山形大学
山形大学 | |
---|---|
大学設置 | 1949年 |
創立 | 1878年 |
学校種別 | 国立 |
設置者 | 国立大学法人山形大学 |
本部所在地 |
山形県山形市小白川町1丁目4番12号 東経140度20分58.75秒北緯38.2463361度 東経140.3496528度 |
キャンパス |
小白川(山形県山形市) 飯田(山形県山形市) 松波(山形県山形市) 米沢(山形県米沢市) 鶴岡(山形県鶴岡市) |
学部 |
人文社会科学部(2017年4月人文学部より改組) 地域教育文化学部 理学部 医学部 工学部 農学部 |
研究科 |
社会文化システム研究科 地域教育文化研究科 教育学研究科 理工学研究科 医学系研究科 農学研究科 岩手大学大学院連合農学研究科 |
ウェブサイト | 山形大学公式サイト |
山形大学(やまがただいがく、英語: Yamagata University)
山形県山形市小白川町1丁目4番12号に本部を置く日本の国立大学。
Contents
概観
大学全体
山形大学は1949年(昭和24年)、国立学校設置法に基づき新制大学として発足した。母体となったのは山形高等学校、山形師範学校、山形青年師範学校、米沢工業専門学校、山形県立農林専門学校である。設立時は文理学部、教育学部、工学部、農学部の4学部。現在では人文社会科学部、地域教育文化学部、理学部、医学部、工学部、農学部の6学部を有する総合大学となっている。学生数9,045名、教員数923名(非常勤を除く)、職員数1,317名(非常勤を除く)[1]。
キャンパスは山形県内各地に分散して立地している。
- 小白川キャンパス(山形市) - 事務局、人文社会科学部、地域教育文化学部、理学部
- 飯田キャンパス(山形市) - 医学部、医学部附属病院
- 松波キャンパス(山形市) - 附属小中学校、附属幼稚園
- 米沢キャンパス(米沢市) - 工学部
- 鶴岡キャンパス(鶴岡市) - 農学部
建学の精神 - 大学の理念・使命
「地域に根ざし、世界を目指す」をスローガンに、「自然と人間の共生」をテーマに掲げ[2]、以上の理念のもとに、山形大学の使命として以下の五点を掲げている[2]。
- 学生教育を中心とする大学創り
- 豊かな人間性と高い専門性の育成
- 「知」の創造
- 地域及び国際社会との連携
- 不断の自己改革
教育および研究
教養教育を学士課程教育の基盤である「基盤教育」として重視しており、その運営・実施機関として「基盤教育院」を設置している。学生支援では、学生と大学の関係を密接にすることを狙いとして、大学が直接学生をスタッフとして雇用するインターンシップ制度が創設される見込みとなっている。他に、アドバイザーが新たな成績評価制度に基づいて個別の学生に指導・助言を行うYU-サポーティングシステム、ボランティアの学生サポーターと連携した就職支援事業なども進めている。
研究面では世界レベルの若手研究者の育成を掲げるとともに、学部別では、医学部がグローバルCOEなどの競争資金の獲得を積極的に進めており、世界水準の高度先進医療の研究・教育拠点整備に取り組み実績を挙げている。工学部でも有機ELに代表される「有機エレクトロニクス技術」の世界的な研究拠点「有機エレクトロニクス研究センター」を設立し、有機エレクトロニクス技術で世界をリードすることが期待されている。
沿革
大学設立 - 歴史と伝統を引き継いで
1949年に国立学校設置法により、新制山形大学が発足。山形高等学校、山形師範学校、山形青年師範学校、米沢工業専門学校、山形県立農林専門学校の長い歴史と伝統を受け継ぐ形で、文理学部、教育学部、工学部、農学部が設置された。
山形高等学校は文理学部となった後に人文学部と理学部となり、小白川キャンパスに所在する。山形師範学校は教育学部となった後に小白川キャンパスへ移動し、地域教育文化学部に改組された。米沢工業専門学校は工学部として米沢キャンパスとなり、山形大学の中で最も大きな学部になった。山形県立農林専門学校は農学部として鶴岡キャンパスとなり、小白川キャンパスから約100km離れたキャンパスとなった。
