年) - 山鹿鉄道株式会社創立[1]山鹿-植木間の鉄道敷設免許状が下付されるが[2]、1898年に会社解散[3]
- 1908年(明治41年) - 電話が通じる。熊本市に次いで熊本県内2番目であり、当時、遠方との連絡を要し財力も有した商家が多かったことがわかる。
- 1911年(明治44年) - 八千代座の開場
- 1923年(大正12年) - 鹿本鉄道(のちの山鹿温泉鉄道)が開通
- 太平洋戦争中 - 戦災も受けずに済んだことから、街の構造が現在に受け継がれている。
- 戦後
- 1960年(昭和35年) - 山鹿温泉鉄道休止(5年後の1965年に正式廃止)
- 1975年(昭和50年) - 中心部の再開発により共同湯「さくら湯」取り壊し(破風のみ残存)
行政体の変遷
- 1954年4月1日
- 1955年4月1日
- 1955年7月1日 【新設合併】米野岳村・千田村・山内村⇒鹿央村
- 1963年12月1日 【町制施行】鹿北村⇒鹿北町
- 1965年10月1日 【町制施行】菊鹿村⇒菊鹿町
- 1965年11月1日 【町制施行】鹿央村⇒鹿央町
- 2005年1月15日 【新設合併】山鹿市、鹿本郡鹿央町・鹿北町・鹿本町・菊鹿町⇒山鹿市
産業
- 市内総生産 1,681億円(2004年度)
特産品
- 山鹿灯籠
- 来民の渋うちわ
- 鹿北茶
- 栗(山鹿和栗)
山鹿市に本社を置く主な企業
山鹿市に拠点を置く企業
行政
市役所
- 市長:中嶋憲正
- 市議会議員 20人
- 本庁・山鹿市役所(旧山鹿市役所)
- 鹿北市民センター(旧鹿北町役場)
- 菊鹿市民センター(旧菊鹿町役場)
- 鹿本市民センター(旧鹿本町役場)
- 鹿央市民センター(旧鹿央町役場)
国の機関
県の機関
地域
人口
山鹿市(に相当する地域)の人口の推移 | |
総務省統計局 国勢調査より |
教育
高等学校
中学校
- 市立
小学校
太字の学校は制服が存在している。
- 市立15校
交通
空港
鉄道
本市に鉄道路線は走っていない。最寄り駅はJR九州九州新幹線新玉名駅、あるいは在来線であれば、JR九州鹿児島本線植木駅および鹿児島本線玉名駅。
路線バス
国道3号沿いにバスターミナル「山鹿バスの駅」があり、市内外のバスのほとんどが集まる。
- 一般路線バス
- 高速バス
- 山鹿市あいのりタクシー - 予約制乗合タクシー(事前登録等が不要で誰でも利用可能)。旧菊鹿町域で「菊鹿あんず号」、旧鹿央町域で「鹿央キンカン号」、旧鹿北町域で「鹿北たけんこ号」、旧山鹿市・鹿本町域で「山鹿チヨマツ号」が運行されている。
道路
国道3号が市街を南北に縦貫している。旧山鹿市内中心部で国道325号及び国道443号と接する。九州自動車道が市の西部を通っているが、市内にインターチェンジは無い(最寄りインターチェンジは菊水インターチェンジもしくは植木インターチェンジ)。
- 一般国道
- 主要地方道
- 一般県道
- 熊本県道119号植木山鹿線
- 熊本県道127号岩野黒木線
- 熊本県道194号和仁菊水線
- 熊本県道195号和仁山鹿線
- 熊本県道196号鹿本松尾線
- 熊本県道197号津留鹿本線
- 熊本県道198号田底鹿本線
- 熊本県道200号畑中山鹿線
- 熊本県道315号竈門菰田山鹿線
廃止された公共交通機関
- 鉄道路線としては植木駅との間に山鹿温泉鉄道(鹿本鉄道)が走っていたが、度重なる災害から経営不振に陥り、1960年に休止後、5年後の1965年に正式に廃止された。
- 以下は山鹿市内から撤退したバス事業者。
- 西日本鉄道(西鉄バス) - かつて久留米市・八女市と山鹿市を結ぶ路線や、旧鹿北町中心部と岳間地区を結ぶ路線を運行していた。2003年3月31日限りで山鹿市内路線が全廃された。
