山形鉄道フラワー長井線
停車場・施設・接続路線 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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フラワー長井線(フラワーながいせん)は、山形県南陽市の赤湯駅から西置賜郡白鷹町の荒砥駅に至る山形鉄道が運営する鉄道路線。旧特定地方交通線の東日本旅客鉄道(JR東日本)長井線を引き継いだ路線である。名称の「フラワー長井線」は、沿線に花の名所が多いことからきている。
Contents
路線データ
- 管轄(事業種別):山形鉄道(第一種鉄道事業者)
- 区間・路線距離(営業キロ):赤湯 - 荒砥 30.5km
- 軌間:1067mm
- 駅数:17駅(起終点駅含む)
- 複線区間:なし(全線単線)
- 電化区間:なし(全線非電化)
- 閉塞方式:自動閉塞式(特殊)
- 運転指令所:荒砥運転所CTCセンター
運行形態
ワンマン運転(朝、夕時は車掌同乗)の各駅停車が線内折り返し運転され、1 - 2時間に1本運行されている。ワンマン運転時は複数車両連結の運転であっても、乗車可能なのは進行方向側の先頭車両のみ。赤湯 - 荒砥間の所要時間は約1時間である。
今泉駅でJR米坂線、赤湯駅でJR山形線・山形新幹線との接続をそれぞれ図っている。米坂線小国・坂町方面と山形線山形・新庄方面の連絡は米沢接続に比べ、当線の今泉 - 赤湯間を通る方は運賃が安い上[注釈 1]、接続がいい場合も多くある[注釈 2]。
利用状況
輸送実績
山形鉄道フラワー長井線の近年の輸送実績を下表に記す。 表中、輸送人員の単位は万人。輸送人員は年度での値。表中、最高値を赤色で、最高値を記録した年度以降の最低値を青色で、最高値を記録した年度以前の最低値を緑色で表記している。
年度別輸送実績 | ||||||
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年度 | 輸送実績(乗車人員):万人/年度 | 輸送密度 人/1日 |
特記事項 | |||
通勤定期 | 通学定期 | 定期外 | 合計 | |||
1988年(昭和63年) | ||||||
1989年(平成元年) | 143.1 | |||||
1990年(平成2年) | 144.3 | |||||
1991年(平成3年) | 137.8 | |||||
1992年(平成4年) | 137.1 | |||||
1993年(平成5年) | 132.0 | |||||
1994年(平成6年) | 137.4 | |||||
1995年(平成7年) | 130.7 | |||||
1996年(平成8年) | 132.1 | |||||
1997年(平成9年) | 117.3 | |||||
1998年(平成10年) | 114.1 | |||||
1999年(平成11年) | 106.9 | |||||
2000年(平成12年) | 99.5 | |||||
2001年(平成13年) | 93.1 | |||||
2002年(平成14年) | 91.7 | |||||
2003年(平成15年) | ||||||
2004年(平成16年) | ||||||
2005年(平成17年) | 81.5 | |||||
2006年(平成18年) | 77.4 | |||||
2007年(平成19年) | 76.0 | |||||
2008年(平成20年) | ||||||
2009年(平成21年) | 1.7 | 53.8 | 16.7 | 72.2 | 660 | |
2010年(平成22年) | 1.7 | 51.9 | 20.4 | 74.0 | 671 |
鉄道統計年報(国土交通省鉄道局監修)より抜粋
収入実績
山形鉄道フラワー長井線線の近年の収入実績を下表に記す。表中、収入の単位は千円。数値は年度での値。表中、最高値を赤色で、最高値を記録した年度以降の最低値を青色で、最高値を記録した年度以前の最低値を緑色で表記している。
年度別収入実績 | |||||||||
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年 度 | 営業収益:千円/年度 | 営業経費 千円/年度 |
営業損益 千円/年度 |
営業 係数 | |||||
旅客運賃収入:千円/年度 | 運輸雑収 千円/年度 |
総合計 千円/年度 | |||||||
通勤定期 | 通学定期 | 定 期 外 | 合 計 | ||||||
1988年(昭和63年) | |||||||||