当初は各地のキャンパスを移転・統合する予定であったが、人文学部の教職員の反対により頓挫している。インターネットなど情報化社会の到来によって、遠隔地でも問題がなくなってきたこともあり、最近では統合の話が出ていない。
山形県全体としてみると、キャンパスが村山地方(山形市)、置賜地方(米沢市)、庄内地方(鶴岡市)それぞれに所在する。近年は最上地方にも「エリアキャンパスもがみ」が設置され、県内4つの地区全てにキャンパスが配置されている。元々、旧制時代からその地域特性にあった学校があったため、それらの伝統を引き継いで地域の産業形態に添った形で教育・研究活動を行なっている。
工学部がある米沢地区はエレクトロニクス関連の企業が多く、農学部がある庄内地区は米どころとして知られている。旧制高等学校であった人文学部と理学部、師範学校であった地域教育文化学部は山形県の政治・経済の中心である村山地区にある。
入試過誤 - 山形大学アクションプランへ
2001年5月、工学部が1997年度以降5年間の入試において、計428人の本来合格であるべきであった受験生をセンター試験の傾斜配点集計ミスが原因で誤って不合格にしていたことが発覚した。このため大学はそれらの受験生に謝罪し、合格とした。工学部への年度途中入学を認めたのはもちろん、過去の受験生で他大学に入学してしまっていた場合には希望に応じて編入を認め、さらに浪人や他大学入学に伴う学費を負担するなど、数億円に及ぶ救済措置を行った。当時、文部科学省が進めていた「遠山プラン」を背景として噂されていた「大学解体の危機」に対して、「山形大学アクションプラン」を教員と職員が一体となって作成し乗り切った[3]。
なお、この事件を発端に他大学でも類似のミスが続々と発覚し、個別の大学を単位とした入試制度のあり方自体を問う議論へと発展した。また、これを受け大手予備校(河合塾など)は、大学・短大からの入試問題作成委託を公言し、大きな反響を呼んだ。
教育学部存廃問題 - 地域教育文化学部への改組
2001年の「国立の教員養成系大学・学部の在り方に関する懇談会」で少子化を見据え教員養成系大学・学部の再編が要請された。山形大学でも宮城教育大学、福島大学教育学部と再編統合の協議が行われ、山大は「教育学部の主たる教員養成を宮城教育大学にゆだねる」との提案を行った。しかし、この提案は「教育県山形」を謳う県民挙げての反対運動にあって頓挫。大学側は「教員養成機能を残した学部」への改組に踏み切り、2004年に教育学部は地域教育文化学部へと改組され、3学科の1つ地域教育学科だけが教員養成を中心に行うことになった。
しかし、これを契機として、県、市、大学が一体となった建設的な取り組みが始まり、数多くの副産物も生まれた。たとえば、教職大学院の設置に向けた検討が早くから県民の意思によって行われ、また、存続運動の中心的な役割を担った「山形大学教育学部を存続・支援する会」や「存続を求める関係団体連絡協議会議」などに寄せられた資金や県と市からの財政支援を基にして「やまがた教育振興財団」が設立された。財団は奨学金貸与事業などを進めている。
2007年学長選挙 - 文科省前事務次官が学長に
2007年9月、学長選挙学内意向投票では工学部の小山清人が378票で1位、医学部、地域教育文化学部が推した文部科学省前事務次官の結城章夫が355票で2位となった。しかし、意向投票の翌日に行われた学長選考会議の結果、14票中10票を集めた結城章夫が学長に就任した[4]。学長就任に際しては、全国初の事務次官天下り学長と注目を集め、学長選挙の不明朗な経緯も含めて新聞に批判的な記事が掲載された。事務次官在任中に山形大学関係者と接触したことは、天下りを制限した国家公務員法に抵触する可能性も指摘された。また、山形大学学長選考規則は現職の国家公務員には学長候補者の資格がないと明記しているが、この点も瑕疵があったのではとの指摘もなされた[5]。
しかし、9月に発足した新理事会には「天下り」反対派であった小山、中島勇喜(農学部)が参加し、全学的な体制が敷かれた。そして、学長就任後4ヶ月を経た頃には、教職員からの評価は早くも急上昇したと報じられている[6]。その一方で上意下達や、研究費を削ってハコモノに巨費を投じる学内運営に不満がくすぶり続けている。
2014年3月末をもって結城は山形大学学長を退任[7]。2014年4月1日より小山清人が山形大学学長に就任した。
年表
- 1949年 国立学校設置法により、新制山形大学が発足(文理学部、教育学部、工学部、農学部を設置)
- 1954年 工業短期大学部併設
- 1964年 大学院工学研究科(修士課程)設置
- 1967年 人文学部、理学部、教養部設置(文理学部を改組)
- 1970年 大学院農学研究科(修士課程)設置
- 1973年 医学部設置
- 1975年 養護教諭特別別科設置
- 1979年 大学院理学研究科(修士課程)、大学院医学研究科(博士課程)設置
- 1983年 工学部にBコース(昼夜開講課程・夜間主コース)増設
- 1985年 工業短期大学部廃止
- 1993年 大学院教育学研究科(修士課程)、大学院工学研究科(区分制博士課程)設置(工学研究科(修士課程)を改組)
- 1996年 教養部廃止
- 1997年 大学院社会文化システム研究科(修士課程)設置、大学院医学研究科を大学院医学系研究科に名称変更
- 1999年 大学院工学研究科を大学院理工学研究科に名称変更(理学研究科を廃止)
- 2004年 国立大学法人法により、国立大学法人山形大学へ移行
- 2005年 教育学部を地域教育文化学部に改組
- 2006年 人文学部総合政策科学科を法経政策学科に改組
- 2010年 工学部Bコース(夜間主コース)を統合しシステム創成工学科(フレックスコース)へ改組。昼間コースにバイオ化学工学科を設置。農学部生物生産学科、生物資源学科、生物環境学科の3学科を改組し、食料生命環境学科を設置
- 2017年 農学部・医学部を除く全ての学部と理工学研究科において大幅な改組を実施
基礎データ
所在地
- 小白川キャンパス:山形市小白川町一丁目4-12
- 飯田キャンパス:山形市飯田西二丁目2-2
- 松波キャンパス:山形市松波二丁目7-2
象徴
現在の山形大学のロゴマークは、2001年に学生、卒業生、教職員などの大学関係者を対象に行われた公募で選定されたデザインが補作の上採用されたものである。山形大学の「山」の字をモチーフにデザインされ、色は緑豊かな山形をイメージした「常盤色(ときわいろ)」を採用している。他に『みどり樹に』という学生歌があり、入学式など様々な式典で歌われている。
また、2008年元気プロジェクトに採択され制作された『夢のカケラ』は、山形大学公式イメージソングとなっている。
編入学
工学部・農学部・人文学部・医学部(看護学科)で編入学を受け入れている。
三年次への編入学のみであるが、工学部は高等専門学校卒業生のみを対象としている。また医学部看護学科は看護学校や看護短大からの編入生のみを対象としている。
学生の出身
山形市内のキャンパスは宮城県出身者が最も多く、それ以外のキャンパスは山形県出身者が多い傾向にある。
平成29年度入学者の地域占別比率は、山形県が約24%なのに対し、宮城県は約23%となっている。志願者数では宮城県が最多の1211人となっており、山形県の1187人を僅かに上回る結果となった[8]。
小白川キャンパス(人文社会科学部、理学部、地域教育文化学部)は仙台駅前と山形駅前を結ぶ高速バスの停留所から近いため、仙台市内から通うものもいる。
出身高校は村山地方では山形東高校、山形西高校、山形南高校、寒河江高校が多い。置賜地方では長井高校と米沢興譲館高校、庄内地方では鶴岡南高校、最上地方では新庄北高校といった公立進学校が多い。宮城県内からも仙台一高、仙台二高、仙台三高、宮城一女、宮城二女(現・仙台二華)、仙台向山、仙台南、宮城野など公立進学校の出身が多い。
山形大学には附属高校がない。幼小中と試験を経て入園入学した者は附属中学校を卒業した後、山形東高校、山形西高校、山形南高校、山形北高校など県内外の公私立高校に進む。その後に山形大学に進学する者もあるが、少ない。