- JR九州バス - 国鉄バスから引き継いだ山鹿線を運行していたが、2006年2月28日限りで廃止。産交バスに移管された(当初は瀬高駅 - 山鹿温泉間は産交バス、山鹿温泉 - 肥後大津駅間は産交バスと熊本電気鉄道の共同運行だったが、2009年10月1日に瀬高駅 - 南関上町間が廃止、2011年10月1日に熊本電気鉄道が撤退して現在に至る)。
- 熊本電気鉄道(熊本電鉄バス) - かつて山鹿市内に多くの路線を運行していたが、2018年3月31日限りで合志市(辻久保)と山鹿バスセンターを結ぶ路線が廃止され山鹿市内から撤退した。
- かつて福岡市中心部と山鹿市中心部を結ぶ高速バスが運行されたことがあったが、いずれも休止・廃止・運行終了となり現在は運行されていない。現在、山鹿市内に停車する高速バスは上記のように鹿央バスストップに停車する「ひのくに号」のみとなっている。
- やまが市街地循環バス - コミュニティバス。2014年9月30日限りで廃止。
山鹿市に本拠地を置くスポーツチーム
- オムロンピンディーズ(女子ハンドボール)
観光スポット・祭事
観光スポット
- 六湯郷(ろくとうきょう)
- 八千代座(公式サイト)
- 大宮神社
- 内田八幡宮
- 相良のアイラトビカズラ(国の特別天然記念物)
- 相良寺(相良観音)
- 鞠智城
- 日渡城跡
- 県立装飾古墳館
- 山鹿市立博物館
- チブサン古墳
- 隈部館跡
- 宝篋印塔
- あんずの丘
- 矢谷渓谷
祭り・イベント
山鹿市出身の有名人
- 清浦奎吾 - 政治家 ※旧鹿本町出身
- 松野鶴平 - 政治家 ※旧菊鹿町出身
- 松野頼三 - 政治家 ※旧菊鹿町出身
- 松野頼久 - 政治家 ※旧菊鹿町出身
- 三浦八水 - 政治家
- 三浦一水 - 政治家
- 蒲島郁夫 - 政治家、元東京大学教授(政治過程論) ※旧鹿本町出身
- 荒木俊馬 - 宇宙物理学者、京都産業大学創設者 ※旧鹿本町出身
- 松尾敬宇 - 海軍軍人
- 森清勇 - 元陸上自衛官
- 中村光至 - 小説家
- 平川虎臣 - 小説家 ※旧菊鹿町出身
- 古川春秋 - 小説家
- 冬川亘 - 翻訳家 ※旧鹿本町出身
- 高橋廣湖 - 日本画家
- 浦田正夫 - 日本画家
- 富田至誠 - 洋画家 ※旧鹿本町出身
- 緒方秀美 - 写真家
- 大津皓一 - 脚本家、放送作家
- 波多野貴文 - 演出家、映画監督
- 池田史 - フリーアナウンサー。元福岡放送アナウンサー
- 上月晃 - 女優、元宝塚歌劇団星組男役トップスター
- 真條まから - 元宝塚歌劇団男役
- 三遊亭ふう丈 - 落語家
- 市川歌志 - 漫才師「市川歌志・泰子」
- 田代彩華 - ローカルタレント ※旧菊鹿町出身
- COOLON - ヒップホップグループ
- 江藤愼一 - 元プロ野球選手
- 原田末記 - 元プロ野球選手
- 宮崎光平 - サッカー選手
- 千代白鵬大樹 - 元大相撲力士
- 稲葉大樹 - プロレスラー
- 青木まゆみ - 元水泳選手。1972年のミュンヘンオリンピック(100mバタフライ)で世界新記録を作り金メダル ※旧菊鹿町出身
- 池上洋二郎 - 元陸上選手、現競輪選手
- 帆足長秋 - 国学者、神職
- 戸次貞雄(べつき さだお) - 宗教家。「日本敬神崇祖自修団」創設者
ゆかりある人物
架空の人物
- 南総サトミ - 派遣社員。『NISSAN あ、安部礼司〜BEYOND THE AVERAGE』
山鹿市が舞台となった作品
- ウルトラマンティガ(第43話「地の鮫」… 不動岩・岩原横穴墓が登場)-1997年
- オードリー(NHK連続テレビ小説)-2000-2001年
- 裸の大将放浪記『裸の大将 火の国・熊本編〜女心が噴火するので〜』-2009年
- 浅見光彦シリーズ 菊池伝説殺人事件 -2011年
脚注
- ↑ 『日本全国諸会社役員録. 明治30年』(国立国会図書館デジタルコレクション)
- ↑ 『鉄道局年報. 明治29年度』(国立国会図書館デジタルコレクション)
- ↑ 『鉄道局年報. 明治31年度』(国立国会図書館デジタルコレクション)
外部リンク
典拠レコード: