山陽電気鉄道本線

提供: miniwiki
移動先:案内検索


本線(ほんせん)は、兵庫県神戸市長田区西代駅から兵庫県姫路市山陽姫路駅までを結ぶ山陽電気鉄道鉄道路線である。

神戸と明石・姫路間の都市間輸送を行っている。西日本旅客鉄道(JR西日本)の山陽本線JR神戸線)とは全線で、特に山陽須磨駅 - 山陽明石駅間では完全に並行しており競合状態にある。

路線データ

  • 路線距離:54.7km
  • 軌間:1435mm(標準軌
  • 駅数:43駅(起終点駅含む)
  • 複線区間:全線複線
  • 電化区間:全線電化(直流1500V)
  • 閉塞方式:自動閉塞式
  • 運行管理システム:SANTICS(サンティクス:Sanyo Traffic and Information Control System)
  • 最高速度
    • 山陽明石駅 - 山陽姫路駅間:110km/h
    • 舞子公園駅 - 山陽明石駅間:105km/h
    • 西代駅 - 舞子公園駅間:95km/h

運行形態

普通列車と速達列車の組み合わせで構成されている。全長50km超に及ぶ路線ではあるものの、他の私鉄によく見られるような地域ごとの運転本数のばらつきがほとんどなく、日中ではほぼ全線にわたり特急・普通ともに1時間あたり4本のパターンダイヤが組まれている(ただし板宿駅以東では直通特急に停車駅の差異が生じるほか、普通列車が1時間あたり2本、山陽線内各駅停車となる阪神特急への接続による代替となるなど、若干の崩れが生じる)。

速達列車は、阪神梅田駅 - 山陽姫路駅間に運転されている直通特急が主体で、全列車が阪神本線に直通する。また、朝と深夜には特急S特急が運転されている。速達列車のうち直通特急と(山陽)特急は6両編成、S特急は4両編成、普通列車は4両編成または3両編成で運転される。

普通列車は、山陽電鉄から神戸高速線西代駅 - 阪急神戸三宮駅阪神元町駅間)を経て阪急方面は阪急神戸三宮駅まで、阪神方面は阪神神戸三宮駅まで乗り入れる列車が運転されている。また、相互乗り入れを行っている阪神電鉄の車両も直通特急のほかに阪神線内特急として当線の須磨浦公園駅まで乗り入れる列車が運転されている。阪神からの乗り入れ列車は直通特急をのぞき神戸三宮駅以西の神戸高速線・山陽電鉄線内は各駅に停車する。

1998年2月までは、山陽電鉄の列車が阪急神戸本線六甲駅まで、阪急電鉄の列車が当線の須磨浦公園駅まで乗り入れていたが、阪神電鉄との直通特急運転開始にあわせて乗り入れを中止している。また、かつては普通・特急も阪神大石駅まで乗り入れていたが直通特急の運用開始に伴い営業運転は廃止された。ただし阪神神戸三宮行の列車は一部をのぞき、大石駅まで回送され折り返しが行われる。

2009年3月20日に開通した阪神なんば線によって、これまで神戸高速鉄道を介しての阪神・阪急に加え近畿日本鉄道(近鉄)ともつながった。近鉄線と直通する定期列車はないが、2013年・2014年に近鉄奈良駅 - 山陽姫路駅間直通のイベント列車が運転されたことがある[1][2][3][4]

運行本数

日中1時間あたりの運行本数は以下のようになっている。

日中の運行パターン
駅名

種別
神戸高速線直通 西代 山陽須磨 須磨浦公園 山陽姫路
運行本数 直通特急 阪神梅田 2本
直通特急 ←阪神梅田 2本
特急 ←阪神梅田 2本  
普通 阪急神戸三宮 2本
  2本

(黄色の直通特急は神戸三宮 - 板宿間各駅停車)

列車種別

阪神電鉄からの乗り入れ列車は「阪神本線」を参照。現行の停車駅は「駅一覧」の節も参照。以下で過去の運行形態や列車の変遷の説明中に阪急三宮・阪神三宮とあるのは現在の神戸三宮である。

直通特急

運行形態の項で記したとおり、終日、阪神梅田駅 - 山陽姫路駅間(早朝・深夜に一部区間運転あり)で運転されている。山陽電鉄線内では昼間時15分間隔での運転。詳細は「直通特急」の項を参照のこと。

特急(山陽特急)

山陽電鉄線内の停車駅パターンは直通特急とほぼ同一で運転されている。かつては阪神本線内は各駅停車となり、大石駅発着として終日運転されていたが、直通特急の増発により、この種別としての運転は激減している。現在は早朝・深夜に東二見駅 - 山陽姫路駅間で運転されており、事実上、東二見車庫への入出庫を兼ねた種別となっている。

現在の特急のルーツは戦後1949年4月15日に兵庫駅 - 姫路駅間で運転を再開した2代目特急で(1968年以前は兵庫駅が神戸側のターミナルであった)、設定当初の途中停車駅は戦前と同様長田駅(現・高速長田駅)・明石駅・飾磨駅のわずか3駅のみであった。それでも当時は兵庫駅 - 姫路駅間を約75分と、停車駅が9駅追加された現在より約20分も遅く走っていた(現在は新開地駅 - 姫路駅間を12駅停車、約55分で走っている)。その後、車両の高性能化や種別整理に合わせて停車駅の追加と所要時間の短縮が幾度となく繰り返され、現在に至っている。直通特急の設定直前は大開駅西元町駅花隈駅(当時は阪急方面にも特急列車があった)・阪神西灘駅は通過であったが、以降は高速長田駅以東が各駅停車となった。