就職・進学実績
本社所在地が東北・関東の企業が多い。関東の企業が多いのは上場企業の本社が東京にあるからであって、配属先ではない。東北地方への就職では金融・製造業・公務員・サービスなど多岐にわたる。人文学部においては公務員が全体の三割を占めている。
小規模大学であるが医学部・理学部・工学部・農学部など比較的就職が良好な分野の学部が多く、就職率は高い(他の国公立同様に大学院進学率も高い)。地域教育文化学部は教員や栄養士などの就職、人文学部は金融や公務員が多い上に、比較的就職が厳しいといわれる人文学部であっても就職率が高い(2009年度卒業生で87%)。
教育および研究
組織
学部
- 人文社会科学部[9]
- 人文学部(2017年4月人文社会科学部に改組)[11]
- 地域教育文化学部
- 2017年度以降
- 地域教育文化学科
- 児童教育コース
- プログラム:小学校教育プログラム、チャレンジプログラム
- 文化創生コース
- プログラム:心身健康支援プログラム、芸術文化創生プログラム、チャレンジプログラム
- 児童教育コース
- 地域教育文化学科
- 2016年度入学生まで
- 地域教育文化学科
- 児童教育コース
- プログラム:教科実践力向上プログラム、特別支援プログラム、心理プログラム
- 異文化交流コース
- プログラム:言語文化教育プログラム(日本語)、言語文化教育プログラム(英語)、多文化社会教育プログラム、国際交流プログラム
- 造形芸術コース
- プログラム:造形教育プログラム(美術)、造形教育プログラム(工芸)、造形芸術プログラム
- 音楽芸術コース
- プログラム:音楽教育プログラム、音楽芸術プログラム
- スポーツ文化コース
- プログラム:スポーツ教育プログラム、スポーツ文化プログラム
- 食環境デザインコース
- プログラム:生活文化教育プログラム、人間栄養教育プログラム、食環境プログラム
- 生活環境科学コース
- プログラム:自然科学教育プログラム、ものづくり教育プログラム、科学技術教育プログラム、生活環境科学プログラム
- システム情報学コース
- プログラム:数理科学教育プログラム、システム情報学プログラム
- 児童教育コース
- 地域教育文化学科
- 2017年度以降
大学院
- 社会文化システム研究科
- 地域教育文化研究科
- 教育実践研究科(教職大学院)
- 理工学研究科
- 理学系
- 工学系
- 農学研究科
- 修士課程
- 生物生産学専攻
- 安全農産物生産学コース
- 食農環境マネジメント学コース
- 生物資源学専攻
- 食品・応用生命科学コース
- 植物機能開発学コース
- 生物環境学専攻
- 森林科学コース
- 水土環境科学コース
- 生物生産学専攻
- 修士課程
- 岩手大学大学院連合農学研究科[24]
-
- 生物生産科学専攻
- 生物資源科学専攻
- 寒冷圏生命システム学専攻
- 生物環境科学専攻
別科
- 養護教諭特別別科
附属機関
- 人文学部付属機関
- 人文学部附属ナスカ研究所
- 地域教育文化学部付属機関
- 地域教育文化学部付属教職研究総合センター
- 理学部付属機関
- 医学部付属機関
- 医学部附属病院
- 医学部図書館
- 医学部メディカルサイエンス研究所
- 医学部総合医学教育センター
- 環境保全センター
- 医学部在宅医療・在宅看護教育センター
- 医学部がんセンター
- 工学部付属機関
- 工学部図書館
- 国際事業化研究センター
- 有機エレクトロニクス研究センター
- 有機エレクトロニクスイノベーションセンター
- 有機材料システム事業創出センター(米沢オフィスアルカディア内)[25]
- 工学部学術情報基盤センター
- 工学部国際交流センター
- ものづくりセンター
- 農学部付属機関
- 農学部附属やまがたフィールド科学センター
- 農学部図書館
- 農学部遺伝子実験室
- 農学部学術情報基盤センター
- 農学部放射性同位元素実験室
- 附属学校
- 小白川図書館
- 附属博物館
- 情報ネットワークセンター