1989年(平成元年) | |||||||||
1990年(平成2年) | |||||||||
1991年(平成3年) | |||||||||
1992年(平成4年) | |||||||||
1993年(平成5年) | |||||||||
1994年(平成6年) | |||||||||
1995年(平成7年) | |||||||||
1996年(平成8年) | |||||||||
1997年(平成9年) | |||||||||
1998年(平成10年) | |||||||||
1999年(平成11年) | |||||||||
2000年(平成12年) | |||||||||
2001年(平成13年) | |||||||||
2002年(平成14年) | 196,171 | 3,933 | 200,104 | 336,106 | △136,001 | 167.9 | |||
2003年(平成15年) | 181,239 | 3,649 | 184,888 | 282,292 | △97,403 | 152.7 | |||
2004年(平成16年) | 198,102 | 4,279 | 202,382 | 266,308 | △63,925 | 131.6 | |||
2005年(平成17年) | 182,747 | 3,576 | 186,324 | 268,993 | △82,668 | 144.4 | |||
2006年(平成18年) | 174,771 | 3,831 | 178,603 | 264,616 | △86,013 | 148.2 | |||
2007年(平成19年) | |||||||||
2008年(平成20年) | 184,976 | 291,120 | △106,144 | 157.4 | |||||
2009年(平成21年) | 3,391 | 100,458 | 62,158 | 166,007 | 14,585 | 180,592 | 292,535 | △111,943 | 162.0 |
2010年(平成22年) | 181,073 | 25,878 | 206,951 | 334,756 | △127,805 | 161.8 |
鉄道統計年報(国土交通省鉄道局監修)より抜粋
使用車両
うさぎ駅長「もっちぃ」と「もっちぃ列車」
2010年8月、白ウサギの「もっちい」が宮内駅の駅長に就任した。2羽のウサギ「ぴーたー」と「てん」が駅員である(「てん」は2016年12月13日[1]、「ぴーたー」は2017年4月11日に死亡[2])。また助役は亀の「カメ吉」が務める。山形鉄道では、これらのキャラクターをあしらったラッピング列車「もっちぃ列車」を運行している[3]。
歴史
置賜地方の交通改善のため、軽便線規格で敷設された路線である。長井軽便線(ながいけいべんせん)として1913年に一部開業し、長井線と改称後の1922年に全通した。同年制定された改正鉄道敷設法には、荒砥から左沢線の左沢に至る鉄道(別表第25号)が計画されたが、実現しなかった。
国鉄再建法施行により1986年に第3次特定地方交通線に指定され、1987年に日本国有鉄道(国鉄)からJR東日本に承継された後、1988年に山形鉄道に転換された。
- 1913年(大正2年)10月26日:赤湯 - 梨郷間 (6.9km) が長井軽便線として開業、宮内町・梨郷の各駅を新設。
- 1914年(大正3年)11月15日:梨郷 - 長井間 (11.4km) が延伸開業、西大塚・今泉・時庭・長井の各駅を新設。
- 1922年(大正11年)
- 1923年(大正12年)4月22日:鮎貝 - 荒砥間 (2.6km) が延伸開業し全通、荒砥駅を新設。
- 1959年(昭和34年)6月1日:西宮内駅を新設。
- 1960年(昭和35年)5月20日:南長井駅を新設。
- 1981年(昭和56年)3月10日:長井 - 荒砥間の貨物営業を廃止。
- 1982年(昭和57年)11月15日:今泉 - 長井間の貨物営業を廃止。
- 1986年(昭和61年)10月28日:第3次特定地方交通線として廃止承認[4]。
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化により東日本旅客鉄道が承継、赤湯 - 今泉間の貨物営業廃止により全線の貨物営業を廃止。
- 1988年(昭和63年)10月25日:長井線 (-30.6km) を廃止。山形鉄道に移管され、フラワー長井線 (30.5km) が開業、南陽市役所駅を新設、宮内町駅を宮内駅に、西宮内駅をおりはた駅に改称。
- 1989年(平成元年)12月16日:白兎駅を新設。