早朝の平日下りと深夜の上りのそれぞれ1本ずつ、東二見駅 - 山陽姫路駅間を阪神の車両で運行する山陽特急が存在する。2006年10月改正でいったん廃止されたが、2012年3月改正で復活した。2006年10月改正までは阪神電鉄の車両には「特急 東二見」表示がなく、東二見駅 - 山陽姫路駅間のみの運行ではあるが「直通特急 東二見」表示を出して運行していたが、2012年3月改正にて阪神の車両にも「特急 東二見」・「特急 姫路」表示が整備されている。

さらに、1991年4月改正までは夜間に阪急神戸三宮発高砂行きの特急(東二見駅からは各駅停車)が運行されていたが、この改正でS特急となった(現在は阪急神戸三宮発はすべて普通車)。

2009年3月20日のダイヤ改正より月見山駅が直通特急および特急の停車駅となった。また現行の黄色の種別幕を掲げた直通特急は阪神三宮駅 - 山陽須磨駅間が各駅停車となった(2016年3月19日改正にて各駅停車区間を阪神神戸三宮駅 - 板宿駅に短縮)。一方、土休日夜間の山陽特急が種別幕黄色の直通特急に置き換えられたため、山陽特急としての運転は下りは高速神戸駅以西、上りは東二見駅以西に限定され、阪神三宮駅発着は消滅した。この時点で東二見駅以東で残存した山陽特急は、早朝の高速神戸発山陽姫路行き1本のみで、これは大開駅へ停車しながらも、西代駅・東須磨駅・須磨寺駅を通過する唯一の列車となったが、この列車も2016年3月19日改正にて西代駅が停車駅に追加されたことで、高速神戸始発の種別幕黄色の直通特急に置き換えられ、山陽特急としての運転は東二見駅 - 山陽姫路駅間のみとなった。

特急(阪神特急)

阪神梅田駅 - 須磨浦公園駅(一部は東須磨駅、須磨駅)間で運転される。本線内は各駅に停車し、基本的に山陽須磨駅で山陽姫路駅 - 山陽須磨駅間運転の普通と接続する。

本線に乗り入れる阪神特急は、深夜の須磨行きを除いて阪神車での運行であったが、2016年3月19日のダイヤ改正の前日より、須磨行きの列車が阪神の車両に変更されたほか、阪神梅田駅 - 須磨浦公園駅間を山陽の車両で運行する阪神特急が新たに設定された。このほかにも、ダイヤ乱れ時には山陽車による代走が行われることがある。また送り込みなどの関係で、阪神神戸三宮駅 - 東須磨駅・須磨浦公園駅間の列車も設定されている。駅の案内では下りは神戸高速線内も含め全区間「普通」で案内される。上りは「特急」で案内されるが、阪神神戸三宮行きに限り「普通」で案内される。

S特急

直通特急・特急より停車駅の多い列車で、下りは深夜に阪神神戸三宮発(土休日の1本は高速神戸発)山陽姫路行きが、上りは朝に高砂発阪神神戸三宮行き(土休日は東二見発阪急神戸三宮行きも)が運転される。1991年4月7日ダイヤ改正で朝ラッシュ時の通勤特急と夜間に運転されていた東二見駅 - 高砂間の各駅に停車する下り高砂行き特急を統合する形で登場した。特急と比べて停車駅数での格差が大きく、実質的に他社の私鉄における「急行」(または「準特急」)に相当する種別ではあるが、「急行」を名乗らず「特急」の一種とされている理由は前身の「通勤特急」が設定された背景や、過去に運転されていた急行がS特急とは異なる性格の列車であり、なおかつその急行もあくまで運転休止中であることによるものと考えられる(過去に運転されていた急行については急行の節にて後述)。なおS特急の「S」は「Service」「Smart」「Speedy」「Short」等の英単語頭文字から採られたもので、一般公募により付けられた。

停車駅は通勤特急時代から同じであったが、1998年2月15日からは 月見山駅が加わった。2006年10月28日のダイヤ改正で高砂行きだった深夜の下り列車が山陽姫路行きに延長、土休日朝に上り列車の設定が行われ、停車駅に西代駅が加わる代わりに神戸高速線(阪神線方面)の西元町駅が通過となった。2009年3月20日のダイヤ改正で、阪急三宮発着の列車が廃止となった。2016年3月19日のダイヤ改正で山陽須磨行きは消滅、土休日上り1本のみ阪急神戸三宮着が再設定された。また、平日の山陽姫路発が消滅したことで高砂以西は下りのみの運転になった。以前には大塩駅を始発駅とする列車もあった。

なお、西元町駅と舞子公園駅は、S特急が通過し、直通特急(西元町駅は一部のみ)・特急が停車するため千鳥停車となる。字幕は緑色に白抜きで表示されるが、フォントは他の種別・行き先のように丸ゴシックではなく、オリジナルの書体となっている。側面は編成によって異なり、種別のみ表示している編成がほとんどだが、一部は種別・行先を表示する編成もある。その場合、字幕式は種別がS特、LED式はS特急と表示する(例、阪神神戸三宮行きS特急→(字幕式)S特 阪神神戸三宮、(LED式)S特急 阪神神戸三宮)。字幕式は3000系列の一部、LED式は5000Fのみ。

駅でのLED発車標の表示では、阪急三宮駅に乗り入れていた時は赤地に白抜き文字(阪急特急と同じ)での表示、神戸高速線では「S」のみ緑文字で「特急」は赤文字、山陽電鉄線内では3色LED表示では緑文字で、フルカラー表示では緑地に白抜き文字で表示される。

普通

各駅に停車する種別。ほぼ終日、阪急神戸三宮駅 - 山陽姫路駅間で運転されている。過去には山陽姫路駅から網干線直通も運行されていた。平日昼間時は1時間あたり山陽須磨駅発着が2本、阪急神戸三宮駅発着が2本交互に運転されており、山陽須磨駅 - 山陽姫路駅間では15分間隔となっている。ただし土休日の一部列車は阪急神戸三宮発着の代わりに阪神神戸三宮発着となる。阪神神戸三宮駅発着の列車は折り返しの都合で大石駅まで回送されている。1998年までは阪急六甲駅まで、2001年までは大石駅まで定期運転を行っていた。また、朝・夕に神戸高速線内での折り返し列車として高速神戸・新開地発着列車も運転され、夜間は上りが新開地行き、下りが高速神戸発が主体となる。近年では利用客減の影響からか、3両編成での運用が増えてきている。直通特急が運転される前は阪神西灘駅は通過の時期があった。これは山陽の車両が阪神の普通用車両(いわゆるジェットカー)と比べて加速度が低いため通過駅を設定することでダイヤ調整を図ることが理由として挙げられる。

昼間時間帯は阪急神戸三宮駅を始発駅とする列車の場合、高速神戸駅で阪神線からの普通列車のほか、土休日の一部をのぞいて西元町駅・大開駅通過の直通特急からの接続を受ける。阪急神戸三宮行きは霞ヶ丘駅での待避の後、新開地で新開地始発の阪急特急に接続する。山陽須磨駅が始終着の場合は山陽須磨駅にて、須磨浦公園駅折り返しの阪神特急からの接続を受ける。

2016年3月17日まで、深夜の阪神梅田駅23時20分発須磨行き阪神特急は直通特急用の山陽車で運行される関係上、高速神戸での乗務員交代の際に、方向幕を「普通・須磨」にて運行された。なお山陽須磨駅到着後は東須磨駅まで回送され、翌日朝5時18分発新開地行き普通列車として運行するため、唯一6両編成で運行する普通列車でもあった。なお、ダイヤ乱れ時には阪神の車両で代走することがあった。18日より、当該列車は阪神の車両に変更されたほか、19日のダイヤ改正後は先述の阪神特急のうち、阪神神戸三宮駅 - 東須磨駅・須磨浦公園駅間の列車が「普通」に変更された。これらは普通用車両(いわゆるジェットカー)ではなく急行系車両(いわゆる赤胴車)の6両編成で運行される。

その他にも、東須磨・山陽須磨・山陽明石・霞ヶ丘・東二見・高砂・飾磨発着の列車も設定されている。

2006年10月28日のダイヤ改正で昼間時の阪急三宮駅発着が再開されたが、逆に2009年3月20日のダイヤ改正では西元町駅・大開駅停車の直通特急が阪神三宮駅 - 山陽須磨駅間の各駅に停車するようになったため、平日昼間の4本中2本また土曜休日の昼間時の一部が山陽須磨駅での折り返し運転になり、日中に神戸高速線内まで運転される列車は阪急三宮駅発着のみに、また平日夕ラッシュ時の一部は阪神梅田発の特急(山陽電鉄本線内は各駅に停車)の須磨浦公園行きまたは東須磨行きに置き換え(これは阪神側の平日夕ラッシュ時の運転間隔を12分から10分に変更するため)となった。また山陽須磨駅・山陽明石駅での待避がなくなり、霞ヶ丘駅で通過待ちとなる。またこのダイヤ改正で平日の下りに1本だけ明石行きの列車が新設された(明石駅到着後は東二見駅まで回送)。

なお、駅構内・車内での案内は長らく「普通車」とされている。ただし、阪急神戸三宮・阪神神戸三宮・元町の各駅では、自動放送においては乗り入れ先の普通列車と区別せず「各駅停車」と呼称する。また、阪急神戸三宮のLED発車標では単に「普通」と表記しているが、阪神神戸三宮駅・元町駅のLED発車標は白地に赤文字で「山陽普通」と表記して阪神普通と区別している。

一部の上り列車は東二見駅で車両交換を行う。当該列車は、駅で配布の時刻表に※印がつけられている。

休止中の種別

急行

主要集落最寄駅に停車する種別であったが、沿線の人口増で各駅の利用者数に大きな格差がなくなり、主要駅に停車する特急と各駅に停車する普通の組合せによる連携ダイヤに吸収される形で縮小され、1984年より運転されなくなっている。

最末期の停車駅は姫路・飾磨・妻鹿・白浜の宮・大塩・荒井・高砂・別府・東二見・藤江・西新町・明石・西舞子・垂水・須磨以東各駅であった。

種別表示幕は白地に赤文字で「=急=」と表記されているのが特徴だった。なお、2009年3月以降のダイヤにおいては、ラッシュ時間帯のB直特の停車パターンがこれに近いものとなっている。

過去に存在した種別

直通

1946年4月改正(戦後初のダイヤ改正)で設定された種別。

1948年に全線の架線電圧が1500Vに統一されるまでは、普通列車は電鉄明石駅 - 電鉄兵庫駅間の運行で、明石以西から神戸方面に文字通り「直通」する種別だった。明石以西は「直通」しかなかったため各駅に停車していたが、明石駅以東は西舞子駅・電鉄垂水駅・電鉄須磨駅・西代駅・長田駅のみ停車していた。

1948年4月改正(明石以東の1500V昇圧に伴うダイヤ改正)で、急行と入れ替わる形で消滅した。

朝ラッシュ時の特急・通勤特急

1961年10月改正では、朝ラッシュ時に上りのみ山陽須磨以東各駅停車の特急が設定された。現在のS特急のルーツ。

運行区間は当初東二見駅 - 電鉄兵庫駅間であった。設定当初の停車駅は電鉄明石駅・電鉄須磨駅(当時の特急は舞子公園駅・垂水駅・板宿駅には停車していなかった)と電鉄須磨駅以東の各駅で、電鉄須磨駅で種別を「普通」に変えて運行していた。1968年4月の神戸高速鉄道乗り入れに伴うダイヤ改正で阪神大石駅までの運行となり、同時に垂水駅が停車駅に加えられた。

1984年3月改正では阪神方面への乗り入れがなくなり、代わりに阪急三宮駅まで乗り入れることとなった。同時に東二見駅始発から高砂駅始発に変更され、停車駅も大幅に変更されて高砂駅 - 東二見駅間各駅停車、東二見駅以東は電鉄明石駅・電鉄垂水駅・電鉄須磨駅・高速長田駅以東の各駅に停車という形になった。

1987年12月改正で、停車駅に藤江・霞ヶ丘・滝の茶屋を追加して「通勤特急」に発展的解消を遂げた。この改正では板宿駅が停車駅に加えられ、阪神方面への乗り入れが3年ぶりに復活し、阪急六甲駅・阪神大石駅 - 高砂駅間の運行となった。

1991年4月改正で「高砂行き特急」と統合され「S特急」となった。

高砂行き特急

夜間に下り1本のみ運行されていた特急列車で、東二見駅 - 高砂駅間を各駅停車として運転された。列車種別は特急列車であったが、旅客案内では専ら「高砂行き特急」とされており、時刻表への記載、案内放送など「高砂行き特急」として区別されていた。車両の側面案内装置ではコマ数の関係から[特急|     ]や[特    急]という表示が用いられたのが特徴であった。

1991年4月改正でS特急へ統合される形で消滅した。

大晦日終夜運転

例年、大みそかの終夜運転は須磨浦公園駅 - 阪急神戸三宮駅のみで実施され、それ以外の区間では行わない。ただし例外として、2000年 - 2001年にかけては東二見駅まで実施した。

歴史

明石駅以東は兵庫電気軌道、以西は神戸姫路電気鉄道により開業し、電力会社宇治川電気の下で合併して直通運転を開始した。

この時、元兵庫電気軌道の路線は軌道法で建設された軌道線であり架線電圧は600V、元神戸姫路電気鉄道の路線は当初から地方鉄道法で建設され架線電圧は1500V(大阪鉄道に次いで日本で2番目の採用)となっており、車体規格も異なっていたため、直通の実現には「木に竹をつなぐ」様な苦労があった。これに対して宇治川電気では、元兵庫電気軌道の車体規格に合わせた日本初の複電圧車を新造するなどして、直通運転を実現させたのである(詳しくは、山陽電気鉄道700形電車の項目も参照のこと)。

その後、元兵庫電気軌道の規格を拡大させた上で1948年に昇圧を実施し、ようやくスムーズな直通ができるようになった。宇治川電気から山陽電気鉄道が分離したのは、1933年(昭和8年)のことである。

開業以来、電鉄兵庫駅が起点であったが、神戸高速鉄道との直通運転開始を機に、路面電車時代の名残で併用軌道が残っていた電鉄兵庫駅 - 西代駅間が廃止され、西代駅が起点となった。

年表

兵庫電気軌道

  • 1910年(明治43年)3月15日 兵庫電気軌道が兵庫駅 - 須磨駅(現在の山陽須磨駅)間を開業
  • 1912年(明治45年)7月11日 須磨駅 - 一ノ谷駅間が開業
  • 1913年(大正2年)
    • 5月11日 一ノ谷駅 - 塩屋駅(現在の山陽塩屋駅)間が開業
    • 7月9日 敦盛塚駅 - 東塩屋駅間に(臨)境浜海水浴駅開業
  • 1917年(大正6年)4月12日 塩屋駅 - 明石駅(明石港近くにあった)間が開業し、電鉄兵庫駅 - 明石駅間全通。大手駅を須磨東口駅に改称し、新たに板宿駅 - 須磨東口駅間に大手駅が開業。須磨駅を須磨駅前駅に改称
  • 1921年 - 1923年 大開通駅 - 長田駅間に(臨)長田神社前駅開業。毎月1日・15日のみ停車。廃止日不明[5]

神戸姫路電気鉄道・宇治川電気

  • 1923年(大正12年)8月19日 神戸姫路電気鉄道が明石駅前駅(現在の山陽明石駅) - 姫路駅前駅(現在の山陽姫路駅)間を開業[6]
  • 1924年(大正14年)1月16日 高砂町駅を電鉄高砂駅に、曽根町駅を電鉄曽根駅に、飾磨町駅を電鉄飾磨駅に改称[7]
  • 1927年(昭和2年)
    • 1月1日 宇治川電気が兵庫電気軌道を合併[8]
    • 4月1日 宇治川電気が神戸姫路電気鉄道を合併[9]
    • 12月6日 旧神戸姫路電気鉄道の明石駅前駅を旧兵庫電気軌道の駅に統合
  • 1928年(昭和3年)
    • 8月26日 兵庫駅 - 姫路駅前間直通運転を開始
    • 12月8日 山田駅(現在の西舞子駅) - 大蔵谷駅間線路移設
  • 1931年(昭和6年)12月23日[5] 大蔵谷駅 - 明石駅前駅 - 西新町駅間を新線に切り替え、明石駅前駅を旧神戸姫路電気鉄道の駅の位置に戻す。人丸前駅、遊園地前駅も移転
  • 1932年(昭和7年)12月9日 東塩屋駅 - 東垂水駅間線路移設。敦盛塚駅 - 塩屋駅間の東塩屋駅廃止

山陽電気鉄道

  • 1933年(昭和8年)6月6日 宇治川電気が鉄軌道事業を山陽電気鉄道に分離譲渡
  • 1934年(昭和9年)
    • 9月18日 特急を運転開始。当時の特急停車駅は兵庫・長田・明石・飾磨・姫路
    • 12月19日 明石高女前駅が開業
  • 1935年(昭和10年)8月1日 舞子駅を舞子公園駅に、山田駅を舞子駅に改称
  • 1937年(昭和12年) 舞子駅を西舞子駅に改称
  • 1939年(昭和14年)12月 明石駅前駅 - 明石駅間を廃止
  • 1941年(昭和16年)5月3日 電鉄林崎駅が開業
  • 1943年(昭和18年)11月20日[5] 国鉄との連絡駅である兵庫駅を電鉄兵庫駅、須磨駅前駅を電鉄須磨駅、塩屋駅を電鉄塩屋駅、垂水駅を電鉄垂水駅、明石駅前駅を電鉄明石駅、姫路駅前駅を電鉄姫路駅と、それぞれ「電鉄」を冠した名に改称。電鉄兵庫駅 - 長田駅間の大開通駅を貨物駅に変更。板宿駅 - 須磨東口駅間の大手駅、電鉄須磨駅 - 敦盛塚駅間の一ノ谷駅、電鉄垂水駅 - 歌敷山駅間の五色山駅、人丸前駅 - 電鉄明石駅間の遊園地前駅休止
  • 1944年(昭和19年)
    • 4月1日 須磨東口駅を東須磨駅、江井ヶ島西口駅を西江井ヶ島駅、別府北口駅を電鉄別府駅、亀山御坊駅を電鉄亀山駅に改称
    • 4月20日 特急運転中止
  • 1945年(昭和20年)7月20日 一ノ谷駅 - 電鉄塩屋駅間の敦盛塚駅、西江井ヶ島駅 - 東二見駅間の魚住駅休止
  • 1946年(昭和21年)8月3日 休止中の一ノ谷駅・遊園地前駅・大手駅廃止
  • 1947年(昭和22年)
  • 1948年(昭和23年)
    • (臨)境浜海水浴駅を廃止
    • 3月1日 電鉄須磨駅 - 電鉄明石駅間の架線電圧を600Vから1500Vに昇圧
    • 9月30日 須磨浦公園駅を通年営業化
    • 10月1日 休止中の敦盛塚駅を廃止
    • 10月21日 電鉄兵庫駅 - 電鉄須磨駅間の架線電圧を600Vから1500Vに昇圧し全線の電圧統一
    • 12月14日 大蔵谷駅 - 人丸前駅間の明石高女前駅廃止。大蔵谷駅移転
  • 1949年(昭和24年)4月15日 特急運転再開
  • 1951年(昭和26年)10月1日 休止中の五色山駅廃止
  • 1952年(昭和27年)8月21日 (貨)大開通駅廃止
  • 1957年(昭和32年)9月18日 須磨浦公園駅移転。須磨浦ロープウェイ開業
  • 1961年(昭和36年)10月1日 魚住駅を電鉄魚住駅に改称
  • 1964年(昭和39年)6月1日 歌敷山駅を廃止し、300m東方に霞ヶ丘駅開業
  • 1967年(昭和42年)6月18日 電鉄塩屋駅において下り普通電車が爆破される事件が発生(山陽電鉄爆破事件
  • 1968年(昭和43年)
    • 4月7日 神戸高速鉄道を経て阪急電鉄・阪神電鉄と相互直通運転開始。電鉄兵庫駅 - 西代駅間が前日限りで廃止
    • 11月23日 中八木駅 - 江井ヶ島駅間で列車衝突事故。電鉄姫路行き普通電車が誤って通過した中八木駅に戻るため、退行中に後続の東二見行き普通電車と衝突。後続電車の運転士死亡、乗客72人負傷
  • 1970年(昭和45年)12月14日 昼間の特急を30分間隔から20分間隔に増発
  • 1974年(昭和49年)12月1日 特急の最高速度を85km/hから90km/hに向上
  • 1977年(昭和52年)12月27日 西代駅 - 電鉄明石駅間を軌道法に基づく軌道から地方鉄道法に基づく鉄道に変更(電鉄明石駅以西は開業当初から鉄道)[10][11]
  • 1984年(昭和59年)
    • 3月25日 特急の最高速度を100km/hに向上(電鉄明石駅 - 高砂駅間、飾磨駅 - 電鉄姫路駅間)し、昼間20分間隔から15分間隔に増発。急行を運転休止
    • 5月5日 阪急六甲駅構内で阪急特急列車との衝突事故発生
  • 1985年(昭和60年)4月22日 須磨寺駅 - 月見山駅間で阪神梅田行きの阪神電車が脱線。脱線した車両は構造上の欠陥が見つかりそのまま廃車
  • 1987年(昭和62年)12月13日 電鉄高砂駅 - 電鉄飾磨駅間における特急の最高速度を100km/hに向上し、板宿駅を特急停車駅とする。通勤特急の運転開始
  • 1991年(平成3年)
    • 4月3日 明石市内連続立体化工事による高架化完成。電鉄明石駅・人丸前駅が高架化
    • 4月7日
      • 一部の特急で6両編成化、通勤特急をS特急として運転開始。網干線直通列車廃止
      • 電鉄須磨駅・電鉄塩屋駅・電鉄垂水駅・電鉄明石駅・電鉄魚住駅・電鉄曽根駅・電鉄姫路駅を、それぞれ「山陽○○駅」に改称
      • 電鉄別府駅・電鉄高砂駅・電鉄飾磨駅・電鉄亀山駅を、それぞれ別府駅・高砂駅・飾磨駅・亀山駅に改称[12]
      • 電鉄林崎駅を林崎松江海岸駅に、本荘駅を播磨町駅に改称
      • 特急の最高速度を東二見駅 - 高砂駅間で110km/hに、舞子公園駅 - 山陽明石駅間で105km/hに向上
      • 特急は西元町駅・花隈駅・大開駅を通過、西灘駅(阪神本線)は山陽車の全列車が通過
  • 1995年(平成7年)
    • 1月17日 阪神・淡路大震災で全線不通
    • 1月18日 山陽明石駅 - 山陽姫路駅間運転再開
    • 1月27日 霞ヶ丘駅 - 山陽明石駅間運転再開
    • 1月30日 滝の茶屋駅 - 霞ヶ丘駅間運転再開。翌日に山陽姫路駅 - 滝の茶屋駅間での特急の運転再開
    • 2月21日 東須磨駅 - 須磨寺駅間運転再開[13]
    • 3月24日 板宿駅 - 東須磨駅間運転再開[13]。板宿駅は地下駅・下り線を使用
    • 4月9日 須磨寺駅 - 山陽須磨駅間運転再開[13]
    • 4月19日 山陽須磨駅 - 須磨浦公園駅間運転再開
    • 6月16日 須磨浦公園駅 - 滝の茶屋駅間運転再開[14]
    • 6月18日 西代駅 - 板宿駅間が地下線として復旧し全線開通[13](ただし神戸高速鉄道東西線の高速長田駅 - 新開地駅間が未復旧のために高速長田駅での折り返し運転)
    • 8月13日 神戸高速鉄道東西線の高速長田駅 - 新開地駅間が復旧、同時に阪神・阪急との相互直通が再開(ただし大開駅については甚大な被害を受けたために1996年1月17日まで通過扱い)
  • 1998年(平成10年)2月15日 阪神梅田駅 - 山陽姫路駅間を結ぶ直通特急を運転開始。阪急電鉄との相互直通運転、特急・普通の阪急六甲駅乗り入れを中止
  • 2001年(平成13年)3月10日 阪神三宮駅(現在の神戸三宮駅)以東の乗り入れ列車は直通特急のみ、特急・普通の阪神大石駅乗り入れは中止し阪神三宮駅発着とした(ただし阪神三宮駅 - 阪神大石駅間は回送での乗り入れは継続)。S特急の停車駅に月見山駅を追加
  • 2004年(平成16年)8月21日 西二見駅が開業
  • 2006年(平成18年)
    • 3月26日 山陽姫路駅改良工事および山陽姫路駅 - 手柄駅間線路切替工事のため、同区間が終日運休、山陽電鉄バスによる代替輸送を実施。特急・直通特急は、飾磨止めになった午前中の下り1本を除くすべてが手柄駅で折り返し運転
    • 10月28日 深夜の下り列車が姫路駅まで延長。S特急の停車駅を変更し、西代駅に停車、西元町駅は通過
  • 2011年(平成23年)3月1日 駅構内の喫煙コーナーを廃止し、駅構内を全面禁煙化
  • 2013年(平成25年)2月12日 荒井駅付近で踏切障害による脱線事故が発生し、列車の運転士と乗客14人、トラックの運転手が重軽傷を負った[15]。東二見駅 - 飾磨駅間が運転見合わせ。翌日も高砂駅 - 大塩駅間が運休[16]。同年2月14日の始発より通常運行に復帰
  • 2014年(平成26年)4月1日 全駅に駅ナンバリングを導入[17]
  • 2015年(平成27年)6月20日 西新町駅が高架化