- 教育開発連携支援センター
- 保健管理センター
- 東北創生研究所
研究
世界レベルの若手研究者の育成を掲げるとともに(スタートアップ研究資金の支援、海外派遣プログラム、テニュア・トラック制による)、学部別では、医学部がグローバルCOEなどの競争資金の獲得を積極的に進めており、世界水準の高度先進医療の研究・教育拠点整備に取り組み実績を挙げている。工学部でも有機ELに代表される「有機エレクトロニクス技術」の世界的な研究拠点「有機エレクトロニクス研究センター」を設立し、有機エレクトロニクス技術で世界をリードすることが期待されている。
21世紀COEプログラム
21世紀COEプログラムとして、1件のプログラムが採択された。
- 平成15年度(2003年度)
- 医学系
- 地域特性を生かした分子疫学研究(医学系、拠点リーダー・河田純男医学部教授)
グローバルCOEプログラム
グローバルCOEプログラムとして、1件のプログラムが採択されている。
- 平成20年度(2008年度)
教育
学士課程教育の基盤である「基盤教育」として教養教育が重視されており、その運営・実施機関として「基盤教育院」を設置している。学生支援では、学生と大学の関係を密接にすることを狙いとして大学が直接学生をスタッフとして雇用するインターンシップ制度(アドミニストレイティブ・アシスタント制度)が創設される見込みとなっている。ほかに、学生の修業支援として、アドバイザーが新たな成績評価制度に基づいて個別の学生に指導・助言を行うYU-サポーティングシステム、ボランティアの学生キャリアサポーターと連携した就職支援事業なども進めている。
- 現代的教育ニーズ取組支援プログラム(現代GP)
- 平成16年度(2004年度)
- 生涯医学教育拠点形成プログラム -包括的地域医療支援機構創設-(地域活性化への貢献)
- 連携・共有する教養教育プログラムの開発 -県内高等教育の向上を目指して-(他大学との統合・連携による教育機能の強化)(山形県立保健医療大学、東北公益文科大学、山形県立米沢女子短期大学、羽陽学園短期大学、山形短期大学と共同で採択)
- 平成18年度(2006年度)
- 体験と実習を礎とする職業観形成法の確立(実践的総合キャリア教育の推進)
- エリアキャンパス未来遺産創造プロジェクト -大学の初年時教育と地域の人材育成を相乗的に活性化していく現地体験型授業-(地域活性化への貢献(広域型))
- 社会人の学び直しニーズ対応教育推進プログラム
- 平成19年度(2007年度)採択
- 里山保全と中山間地域活性化を相乗的に具現化する里地里山活動プランナーの実践的養成(理工農系)
- 博士課程教育リーディングプログラム
- 平成24年度(2012年度)採択
- フロンティア有機材料システム創成フレックス大学院(オンリーワン型)[26]
大学生活
部活動・クラブ活動・サークル活動
140を超す学生サークルが多彩な課外活動を行っている(教育や研究の場面でも、同様に、さまざまな野外実習や蔵王でのスキー教室などが行われている)。
学園祭
毎年秋に、小白川キャンパスでは「八峰祭」、米沢キャンパスでは米沢女子短期大学と合同で「吾妻祭」、鶴岡キャンパスでは「鶴寿祭」をそれぞれ開催している。
大学関係者と組織
大学関係者一覧
キャンパスと施設
前述のように、山形県内各地にキャンパスを有する。小白川キャンパスと鶴岡キャンパスはおよそ100km離れており、国公立大学の中では北海道教育大学や信州大学に次ぐ距離がある。医学部・工学部・農学部は1年次は小白川キャンパス、2年次は各々のキャンパスへ移動する。留年や教養科目を規定単位以上修得できない場合は半期留年という形で残ることもある。
小白川キャンパスには人文学部と理学部の前身である山形高等学校 (旧制)があり、米沢キャンパスには工学部の前身である米沢工業専門学校、鶴岡キャンパスには農学部の前身である山形県立農林専門学校があった。山形師範学校は小白川キャンパスに近い、現在の山形北高等学校の場所にあったが、小白川キャンパスに移転している。医学部は新制大学になってから一県一医大構想により新設されたため前身となる旧制の学校は存在しない。