- 1995年(平成7年)11月22日:赤湯 - 宮内間特殊自動閉塞化[5]。
- 1996年(平成8年)10月10日:長井 - 荒砥間特殊自動閉塞化[5]。
- 1997年(平成9年)10月23日:宮内 - 長井間特殊自動閉塞化、同時に列車集中制御装置(CTC)導入[5]。
- 2002年(平成14年)6月9日:あやめ公園駅を新設。
- 2007年(平成19年)10月13日:四季の郷駅を新設。
- 2008年(平成20年) 明治期の貴重なダブルワーレントラス橋であることを理由に、最上川橋梁(通称荒砥鉄橋)が土木学会選奨土木遺産に選定[6]。
- 2014年(平成26年)
- 2015年(平成27年)7月4日:「ローカル線プロレス」と銘打ったイベントを初開催(みちのくプロレス主催、DDT協力)。赤湯発長井行きの臨時列車に各駅から選手が乗り込んで車内で戦うロイヤルランブル形式のバトルロイヤル戦で、「車両や備品を壊さない」「乗客にけがをさせない」「列車を止めない」というルールで実施された[11][12]。
駅一覧
- 全駅山形県に所在
- 括弧内の駅名は転換前の旧駅名、*印は転換時(後)に設置された駅
- #印は行き違い可能駅
駅名 | 駅間キロ | 営業キロ | 接続路線・備考 | 所在地 |
---|---|---|---|---|
赤湯駅 | - | 0.0 | 東日本旅客鉄道:奥羽本線(山形線)・山形新幹線 | 南陽市 |
南陽市役所駅* | 0.9 | 0.9 | ||
宮内駅(宮内町駅)# | 2.1 | 3.0 | ||
おりはた駅(西宮内駅) | 1.4 | 4.4 | ||
梨郷駅 | 2.4 | 6.8 | ||
西大塚駅 | 3.5 | 10.3 | 東置賜郡川西町 | |
今泉駅# | 1.9 | 12.2 | 東日本旅客鉄道:米坂線 | 長井市 |
時庭駅 | 2.7 | 14.9 | ||
南長井駅 | 2.4 | 17.3 | ||
長井駅# | 1.0 | 18.3 | (山形鉄道本社所在駅) | |
あやめ公園駅* | 0.8 | 19.1 | ||
羽前成田駅 | 1.9 | 21.0 | ||
白兎駅* | 2.2 | 23.2 | ||
蚕桑駅 | 1.4 | 24.6 | 西置賜郡白鷹町 | |
鮎貝駅 | 3.3 | 27.9 | ||
四季の郷駅* | 0.7 | 28.6 | ||
荒砥駅 | 1.9 | 30.5 | (車両基地所在駅) |
脚注
注釈
出典
- ↑ “<フラワー長井線>ウサギ駅員「てん」天国へ”. 河北新報ONLINE NEWS (河北新報社). (2016年12月16日). オリジナルの2017年3月30日時点によるアーカイブ。 . 2017年3月30日閲覧.
- ↑ “<フラワー長井線>ウサギ駅員「ぴーたー」天国へ”. 河北新報. (2017年4月12日) . 2017閲覧.
- ↑ OFFICE-SANGA (2012年8月15日). “山形鉄道フラワー長井線・宮内駅の駅長もっちぃがヌード写真集発売!?”. マイナビニュース (マイナビ)
- ↑ 『鉄道ジャーナル』第21巻第1号、鉄道ジャーナル社、1987年1月、 120頁。
- ↑ 5.0 5.1 5.2 『山形県の鉄道輸送』 - 山形県鉄道利用・整備強化促進期成同盟会 2012年3月
- ↑ 交通新聞2008年10月22日
- ↑ 台風第8号及び梅雨前線等による被害状況について(第7報) (PDF) - 国土交通省 災害情報、2014年7月10日 12:00現在
- ↑ 山形で豪雨、鉄道を直撃 新幹線が一部運休 - 日本経済新聞、2014年7月10日
- ↑ 浸水被害爪痕深く 南陽など13人避難続く - 読売新聞、2014年7月12日
- ↑ フラワー長井線、全線開通は20日 工事順調に進み、2日早まる - 山形新聞、2014年7月17日
- ↑ 北林慎也 (2015年7月4日). “走る列車がリング バトルロイヤル、車両破壊禁止 山形”. 朝日新聞. . 2015閲覧.
- ↑ “技掛け豪快、列車プロレス 真剣勝負に観客熱狂”. 産経新聞 (2015年7月4日). . 2015閲覧.
関連項目
- 日本の鉄道路線一覧
- スウィングガールズ - 2004年公開の映画で、フラワー長井線の2両編成の列車が劇中で登場する。
- 鉄道捜査官 - 2007年放送の第8話の舞台となった。
- FREESPOT - 日本初の車内に無線スポットを設置した「Netトレイン」編成が存在する。
- さかあがりの夕焼け(みんなのうた) - 「長井線」時代の列車が映像に出ている。