駅一覧

  • 全駅兵庫県に所在。
  • S特急・直通特急以外の列車は神戸高速線内各駅に停車。直通特急の神戸高速線・阪神本線内の停車駅は「直通特急 (阪神・山陽)」を参照。
  • 接続路線の () 内の英数字はその路線の駅の駅番号を表す。
  • 待避可能駅は、東須磨、須磨、霞ヶ丘、明石、藤江(上りのみ)、東二見、高砂、大塩
  • 折返し可能駅(終着駅設定有)は、東須磨、須磨、須磨浦公園、霞ヶ丘、明石、東二見、高砂、大塩、飾磨
  • 車庫駅は、東須磨、東二見、飾磨
  • 山陽電鉄本線の駅番号は2014年4月1日より導入[17]。西代駅は阪神の駅番号も付与される。
凡例
●:停車、▲:一部の列車が停車、|:通過、∥:他線経由、#:待避可能駅
特急:東二見駅 - 山陽姫路駅間で早朝下り・深夜上りのみ運転
普通列車は省略:各駅に停車
※なお、この表以外にもイベントなどで直通特急・特急が臨時停車することがある
(例:元日・観桜などで須磨浦公園駅、灘のけんか祭り開催時に白浜の宮駅に直通特急が臨時停車など)
駅番号 駅名 駅間営業キロ 累計営業キロ 阪神特急 S特急 直通特急 特急 接続路線・備考 所在地
直通運転区間 阪神電気鉄道神戸高速線経由
○普通・S特急…阪急神戸三宮駅阪神神戸三宮駅まで
○阪神特急・直通特急…阪神本線梅田駅まで
SY 01
HS 39
西代駅 - 0.0   阪神電気鉄道:神戸高速線(直通運転:上記参照) 神戸市
長田区
SY 02 板宿駅 1.0 1.0   神戸市営地下鉄13px 西神・山手線 (S10) 神戸市
須磨区
SY 03 東須磨駅# 0.8 1.8    
SY 04 月見山駅 0.8 2.6    
SY 05 須磨寺駅 0.7 3.3    
SY 06 山陽須磨駅# 0.4 3.7   西日本旅客鉄道A 山陽本線JR神戸線)(須磨駅
SY 07 須磨浦公園駅 1.4 5.1   須磨浦ロープウェイ
SY 08 山陽塩屋駅 1.7 6.8     西日本旅客鉄道:A 山陽本線(JR神戸線)(塩屋駅 神戸市
垂水区
SY 09 滝の茶屋駅 1.0 7.8      
SY 10 東垂水駅 0.8 8.6      
SY 11 山陽垂水駅 1.0 9.6     西日本旅客鉄道:A 山陽本線(JR神戸線)(垂水駅
SY 12 霞ヶ丘駅# 1.1 10.7      
SY 13 舞子公園駅 0.8 11.5     西日本旅客鉄道:A 山陽本線(JR神戸線)(舞子駅
SY 14 西舞子駅 0.9 12.4      
SY 15 大蔵谷駅 1.9 14.3       明石市
SY 16 人丸前駅 0.6 14.9      
SY 17 山陽明石駅# 0.8 15.7     西日本旅客鉄道:A 山陽本線(JR神戸線)(明石駅
SY 18 西新町駅 1.2 16.9      
SY 19 林崎松江海岸駅 1.5 18.4      
SY 20 藤江駅# ※ 2.0 20.4     ※神戸・大阪方面のみ待避可能。
SY 21 中八木駅 1.4 21.8      
SY 22 江井ヶ島駅 1.7 23.5      
SY 23 西江井ヶ島駅 1.4 24.9      
SY 24 山陽魚住駅 0.7 25.6      
SY 25 東二見駅# 1.7 27.3    
SY 26 西二見駅 1.3 28.6    
SY 27 播磨町駅 1.3 29.9     加古郡
播磨町
SY 28 別府駅 2.3 32.2     加古川市
SY 29 浜の宮駅 1.9 34.1    
SY 30 尾上の松駅 1.4 35.5    
SY 31 高砂駅# 1.8 37.3     高砂市
SY 32 荒井駅 1.2 38.5    
SY 33 伊保駅 1.2 39.7    
SY 34 山陽曽根駅 1.6 41.3    
SY 35 大塩駅# 1.5 42.8     姫路市
SY 36 的形駅 1.4 44.2    
SY 37 八家駅 2.0 46.2    
SY 38 白浜の宮駅 1.4 47.6    
SY 39 妻鹿駅 1.4 49.0    
SY 40 飾磨駅 1.9 50.9   山陽電気鉄道:網干線
SY 41 亀山駅 1.4 52.3    
SY 42 手柄駅 1.1 53.4    
SY 43 山陽姫路駅 1.3 54.7   西日本旅客鉄道:13px 山陽新幹線A 山陽本線(JR神戸線)・J 播但線K 姫新線姫路駅