山形県の政治・経済の中心である山形市に旧制山形高校と山形師範学校、米沢織の歴史を持ち繊維産業が盛んだった米沢に米沢工専、農業が盛んな庄内地区に山形農専を設置するなど、地域の特性を活かした形で高等教育機関が設置されていた名残である。
小白川キャンパス
- 使用学部
- 人文社会科学部
- 地域教育文化学部
- 理学部
- 使用研究科
- 社会文化システム研究科
- 地域教育文化研究科
- 教育実践研究科(教職大学院)
- 理工学研究科(理学系)
- 使用附属施設
- インフォメーションセンター
- 基盤教育院
- SCITAセンター
- 情報ネットワークセンター
- 小白川図書館
- 附属博物館
など
- 交通アクセス
- JR山形駅東口から東方2km、徒歩約25分。
- JR山形駅東口3番バス停から山形大学専用シャトルバス(山形大学の学生・教職員以外も利用可[27](所要時間約10分)。
- JR山形駅東口5番バス停から宝沢行、関沢行、防原行、県庁行の路線バスで八小南下車(所要時間約12分)、徒歩約2分。
- JR山形駅東口4番バス停から県庁行バスで南高前下車(所要時間約7分)、徒歩約5分。
- JR仙台駅西口22番バス停から特急バス仙台山形線で南高前下車(所要時間約50分)、徒歩約5分。
- 環境
山形大学の中心となるキャンパス。工学部Bコースを除く全学部の1年生と人文・地域教育文化・理学部の2~4年生が在籍。
飯田キャンパス
- 使用学部
- 使用研究科
- 使用附属施設
- 医学部附属病院
- 附属特別支援学校
- 医学部図書館
など
- 交通アクセス
- JR山形駅東口3番バス停から大学病院行バスで大学病院前下車(所要時間約15分)。
- 環境
医学部医学科の2~6年生と看護学科の2~4年生が在籍。隣接地に医学部附属病院と附属特別支援学校がある。
松波キャンパス
- 使用学部
- なし
- 使用研究科
- なし
- 使用附属施設
- 附属小学校
- 附属中学校
- 附属幼稚園
- 交通アクセス
- JR山形駅東口4番バス停から山形県庁行バスで附属学校前下車(所要時間約10分)。
米沢キャンパス
- 使用学部
- 工学部
- 使用研究科
- 理工学研究科(工学系)
- 使用附属施設
- 国際事業化研究センター
- 有機エレクトロニクス研究センター
- 工学部図書館
など
- 交通アクセス
- 環境
工学部Bコースの全学年と工学部Aコースの2~4年生が在籍。キャンパス内にある旧米沢高等工業学校本館は国の重要文化財に指定されている[28]。
鶴岡キャンパス
- 使用学部
- 農学部
- 使用研究科
- 農学研究科
- 使用附属施設
- 農学部図書館
など
- 交通アクセス
- JR鶴岡駅から徒歩約15分。
- JR鶴岡駅から市内循環バス「鶴岡市内廻り3コース」で農学部前下車(所要時間約5分)。
- 環境
農学部の2~4年生が在籍。県道332号線(旧国道7号線)を挟んだ隣接地に実験圃場、体育館、運動場、サークル部室などがある。鶴岡キャンパスから約4.5km離れた高坂地区に附属農場が、約25km離れた旧朝日村上名川地区に附属演習林がある。キャンパス内を農業用水路「大道堰(だいどうぜき)」が流れており、平成19年と21年に絶滅危惧種の淡水魚「イバラトミヨ」が発見されている[29]。
対外関係
国内他大学との協定
- 山形県内の10の高等教育機関と放送大学山形学習センター、山形県が組織している連合組織。各教育機関が単位互換協定を結んでおり、「ゆうキャンパス単位互換」という単位互換制度を実施している。
国際学術交流[33]
学術交流協定校・機関
- マンチェスター大学人文科学学部
- ヨーク・セントジョン大学
- ヨーロッパ原子核研究機構(CERN)
部局間学術交流協定校・機関
- 人文社会科学部
- 地域教育文化学部
- 理学部
- 医学部
- 工学部
- テキサス大学ダラス校工学部( アメリカ合衆国テキサス州)
- テキサス州立大学サンマルコス校( アメリカ合衆国テキサス州)
- カリフォルニア大学ロサンゼルス校材料科学工学科( アメリカ合衆国カリフォルニア州)
- 東北電力大学( 中国吉林省吉林市)
- 吉林化工学院( 中国吉林省吉林市)
- 吉林大学( 中国吉林省吉林市)
- 河南大学化学化工学院( 中国河南省開封市)
- 中国科学院化学研究所( 中国北京市)
- 東華大学材料科学工程学院( 中国上海市)
- 中国大理大学( 中国雲南省大理ペー族自治州大理市)
- 河南理工大学( 中国河南省焦作市)
- 長春理工大学( 中国吉林省長春市)
- 南京大学化学化工学院( 中国江蘇省南京市)
- 台湾大学工学院・電気情報学院( 台湾台北市)
- 国立中央大学工学院( 台湾桃園市)
- 国立台北科技大学工学院( 台湾台北市)
- 長庚大学工学部( 台湾桃園市)
- 韓国海洋大学( 韓国釜山広域市)
- バングラデシュ工科大学( バングラデシュダッカ)
- コーチン科学技術大学工学部( インドコーチ)
- クイーンズランド大学理学部( オーストラリアブリスベン)
- サイモンフレーザー大学応用科学部( カナダバーナビー)
- ブリティッシュコロンビア工科大学( カナダバーナビー)
- 泰日工業大学工学部( タイバンコク)
- シラパコーン大学工学・産業技術学部( タイバンコク)
- 原子力・代替エネルギー庁(フランス)( フランスジフ=シュル=イヴェット)
- フラウンホーファーFEP(有機エレクトロニクス・電子ビーム・プラズマ技術研究所)( ドイツドレスデン)
- エルランゲンーニュルンベルク大学工学部( ドイツニュルンベルク)
- 日本NPOセンター( 日本東京都千代田区)
- 農学部
- ガジャマダ大学農学部、林学部、農業工学部、数学・自然科学部( インドネシアジョグジャカルタ)
- インドネシア林業省森林研究開発庁森林自然保護研究開発センター( インドネシア)
- 東南アジア熱帯生物学センター( インドネシアボゴール)
- ムラワルマン大学林学部( インドネシアサマリンダ)
- パジャジャラン大学数学・自然科学部( インドネシアバンドン)
- ボゴール農科大学( インドネシアボゴール)
- ボルネオ大学( インドネシアタラカン)
- ジェンデラルアチマドヤニ大学( インドネシアチマヒ)
- ランブンマンクラート大学林学部( インドネシアバンジャルマシン)
- 忠北大学校農業生命環境大学( 韓国忠清北道・清州市)
- ペラデニヤ大学農学部( スリランカ)
- 浙江省農業科学院( 中国浙江省杭州市)
- 中国農業大学食品科学栄養工学部( 中国北京市)
- 瀋陽農業大学( 中国遼寧省瀋陽市)
- 延辺大学農学院( 中国吉林省・延辺朝鮮族自治州延吉市)
- 南京農業大学( 中国江蘇省南京市)
- 華中農業大学( 中国湖北省武漢市)
- 東北林業大学( 中国黒竜江省哈爾浜市)
- 福建農林大学資源環境学院( 中国福建省福州市)
- シエレ・バングラ農業大学( バングラデシュ ダッカ)
- ハジェ・モハマド・ダネシュ科学技術大学( バングラデシュ)
- バングラデシュ農業大学( バングラデシュ マイメンシン)
- ラオス国立大学工学部( ラオス ヴィエンチャン市)
- カセサート大学農学部カンペンセン校( タイ カンペンセン郡)
- カセサート大学理学部( タイ バンコク)
- キング・モンクット工科大学トンブリ校( タイ)
- ビサヤ大学( フィリピン)
- モンゴル生命科学大学( モンゴル ウランバートル)
- タルカ大学農学部( チリ)
- ライプニッツ・ハノーヴァー大学自然科学学部( ドイツ ハノーファー)
注釈
- ↑ ただし、他大学向けの公文書などでは、「形大」の表記も見られる。