廃駅

  • 電鉄兵庫駅 - 1968年4月7日廃止
  • 大開通駅(兵庫駅 - 長田駅間) - 1943年11月20日休止、1952年8月21日廃止
  • 長田神社前駅(大開通駅 - 長田駅間) - 1921年-1923年開業、廃止日不明
  • 長田駅(兵庫駅 - 西代駅間) - 1968年4月7日廃止
  • 一ノ谷駅(山陽須磨駅 - 敦盛塚駅間) - 1943年11月20日休止、1946年8月3日廃止
  • 敦盛塚駅(一ノ谷駅 - 境浜駅間、須磨浦公園駅付近) - 1945年7月20日休止、1948年10月1日廃止
  • 境浜駅(敦盛塚駅 - 東塩屋駅間) -
  • 東塩屋駅(境浜駅 - 山陽塩屋駅間) - 1932年12月9日廃止
  • 山陽塩屋駅(仮駅) - 震災時の仮駅として1995年6月16日から1996年3月11日まで営業。
  • 五色山駅(山陽垂水駅 - 歌敷山駅間、霞ヶ丘駅付近) - 1943年11月20日休止、1951年10月1日廃止
  • 歌敷山駅(霞ヶ丘駅 - 舞子公園駅間) - 1964年6月1日廃止
  • 明石高女前駅(大蔵谷駅 - 人丸前駅間) - 1948年12月14日廃止
  • 遊園地前駅(人丸前駅 - 山陽明石駅間) - 1943年11月20日休止、1946年8月3日廃止
  • 明石駅(国鉄・JRの明石駅とは別の駅で、山陽明石駅の南方、ジェノバライン明石港付近) - 1939年12月廃止

キロポストについて

前述のような歴史的経緯から、本線では距離を示すキロポストが2つに分かれている。(矢印の方向にキロ数が増える)

  1. 西代駅→山陽明石駅
    旧兵庫電気軌道として開通した区間を電鉄兵庫起点でキロポストを打っているため。(電鉄兵庫 - 西代間廃止後ならびに西代 - 東須磨間地下化後もそのまま)
  2. 山陽明石駅→山陽姫路駅
    旧神戸姫路電気鉄道として開通した区間を山陽明石起点でキロポストを打っているため。

連続立体交差事業

加古川 - 法華山谷川間の約2.2kmについて高砂市は、連続立体交差事業(鉄道高架化)を検討している[18]。これが実現すれば、高砂駅と荒井駅が高架駅になるとともに区間内にある7か所の踏切が撤去されることになる[18]

脚注および参考文献

  1. -山陽・阪神・近鉄合同企画-「山陽・阪神・近鉄 私鉄3社車庫巡りツアー」~山陽姫路駅から近鉄奈良駅まで直通イベント列車が初走行!~ (PDF) - 近畿日本鉄道、2013年12月21日
  2. 『姫路~奈良 直通列車で行く山陽・阪神・近鉄 私鉄3社車庫巡り』開催 - 鉄道ファン・railf.jp 鉄道ニュース、2013年2月25日
  3. 奈良~姫路 直通列車で行く!近鉄・阪神・山陽 横断ツアー (PDF) - 近畿日本鉄道、2014年5月22日
  4. 『奈良〜姫路 直通列車で行く!近鉄・阪神・山陽 横断ツアー』開催 - 鉄道ファン・railf.jp 鉄道ニュース、2014年7月15日
  5. 5.0 5.1 5.2 日本鉄道旅行地図帳』pp. 54-55
  6. 「地方鉄道運輸開始」『官報』1923年8月23日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  7. 「地方鉄道駅名改称」『官報』1924年2月6日(国立国会図書館デジタルコレクション)
  8. 『鉄道統計資料. 昭和元年』(国立国会図書館デジタルコレクション)
  9. 『鉄道統計資料. 昭和2年』(国立国会図書館デジタルコレクション)
  10. 池田光雅『鉄道総合年表1972-93』中央書院、1993年、p.50
  11. 国土交通省鉄道局監修『鉄道要覧』平成28年度版、電気車研究会・鉄道図書刊行会、p.164
  12. 『電鉄』を外したのは、別府鉄道高砂線播但線飾磨港方面)の廃線でそれらの駅と区別する必要がなくなったことによる。
  13. 13.0 13.1 13.2 13.3 「阪神大震災から1年」、『鉄道ジャーナル』第30巻第4号、鉄道ジャーナル社1996年4月、 86-88頁。
  14. 鉄道ファン』第35巻第8号、交友社1995年8月、 125頁。
  15. 特急とトラック衝突、2両が脱線…重軽傷16人 - 読売新聞、2013年2月12日
  16. 現場踏切で遮断棒折損3年で6件 山陽電鉄「特に危険という認識ない」 産経ニュースwest 2012年2月13日11:46配信 配信日に閲覧
  17. 17.0 17.1 全駅に駅ナンバリングを導入します (PDF) - 山陽電気鉄道、2014年2月7日
  18. 18.0 18.1 平成30年度 主要事業説明書 (PDF)”. 高砂市財務部・まちづくり部. p. 56. . 2018閲覧. 項目名:連続立体交差推進事業。

関連項目