- ↑ 2017年度入学生用の大学案内によると、基礎講座として、解剖学第一(形態構造医学)講座、解剖学第二(組織細胞生物学)講座、生理学講座、薬理学講座、感染症学講座、腫瘍分子医科学講座、免疫学講座、法医学講座、分子病態学講座、生化学・分子生物学講座、公衆衛生学講座、遺伝子実験センターがある。また、臨床講座として、内科学第一(循環・呼吸・腎臓内科学)講座、内科学第二(消化器内科学)講座、臨床腫瘍学講座、内科学第三(神経・内分泌代謝学)、血液・細胞治療内科学講座、精神医学講座、小児科学講座、外科学第一(消化器・乳腺甲状腺・一般外科学)講座、外科学第二(循環器・呼吸器・小児外科学)講座、脳神経外科学講座、整形外科学講座、皮膚科学講座、腎泌尿器外科学講座、眼科学講座、耳鼻咽喉・頭頸部外科学講座、画像医学講座、放射線腫瘍学講座、産科婦人科学講座、麻酔科学講座、歯科口腔・形成外科学講座、救急医学講座、病理診断学講座がある。
- ↑ 3.0 3.1 3.2 3.3 3.4 3.5 大学院案内では「教育研究領域」と表記されていないが、これらが記載されている。
- ↑ 学習開発コースと学校力開発コースという二つの教育コースがあったが、2014年度からこれらを廃止し、4分野を設置[1]。
脚注
- ↑ 以上、2015年5月1日時点(『Yamagata University Annual Report 2015』)。
- ↑ 2.0 2.1 大学の理念(山形大学のページ)
- ↑ 中井浩一「悩み深い地方国立大学―山形大の挑戦」『都市問題』99 (2)、2008年。
- ↑ 山形大学、学長選考結果に対する組合見解「将来に大きな禍根を残す決定」 候補者による「声明文」山形大学職員組合
- ↑ 学長候補適任者、小山、加藤両氏による声明文
- ↑ 「特集「全入時代」:「学生中心主義」目指す-「天下り」批判から4ヵ月、結城・山形大学長に聞く」『朝日新聞』2007年12月25日]
- ↑ 山形大の結城章夫学長が退任会見 - 2014年3月26日山形新聞
- ↑ 地域別入学者数(平成29年4月1日現在) 2018/04/23閲覧。
- ↑ 改組に伴い従来の2学科制から1学科制へ
- ↑ 2017年度入学生用の人文社会科学部案内[2]によると、各コースには2年次に分かれる。
- ↑ 学科ごとに募集。各コースには2年次に分かれる。
- ↑ 2017年度入学生用の大学案内によると、基礎看護学講座、臨床看護学講座、地域看護学講座がある。
- ↑ 2017年度入学生用の工学部案内によると、3年次にコースに入る。
- ↑ 2年次から各コースに分かれる。
- ↑ 15.0 15.1 2015年入学生用の学生募集要項[3]、社会文化システム研究科大学院案内2015[4]による。
- ↑ 学生募集要項によると、教育研究領域には、言語科学、心理・情報がある[注 3]。
- ↑ 学生募集要項によると、教育研究領域には、思想文化、歴史文化がある[注 3]。
- ↑ 学生募集要項によると、教育研究領域には、アジア文化、欧米文化がある[注 3]。
- ↑ 学生募集要項によると、教育研究領域には、公共政策、地域政策がある[注 3]。
- ↑ 学生募集要項によると、教育研究領域には、企業経営、経営法務がある[注 3]
- ↑ 学生募集要項によると、教育研究領域には、国際関係、国際経営法務がある[注 3]。
- ↑ 2015年入学生用の学生募集要項[5]、教育文化研究科案内[6]
- ↑ 国立大学法人山形大学基本組織規則
- ↑ 岩手大学大学院連合農学研究科
- ↑ 有機材料システム事業創出センター開所記念式典・内覧会を行いました山形大学・工学部だより(2018年6月7日)2018年6月26日閲覧
- ↑ フロンティア有機材料システム創成 フレックス大学院
- ↑ シャトルバス案内
- ↑ 旧米沢高等工業学校本館
- ↑ 農学部キャンパス内を流れる農業用水路で希少淡水魚の「イバラトミヨ」が捕獲されました
- ↑ ゆうキャンパス-大学コンソーシアムやまがた
- ↑ 放送大学 平成28年度 単位互換案内
- ↑ 会津大学と教育研究連携協力に関する協定を締結山形大学お知らせ(2018年3月20日)2018年3月28日閲覧
- ↑ “国際交流-学術交流協定-国立大学法人 山形大学”. . 2018閲覧.
関連項目
Wiki関係他プロジェクトリンク
- 山形大対策(ウィキブックス)
公式サイト